アドリブログ 〜JAZZ/FUSION批評〜

ジャズ/フュージョン批評ブログ CD, DVD, ALBUM REVIEW, TRACK REVIEW and more

2009年03月

CD&DVDラック / audio-technica(オーディオテクニカ) / AT-CB504 NR 

AT-CB504NR-1 昨日,携帯電話を機種変更しました。ソニー・エリクソンのS001です。そう。噂の新作「Cyber−shotケータイ」です。
 実に5年ぶりの機種変更となりましたが,実はまだまだカシオの1Xを使用予定でした。ですが,ついに出ました。飛びつきました。念願の携帯付デジカメ! だってデジカメを毎日持ち歩きます? 管理人はここぞという時には残念ながらカメラ付携帯で写真を撮っていました。やはり極力カサバルものは持ち歩きたくないたちでして…。
 そこで携帯付デジカメ! デジカメなのにケータイならば毎日持ち歩くというもの。これで決定的瞬間もそうでない瞬間も“パチリ&パチリ”です。

 あっ,それでそれで,アドリブログでは管理人の日常を書くことはあまりありません。先月引越ししていました。新しい家具・家電を買い揃えました。その一つがCDラックAUDIO−TECHNICAオーディオテクニカ)の「AT−CB504 NR」です。2台買いました。重量級です。
 「Cyber−shotケータイ」購入記念として何かブログにUPしようと思いました。この写り具合と収納具合をご覧ください。では。

AT-CB504NR-2PS 「AT−CB504 NR」の504というのがCDの収納枚数でして,プラケースなら504枚収納できます。管理人のコレクションには紙ジャケが100枚あるのでもう少し入るはずですが,それでも900枚オーバーはきついです。来年にはラックをもう1台買い足すか,CDを売りさばくかの厳しい決断が待ち受けています。やめられるものならもう無駄遣いはやめようと思います。2月と3月の赤字40万円なり。

リー・モーガン / ヒアズ・リー・モーガン / OFF SPRING4


 『HERE’S LEE MORGAN』の5曲目は【OFF SPRING】(以下【オフ・スプリング】)。


 【オフ・スプリング】は,オーソドックスなバップ・チューン。ゆえにアドリブよりもアンサンブル重視のサイドメンの小技が楽しめる。

 リー・モーガンクリフォード・ジョーダンのユニゾンが聴き所に違いないが,管理人には【オフ・スプリング】と来れば,とにもかくにも,アート・ブレイキーの「スティック捌き」である。
 3分中盤からのリー・モーガントランペット・ソロのバックでアート・ブレイキーがプッシュし続けるが,そのプッシュがタムでもスネアでもなくシンバル! このシンバルの強弱さえあればバスドラムは“お飾り”と成り得る。

 それにしても56秒でのピアノは何なのか? 理解不能の“ミスター・ユニーク”ウィントン・ケリーも絶好調である。

CD視聴(試聴)・購入はジャケット写真から

LEE MORGAN : Trumpet
CLIFFORD JORDAN : Tenor Sax
WYNTON KELLY : Piano
PAUL CHAMBERS : Bass
ART BLAKEY : Drums

DIMENSION / 11TH DIMENSION “KEY” / MOMENT4

 『11TH DIMENSION “KEY”』の7曲目は【MOMENT】。


 【MOMENT】は“クラブ系”DIMENSIONである。JAZZYでスカなリズムに“ダサ系”シンセの単音がチープ。これは,あの一夜の【MOMENT】である。想像するにクラブの外は雨である。

 【MOMENT】の主役は小野塚晃小野塚晃シンセ・ベースと間奏での明瞭な音色が印象的である。あの音色の選択の妙に,勝田一樹の“渋い”アルト・サックスとブレンドする後半の演奏で唸らされることになる。小野塚ファン必聴の一曲である。

