アドリブログ 〜JAZZ/FUSION批評〜

ジャズ/フュージョン批評ブログ CD, DVD, ALBUM REVIEW, TRACK REVIEW and more

2006年05月

DVD批評が始まります

 音楽は「音を楽しむ」ことにある。これは間違いない。
 しかし,映像を楽しむ,ステージングを楽しむ,これもまた音楽の“醍醐味”である。
 ジャズフュージョンといえど,いいや,ジャズフュージョンだからこそ,例えばジャズメンの指の動きなど“スゴテク”を凝視する楽しみがある。

 管理人はLIVEが好きだ。しかし,LIVEに毎晩通ったところで,ジャズメンの“スゴテク”を間近で堪能できるとは限らない。

 そこでDVD! DVDでのジャズメンたちは,管理人の“目の前”で,最高のテクニックを披露してくれる。
 加えて,東京や外国の地へ赴かなくとも,最高のLIVEを最高の座席で楽しめる! 何と素晴らしいことだろう。

 さて「前書き」によると「アドリブログ」では「DVD批評」も行なうことになっていた。
 改めて宣言する必要もないのだが…。ぼちぼちと「DVD批評」を始めていこう。

 「アドリブログ」の“売り”は“トラック批評”にある。「CD批評」ではアルバム全体の紹介に続き,1トラック毎のレヴューが続く。
 しかし「DVD批評」に関しては,一連の続き物スタイルはとらないでおこう。
 なぜならば,緻密なスタジオ制作盤は繰り返し聴かれることを想定して作られているが,ライブ盤は一発勝負。細かいことなど気にしていない。そこを掘り起こすのはジャズ的センスに反してしまうと思うからだ。

 新シリーズ「DVD批評」の登場で,ますます「アドリブログ」から目が離せない!?

 アドリブをログするブログ,それがアドリブログ。


人気ブログランキング - 音楽(ジャズ)

MALTA / マイ・バラッド / THE ONLY NAME MISSING IS…4

 『MY BALLADS』の2曲目は【THE ONLY NAME MISSING IS…】(以下【ジ・オンリー・ネーム・ミッシング・イズ…】)。


 【ジ・オンリー・ネーム・ミッシング・イズ…】は,バラードの“定番”要素満載!
 まずはこのメロディ! MALTAの“バラード愛”が溢れている。この“耽美な”世界観は,MALTAアルト・サックスストリングスの組み合わせゆえ描ききることができた,と言っても過言ではない。

 続いてこのメンバーが凄い! ビクター系列の“ザ・フュージョン・オールスターズ”!
 もうこのメンバーの名前だけを見ると,どんなバラードに仕上がったかは想像できるはず。ゆったりと流れるMALTA“自慢の音色”に,名手たちが音を重ねている。各楽器のバランスがいい具合に仕上がっている。
 1分52秒からのドン・グルーシンピアノ・ソロ,2分38秒からのダン・ハフギター・ソロでは,二人の持ち味を生かした,これぞバラードのソロ,と呼ぶにふさわしい一級品のアドリブを堪能できる。

 ただし,頭で想像できる音とのギャップに大差なく,インパクトは少々弱め。万年“優勝候補”的なトラック。

MALTA : Alto Sax
DON GRUSIN : Acoustic Piano Solo, Synthesizers
DANN HUFF : Electric Guitar, Acoustic Guitar Solo
NATHAN EAST : Electric Bass
VINCE COLAIUTA : Drums
PAULINHO DA COSTA : Percussion
Strings Section/Concert Master : GERRY VINCI

MALTA / マイ・バラッド / EVENING CALM5

 『MY BALLADS』の1曲目は【EVENING CALM】(以下【イーブニング・カーム】)。


 【イーブニング・カーム】はメチャ・スイートの大甘。メロウでロマンティック。“恋する自分”に酔いたい時の1曲である。曲名に完全に影響されてしまったが,夕陽のさざ波=イメージ通り。

 MALTAアルト・サックスが切々と“お涙頂戴”で語りかけてくる。このアルトのトーンで迫られたら,落ちない女も落ちてしまう。みんなMALTAにやられてしまう。耳元でささやかれる感じがくすぐったい。
 絶賛すべきはクドキ口調のサックスの“間”。この間の取り方がグレートなジャズである。
 MALTAの実に伸びやかで綺麗な音色を引き立てる,崩しめのメロディ・ラインも「基本に忠実」というポリシーを守った一流のアドリブに仕立てられている。特に1分36秒から42秒のフレーズは“バラードの王道”である。

