アドリブログ 〜JAZZ/FUSION批評〜

ジャズ/フュージョン批評ブログ CD, DVD, ALBUM REVIEW, TRACK REVIEW and more

2008年10月

小曽根 真 ザ・トリオ / ファースト・ディケイド / BIENVENIDOS AL MUNDO5

 『FIRST DECADE』の2曲目は【BIENVENIDOS AL MUNDO】(以下【ビエンヴェニードス・アル・ムンド】)。


 【ビエンヴェニードス・アル・ムンド】は,小曽根流「トムとジェリー」 (「噂の刑事トミーとマツ」でも可)! ドタバタ劇の“追いかけっこ”を楽しめる。

 と言うのも,小曽根真の“ドライブ全開”のアドリブもあれば,童謡〜ジャズラテン〜バロックと目まぐるしく変化していく曲想! 何よりも“チャーミング”なテーマ! そう。【ビエンヴェニードス・アル・ムンド】は,小曽根真の“ユーモア”という個性が,ジャズピアノと見事にフィットした名演である。

 イントロから流れ出すテーマは,遠い昔に“きっとどこかで耳にした”童謡メロディ…。9秒や36秒のピアノのアタック音は,合図に合わせて“半身で振り返る”ピンク・パンサー!?
 主人の様子を“こそっと”伺う安堵感が,愛くるしいペットへの思いで溢れ出す。
 1分55秒からのピアノ・ソロと共に「トムとジェリー」の大登場! 一気に“追いかけっこ”開始となり,2分29秒からは第4コーナーを猛スピードで駆け抜けていく。

 【ビエンヴェニードス・アル・ムンド】は,小曽根真ピアノに“楽しくじゃれ合う”ジェームス・ジーナスクラレンス・ペンからの“愛情表現”! ムツゴロウ王国の世界観! “バロック風”ラテンジャズ・ビートが“たまらない”!

 いやぁ。この“爽快感”の体感者としては「アサヒ・黒生」のCMイメージ・ソングは【ビエンヴェニードス・アル・ムンド】の方が良かったのでは? と,酒場で勝手に論争を引き起こす毎日である。
  
THE TRIO
MAKOTO OZONE : Piano
JAMES GENUS : Bass
CLARENCE PENN : Drums, Percussion

アキコ・グレース / 東京 / KAGOME KAGOME(LONG VERSION)4

 『TOKYO』の14曲目は【KAGOME KAGOME(LONG VERSION)】。


 【KAGOME KAGOME(LONG VERSION)】でのアキコ・グレースは“一介のジャズ・ピアニスト”に徹している。この演出が実に効いている。
 ジャズスタンダードがあるように,日本には童謡がある。そう。いつの時代にも歌い継がれてきた【KAGOME KAGOME】のテーマには“心を揺さぶる力”が宿っている。

 アキコ・グレースは【KAGOME KAGOME】のテーマは決して崩さない。優しく美しい透明感あるピアノ・タッチで原曲通りに歌い上げていく。ただそれだけなのに【KAGOME KAGOME(LONG VERSION)】がジャズしているのはなぜだろう。この辺りが実に小憎らしい。
 このアレンジはアキコ・グレースだから取り得た“計算ずくの凡庸表現”なのだろう。

 一方,アキコ・グレースの“引き算”によって前面に押し出された格好の,藤原清登ベース岩瀬立飛ドラムが,期待通りの名演で応えてみせる。さりげなく細かなリズム・パターンが幾つも用いられていて随所に聴き所満点である。
 【KAGOME KAGOME(LONG VERSION)】は,意外に手強いですよっ。

