アドリブログ 〜JAZZ/FUSION批評〜

ジャズ/フュージョン批評ブログ CD, DVD, ALBUM REVIEW, TRACK REVIEW and more

2005年07月

アメーバブログ(アメブロ)の読者の皆さんへ

AMEBLO RANKING<br>
 親愛なるアメーバブログ(アメブロ)の読者の皆さんへ

 こんばんは。私,セラビーはすっかり「ライブドア・ブログ」の人間になってしまいました。
 そうです。セラビーのジャズフュージョンブログは「アメーバブログ」から「ライブドア・ブログ」へ引っ越しました。

 幾人かのアメブロの読者の皆さんにはコメント欄をお借りしてご挨拶させていただきましたが,ぽつぽつと心配メールが届いてきますので,この場をお借りして報告させていただきます。

 私,アメブロには結構,思い入れがありました。
 【アメーバブログ運営局スタッフより】「ADLIBlog」について「アルバム批評がすごく詳しく書かれています。ジャズの初心者はジャズを知るためのの情報源として、ジャズファンはアルバム購入の参考としてこのブログを利用してみてはいかがでしょう」との紹介文まで頂いたことがありました。
 でもでも,あのメンテ地獄とランキング上位者潰しに嫌気が差しまして,使い勝手と安定性で評判の「ライブドア・ブログ」へお引越し〜。

 引越しに合わせてブログ・タイトルもライブドア仕様へ変更させていただきました。

ブログ(アメブロ) : 「ADLIBlog 〜セラビーのJAZZ/FUSION WORKSHOP〜」(略「ADLIBlog」)
ブログライブドア) : 「アドリブログ 〜セラビーのJAZZ/FUSION批評」(略「アドリブログ」)

 アメブロ同様,ライブドア・ブログでも引き続き仲良くしてくだされば幸いです。今後ともよろしくお願いいたします。

PS 上記画像は「ADLIBlog」栄光のアメブロ「音楽ランキング:2位」のスクリーンショットです。勿体無かったかも?

 アドリブをログするブログ,それがアドリブログ。


人気ブログランキング − 音楽(ジャズ)

矢野 沙織 / YANO SAORI / IN A SENTIMENTAL MOOD4

 『YANO SAORI』の10曲目は【IN A SENTIMENTAL MOOD】(以下【イン・ア・センティメンタル・ムード】)。


 矢野沙織が,真正面からジャズの王道に取り組んだ【イン・ア・センティメンタル・ムード】での“貫禄”ある演奏が好きだ。
 これは正攻法に見えて,矢野沙織にとってかなりの大チャレンジであろう。一切小細工無しの演奏は,自ら言い訳の“退路を断った”証し。そう。逃げも隠れもせず,しっかりと吹き込んでいく。「ドンと来い」の貫禄。

 【イン・ア・センティメンタル・ムード】の,バラードサックスは数多いゆえ,ひいき目に見て完璧とは言い難い。
 でもこのビブラート&ブレない演奏姿勢! この一音一音に魂を吹き込んでいく“静かに熱い”名演に感動させられる。

SAORI YANO : Alto Saxophone
MASAAKI IMAIZUMI : Piano
SHIN KAMIMURA : Bass
MASAHIKO OSAKA : Drums
 

矢野 沙織 / YANO SAORI / BOHEMIA AFTER DARK4

 『YANO SAORI』の7曲目は【BOHEMIA AFTER DARK】(以下【ボヘミア・アフター・ダーク】)。


 有名バップ・ナンバー【ボヘミア・アフター・ダーク】に“熱演”を期待してしまうと“肩すかし”を喰らってしまう。勿論,熱演ではあるのだが,このトラックの仕上がり具合は“クール”である。

 松島啓之トランペットとのユニゾン・テーマは,若干スロー・テンポでありフレーズが乾いている。クールに吹ききっている!
 1分29秒から始まる矢野沙織アルト・ソロは,一転ハイスピード! これぞ2003年型【ボヘミア・アフター・ダーク】である。

