アドリブログ 〜JAZZ/FUSION批評〜

ジャズ/フュージョン批評ブログ CD, DVD, ALBUM REVIEW, TRACK REVIEW and more

菊池 ひみこ / ウーマン4

WOMAN-1 廃盤になった『WOMAN』(以下『ウーマン』)をずっと探していた。正確には【MAKE UP IN THE MORNING】を探していた。
 なぜなら【MAKE UP IN THE MORNING】こそが「菊池ひみこの音楽」そのものであり,管理人の「青春時代の音楽」のTOP10に入るくらいに聴きまくった「フュージョンと来れば」的な名曲だからである。

 とにかくメロディーが美しい。実にエレガントで,実にドラマティックで,実にロマンティックで,なぜか哀愁さえも感じてしまう。そのクセして聴き所は美メロ以上にリズム隊である。ラテンのノリでギンギンにエレピを押しまくってくる。
 そう。当時,中学生だった管理人には畑中葉子の擬似「後から前から」とシンクロしてしまうくらいに刺激的で官能的だったのが【MAKE UP IN THE MORNING】。いろいろな意味で,一生忘れられない名曲なのである。

 …とここまで書いたが,管理人は【MAKE UP IN THE MORNING】を一度も購入したことはない。ずっとエアチェック・テープで聴いていた。
 …だから上京の際にカセットテープを持参しなかったので十数年【MAKE UP IN THE MORNING】を聴いてはいない。しかし,その間も頭の中で鳴り続けていたし,近年はユーチューブに誰かがUPしてくれたおかげで無料で繰り返し聴いていた。

 しかし,ユーチューブでは満たされないのだ。コレクターの所有欲は満たされないのだ。ずっと頭の片隅に残っている【MAKE UP IN THE MORNING】というか,この曲が入っているアルバム『ウーマン』への思いが募る。
 アマゾンで5000円出せば買える。でもプレミア価格では買いたくない。ヤフオクでも3000円までで何度か入札したが落札できず。それで,ここ数年間は,菊池ひみこチャック・ローブメゾフォルテアル・ヘイグアート・アンサンブル・オブ・シカゴ等のお目当ての中古CD屋巡りが毎週の日課であった。→ 最近は中古CD屋巡りが減ってネットを徘徊するようになってしまいました。

WOMAN-2 そこへ今回の菊池ひみこの再発企画である。もうそりゃあ,即効で買うでしょう! ということでまとめて4枚の大人買いをして『ドント・ビー・ステューピッド』『フラッシング』『オーライ』『ウーマン』をついに手に入れた! ヤッター! タワーレコード!

 【MAKE UP IN THE MORNING】1曲のために購入した『ウーマン』であるが,これまでアルバムの他の曲は聞いたことがなかった。『ウーマン』の中に第二の【MAKE UP IN THE MORNING】が収録されていることを期待していたのだが…。

 う〜む。『ウーマン』は“大振りスイングのアルバム”である。つまりは三振かホームランのアルバムである。
 …と書いたのは,菊池ひみこを贔屓してのこと。正直『ウーマン』は【MAKE UP IN THE MORNING】1曲だけがホームランで,残りの7曲は全部空振りであった。

 
01. Make up in The Morning
02. Sunburned Hip
03. Darling, I'm on your side
04. Funky Panty Girdle
05. Fat ma Cooking
06. 5 PM Red Pumps
07. My Lost Pierce
08. Nursery Song

 
HIMIKO KIKUCHI : Piano, Keyboards, Vocal
SHIGEO SUZUKI : Alto Saxophone
HIROFUMI KINJOH : Tenor Saxophone
MASAMI NAKAGAWA : Flute
SHIN KAZUHARA : Trumpet
MASATSUGU MATSUMOTO : Electric Guitar, Acoustic Guitar
KAZUYA SUGIMOTO : Electric Bass
NAOKI WATANABE : Electric Bass
HIROSHI HOHINO : Acoustic Bass
KAZUAKI MISAGO : Drums
ATSUO OKAMOTO : Drums
HIDEO YAMAKI : Drums
YASUSHI ICHIHARA : Drums
YOSHINORI NOHMI : Percussion
EVE : Chorus

JOE STRINGS : Strings
KAZUHARA SECTION : Brass
GAICHI ISHIBASHI : Oboe
YUKIHIKO NISHIZAWA : Flute, Piccolo
MOTOE MIYAJIMA : Clarinet
HIROYUKI MINAMI : Horn