 加えて,この大甘に輪をかける,深町純シンセ&キューピット・ストリングス。このアレンジがなければドラマは生まれなかった。完結しなかった。
 深町純の“誘い水”につられたストリングスが,MALTAの“おいしい”フレーズのバックに割って入ってくるのだが,その登場の仕方が自然で心地いい。やはりワン・ホーンストリングスの相性は抜群なのであ〜る。

 1分52秒からの野力奏一エレピも【イーブニング・カーム】に“大人のムーディーな恋”の印象を付与する魔法のスパイス。いやぁ,名演である。

MALTA : Alto Sax
SOICHI NORIKI : Electric Piano
JUN FUKAMACHI : Synthesizers
MASAKI MATSUBARA : Electric Guitar
AKIRA OKAZAWA : Electric Bass
YUICHI TOGASHIKI : Drums
ERIC GALE : Electric Guitar solo
Cupid Strings/Concert Master : MASATSUGU SHINOZAKI

MALTA / マイ・バラッド4

MY BALLADS-1 その昔「私,脱いだらすごいんです」というCMがあった。どんなCMだったかは置いといて,当時,この一世を風靡したキャッチ・コピーを聴くたびに,MALTAのことを連想したことを覚えている。
 そう。MALTAは「日産・スカイラインGT」! おっとっと。話が飛びすぎた。

 改めて…。MALTAは「羊の皮をかぶった狼」である! 外見はおとなしそうに見えるが,中身はどうして…。一皮剥けば暴れん坊の本性が…。
 ウソだと思われるのなら,黙って『MY BALLADS』(以下『マイ・バラッド』)を聴いてほしい。管理人の言わんとすることが,多少なりとも伝わることと思う。

 『マイ・バラッド』はMALTAベストバラード集。ゆえに「静かな」アルバムである。しかし一音一音の噛みしめ方は「熱い」。ジャズ・バラードに対する「熱烈ラブ・コール」以外の何物でもない。
 そう。MALTAの中には,フュージョンではなくジャズの“熱き血潮”が流れている。沸き立っている。
 『マイ・バラッド』からは「俺はフュージョンをやりたいんじゃない。本当は“コテコテの”ジャズをやりたいんだ〜」という叫び声が聞こえてくるのだ。

 さらに深読み(空想)してみると,MALTAにとってのフュージョンとは“人気に火がつくまで”の一過性のアプローチだったのではないか? 人気がでたらキッパリと4ビート・ジャズに転向する。そんなシナリオだったのではないか?
 しかし余りにも人気が出過ぎてしまって,レコード会社や時代の要請が相まって,とオトナの事情で…。
 まぁ,キャッチーな曲を書くことに秀でたMALTAのことだから,どこまで当たっているかは定かでない。実は“根っからの”フュージョン好きだったりして?

 しかしこれだけは言える。MALTAのルーツは100%ジャズ! なんたって,あの超名門ライオネル・ハンプトン楽団のリード・アルトコンサートマスターだったのだから…。

MY BALLADS-2 『マイ・バラッド』は,フュージョンMALTAが当時のイメージ・ギリギリまでジャズに寄ったベストバラード集。ストリングス・アレンジがもろフュージョンなのはご愛敬?

 そう。『マイ・バラッド』は,J−フュージョンのスーパー・スター=MALTAジャズメンとしての“化けの皮が剥がれた”素敵な一枚。
 MALTAは「羊の皮をかぶった狼」→「フュージョン・スターの仮面をかぶったジャズ野郎」なのである。

  01. EVENING CALM
  02. THE ONLY NAME MISSING IS…
  03. ALWAYS YOU
  04. SUNSET IN MY HEART
  05. SECRET ISLAND
  06. COOL SHADOW
  07. MANHATTAN IN BLUE
  08. A LETTER FROM SEPTEMBER
  09. SUNSHINE STREET
  10. MOON FLOWER
  11. OCEAN SIDE
  12. AUTUMN PLACE
  13. STARDUST
  14. BE MINE

(ビクター/JVC 1987年発売/VDJ-1115)