 増崎孝司ギターは全編ファンクであるが,1分38秒以降と4分31秒以降の“爽やか”ギターは,外の雨空から一瞬顔をのぞかせた「三日月」である。

DIMENSION
TAKASHI MASUZAKI : Guitars
AKIRA ONOZUKA : Keyboards & Programming
KAZUKI KATSUTA : Alto Saxophone

寺井 尚子 / BEST / FIRST LOVE5

 『BEST』の7曲目は【FIRST LOVE】(以下【ファースト・ラヴ】)。


 宇多田ヒカルの名曲【ファースト・ラヴ】は,原曲も好きだったし,サンボーン・フリークとしては【FIRST LOVE(フィーチャリング・デヴィッド・サンボーン) 】まである。ウソ偽りなく【ファースト・ラヴ】は,管理人が一番聴いたJ−POPの1曲である。
 そこへもってきて寺井尚子の【ファースト・ラヴ】! これがハマッタ! 数あるツワモノの【ファースト・ラヴ】史上,文句なしのベスト・テイクである。

 【ファースト・ラヴ】を演奏している寺井尚子は一体誰を思い浮かべて弾いているのか? これをどんな表情で演奏しているのか?
 寺井尚子の人間性にまで惹かれてゆく。天にまで舞い上がろうかというヴァイオリンの調べに身も心も“トロトロに”溶けてしまいそう…。

 2分26秒からの寺井尚子アドリブが美旋律。3分32秒以降の高揚感が“もう堪らない”【ファースト・ラヴ】ハイライトである。3分53秒以降のヴァイオリンの“歌いっぷり”に意識が遠のいていく…。ああ…。

 加えてこれだけは書いておきたい。【ファースト・ラヴ】は,寺井尚子奥山勝によるデュエットだと思っている。
 寺井尚子の美しいヴァイオリンのロング・トーンのバックで,奥山勝ピアノが“コロコロ”と絶妙のハーモニーを付けていく。
 【ファースト・ラヴ】の“白眉の美しさ”の秘密は,太陽光である奥山勝に(ここは敢えて逆光ではなく)順光で照らされた,尚子様の「まっぱ」である。

NAOKO TERAI : Violin
MASARU OKUYAMA : Piano, Synthesizer
TATSUYA IKEDA : Bass
SETSU FUJII : Drums

向谷 実 / ミノル・ランド / TAKE THE SL TRAIN4

 『WELCOME TO THE MINORU’S LAND』の3曲目は【TAKE THE SL TRAIN】(以下【テイク・ザ SL トレイン】)。


 【テイク・ジ・A・トレイン】ならぬ【テイク・ザ・SL・トレイン】こそ,もはやカシオペア以上の生業となったか? てっちゃん=向谷実・渾身のトラックである。

 レールのつなぎ目音とSLの修理音をリズムに,重量級のキーボードが噴煙を巻き上げていく!
 【テイク・ザ・SL・トレイン】のトラック批評の詳細は 『ブルーなライフ生活』 にて!? たぶん聴いていないと思われますが,もしやもしや?

 BLUE LIFEさんにトラック批評をお願いしたすきに(冗談です)「あそBOY」でも見に行こうかなあ。

MINORU MUKAIYA : Keyboards, Piano

寺井 尚子 / BEST5

BEST-1 管理人は寺井尚子に感謝している。正直,寺井尚子に何度も救われてきた。
 管理人はジャズを拝聴する。たとえライトなフュージョンであってもBGMとして「流し聞き」するのが苦手である。それで時に問題が生じる。ジャズ好きとしては情けない話だが,黒々ハード・バップの殺気に満ちたCDを続けざまに聴いていると,時に息苦しさを感じてしまうのだ。

 さて,そこでどうするか? 管理人には奥の手がある。とっておきの“女王様”ジャズ・ヴァイオリニスト寺井尚子の大登場である。寺井尚子ヴァイオリン片手に耳元へ駆けつけた瞬間,場の空気が一変する。そう。寺井尚子は管理人にとって「癒しの女神」なのである。