(テイチク/TEICHIKU 1983年発売/TEH-16)
(ライナーノーツ/金澤寿和)

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アーマッド・ジャマル / バット・ノット・フォー・ミー5

BUT NOT FOR ME-1 アーマッド・ジャマルの“最高傑作”が『BUT NOT FOR ME』(以下『バット・ノット・フォー・ミー』)である。

 “ジャズの帝王”マイルス・デイビスが演奏を聴くためにクラブに通い詰めた唯一のピアニストであり,マイルス・デイビスが自分のバンドにどうしても迎え入れたかったピアニストであり,それが叶わず,レッド・ガーランドに「彼のように弾いてくれ」と命令したピアニスト,それがアーマッド・ジャマルであった。

 マイルス・デイビスアーマッド・ジャマルの何に魅了されたのだろうか? それが『バット・ノット・フォー・ミー』で聴かせる,叙情性とアンサンブルの重ね方にあると思う。マイルス・デイビスも追求した“リリシズム”である。
 とにかく上品なのだ。とにかく優雅なのだ。ホテルのラウンジで生演奏を聴きたい第一位こそがアーマッド・ジャマルであろう。

 アーマッド・ジャマルピアノと来ればピアノ・トリオである。イスラエル・クロスビーベースバーネル・フォーニアドラムと組んで「3人で役割分担して1曲を仕上げるスタイル」は,アーマッド・ジャマルが開祖であろう。

 つまり,ベースドラムは一切ソロを取ることがない。ベースドラムアーマッド・ジャマルソロを取らせるためのスペース作りに専念している。
 ベースドラムの2人が曲の骨組みを組立てている。どのような外装にするか,どのような内装にするかは3人で決めている。

 そしてここがアーマッド・ジャマルの凄いところだと思うのだが,普通なら空いた空間を埋めるためにピアノを目立たせようと考えるものだろうが,アーマッド・ジャマルピアノを決して弾きすぎない。

BUT NOT FOR ME-2 そう。アーマッド・ジャマルは,弾く音を必要最低な音数に厳選し,シンプルな右手のフレーズと合いの手の様に入る左手のブロックコードで聴かせたいフレーズだけを浮かび上がらせる。
 「ピアノピアノの邪魔をしないピアノ」。アーマッド・ジャマルとはこれなのである。

 則ち,アーマッド・ジャマルの『バット・ノット・フォー・ミー』とは,後にマイルス・デイビスがやったモードの「さきがけ」のような演奏である。

 モードジャズを完成させたのは,マイルス・デイビスビル・エヴァンスギル・エヴァンスの3人に違いないが,アーマッド・ジャマルがいなければ,そもそもモードジャズは生まれなかった。
 ピアノ・トリオの「3人で役割分担して1曲を仕上げる」アーマッド・ジャマルの音楽こそが,マイルス・デイビスが愛した“リリシズム”なのである。

PS アーマッド・ジャマルはとにかく素晴らしい。そのアーマッド・ジャマルのスタイルを消化させたレッド・ガーランドも素晴らしい。しかし日本においてアーマッド・ジャマルの人気もレッド・ガーランドの人気もイマイチである。全てはビル・エヴァンスである。ビル・エヴァンスの登場がアーマッド・ジャマルレッド・ガーランドを無き者にしてしまった。この事実だけでもビル・エヴァンスの凄さが分かる。ビル・エヴァンスが圧倒的!

 
01. BUT NOT FOR ME
02. SURREY WITH THE FRINGE ON TOP
03. MOONLIGHT IN VERMONT
04. MUSIC, MUSIC, MUSIC
05. NO GREATER LOVE
06. POINCIANA
07. WOODY'N YOU
08. WHAT'S NEW

 
AHMAD JAMAL : Piano
ISRAEL CROSBY : Bass
BERNELL FOURNIER : Drums

(アルゴ/ARGO 1958年発売/UCCU-5128)
(ライナーノーツ/小川隆夫,児山紀芳)

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菊池 ひみこ / オーライ4

ALL RIGHT-1 「菊池ひみこ,海を渡る」。それが『ALL RIGHT』(以下『オーライ』)失速の最大要因である。

 『ドント・ビー・ステューピッド』でホップして『フラッシング』でステップして『オーライ』でジャンプを決める。
 そんなシナリオが立てられた中?菊池ひみこが向かったのは,アメリカはLAの「マッド・ハッター・スタジオ」。則ちチック・コリアのお膝元である。

