アドリブをログするブログ “アドリブログ”JAZZ/FUSION

ジャズ/フュージョン批評ブログ CDレビュー 名盤ガイド:CD, DVD, ALBUM REVIEW, TRACK REVIEW and more

 現代のジャズ界を代表する“ジャズ・ピアニスト”であるブラッド・メルドーのグラミー初受賞作は“非ジャズ・ピアニスト”なブラッド・メルドーであった。  この事実が何とも悔しい。それが管理人にとっては『FINDING GABRIEL』(以下『ファインディング・ ...

 『BIRD OF PASSAGE』(以下『バード・オブ・パッセージ』)は超・名盤である。渡辺貞夫のこの辺の音楽はそのどれもが最高レベル。渡辺貞夫の絶頂期の名盤群については,とやかく語るのはヤボだと思っている。  だから管理人が『バード・オブ・パッセージ ...

 新たな音楽メディアとしてCDが発売され始めた時代のこと,CDとレコードが併売される時代があった。その場合の値段はCDの方が高くて,最初の頃はずっとCDが1枚一律3800円だった。  音楽業界はCDが「夢のメディア」であることは認めつつも,一斉にCD優先に ...

 『CREME DE LA CREME』(以下『クレム・デュ・ラ・クレム』)をもって,16年間続いた「河野/坂東」時代が終わった。大団円のフィナーレである。  メンバー・チェンジの激しいバンド史上“最長不倒”となった「河野/坂東」時代の終焉に,今でも頭が ...

 1970年代のフュージョン・シーンの台頭を切り開いた3グループがある。それが“電化”マイルス,ウェザー・リポート,リターン・トゥ・フォーエヴァーである。  この3グループは「マイルス・スクール」のメンバーが重なり合い,互いに刺激し合い,それぞれが異なる ...

 アーニー・ワッツと来ればリー・リトナーの「ジェントル・ソウツ」や菊池ひみことのコラボレーションで活躍した「フュージョン・サックスの巨人」のイメージが強かったのだが,実はアーニー・ワッツというテナー奏者は“ゴリゴリのジャズの人”である。  アーニー・ワッツ ...

 出発が他社に対抗するためのワーナー・グループによる「高音質盤」の作成のためにあった『KALEIDOSCOPE』(以下『カレイドスコープ』)だが,当の松岡直也にとって「高音質盤」なんて眼中なし。目指したのは,ただただお盛り上がりのセッション大会!  『カ ...

 ボビー・ハッチャーソンが37年振りにブルーノートへ復帰したことが話題となった『ENJOY THE VIEW』(以下『エンジョイ・ザ・ビュー』)であるが,管理人にはボビー・ハッチャーソンではなく“デヴィッド・サンボーン買い”であった。  『TIMEAGA ...

 スガダイローという人は,単なる“ジャズ・ピアニスト”ではない。「新しい音楽の発明家」だと思う。  『スガダイローの肖像・弐』の斬新な音楽性は,フリー・ジャズからはみ出ただけでなく,ジャズというカテゴリーをも超えてしまっている。  『スガダイローの肖像・弐 ...

 「TRIX@BOTTOMLINE アーカイブAGAIN」! LIVEレポート2日目の今夜はステージング編です。  TRIXとは「ハイパー・テクニカル・コミック・フュージョン・サービス団体」である。ゆえにTRIXのライブを普通のフュージョン・バンドのライ ...

 行ってきませんでした! 10/5「名古屋ボトムライン」からアーカイブ配信された「TRIX@BOTTOMLINE アーカイブAGAIN」!  「TRIX@BOTTOMLINE アーカイブAGAIN」とは9/11(管理人の結婚記念日)に生配信された「TRI ...

 管理人がサイラス・チェスナットを知ったのはマンハッタン・トリニティ以後のことである。  マンハッタン・トリニティにおけるサイラス・チェスナットのピアノが素晴らしい。繊細なピアノ・タッチで美メロのツボを確実に突いていく。カクテルっぽい部分が前面に出てはいる ...