 あの麗しいヴァイオリンの調べ! 正直,クラシック音楽の“象徴”であるヴァイオリンを,ジャズフュージョン・マニアが“こんなにも”愛するようになろうとは…。周りから「喰わず嫌いだ」と言われ続けたが,正にその通りだった。実際,管理人と寺井尚子のファースト・コンタクトは“流行遅れ”であった。

 きっかけは,寺井尚子J−ジャズ界の“女王様”への階段を登り始めた,メジャー移籍後(東芝EMI)に発売された,インディーズ(ビデオアーツ)時代のベスト盤BEST』(以下『ベスト』)であった。
 ( 余談であるが管理人の中では「女王」と来れば上原ひろみ「クイーン」と来れば矢野沙織であるが「女王様」と来れば寺井尚子であ〜る! 尚子さまぁ〜! ) 

 とりあえずの1枚。軽い気持ちで初めて聴いた寺井尚子に驚いた。このノリはヴァイオリンの形をとった管楽器のノリである。
 寺井尚子ヴァイオリンの全てを知り尽くしている。ヴァイオリンの美しい音色が生きる演奏を土台としつつ,ヴァイオリンだけが挑戦権を持つ“ジャズ的表現”の世界! アグレッシブかつニュアンス“たっぷりな”ずば抜けたな演奏力!

 要はジャズメンはジャズメン。寺井尚子は何をやってもジャズになる。ヴァイオリングルーヴする! ヴァイオリンサックス・フレーズを奏でるアドリブ
 そう。寺井尚子は唯一無二のジャズ・ヴァイオリニスト! 寺井尚子ジャズ・ヴァイオリンは“スペシャル”な存在なのだ。

 前述した『ベスト』が当たった。というのも寺井尚子ジャズ・ヴァイオリンは徐々に大人に,徐々にムーディに,徐々に成熟へと向かっている。最初に『ジェラシー』を聴いていたら印象が違ったかもしれない。(あっ,誤解のないように。『ジェラシー』は名盤です)。音楽性の変化の是非はおいといて,ビデオアーツ時代には管理人好みの“イケイケ調”が多かったのは確かである。要は意表を突かれ→ツボを突かれてしまったのだ。
 そして『ベスト』は『ベスト』である。寺井尚子の『ベスト』の演奏集である。悪かろうはずがない。すっかりやられてしまった。

BEST-2 これも余談であるが,管理人は通常,ベスト盤は「買わない主義」である。尤も買うこともある。ただしそれは新録音や未発表テイクが収められている場合に限られる。だって全てのオリジナル・アルバムをコンプリートしてしまえば,ベスト盤など重複品の不用品。もっと言えば「レコード会社が選んで焼いたCD−R」だと思っている。 ← 関係者の皆様,暴言をお許しください。

 幸いなことに,寺井尚子ベスト盤には一曲の未発表曲【暑い眼差し】が含まれているので,売り飛ばすさずに済みそうである。しかし仮に未発表曲が含まれていなくとも,今回は管理人の中の“掟”を破ってでも最後まで手元に置いておく事だろう。
 そう。『ベスト』は,管理人と寺井尚子の記念すべき出会いの1枚なのだから…。

  01. Libertango
  02. Thinking Of You
  03. Beijos (Kisses)
  04. Shadow Play
  05. Spain
  06. Pure Moment
  07. First Love
  08. Donna Lee
  09. Stolen Moments
  10. La Valse a Margaux
  11. All For You
  12. Will Someone Ever Look at Me That Way

(ビデオアーツ/VIDEOARTS 2003年発売/VACV-1043)

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ラリー・カールトン・ウィズ・ロベン・フォード / ライヴ! / TALK TO YOUR DAUGHTER5


 『LIVE IN TOKYO』の7曲目は【TALK TO YOUR DAUGHTER】(以下【トーク・トゥ・ユア・ドーター】。


 【トーク・トゥ・ユア・ドーター】が最高である。多くのフュージョン・ファンには人気薄と思われるが【トーク・トゥ・ユア・ドーター】を聴けただけで,管理人には『ライヴ!』を買った意味がある。それほどの“ツボ”なトラックである。