AKIKO GRACE : Piano
KIYOTO FUJIWARA : Bass
TAPPY IWASE : Drums

メデスキ,マーチン&ウッド / トニック / BUSTER RIDES AGAIN4


 『TONIC』の6曲目は【BUSTER RIDES AGAIN】(以下【バスター・ライズ・アゲイン】)。


 【バスター・ライズ・アゲイン】は,バド・パウエルの愛奏曲。そしてジョン・メデスキが最初に買ったブルーノートCDは,バド・パウエルの『ジ・アメイジング』シリーズのどれか…。
 こう来ればジョン・メデスキバド・パウエルばりの“アドリブ炸裂”かと思いきや,何とラテン・アレンジ! あの,変態集団=メデスキ,マーチン&ウッドが“明るく爽やかに”ドライブしている。普通にノリノリである。

 【バスター・ライズ・アゲイン】の聴き所は一点勝負で,ビリー・マーチンメデスキ&ウッドによるバース交換! MMWによる,こんな平易なバースが聴きたかった! 熱狂するラテン・ドラミング・ソロに,リズム楽器と化したピアノとメロディー楽器と化したベースが“対話する”フリー・インプロヴィゼーションの連続であるが,安定したバース交換がもたらす“手放しの安心感”が肝!
 そう。【バスター・ライズ・アゲイン】はジェットコースターの安全バー。読者の皆さんも【バスター・ライズ・アゲイン】をお守りに,いざ,メデスキ,マーチン&ウッドの「アップダウン」峠をドライブしてほしい。

CD視聴(試聴)・購入はジャケット写真から

MEDESKI,MARTIN&WOOD
JOHN MEDESKI : Piano
BILLY MARTIN : Drums, Percussion, Mbira
CHRIS WOOD : Bass

テレビ東京 / みゅーじん(音遊人) / T-SQUARE

みゅーじん(音遊人) / T-SQUARE 昨日,テレビ東京(TVQ九州)にて「みゅーじん音遊人) 第105回:T−SQUARE」が放送されました。

 「デビュー30周年を迎えた“我らが”T−SQUAREを30分で放送するとは『一年に対して一分』ではないか。短すぎる。テレビ東京もいい根性してる」。「しっかし,安藤さんも伊東さんも歳喰ったなぁ」。

 いきなりの毒舌ですみません。これは番組開始5分間の管理人の“つぶやき”でしたが,番組終了後には「T−SQUAREを少しでも取り上げてくださり,ありがとうございます」でした。いやぁ,濃密な30分間。スクエア・サウンドは今現在も進化し続けていた。そう。歳を喰ったのは管理人の方でしたね。

 伊東たけしの何と若々しいこと! “お宝映像”として伊東たけしの“ロードレーサーぶり”が放映されていましたが,オフには一日50kmは自転車を漕いでいるそうだ。ロードワークと音楽に直接の関係はないのだがが,自転車を漕ぐと「テンションが上がり覚醒される」らしい。「風を切って五感を研ぎ澄ますことがサックスにも好影響を及ぼす」のだと語っていた。私生活でもジャズフュージョン! 伊東たけしは“根っからの”ジャズメンでありプロ・ミュージシャンであった。

 そう言えば「みゅーじん音遊人)」ではT−SQUAREのことを「フュージョン・バンド」ではなく「ポップ・インストゥルメンタル・バンド」と紹介していた。これは「ポップ・クリエイティヴ」を名乗ったカシオペアの二番煎じなのか? だとしたら活動休止の間の手が…。あっ,それなら大丈夫!? T−SQUAREは,すでに半活動休止の危機を乗り越えてきたんですよねっ,安藤さ〜ん。

 さてさて本題。T−SQUAREと来れば安藤まさひろであり伊東たけしのはずである。しかし番組の主役は坂東慧河野啓三であった。

 番組前半のハイライトは,今やT−SQUAREの“大黒柱”と称される天才ドラマー坂東慧! 伊東たけしのソロ・ライブにも抜擢される“凄い”ドラミングは,人一倍の練習量の賜物だった。
 坂東慧の練習風景が流されたが,まずは一定のリズムでスネア・ドラムを叩くだけの単調な練習を2時間。さらに華麗なスティック捌きでもう6時間。毎日8時間もドラムを叩いているらしい。驚きである。