人気ブログランキング − 音楽(ジャズ)
livedoor プロフィール

セラビー

記事検索
Categories      日本人は五十音順:外国人はアルファベット順
Keith Jarrett Gallery

キース・ジャレット(真田馨子) おんがく日めくり(c) keiko sanada
Pat Metheny Gallery

パット・メセニー(野々口和仁)
(c) Kazuhito Nonoguchi
ジャズ・アフィリエイト
セラビー厳選CD

パリ・コンサートパリ・コンサート
キース・ジャレット

THE WAY UPTHE WAY UP
パット・メセニー・グループ

イン・ア・サイレント・ウェイイン・ア・サイレント・ウェイ
マイルス・デイビス

HEAVY WEATHERHEAVY WEATHER
ウェザー・リポート

BRAINCOOL STRUTTIN'
ソニー・クラーク

MINT JAMSMINT JAMS
カシオペア

HUMANHUMAN
T-スクェア

LEFT ALONELEFT ALONE
マル・ウォルドロン

フル・ハウスフル・ハウス
ウェス・モンゴメリー

ザ・シーン・チェンジズザ・シーン・チェンジズ
バド・パウエル

セロニアス・モンク・トリオセロニアス・モンク・トリオ
セロニアス・モンク

枯葉枯葉
チェット・ベイカー

MOANIN'MOANIN'
アート・ブレイキー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズ

BLOWIN' THE BLUES AWAYBLOWIN' THE BLUES AWAY
ホレス・シルヴァー

ウィントン・マルサリスの肖像ウイントン・マルサリスの肖像
ウイントン・マルサリス

メイティング・コールMATING CALL
タッド・ダメロン

Blu-spec CD ジャコ・パストリアスの肖像ジャコ・パストリアスの肖像
ジャコ・パストリアス

ザ・キング・イズ・ゴーンザ・キング・イズ・ゴーン
マーカス・ミラー

FIRST MEETINGファースト・ミーティング
テザード・ムーン

スペシャル・エディションSPECIAL EDITION
ジャック・デジョネット

ユー・マスト・ビリーヴ・イン・スプリングYOU MUST BELIEVE IN SPRING
ビル・エヴァンス

ヴァイアティカムVIATICUM
e.s.t.(エスビョルン・スヴェンソン・トリオ)

STEP BY STEPSTEP BY STEP
ステップス

2424
DIMENSION

GANAESIAガネシア
渡辺香津美
カズミ・バンド

FOURPLAYFOURPLAY
フォープレイ

コンプリート・ピック・ヒッツ・ライヴPICK HITS
ジョン・スコフィールド

ニューポートの追想V.S.O.P.
ハービー・ハンコック

アス・スリーUS THREE
ホレス・パーラン

Manhattan StoryBLUE'S MOODS
ブルー・ミッチェル

AFRICAN PIANOOFF TO THE RACES
ドナルド・バード

AFRICAN PIANOAFRICAN PIANO
ダラー・ブランド

Manhattan StoryMANHATTAN STORY
アキコ・グレース

SPELLBOUNDSPELLBOUND
ジョー・サンプル

ランデヴーRENDEZ-VOUS
木住野佳子

RETURN TO FOREVERRETURN TO FOREVER
チック・コリア

BRAINBRAIN
上原ひろみ

イン・ラインIN LINE
ビル・フリゼール

ザ・サウンド・オブ・サマー・ランニングザ・サウンド・オブ・サマー・ランニング
マーク・ジョンソン

スインギン・マケドニアスインギン・マケドニア
ダスコ・ゴイコビッチ

タイム・スレッドTME THREAD
小曽根真 & ゲイリー・バートン

フルーツケーキFRUITCAKE
フルーツケーキ

THE DROPPERTHE DROPPER
メデスキ,マーチン&ウッド

Doin' SomethingDOIN' SOMETHING
ソウライヴ

SALT IISALT II
塩谷哲

Dance Your HeartDANCE YOUR HEART
Saya

地球は愛で浮かんでいる地球は愛で浮かんでいる
松永貴志
アンケートボードA

★当ブログについて望むことは?
アルバム単位で批評してほしい
同じ曲をテイク別に批評してほしい
多くのジャズメンを幅広く批評してほしい
一人のジャズメンを掘り下げて批評してほしい
超有名曲をもらさず批評してほしい
発売直後の新作を批評してほしい
初心者を意識したほんわかサイトにしてほしい
マニアを意識したニッチなサイトにしてほしい
オーディオについて批評してほしい



-Mini Vote-
アンケートボードB
How Much Is Your Blog Worth?

My blog is worth
$38,953.26

How much is your
blog worth?

最新コメント
Copyright (C) 2005-2019 アドリブログ All Rights Reserved.