 ここで管理人の本音を記そう。クールな【ボヘミア・アフター・ダーク】は好きではない。やはり“キャノンボール・アダレイ風”高速大ブロー無しの【ボヘミア・アフター・ダーク】はつまらない。
 幸い,ライブでの演奏はハード・バップ“仕様”で盛り上がっていた。矢野沙織の【ボヘミア・アフター・ダーク】はCDよりライブである。

SAORI YANO : Alto Saxophone
KEIJI MATSUSHIMA : Trumpet
HAROLD MABERN : Piano
NAT REEVES : Bass
JOE FARSWORTH : Drums
 

矢野 沙織 / YANO SAORI / BLACK ORPHEUS4

 『YANO SAORI』の6曲目は【BLACK ORPHEUS】(以下【黒いオルフェ】)。


 【黒いオルフェ】の名演は多いが,このトラックは他の誰とも似ていない,矢野沙織流。この“雰囲気たっぷり”の解釈が16歳の女子高生によるものと世間の誰が思おうか…。

 1分34秒から始まるロング・ソロは,基本=静かで深くそしてダーク。しかし2分17秒からと2分42秒からのブローでヤマ場も作る。さすがである。
 そんな中,管理人の好みは3分20秒からの6秒間! 今泉正明ピアノ・ソロへとつなげる“フェード・アウト”の感じが実にキマッテイル。
 もう自分自身の演奏はおいといて,共演者と共に楽曲の出来を気にかける。実に“頼りになる”最年少・バンド・リーダーがここにいる!

SAORI YANO : Alto Saxophone
MASAAKI IMAIZUMI : Piano
SHIN KAMIMURA : Bass
MASAHIKO OSAKA : Drums
 

矢野 沙織 / YANO SAORI / MY LITTLE SUEDE SHOES4

 『YANO SAORI』の5曲目は【MY LITTLE SUEDE SHOES】(以下【マイ・リトル・スエード・シューズ】)。


 【マイ・リトル・スエード・シューズ】の“ゆったり流れる時間”が実に楽しい。
 矢野沙織松島啓之の“強力ツートップ”のはずが,のびのび&ほんわか調の“アンサンブル・マシーン”へと大変身! イメチェンの衝撃!
 16才の少女が【マイ・リトル・スエード・シューズ】を選曲したセンスが素晴らしい。これが矢野沙織の表現したかったジャズの本質だとしたら,末恐ろしい。

 52秒から始まる矢野沙織アドリブに心奪われてしまう。緩急も強弱もあるわ,リズム隊とのコンビネーションはあるわ,それこそ裏を吹くタイミング! 1分35秒からはカリプソさえも自在に操る,余裕のアルト・サックス

 “早熟の天才”と言う賛辞では表現し足りない! こんなに早く成長してしまっていいものだろうか? 他のジャズメンは一体何をやっているのか?

SAORI YANO : Alto Saxophone
KEIJI MATSUSHIMA : Trumpet
MASAAKI IMAIZUMI : Piano
SHIN KAMIMURA : Bass
MASAHIKO OSAKA : Drums
 

矢野 沙織 / YANO SAORI / HOW TO MAKE A PEARL4

 『YANO SAORI』の4曲目は【HOW TO MAKE A PEARL】(以下【ハウ・トゥー・メイク・ア・パール】)。


 【ハウ・トゥー・メイク・ア・パール】には,矢野沙織“らしさ”がギッシリと詰まっている。
 この“らしさ”を言葉で伝えるのは難しいが“バリバリと吹き倒す”でも“クセのあるフレーズ”でもなく“静と動のキレ”?
 つまりは“空間描写”で勝負するタイプ。う〜ん。これもしっくりこないのだが,今のところはそんな感じで…。
 そうだ! 矢野沙織の魅力は“ギャップ”! 音の高低や強弱のセンスとか,トラック中での起承転結,これにはテンションの上がり下がりだとか,定番コードが進行中に,突然“ファンタスティック”なメロディが降ってくるところだとか…。

 【ハウ・トゥー・メイク・ア・パール】でも,全体としては“伸びやかに歌う”矢野沙織がいる。しかし,しっかりと緊張感はキープ。これが計算ではなく自然体で表現できるところが,矢野沙織の“強み”である。
 “頭ではなく身体で”ジャズそのものを感じ取っている。“深みのある”アルト・サックスの音色と共に,オブラートなしで,ストレートに表現されているのだから,たまらない。