 もうすでに“天才”と呼ばれる抜群のテクニックを持っている坂東慧が,そして世界のナベアツの着ボイスを着メロとして愛用している“今風の”坂東慧がそこまでガムシャラに練習に励んでいるのには訳があった。「T−SQUAREは“憧れ”でした。自分でもこういうバンドをやってみたいと思っていましたが,まさか入れるとは思っていなかったので…」。うん。坂東慧最高! ドラミングも最高でありますが,T−SQUAREのファン仲間としても最高なのであります。もう一生,スクェアを愛し続けちゃって〜。

 ライブ終わりの伊東たけし坂東慧評が流された。「もう凄いですよ,奴は。ちょっとついていけないぐらい後ろから思いっきりあおられた。若さについてけないことはないけど…。お前まだ青いな」。うんうん。年齢差29歳のメンバーからもメチャ愛されている。坂東慧の“T−SQUARE愛”が確実に伝わっている! 原辰則の“GIANTS愛”に100倍勝っている! 素晴らしい。

 番組後半のハイライトは,9月27日に行われた「T−SQUARE30周年記念コンサート“野音であそぶ”2008」の秘蔵映像。ここで“バンマス”河野啓三の大登場!

 「T−SQUARE30周年記念コンサート“野音であそぶ”2008」には,総勢15名の“個性丸出し”の先輩メンバーが共演する。自由にやらせても即座に何とでもできてしまうバカテク集団の面々であるが,逆に収拾がつかなくなる危険も…。
 そこで河野啓三は大人数でのリハーサルを想定し譜面を書いた。黙々と何十枚も…。河野は言う。「譜面を書かなくてもうまくいくが,僕が書くことでスムーズに行くんだったら僕は何でもやる」。ツワモノ揃いの15名を仕切ったのは,安藤でも伊東でもなく河野だった。今や河野啓三こそがT−SQUAREの“心臓”なのである。

 ところで,昨夜の「みゅーじん音遊人)」のサブタイトルは「長寿バンドの秘密:アンチエイジングな30年」であった。坂東慧河野啓三という“新生”T−SQUAREの若きメンバーを軸とした構成に,サブタイトルへの疑問が…。「安藤さんと伊東さんがあんまり出てこないなぁ」。

 答えは安藤まさひろ伊東たけしへの番組エンディングでのインタビューの中で提示されていた。安藤まさひろがこう語り始める。「10回以上のメンバーチャンジ。30年間に22名の新しい血がバンド内に入っている。メンバー・チェンジがあったから30年以上続いている。素晴らしい人間と巡り会えたのは音楽をもしかしたら超えている」。伊東たけしも“野音であそぶ”での15名との共演直後の感想をこう漏らしていた。「みんな凄いや。どんどん変化しているしどんどん進化している」。

 そう。安藤まさひろが語ったように,T−SQUAREが30年間も存続できた理由こそ「長い歴史と新しい感性の融合」なのであろう。だからこそ伊東たけしが証言したように今現在も“スクエア・サウンド”は進化し続けているのだ。
 「そろそろ若い2人にスクェアをまかせちゃおうか,と思うことがある」と安藤が笑って語っていた。そう。「バンドは生き物,まだまだ変わる」! 管理人はどんなに姿かたちを変えようとも,生涯,T−SQUAREについて行きます!