 1982年当時のチック・コリアは「リターン・トゥ・フォーエヴァー」を解散しアコースティックジャズに燃えていた時期である。
 菊池ひみことしては,ブラジリアン・フュージョンで「天下を獲った」チック・コリアに,それもジャズを志向中のチック・コリアに感じるものがあったのだろう。

 しかし『オーライ』は“中途半端な”チック・コリアとの共同制作。これが『オーライ』の敗因であろう。
 『オーライ』のプロデューサーは「マッド・ハッター・スタジオ」を使用するのにチック・コリアではなく松本正嗣であった。共演者もチック・コリアの人脈としてはアル・ビズッティくらい。他はアーニー・ワッツにしてもジョン・ロビンソンにしてもスティーヴ・フォアマンにしてもリー・リトナー関連の色合いが強い。

 『オーライ』のレコーディングの様子をチック・コリアがのぞきに来たそうであるが,総指揮を取ったは松本正嗣
 保険として杉本和弥を引き連れて渡米した松本正嗣であったが,自身にとっても初体験となる海外レコーディングリー・リトナー組を思い通りに操るにはまだまだ経験が不足していたように思う。
 『オーライ』の音はLAらしくカラッとしているようでいて,実はポップではないし,重くタイトなリズムはどちらかというとNYのイメージに近いと思う。

ALL RIGHT-2 個人的には世界TOPのジョン・ロビンソンよりも風間幹也ドラミングの方が菊池ひみこの音楽性には合っている。もっと言えばバンドのメンバー全員「デッド・エンド」の方が良かった。
 それだけではなく菊池ひみこオリジナルも,変にブラジリアン・フュージョンに寄せた『オーライ』よりも『ドント・ビー・ステューピッド』や『フラッシング』の「全力日本」タイプの方が良かった。

 アメリカ制作は完全に無駄金だった。高い授業料を払わされたものだ。つまり国内制作の方が良かった。「菊池ひみこデッド・エンド」で録音した『ドント・ビー・ステューピッド』〜『フラッシング』路線の続編が良かった。

 『オーライ』で“狙った”ブライトなタッチのグルーヴィなフュージョンが得意なのは,菊池ひみこの方ではなくチック・コリアの方なのでした。

 
01. CALLING WAVES
02. ROLLING 40TH
03. THE POLESTAR
04. CRAZY MOON
05. PANCAKE ICE
06. HARD MEDITATION
07. BUNGER'S OASIS

 
HIMIKO KIKUCHI : Acoustic Piano, Keyboards, Vocal
ERNIE WATTS : Tenor Saxophone, Soprano Saxophone, Synthesizer Saxophone
AL VIZZUTTI : Trumpet
MASATSUGU MATSUMOTO : Electric Guitar
KAZUYA SUGIMOTO : Electric Bass
JOHN ROBINSON : Drums
STEVE FORMAN : Percussion

BRASS SECTION
AL VIZZUTTI : Trumpet
CHARLES DAVIS : Trumpet
JIM COWGER : Tenor Saxophone, Alto Saxophone
ALAN KAPLAN : Trombone

(テイチク/TEICHIKU 1982年発売/TEH-15)
(ライナーノーツ/油井正一,金澤寿和)

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ビル・エヴァンス / トリオ '644

TRIO '64-1 管理人はビル・エヴァンスが大好き。でもそれ以上にキース・ジャレットが大好き。
 ゆえにキース・ジャレットトリオベーシストゲイリー・ピーコックビル・エヴァンスと共演した『TRIO ’64』(以下『トリオ ’64』)のお目当てはビル・エヴァンスではなくゲイリー・ピーコックのはずであった。

 ところがどうだろう。あのゲイリー・ピーコックが霞んでいる。あのポール・モチアンが霞んでいる。
 ズバリ『トリオ ’64』とは「ビル・エヴァンス100%」のアルバムである。
 暴言を吐けばベーシストドラマーはリズム・キープが出来れば誰でも良かった。それくらい“圧倒的に”ビル・エヴァンスなアルバムである。