 『スガダイローの肖像』を買ったのは『スガダイローの肖像・弐』の後だった。『スガダイローの肖像・弐』が超。お気に入りで,これはと“一匹目のドジョウ?”を狙って買った。  結果は「…が,しかし」。でも『スガダイローの肖像』を買って良かった。なぜなら『スガダ ...

 「渡辺貞夫 SAUDADE TO BRAZIL IN ONOMICHI」! LIVEレポート2日目の今夜はステージング編です。  渡辺貞夫の生音を間近で聴ける幸福! ホール・コンサートではまず味わうことのできない生音の世界! 段差ステージのあるライブハ ...

 行ってきました! 9/25「なかた美術館」での「渡辺貞夫 SAUDADE TO BRAZIL IN ONOMICHI」!  広島への引っ越し後の初LIVE。記念として渡辺貞夫を狙って出掛けてきました。  渡辺貞夫が,小さくなったなぁ,は本当ですが,演奏し ...

 ベースのラリー・グレナディアとドラムのジェフ・バラードの組み合わせが,現在考えられる最良のリズム隊の1つに違いない。  現にブラッド・メルドー,チック・コリア,パット・メセニー,そして山中千尋までもが,ラリー・グレナディアとジェフ・バラードが創造するリズ ...

 行ってきませんでした! 中洲ジャズ2020! 2日目! 9/21にゲイツ7からオンライン無料配信された『SATORU NEO QUARTET,中西久美,→PIA−NO−JAC←,浦ヒロノリ,桜井ゆみ,田口悌治,SHIHO&宮本貴奈 GUEST K』の6 ...

 行ってきませんでした! 中洲ジャズ2020! 1日目! 9/20にゲイツ7からオンライン無料配信された『福岡城,轟かおり&小森陽子,西藤ヒロノブ,日野“JINO”賢二,荒川結,高木里代子,TOKU MEETS AMG7』の5ステージ!  福岡の夏の終わ ...

 『RE−BOP』(以下『リバップ』)の聴き所は,渡辺貞夫とブライアン・ブレイドの共演にある。  これって則ち,ブライアン・ブレイドの躍動するドラミングが,あの渡辺貞夫と音を交えてどう反応するかを楽しむアルバムである。  そう。『リバップ』の主役は渡辺貞夫 ...

 『ザ・スパニッシュ・ハート・バンド』の原題は『ANTIDOTE』である。  日本盤のタイトルが『ザ・スパニッシュ・ハート・バンド』なので,1976年リリースの「ファンタジー三部作」の第二弾『マイ・スパニッシュ・ハート』のリメイク盤と捉えられがちであるがそ ...

 『RENDEZVOUS』(以下『ランデブー』)は,プロデューサー兼パーカッションのラルフ・マクドナルド,ドラムのスティーヴ・ガット,ドラムのスティーヴ・ガット,ベースのマーカス・ミラー,キーボードのリチャード・ティー,ギターのエリック・ゲイル,そこへア ...

 「チック・コリア・エレクトリック・バンド」の再結成から遅れること14年。ついに「チック・コリア・アコースティック・バンド」が再始動した。  「アコースティック・バンド」名義としては実に27年振りのライブ・レコーディングとなったのが『LIVE』である。   ...

 “衝撃”の『JAM KA』から6年。続編となる『JAM KA DEUX』(以下『ジャム・カ・ドゥ』)は,従来の小沼ようすけのギター・サウンドだけではなく,あの『JAM KA』からも遠く離れてしまっている。  小沼ようすけは,一体どこまで走り続けるつもり ...

 ECMのソロ・ピアノと来れば,キース・ジャレット一連のソロ・ピアノが有名であるが,キース・ジャレットに先立つこと半年,レーベル・オーナー兼プロデューサーのマンフレート・アイヒャーが最初に白羽の矢を当てたのは,キース・ジャレットではなくチック・コリアの方 ...

 ECMのソロ・ピアノと来れば,キース・ジャレット一連のソロ・ピアノが有名であるが,キース・ジャレットに先立つこと半年,レーベル・オーナー兼プロデューサーのマンフレート・アイヒャーが最初に白羽の矢を当てたのは,キース・ジャレットではなくチック・コリアの方 ...