市原 ひかり / SARA SMILE / BLUE PRELUDE4

 『SARA SMILE』の3曲目は【BLUE PRELUDE】。


 【BLUE PRELUDE】は,真夜中への行進曲! 市原ひかりドミニク・ファリナッチが【BLUE】へと誘う【PRELUDE】! 元来はビング・グロスビーの歌ものであるが,管理人にとって【BLUE PRELUDE】とは【ラウンド・ミッドナイト】! そう。モンクマイルスの“アレ”である。

 イントロのベースとオープン・トランペットデュエットの感じがモンク臭いが,ドミニク・ファリナッチのミュートが滑り込んできた瞬間からマイルスの世界へと変化する。
 同様に,1分50秒からの市原ひかりアドリブモンク版【ラウンド・ミッドナイト】を想起させるが,3分42秒からのドミニク・ファリナッチのミュート音が甲高いアドリブマイルス版【ラウンド・ミッドナイト】を思い起こさせてくれる。

 そんな“仮想”モンクマイルス市原ひかりドミニク・ファリナッチが一瞬交錯する,何とも贅沢な音&音!
 くう〜。今夜も今から【BLUE PRELUDE】! でも朝帰りは身体に堪える〇〇歳である。

HIKARI ICHIHARA : Trumpet, Flugelhorn
ADAM BIRNBAUM : Piano
PETER WASHINGTON : Bass
LEWIS NASH : Drums
DOMINICK FARINACCI : Trumpet

アート・ブレイキー & ザ・ジャズ・メッセンジャーズ / モーニン / ALONE CAME BETTY5

 『MOANIN’』の4曲目は【ALONE CAME BETTY】(以下【アロング・ケイム・ベティ】)。


 【アロング・ケイム・ベティ】は,真に名曲であり名演である。一日中リピートしても飽きない+もっともっと聴きたいと思わせる。
 「ジャズ界広し」と言えども,繰り返し聴き込みたい曲はそう多くはない。ジャズメンが好んで【アロング・ケイム・ベティ】を演奏したくなる気持ちが良く分かる。

 リー・モーガンベニー・ゴルソンが対話している! あの“神童”リー・モーガンベニー・ゴルソンに従順に服している。この全ては敬虔な従順であってリー・モーガンの心の内で育まれてた,ベニー・ゴルソンへの敬愛の念である。

 ベニー・ゴルソンアドリブを“一音も聴き逃すまい”と願うからリー・モーガントランペットがまるでアルト・サックスのように“鳴っている”。テナー・サックスの旋律に丁寧に音を合わせるサブトーン。いつもの“カミソリ&カミナリ”リー・モーガンとはまるで別人のようである。

 一方,リー・モーガンからのリスペクトを受けたベニー・ゴルソンの方はといえば,そんなリー・モーガンの気持ちに気付いているのに知らんぷり? クールにクールに吹き上げる!
 そんな“ゴーイング・マイ・ウェイ”なベニー・ゴルソンリー・モーガンも惚れてしまったのかしらん。管理人も【アロング・ケイム・ベティ】におけるベニー・ゴルソンアドリブにはいつになく聴き入ってしまう。

 そんな静かに盛り上がる2人の濃密な関係を察知したのか,アート・ブレイキーボビー・ティモンズジミー・メリットの3人も2人のユニゾンに聞き耳を立てていく。
 対話を邪魔することなく3人の個性で彩るナイス・サポート・チーム。実に暖かい音で全体を包み込んでいる。

ART BLAKEY AND THE JAZZ MESSENGERS
LEE MORGAN : Trumpet
BENNY GOLSON : Tenor Sax
BOBBY TIMMONS : Piano
JYMIE MERRITT : Bass
ART BLAKEY : Drums

ジャッキー・マクリーン / 4, 5 & 6 / WHEN I FALL IN LOVE4


 『4, 5 AND 6』の5曲目は【WHEN I FALL IN LOVE】(以下【ホエン・アイ・フォール・イン・ラヴ】)。


 【ホエン・アイ・フォール・イン・ラヴ】と来れば,名バラードと答えるはずである。しかし,ジャッキー・マクリーンの耳には【ホエン・アイ・フォール・イン・ラヴ】も,ハードバップ・チューンに聞こえるらしい。予測不能の絶妙アレンジが“違和感なく”名バラードをアップテンポの「イケイケの恋」へと仕立て直している。