 ビル・エヴァンスの新鮮でハーモニー豊かなアイディア,独特のデリカシー,それは決して女性的な柔らかさではなく,生き届いた繊細さ,あるいはバランスのとれた美しさがまばゆい!
 この美しさの秘訣は「美人薄命」である。ベースゲイリー・ピーコックドラムポール・モチアンとの『トリオ ’64』のピアノ・トリオは結成当初から「期間限定」の約束であった。
 新進気鋭のゲイリー・ピーコック,待望の復帰が叶ったポール・モチアンを迎えて,ビル・エヴァンスが燃えたのだった。


 そう。『トリオ ’64』の聴き所はビル・エヴァンスの美しいピアノだけにある。
 『トリオ ’64』の中にビル・エヴァンスの代名詞である「インタープレイ」的要素は含まれていない。演奏が“ぬるい”のだ。
 仮に「期間限定」でなかったなら“奇跡の”超大物3人の揃い踏みなのだから,もっともっと&ずっとずっと良くなって,果てはスコット・ラファロを超えたかも?

 事実『トリオ ’64トリオライブ会場にキース・ジャレットの姿があったらしい。後にキース・ジャレットトリオで共演することとなるゲイリー・ピーコックベースポール・モチアンドラムに,自身のピアノを思い重ねていたりして…。

 それにしてもゲイリー・ピーコックベースが普通すぎる。ゲイリー・ピーコックとしてもビル・エヴァンストリオベーシストを務めるとなるとスコット・ラファロの遺灰を意識せざるを得なかったであろうに…。

 この全ては選曲の難に負うところが大きいと思う。管理人の大好きな【エヴリシング・ハプンズ・トゥ・ミー】でさえ“荒削りな”ベースが響いている。【サンタが街にやってくる】なんて“愛らしい”ベース・ウォーキング。
 どうですか? 読者の皆さんはこの選曲とゲイリー・ピーコックがダイレクトに結びつきますか?

TRIO '64-2 そう。『トリオ ’64』には,ゲイリー・ピーコックの“破天荒”な真骨頂が発揮されるシリアスなパートが少なすぎるのだ。
 全てはプロデューサーを務めるクリード・テイラーが仕掛けた,ビル・エヴァンスの美しさを際立たせるためのセッティングが,世紀の共演の魅力を半減してしまっている。

 ここに,例えば【枯葉】などのスコット・ラファロの有名曲をぶつけていたら,こんなにも軟弱なゲイリー・ピーコックで終わるはずはなかった。心からそう思う! → 心からそう願う?

 管理人の結論。『トリオ ’64批評

 ゲイリー・ピーコックの演奏が悪いわけではないし,調子が悪いわけではないのだが『トリオ ’64』はゲイリー・ピーコック目当てで聴くアルバムではない。
 いいや,ここでどんでん返し! 是非ともゲイリー・ピーコック目線で聴いてみてほしい。あのゲイリー・ピーコックが隅に追いやられるレベルで“圧倒的に”ビル・エヴァンスピアノが迫ってくる。

 キース・ジャレットトリオが好きでゲイリー・ピーコックベースが好きなファンがビル・エヴァンスを強烈に意識することになるアルバムとして『トリオ ’64』をお奨めする。

 
01. LITTLE LULU
02. A SLEEPING BEE
03. ALWAYS
04. SANTA CLAUS IS COMING TO TOWN
05. I'LL SEE YOU AGAIN
06. FOR HEAVEN'S SAKE
07. DANCING IN THE DARK
08. EVERYTHING HAPPENS TO ME

 
BILL EVANS : Piano
GARY PEACOCK : Bass
PAUL MOTIAN : Drums

(ヴァーヴ/VERVE 1964年発売/UCCU-5077)
(ライナーノーツ/ジャック・マハー,杉田宏樹,藤井肇)

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菊池 ひみこ & デッド・エンド WITH アーニー・ワッツ / フラッシング5

FLASHING-1 菊池ひみこの“最高傑作”が,バンド形式「菊池ひみこデッド・エンド」名義での『FLASHING』(以下『フラッシング』)である。

 1stの『ドント・ビー・ステューピッド』も「粒揃いの名曲集」であったが,2ndである『フラッシング』は更に「一段上の名曲集」。加えてバンド形式の効果大な音楽的な“まとまり”が伝わってくる。