 そんな中,1分30秒からの“こぶし”回し。2分8秒での“ブツ切り”。4分0秒から3秒間の“ビブラート”。これらが全てナイスなアイディア! 矢野沙織の“大器の片鱗”の表われである。

SAORI YANO : Alto Saxophone
MASAAKI IMAIZUMI : Piano
SHIN KAMIMURA : Bass
MASAHIKO OSAKA : Drums
 

矢野 沙織 / YANO SAORI / WHEN YOU'RE SMILING4

 『YANO SAORI』の3曲目は【WHEN YOU’RE SMILING】(以下【ホエン・ユー・アー・スマイリング】)。


 【ホエン・ユー・アー・スマイリング】の魅力は,ジャズが放つ「軽やかさ」にある!
 矢野沙織の“伸びやかな”アルト・サックス今泉正明の“リズミカルな”ピアノが,何気にウキウキ気分にさせてくれる。「爽快だ〜」とは趣が違う,くすっとした含み笑いのような,思い出し笑いするような…。伝わるでしょうか?

 恐らく実際のジャズ・ファンの多くは“真剣勝負の醍醐味に惹かれて”と言うよりは,この種の“軽やかさ”に惹かれてジャズを愛しているのではないか,と思っている。
 年季の入ったジャズ・ファンの好みが“ハードな演奏”から“ソフトな演奏”へと徐々に移り変わっていくのが,その証拠であろう。

 【ホエン・ユー・アー・スマイリング】の聴き所であるが,矢野沙織のゆったりとしたプレイには,勘違いだろうか? ベテランが醸し出す“懐の深さ”さえ感じ取れる。素晴らしい!
 個人的には1分1秒から3秒までの“一息の伸び”が好きだ。今泉正明アドリブも4分0秒からのクダリがお気に入り。

 格別な名曲でも名演でもないかもしれないが,ほのぼの気分にさせてくれるので,また明日も聴きたいと思わせる,その何とかが,超魅力的!
 あなたはいつ「ハ・ニ・カ・ミ」ましたか? 【ホエン・ユー・アー・スマイリング】?

SAORI YANO : Alto Saxophone
MASAAKI IMAIZUMI : Piano
SHIN KAMIMURA : Bass
MASAHIKO OSAKA : Drums
 

矢野 沙織 / YANO SAORI / BLUE BOSSA4

 『YANO SAORI』の2曲目は【BLUE BOSSA】(以下【ブルー・ボッサ】)。


 【ブルー・ボッサ】の徐々にヒート・アップしていく展開がクセになる。大方のジャズ・ファンは,スロースタートなのがウソのような終盤の盛り上がりに,確実に心奪われてしまうことだろう。

 矢野沙織のトーンの変化に耳を這わせてみる。1分17秒からのアルト・ソロは抑揚が効いたもので,イントロから続く“無表情な”アルト・サックスへのフラストレーションが解消されてメチャ気持ちいい。

 後半,自然と耳を奪われるであろう,バックの程よい一体感はハロルド・メイバーンの成せる技!
 3分48秒からと4分10秒からの2段ロケット式のアドリブが一気にバンドを“興奮のるつぼ”へと誘う。ベースドラムもこんなにハッピーなピアノを間近で聴かされてはかなわない。勝手に身体がノッテしまったのだろう。

 【ブルー・ボッサ】にはジャズの“小さな?”楽しみが随所に散りばめられている。

SAORI YANO : Alto Saxophone
HAROLD MABERN : Piano
NAT REEVES : Bass
JOE FARSWORTH : Drums
 

矢野 沙織 / YANO SAORI / CONFIRMATION5

 『YANO SAORI』の1曲目は【CONFIRMATION】(以下【コンファメーション】)。


 “矢野沙織”の【コンファメーション】には,ここで管理人が絶賛するまでもなく,やがて全てのジャズ・ファンから賛辞が贈られることになるであろう。
 既に管理人の周りのジャズ・ファン,いや,普段ジャズに接することのなかった友人までもが熱を上げている。

 もう何分何秒がどうのこうのは関係ない。言葉が多ければかえって魅力が伝わらず,もしかしたら偽りっぽく感じてしまうだろう。このトラックの魅力を,永遠に語りたくなる衝動を抑えて…。