 【ホエン・アイ・フォール・イン・ラヴ】の名演を幾つも聴いてきた管理人であるが『4, 5 AND 6』バージョンでは,4分41秒以降のテーマが登場して初めて【ホエン・アイ・フォール・イン・ラヴ】であると認識することができた。実に大胆な“崩しっぷり”である。
 しかしこれが悪くない。いや,ビクター・ヤングは初めからアップテンポを意識して【ホエン・アイ・フォール・イン・ラヴ】を書き上げていた!? こんな仮説を語りたくなるくらい決まっている。このアレンジの才は単純に“根っからのバッパー”の一言では片付けることはできない。名編曲者=ジャッキー・マクリーンここにあり,である。

CD視聴(試聴)・購入はジャケット写真から

JACKIE McLEAN QUINTET
JACKIE McLEAN : Alto Sax
DONALD BYRD : Trumpet
MAL WALDRON : Piano
DOUG WATKINS : Bass
ARTHUR TAYLOR : Drums

アントニオ・カルロス・ジョビン / イパネマの娘 / AMOR EM PAZ4

 『THE COMPOSER OF DESAFINADO, PLAYS』の2曲目は【AMOR EM PAZ】(以下【平和な愛】)。


 【平和な愛】は,ボサノヴァと呼ぶより“映画音楽”である。まずオーケストラ・アレンジ“ありき”であり,アントニオ・カルロス・ジョビンギターは忠実な友,ピアノは優雅な友である。

 クラウス・オガーマンは,グラミー受賞の名編曲者! 彼のアレンジが実に素晴らしい。“映画音楽”と書いたが,良質のCMともBGMとも,近年で言えば着うた着メロとも成り得る。控え目で,それでいて印象的なメロディ・ラインを浮かび上がらせている。
 1分50秒からのストリングスが,アントニオ・カルロス・ジョビン自ら奏でるピアノのテーマよりも【平和な愛】に合っている! これぞ包容力あるボサノヴァ

 なお【平和な愛】の原題は【AMOR EM PAZ】ではなく【O MORRO】であるが,これはオリジナルLP発売時のクレジット・ミスである。豆知識。

ANTONIO CARLOS JOBIM : Piano, Guitar
CLAUS OGERMAN : Orchestra Arrangement, Conductor
JIMMY CLEAVELAND : Trombone
LEO WRIGHT : Flute

デヴィッド・サンボーン / クローズ・アップ / LESLEY ANN5

 『CLOSE−UP』の3曲目は【LESLEY ANN】(以下【レスリー・アン】)。


 【レスリー・アン】は“ザ・ドラマティック”! 幻想的なリッキー・ピーターソンエレピが,静かな静かな“寒色系”の音世界を描き出し,そこへ“暖色系”のビビットな色彩が入り混じっていく。これが全て水彩画の柔らかさ!
 サンボーンをフューチャーするハーモニーがついて回るが,サンボーン色を打ち消す,重ね塗りの重厚感など微塵もない。

 デヴィッド・サンボーンリッキー・ピーターソンも素晴らしいのだが,寒色系〜暖色系の“ザ・ドラマティック”仕掛けは,全てマーカス・ミラー・プロデュースの賜物! 要所要所でフィルインする,ジェフ・ミロノフアコースティック・ギターに,こころ・ときめいてしまう。 → かたやハイラム・ブロックエレキ・ギターは何処? 