 「菊池ひみこデッド・エンド」のメンバーは,ピアノキーボード菊池ひみこギター松本正嗣ベース杉本和弥キーボード松本博ドラム風間幹也パーカッション川瀬正人から成る6人組。
 要するにこのメンバーの集まりとは,昔の「インナー・ギャラクシー・オーケストラ」であるのだから「菊池ひみこデッド・エンド」が志向するのはフュージョンということになる。

 しかし『フラッシングセッションでは「菊池ひみこデッド・エンド」の6人にサックスアーニー・ワッツが加わった7人組のバンド編成になっている。バンドが7人の音で完成しきっている。
 そしてこれが重要な要素であるが,アーニー・ワッツが加わることで,フュージョンの「菊池ひみこデッド・エンド」に,絶妙なスパイスとしてジャズのエッセンスが取り入れられている。

 『フラッシング』の音は決して軽くはない。気軽に楽しめるジャズのエッセンスが支配するフュージョン。これが「菊池ひみこデッド・エンド」の“唯一無二”なフュージョン・サウンドを演出している。

 実にあのアーニー・ワッツが「ジェントル・ソウツ」の次に加入したバンドが「菊池ひみこデッド・エンド」。アーニー・ワッツが見事なバンド・サウンドを奏でている。
 実にあのアーニー・ワッツが【EVERYDAY’S MIRACLE】【HIGHER LEVELS】の2曲を楽曲提供してもいる。この2曲が最高に素晴らしい。

 いやいや『フラッシング』が,菊池ひみこの“最高傑作”と称えられる最大の理由は楽曲の出来にある。
 管理人が『フラッシング』の名曲群を耳にしたのはLPが最初でもなければ,勿論,CDが最初でもない。そうではなくTVやラジオから流れるBGMとしてであった。

FLASHING-2 管理人が『フラッシング』のLPを初めて聴いた時の様子を思い起こせば「あっ,この曲聴いたことがある」「あっ,この曲も菊池ひみこなんだ」の連続であった。
 それくらいに巷では菊池ひみこの音楽が,そして『フラッシング』が流されていたという事実。ジャズフュージョンの取り立ててファンでもないだろう選曲者の耳に訴えかける力が『フラッシング』の名曲群にあるという事実。

 国府弘子もそうであるが,特に菊池ひみこのメロディー・ラインが管理人の好みにピッタリと合う。日本人の好みにピッタリと合う。
 思うにこのあたりが,菊池ひみこが“フュージョンの女王”と称される所以なのだろう。フュージョンなのに妙に陰影がある。サウンドも適度に軽く明るい。

 そう。国府弘子菊池ひみこのサウンド・カラーは,日本の女性ミュージシャンの2大巨頭で例えるなら,中島みゆきではなくユーミン寄り。
 “日本ポップス界の女王”がユーミンであるならば“フュージョンの女王”は菊池ひみこなのである。

 
01. Cosmic Dust Blue
02. Everyday's a Miracle
03. Higher Levels
04. Peaceful Moment
05. Little Romping Girl
06. Back to Bop
07. Sunday Morning
08. After The Festival

 
HIMIKO KIKUCHI : Acoustic Piano, Fender Rhodes, Mini Moog, Prophet, Oberhime, Voices, Vocal, Chorus
ERNIE WATTS : Tenor Saxophone, Soprano Saxophone, Saxophone Synthesizer
MASATSUGU MATSUMOTO : Electric Guitar, Acoustic Guitar, Chorus
HIROSHI MATSUMOTO : Acoustic Piano, Fender Rhodes, Mini Moog, Oberhime, Voices
KAZUYA SUGIMOTO : Electric Bass
KANYA KAZUMA : Drums
MASATO KAWASE : Percussion
MINE MATSUKI : Chorus
GENJI SAWAI : Chorus
KUNITOSHI TOJIMA : Chorus
YOSHIAKI TAGUCHI : Chorus

(テイチク/TEICHIKU 1980年発売/TEH-21)
(ライナーノーツ/野口久光,アーニー・ワッツ,金澤寿和)

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エヴァレット・ハープ / 君への想い4

EVERETTE HARP-1 1991年の「ライブ・アンダー・ザ・スカイ」の大トリは「ザ・マーカス・ミラー・プロジェクト」。フィーチャリングレイラ・ハサウェイヴォーカルであったが,とにかくメンバーが凄い!
 ベースマーカス・ミラードラムプージー・ベルピアノジョー・サンプルキーボードフィリップ・セスギターディーン・ブラウントランペットマイケル・パッチェス・スチュワート。こんな至高のバックを引き連れて,一人フロントに立ったのがアルトサックスエヴァレット・ハープであった。