SAORI YANO : Alto Saxophone
HAROLD MABERN : Piano
NAT REEVES : Bass
JOE FARSWORTH : Drums
 

矢野 沙織 / YANO SAORI5

YANO SAORI-1 多くの人にとって,ジャズと言えば“ビ・バップ”であり“ハード・バップ”であろう。
 パーカーマイルスモンクロリンズコルトレーン…。彼らジャズ・ジャイアントの代表作を挙げるとすれば,必然的に“ビ・バップ&ハード・バップ”の名盤が並ぶ。正にジャズの黄金期である。

 残念ながら管理人はその時代のジャズを知らない。生まれてもいない。全ては後追いなのである。
 ではこの現代において,彼らジャズ・ジャイアントが発した“熱い”ジャズを聴くことはできないのだろうか? NO。ここに紹介する矢野沙織の存在である。

 矢野沙織デビューCDYANO SAORI』。何の予備知識もなく突然このCDと出くわしたとしたら,皆さんならどう感じただろうか? そしてその直後,この演奏が何と16歳の,しかも女子高生の作品だと聞かされたとしたら…。
 管理人にとって今のシチュエーションは正に現実となった。その衝撃たるや,カシオペアの比ではなく,マーカス・ミラーでもバド・パウエルでも,そしてウィントン・マルサリスの比でもない。
 それを寝起き眼でやられたからたまらない! そう。この全てを早朝のFMラジオで聴かされたのである。

 管理人はジャズ・マニアとして25年以上,多くのCDを聴き込んできたが,このような衝撃は初めてだった。
 朝,布団の中でそろそろ起きないと,というモウロウとした意識の中に,チャーリー・パーカーの【CONFIRMATION】=明瞭なビ・バップが飛び込んできた。
 その瞬間,体が自然と反応する。一体誰のCDだろう? 聞き耳を立てるべく飛び起きたが,この時はまだ新作だとは思わない。聞こえてきたのは50年代のジャズの音だったのだ。
 たまらずメモ帳とペンを用意する。後日すぐにチェックするためである。ラジオのナレーションが続く…。「ヤノサオリさんの…」。えっ,日本人? ヤノサオリ? 女性? 女子高生? 16歳? このラジオ,ウソ言ってる。
 冗談ではなく上記が管理人の正直な反応である。ラジオで自分の耳を疑ったのは,あの阪神大震災のニュースを聞いた時以来,人生において2度目である。

YANO SAORI-2 読者の皆さんにはちょっと大袈裟に思えた回顧録かもしれない。では一度『YANO SAORI』を実際に聴いてみてほしい。今読んできた“ほんのさわりの予備知識”なら,まだまだ衝撃は収まらないはず。「百聞は一見にしかず」である。

 『YANO SAORI』を全てのジャズ・ファンに自信を持ってお奨めする! 『YANO SAORI』こそ管理人の“愛聴盤”である。

  01. Confirmation
  02. Blue Bossa
  03. When You're Smiling
  04. How To Make A Pearl
  05. My Little Suede Shoes
  06. Black Orpheus
  07. Bohemia After Dark
  08. Mamaduke
  09. Hoyden
  10. In A Sentimental Mood
  11. It Could Happened To You

(サヴォイ/SAVOY 2003年発売/COCB-53061)
(ライナーノーツ/瀬川昌久)

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ソニー・ロリンズ / ウェイ・アウト・ウエスト / THERE IS NO GREATER LOVE4

アナログレコード

 『WAY OUT WEST』の5曲目は【THERE IS NO GREATER LOVE】(以下【ノー・グレーター・ラヴ】)。


 テナー・トリオというフォーマットに,耳が慣れてくるであろう5曲目に,このゆったりとした【ノー・グレーター・ラヴ】がジャスト・フィット! くつろいでソニー・ロリンズアドリブを楽しめる。
 
 ただし【ノー・グレーター・ラヴ】の聴き所は“音のない音楽”。つまりソニー・ロリンズの“間の取り方”にある。
 例えば,58秒から1分4秒の一音一音の“発声”が見事に“歌”になっている! この“絶妙の間”という芸術こそ,誰にも真似できない,教えようとも教えられない,天才だけが体内に有する“時間軸”なのだろう。