 要は「ど・ブルース」! この“ダルダルで適当な”一癖も二癖もある演奏が至福のひととき!
 1分26秒でのロベン・フォードの「ゴーアヘッド・ラリー!」の合図で始まる,ラリー・カールトンブルース・ショー! これまでもラリー・カールトンの個性溢れるアドリブを聴き込んできたが,こんなに楽しそうなラリー・カールトンをイメージしたことはかつてない! この瞬間,もうラリーの頭の中にはロベン・フォードはいない。ただ“無我夢中で”ブルースギターを弾いている。

 このラリー・カールトンの“闘魂注入”に触発されたか,続く,ジェフ・パブコキーボード・ソロもロベン・フォードギター・ソロも,ノリ以外は全てがとっぱらいで…。うわわあ〜。

CD視聴(試聴)・購入はジャケット写真から

LARRY CARLTON : Guitar
ROBBEN FORD : Guitar
JEFF BABKO : Keyboards
TOSS PANOS : Drums
TRAVIS CARLTON : Bass

イエロー・ジャケッツ / ポリティクス / GALILEO(FOR JACO)4


 『POLITICS』の4曲目は【GALILEO(FOR JACO)】(以下【ガリレオ(ジャコに捧ぐ)】)。


 ジャコ・パストリアスに捧げられた【ガリレオ(ジャコに捧ぐ)】は,イエロー・ジャケッツ版【お前のしるし】である。

 【お前のしるし】とは,言わずと知れた,ウェザー・リポートの大名曲! ジョー・ザビヌルジャコ・パストリアスエレベをイメージして書いた,実に壮大なバラードである。ジャコ・パストリアスフレットレス・ベースの響きが美しく,いつ聴いても“天へと昇る”思いがする。
 【ガリレオ(ジャコに捧ぐ)】も同様であって,ジミー・ハスリップフレットレス・ベースが素晴らしい! イントロから続くアルト・サックスとのユニゾンは,正にジャコ・パストリアスの“あれ”を彷彿とさせてくれる。

 しかし管理人にとって【お前のしるし】は,1にも2にもウェイン・ショーターテナー・サックスにある。【お前のしるし】は,ザビヌルがいなくてもジャコパスがいなくても成立するが,ショーター名演なくしては成立しない。
 その点【ガリレオ(ジャコに捧ぐ)】でのマーク・ルッソが“もう一息”なのが星4つの理由である。

CD視聴(試聴)・購入はジャケット写真から

YELLOWJACKETS
RUSSELL FERRANTE : ALL KEYBOARDS
JIMMY HASLIP : 5-STRINGS BASS
MARC RUSSO : SAXOPHONE
WILLIAM KENNEDY : DRUMS

GUEST MUSICIANS
ALEX ACUNA : PERCUSSION
STEVE CROES : SYNCLAVIET

akiko / リトル・ミス・ジャズ・アンド・ジャイヴ / FLAT FOOT FLOOGIE4

 『LITTLE MISS JAZZ & JIVE』の3曲目は【FLAT FOOT FLOOGIE】(以下【フラット・フット・フルージー】)。


 【フラット・フット・フルージー】に唸ってしまった。これが小西康陽の“JIVE”である。正にオールディズ・ナッバーのダンス・リミックスそのものである。

 akiko石原顕三郎による男女ツイン・ボーカルを聴いていると,男女で踊る社交ダンス・テイスト? 「THE FLAT FOOT FLOOGIE WITH THE FLOY FLOY♪ FLOY DOY,FLOY DOY,FLOY DOY … ♪
 ラストのオコーディオンが“跳ね決め”である。

AKIKO : Vocal
KENZABURO ISHIHARA : Vocal
HARUO KUBOTA : Guitar
YOSHIAKI SATO : Accordion
OSAMU KAWAKAMI : Bass
HAJIME ARIZUMI : Drums