 変な質問とお思いでしょうが,読者の皆さんは,どのデイヴ・リーブマンがお好きですか?  マイルス・デイビスのバンドにいた頃の「元気印」のデイヴ・リーブマンですか? それとも今ではこちらが「定番」として定着した感のある「内省的で叙情的な」デイヴ・リーブマンで ...

 林栄一のジャズ・スタンダード集である『MONA LISA』(以下『モナ・リザ』)は,大多数のジャズ・ファンにとって極上のアルバムである。  余計な装飾を排除したストレートなアレンジと相まって,林栄一が丁寧にのジャズ・スタンダードを吹き上げている。林栄一 ...

 ブラッド・メルドーを聴かなくなったのは,一体いつ頃のことだろう。  あっ,正確には聴かなくなったのではなく,パタリとニュー・アルバムを買わなくなってしまった。  理由は単純である。ブラッド・メルドーがジャズを演奏しなくなってしまった。  2010年代に入 ...

 うわぁ。多田誠司がいいよなぁ。スガダイローがいいよなぁ。素晴らしいデュオ・アルバムだよなぁ。  『WE SEE!!』というアルバムは,多田誠司についての薀蓄やスガダイローについての含蓄など抜きにして,音を追いかけているだけで楽しくなる。うれしくなる。手 ...

 ボブ・ジェームス最大の「問題作」と書くと語弊があるよなぁ。言葉を選ぶと「衝撃作」と表現した方がピッタリくる。そんな「衝撃作」が『COOL』(以下『クール』)である。  何が「衝撃」だったのか? ここは黙って『FOURPLAY』に続けて『クール』を聴いて ...

 「2020 LIVE STREAMING CONCERT“AI FACTORY”〜音と映像の融合ファクトリー〜」! LIVEレポート2日目の今夜はステージング編です。  とにかく映像が素晴らしいかった。一発勝負のLIVEなのに,リハーサルを繰り返してき ...

 通称「ロスト・クインテット」への参加で,あのハービー・ハンコックを“出し抜いた”チック・コリアが,アコースティック・ピアノで綴った「電化チック“マイルス”コリア」が『SUNDANCE』(以下『サンダンス』)である。  『サンダンス』には“電化マイルス” ...

 行ってきませんでした! 7/23「ZEPP TOKYO」からインターネット生配信された「2020 LIVE STREAMING CONCERT“AI FACTORY”〜音と映像の融合ファクトリー〜」!  本来なら「ZEPP TOKYO」ではなく「ZEP ...

 デュエット・アルバムが数十枚も存在するチック・コリア。そんなチック・コリアのデュエット・アルバムの中で,チック・コリアの名前が後から出ているのは,後にも先にもボビー・マクファーリンとのデュエット・アルバム『PLAY』(以下『スペイン』)以外には存在しな ...

 『RUNNIN’ WILD』(以下『ランニング・ワイルド〜トリビュート・トゥ・ベニー・グッドマン』)とは,山中千尋による“キング・オブ・スイング”ベニー・グッドマン・トリビュート集。  山中千尋が『ランニング・ワイルド〜トリビュート・トゥ・ベニー・グッ ...

 普通なら「お兄ちゃんが習っているから僕も〜」と弟がお兄ちゃんの真似をしそうに思えるが,殊更,ジャズメンにおいては,肉の兄弟で同じ楽器を演奏するパターンは少ない。  ランディー・ブレッカーがトランペットでマイケル・ブレッカーがテナー・サックス,ブランフォー ...

 山中千尋に(ビジュアル面を含めて)入れ込んでいる管理人。山中千尋のアルバムは全部持っている。だから『ROSA』(以下『ローザ』)も買うのは当然の儀式。でも本音を書くと今回ばかりは「ためらい」があった。  『ローザ』の“売り”は「ピアノ+ベース+ギター」 ...