 誰が言ったか知らないが「ジョン・コルトレーンは王貞治で,ソニー・ロリンズは長島茂雄」とはよく言ったものである。ソニー・ロリンズは正に長嶋茂雄。ずば抜けたセンスは天性のもの。自然体の野生児なのである。
 「ソニー・ロリンズ=長嶋茂雄」論を,過去の“かっ飛ばした”ホームランのごとき名演で感じることはなかったのに,なぜか【ノー・グレーター・ラヴ】で感じてしまった。この事実に気付いた時,管理人の身体に鳥肌が立ってしまった。
 どちらかと言えばマイナーな【ノー・グレーター・ラヴ】でこうなのだから,超・超大好きな有名メジャー・トラックでの“絶妙の間”と言ったら…。ソニー・ロリンズの“底なし”の実力を,恐ろしすぎて推し量ることなどできやしない…。

 余計なことなど考えないで済むように,4分29秒から連続で繰り出される,大ブローもお忘れなく!

CD視聴(試聴)・購入はジャケット写真から

SONNY ROLLINS : Tenor Sax
RAY BROWN : Bass
SHELLY MANNE : Drums


WAY OUT WEST
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ソニー・ロリンズ / ウェイ・アウト・ウエスト / COME, GONE5

アナログレコード

 『WAY OUT WEST』の3曲目は【COME, GONE】(以下【カム・ゴーン】)。


 【カム・ゴーン】こそ,最初から最後まで全開で飛ばしまくる“世紀のアドリブ王”ソニー・ロリンズの真骨頂!
 この演奏はトリオの“それ”というよりも,ソニー・ロリンズの“突出した”ロング・ソロにリズム隊が“服従”させられた印象を受けてしまう。
 当時の人気NO.1! レイ・ブラウンシェリー・マンをもってしても,ついて行くのが“やっと”。ロリンズの桁違いな才能を推し量ることができる。

 一瞬一瞬で七変化するソニー・ロリンズアドリブを解説するのは至難の業! 右に行くのか左に行くのか予測不能の大展開! 正に【カム・ゴーン】。
 1秒1秒が聴き所ゆえ,読者の皆さんは,近くの“ロリンズ通”に手ほどきをお願いしながら聴くのがよいと思う。

CD視聴(試聴)・購入はジャケット写真から

SONNY ROLLINS : Tenor Sax
RAY BROWN : Bass
SHELLY MANNE : Drums


WAY OUT WEST
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ソニー・ロリンズ / ウェイ・アウト・ウエスト / SOLITUDE5

アナログレコード

 『WAY OUT WEST』の2曲目は【SOLITUDE】(以下【ソリチュード】)。


 【ソリチュード】の名演も数多いが,これ程,曲の骨子が鮮明に聴こえてくるのは,ソニー・ロリンズのこのトラック以外に見当たらない。
 【ソリチュード】自体が持っている“まとわりつく”情感をも一掃する,ソニー・ロリンズのストレートな表現が実にすがすがしい!

 前半は比較的原曲に忠実なフレーズが繰り出されているが,それでもなぜかスリリング! ゆったりとリラックスした演奏であるはずなのに,次はこうくると分かっているはずなのに,変な緊張感に縛られてしまう…。ソニー・ロリンズは罪な男である。

 ベース・ソロあけの5分26秒からのテナー・ソロは期待通り。1秒1秒全く耳が離せない。スロー・テンポなのでフレーズがしっかり耳に残ってしまう。アドリブ中毒者には余りにも毒が強すぎる。ああ…。

 個人的には6分19秒から6分29秒までがいとおしい。 

CD視聴(試聴)・購入はジャケット写真から

SONNY ROLLINS : Tenor Sax
RAY BROWN : Bass
SHELLY MANNE : Drums


WAY OUT WEST
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ソニー・ロリンズ / ウェイ・アウト・ウエスト / I'M AN OLD COWHAND5

アナログレコード

 『WAY OUT WEST』の1曲目は【I’M AN OLD COWHAND】(【俺は老カウボーイ】)。


 【俺は老カウボーイ】について批評するのは難しいかな。言葉を幾重に重ねるよりもアルバム・ジャケットを見てもらう方が簡単だから…。

 どうですか? この“威風堂々”としたソニー・ロリンズのカウボーイ姿! 決まってる〜。様になってる〜。仮にテナー・マンの西部劇があったとしたら,間違いなく“主演男優賞”ものでしょう。
 管理人はジャズフュージョンの他に,カメラにも“うるさい”のですが,このジャケット写真はパーフェクトです!