 プロデューサー=マーカス・ミラーが起用した,トータルで超絶なベーシストマーカス・ミラーベース・ワークが効いている! サビ入りでの「せーの」の掛け声もそうだが,何よりもカウンターのベース・ラインが素晴らしい!  ハイテクについては,3分35秒,3分50秒での早弾き&スラップが聴き所である。

 サビにおけるデヴィッド・サンボーンの独唱は1番のみ。2番〜4番はマイケル・ラフとの大競演! 1+1=3になった瞬間が記録されている。名演である。

DAVID SANBORN : Alto Sax
MARCUS MILLER : Bass, Keybords
RICKY PETERSON : Electric Piano
VINNIE COLAIUTA : Drums
JEFF MIRONOV : Acoustic Guitar
HIRAM BULLOCK : Electric Guitar
PAULINHO DA COSTA : Percussion
MICKAEL RUFF : Vocals

本田 雅人 WITH VOICE OF ELEMENTS / MASATO HONDA WITH VOICE OF ELEMENTS / 4P LAYERS5

 MASATO HONDA WITH VOICE OF ELEMENTSの1曲目は【4P LAYERS】。


 【4P LAYERS】は,軽々と演奏しているようで,実はかなり高度なことをやってのけている。
 最初は気付かなかったが,変拍子のリズムとメロディ・ラインが別々に連動している。それでいて,両者が“カチッ”とハマル幸福な瞬間が目まぐるしく訪れる。その瞬間を無意識のうちに身体だけが感じ取っている。頭の方は付いていけないのだが…。

 やはりこの「複雑なキメ」! やたらと(無駄に?)カッコ良さを追求する本田雅人らしい。ただし,この「キメキメ路線」はVOE全員が目指すところ。どこでどう抜き取ってもカッコイイ!
 憧れ半分,(自分には決して出来ないという)絶望半分で,溜め息が出る。全てが聴き所。何分何秒批評などできやしない。

 【4P LAYERS】の曲名通り,4人の描くそれぞれの線(各人の音)を耳で追っていくのが実に楽しい。骨が折れる作業だが,理解が深まるにつれ喜びも増し加わっていく。“我こそは”と思われた読者の皆さん,レッツ・チャレンジ!

 チャレンジ途中で打ち負かされた“負け犬”管理人の感想:「複雑なキメ」以外は,全員アウトしている印象なのに,なぜだか「スッキリ感」が後に残る。不思議と深いトラック。

MASATO HONDA WITH VOICE OF ELEMENTS
MASATO HONDA : Saxophones, EWI, Flute, Synth-programming
KEIJI MATSUMOTO : Keyboards, Piano, Guitar, Accordion, Synth-programming
MITSURU SUTOH : Bass
HIROYUKI NORITAKE : Drums

メデスキ,スコフィールド,マーチン&ウッド / アウト・ラウダー / TOOTIE MA IS A BIG FINE THING4


 『OUT LOUDER』の5曲目は【TOOTIE MA IS A BIG FINE THING】(以下【トゥーティー・マ・イズ・ア・ビッグ・ファイン・シング】)。

 
 【トゥーティー・マ・イズ・ア・ビッグ・ファイン・シング】は,リズムに乗り切った所で始まる,メンバー全員のソロ回しによる“ブレイクアウト”が実に楽しい。おっとっと,おっとっと…。

 主役はクリス・ウッドウォーキング・ベース! アドリブ・タイム以外でもメデスコを“ぐいぐい引っ張り上げる”強烈なスイング・ビート! 1分13秒以降,3分3秒以降,3分47秒以降でのベース・ソロの方がテクニカルな分,落ち着いて聴けると感じるくらい,リズムの底を突き上げている。
 クリス・ウッドがこうだから,ビリー・マーティンの“乾いた”ドラミングが生きる! ベースがリズムの底ならばハイハットがリズムの山である。“跳ね系”【トゥーティー・マ・イズ・ア・ビッグ・ファイン・シング】を,現代最高峰のリズム隊が見事に演出している。

CD視聴(試聴)・購入はジャケット写真から

MEDESKI, SCOFIELD, MARTIN & WOOD
JOHN MEDESKI : Keyboards
JOHN SCOFIELD : Guitars
BILLY MARTIN : Drums and Percussion
CHRIS WOOD : Basses

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