 フォープレイの前身がボブ・ジェームスのソロ・アルバム『GRAND PIANO CANYON』にあったことは以前に書いたが,実は『GRAND PIANO CANYON』にも前身があった。つまりはフォープレイの元ネタの元ネタに当たる。  それが何と!ボブ・ ...

拝啓  紫陽花の花の紫が日ごとに深まる今日この頃,新型コロナウイルス感染症の世界的なパンデミックが続く中,読者の皆さんはお変わりありませんか? セラビーは,良いことにも悪いことにも,変わったことにも変わらないことにも,何とか対応できています。周りの皆さん ...

 『BAROQUE』(以下『バロック』)の大西順子が重い! 『バロック』の大西順子が強い! いや〜“女帝”大西順子が重くて強い! 大西順子がキビシーイッ!  トランペットのニコラス・ペイトン,テナー・サックス,アルト・サックス,バス・クラリネット,フルー ...

 「DIMENSIONチャンネル開局記念スペシャル&アルバム『31』発売記念生配信LIVE VOL.01〜PART 1」!! LIVEレポート2日目の今夜はステージング編です。  管理人にとって人生初の配信ライブ。PCの画面越しに見つめた配信ライブの感想 ...

 行ってきませんでした! 6/14「ブルースアレイジャパン」からインターネット生配信された「DIMENSIONチャンネル開局記念スペシャル&アルバム『31』発売記念生配信LIVE VOL.01〜PART 1」!  「AFTER コロナ」「WITH コロナ ...

 『AI FACTORY』は『REBIRTH』〜『CITY COASTER』の延長線上で評価されるべきアルバムである。  『AI FACTORY』の中に,所謂“キラー・チューン”は入っていない。『AI FACTORY』は楽曲単位で聴くアルバムではない。ア ...

 クラーク・テリーとはマイルス・デイビスとオスカー・ピーターソンからベタボメされた「偉大なるトランペッター」である。  しかし,管理人がクラーク・テリーを聴こうと思う時,それはクラーク・テリーのトランペットを聴きたいからではない。管理人の中でクラーク・テリ ...

 「デイヴ・ウェックル・アコースティック・バンド」というバンド名は,かつてデイヴ・ウェックル自身が在籍した「チック・コリア・アコースティック・バンド」を想起させる。  しかし「デイヴ・ウェックル・アコースティック・バンド」とは,チック・コリアが「エレクトリ ...

 ヴィーナス・レコードの10周年記念企画。「スイングジャーナル」誌,2002年11月号掲載,読者投票による「エディ・ヒギンズ・トリオで聴きたいスタンダード・ベスト10」。  実際にはランクインした「ベスト10」が無条件に演奏されたわけではなく,上位にラン ...

 『IN CONCERT』(以下『イン・コンサート』)を購入したのは,かの有名なマイルス・デイビスの【枯葉】はアーマッド・ジャマルの【枯葉】の“まんま”という噂を聞いたからである。  こういう話を聞くと,読者の皆さんも一度自分の耳で確かめたくなったのでは? ...

 カシオペアからの神保彰と櫻井哲夫が脱退した時のような無力感に襲われた。あの時,これからどうやってカシオペアと接していけばよいかが分からなくなった。カシオペアこそが,管理人の「ヒーロー」だったのだから…。  バンドたるもの。メンバー・チェンジがいつかは必 ...

 アート・テイタムの代名詞の1つが“超絶技巧”である。しかし,残念ながら管理人はそうは思わない。  やはりピアノ界の“超絶技巧”と来ればバド・パウエルでありオスカー・ピーターソンである。アート・テイタムの場合はそうではない。同じテクニシャン系で部類分けする ...

 『エグザイルズ・ゲイト』からここまで変わって来るか!? これがゲイリー・トーマスの「M−BASE」オルガン・ジャズの2枚目『FOUND ON SORDID STREETS』(以下『ファウンド・オン・ソーディッド・ストリーツ』)を初めて聴いた時の感想であ ...

↑このページのトップヘ

Copyright (C) 2005-2024 アドリブログ All Rights Reserved.