 肝心の音も要するに“ウエスタン・カウボーイ”。「カウボーイのカウボーイによるカウボーイのための」テーマソング! 【俺は老カウボーイ】という邦題が付されていることからして,これは間違いないでしょう! そんな感じです。( ← メチャ分かりにくい? )

 イントロ&4分30秒から聴こえてくる,シェリー・マンの“出囃子”にのって“のんきな”テナー・マンが登場する。ソニー・ロリンズのスケールはデカイ! 西海岸の空気感を思う存分表現した,明るく屈託のないプレイに心からの賛辞を贈ります。

CD視聴(試聴)・購入はジャケット写真から

SONNY ROLLINS : Tenor Sax
RAY BROWN : Bass
SHELLY MANNE : Drums


WAY OUT WEST
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ソニー・ロリンズ / ウェイ・アウト・ウエスト5

アナログレコード

 世の中には“絶対音感”と呼ばれるものを持つ人がいる。ドレミファを完璧に聴き分ける能力のことだ。
 “無い物ねだり”で憧れたりもするのだが,当の本人たちの中には“絶対音感なんて不必要,むしろ邪魔”と述べる人もいる。なぜだろう?
 答えは「音程のずれが気になって音楽を楽しむことができない」から…。なんとも皮肉な能力である。
 この絶対音感者のやるせない気持ちは,管理人のジャズ批評にも当てはまる。時にソニー・ロリンズの“天才っぷり”が邪魔をして“並のアドリブ”では,狂喜乱舞しなくなってしまったのだ。

 “アドリブの天才”と言えば,この人,ソニー・ロリンズの右に出る者はいないだろう。管理人にアドリブのイ・ロ・ハを教えてくれたのは,ソニー・ロリンズに他ならない。
 ソニー・ロリンズに関しては一時期相当聴きまくったし,ジャズ批評も読みあさった。ゆえに管理人のジャズ批評の規準は,知ってか知らずか“ロリンズと比較してどうか”になってしまった。
 これは幸いなこと? それとも不幸なこと? 読者の皆さんはどう思われますか?

 もし「それは幸福なことだ」と思われたのであれば『WAY OUT WEST』(以下『ウェイ・アウト・ウエスト』)を聴き込み“アドリブの絶対音感”を身に着けることをお奨めしたい。
 もし不幸だと思われたのであれば,このCDはその人にとっては“劇薬”となります。決して手を出してはなりませぬ。

 さて“ジャズ通”の中には,なぜ『ウェイ・アウト・ウエスト』なのか? ソニー・ロリンズアドリブ名盤,定番と言えば『サキコロ』で決まり,と思う人も多いことと思う。
 管理人もアドリブの最高教則は『サキコロ』だとの認識は持っている。しかし『ウェイ・アウト・ウエスト』には『サキコロ』にはない“自由度”がある分,よりジャズ的アプローチがなされている。

 基本的にソニー・ロリンズのプレイ・スタイルは“オンリーワンの自己完結”である。ロリンズの関心事は“いかに自分らしく楽曲の魅力を引き出すか”にある。
 ゆえに今回の“ピアノレス・トリオ”と言う斬新なフォーマットを手に入れたロリンズは,正に“水を得た魚”! リズム隊の間を“自由なアドリブ姿”で泳ぎ回っている。この演奏こそ“天才インプロバイザー”の面目躍如である。ここが管理人の指摘する“自由度の高さ”なのである。
 “アドリブ職人”という重い鎧を脱ぎ捨てた“素”のソニー・ロリンズが聴こえてくる。朗々と軽やかに,しかも“優雅さ”を加えてテナー・サックスを操り続ける。アドリブの一つの完成形であろう。

(1957年録音/VICJ-23532)

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