 馴染みのメンバーの中にあって,エヴァレット・ハープって誰? 圧巻のアルトサックスを聴き終えて,エヴァレット・ハープって誰?
 全くのノーマークにやられてしまったわけだが,管理人は悪くない。エヴァレット・ハープアルトサックスマーカス・ミラーからの“サプライズ”であった。

 だ〜って,エヴァレット・ハープは未だCDデビュー前であった。当時はネットも利用できなかったしCDショップをハシゴするしかなかったので,どこかに出かけた際は必ずCDショップに立ち寄って,エヴァレット・ハープを捜す日々…。

 そんな強烈な記憶が薄れかけていた時に,持つべきは友である。某ラジオ局に努める友人が郵送で送ってくれたのが,管理人が所有するサンプル盤の『EVERETTE HARP』(以下『君への想い』)である。

 『君への想い』は1992年のエヴァレット・ハープデビューCD。正に“満を持しての”ワールド・デビュー。プロデューサーからしてジョージ・デュークなのであります。

EVERETTE HARP-2  でっ,マーカス・ミラーなしで【RUN FOR COVER】なしのエヴァレット・ハープが何とも普通。
 おいおい,デヴィッド・サンボーンの後継者じゃなかったのかよう?

君への想い』でのエヴァレット・ハープフュージョンサックスではなくてスムーズジャズ
 まっ,たまにあるでしょ? ほら,デビュー前は「こうだった」のに,デビューしたら「ああだった」ってパターン。大抵はデビュー前の方が好きだった,っていうパターンが…。

 そんな中【FREE FALL】だけは“鉄板”です。これ相当に好き!
 【FREE FALL】でのエヴァレット・ハープは,フュージョンサックス界の「天使」です!

 
01. FULL CIRCLE
02. MORE THAN YOU'LL EVER KNOW
03. THERE'S STILL HOPE
04. THANK YOU FOR ALL YOUR LOVE
05. LET'S WAIT A WHILE
06. REMEMBER MY LOVE
07. FUNK A LE GONK
08. WHEN I THINK OF YOU
09. HE'LL NEVER LEAVE
10. IF I HAD YO LIVE MY LIFE WITHOUT YOU (WITHOUT YOU)
11. YOU MADE IT BETTER
12. FREE FALL
13. TOMORROW

 
EVERETTE HARP : Alto Saxophone, Soprano Saxophone, Tenor Saxophone, Flute, EWI, Keyboards, Additional Keyboards, Drum Programming, Lead Vocals, Backing Vocals
GEORGE DUKE : Keyboards, Piano, Synthesizer, Additional Keyboards, Additional Percussion, Drum Programming, Synclavier Programming
DARRELL SMITH : Main Keyboards
MORRIS PLEASURE : Keyboards
BRIAN SIMPSON : Keyboards, Drum Programming
LARRY KIMPEL : Bass
FREDDIE WASHINGTON : Bass
HERMAN MATHEWS : Drums
RAYFORD GRIFFIN : Drums
PAULINHO DA COSTA : Percussion
MICHAEL LANDAU : Lead Guitar
PAUL JACKSON JR. : Guitar
ALAN HINDS : Guitar
DWIGHT SILLS : Guitar
"DOC" POWELL : Guitar
RAY FULLER : Guitar, Acoustic Guitar
RAYFORD GRIFFIN : Drum Programming
STEVE TAVAGLIONE : EWI Programming
OSCAR BRASHEAR : Trumpet
GEORGE BOHANON : Trombone
CARL CARWELL : Backing Vocals
PHIL PERRY : Backing Vocals
CAROLYN PERRY : Backing Vocals
DARLENE PERRY : Backing Vocals
LORI PERRY : Backing Vocals
SHARON PERRY : Backing Vocals
RACHELLE FERRELL : Backing Vocals
JOSIE JAMES : Backing Vocals
CHANTE MOORE : Backing Vocals

(マンハッタン/MANHATTAN 1992年発売/TOCJ-5722)
(ライナーノーツ/松永紀代美)
(サンプル盤)

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