メデスキ,スコフィールド,マーチン&ウッド / アウト・ラウダー / CACHACA4


 『OUT LOUDER』の6曲目は【CACHACA】(以下【カシャサ】)。

 
 【カシャサ】は,暗く重いリズム隊を切り裂くジョン・スコフィールドギターと,妖艶に宙を舞う“キョンシー”と化したジョン・メデスキオルガン・ソロとのコントラストに限る。

 普段の彼らの言葉通りだとすれば【カシャサ】も,無計画フィーリングの一発撮り。それなのに,いや,それだからこそ,互いにインスパイアされたフレーズが次々に溢れ出す。クリス・ウッドが最初に思い描いた着地点とはかけ離れていそうであるが,その落差をメンバー全員が純粋に楽しんでいる。

 特に2分53秒以降のジョン・スコフィールドギターを聴いていると,メデスキ,マーチン&ウッドとは,よほど“肌が合う”のだと思ってしまう。

CD視聴(試聴)・購入はジャケット写真から

MEDESKI, SCOFIELD, MARTIN & WOOD
JOHN MEDESKI : Keyboards
JOHN SCOFIELD : Guitars
BILLY MARTIN : Drums and Percussion
CHRIS WOOD : Basses

松岡 直也 / ウォーターメロン・ダンディーズ / MAMBO ISLAND4

 『WATERMELON DANDIES』の7曲目は【MAMBO ISLAND】。


 【MAMBO ISLAND】に,松岡直也グループが息長く継続できた秘訣が隠されている。そう。松岡直也の“リーダーシップ”である。

 【MAMBO ISLAND】の聴き所は,カルロス菅野ウィリー長崎広瀬徳志田中倫明4人による「ハイパー・ラテン・パーカッションズ」に,高橋ゲタ夫ベース和田アキラリズム・ギターを加えた6人のリズム隊が大暴れする“MAMBO”にある。

 しかし,この“MAMBO”のコンダクターは松岡直也のモントゥーノ! クリエイトするラテンのリズムを“腰で乗りこなす”松岡直也ラテン・ピアノである。そう。足ではなく腰でリズムを刻むピアノグルーヴである。
 1分13秒以降,次々と襲い掛かる「ハイパー・ラテン・パーカッションズ」の4人の猛者とのバトルにひるむことなく,最高潮のピアノ・ソロで“敢えてスローな”アドリブをかますとは…。
 真に松岡直也は「大きな男」であった。

NAOYA MATSUOKA : Keyboards
GETAO TAKAHASHI : Bass
HIROMICHI TSUGAKI : Keyboards
NORIYUKI HIROSE : Drums
AKIRA WADA : Guitar
WILLIE NAGASAKI : Timbales
SHINGO KANNO : Congas

GUEST PLAYER
MICHIAKI TANAKA : Bongos

チャーリー・パーカー / ナウズ・ザ・タイム / CHI CHI4

 『NOW’S THE TIME』の7曲目は【CHI CHI】(以下【チ・チ】)。


 【チ・チ】は,チャーリー・パーカーマックス・ローチの家の食卓の上で即興で書いたトラックである。この“端正な”ブルースを聴く限り,瞬間芸としてのアドリブも,きっちりとした作曲も両方いける,チャーリー・パーカーの“天才ぶり”に改めて舌を巻く。

 演奏も全く持って素晴らしい。テーマの提示に続いて,チャーリー・パーカーアルトサックスマックス・ローチドラムアル・ヘイグピアノパーシー・ヒースベースと,全員のソロ回しまでは完璧だった。
 …が,エンディングのラストもラスト,2分55秒で微妙にチャーリー・パーカーアルトが上ずった瞬間,別テイク地獄への道が開かれた。

CHARLIE PARKER : Alto Saxophone
AL HAIG : Piano
PERCY HEATH : Bass
MAX ROACH : Drums

グラント・グリーン / フィーリン・ザ・スピリット / NOBODY KNOWS THE TROUBLE I'VE SEEN4


 『FEELIN’ THE SPIRIT』の3曲目は【NOBODY KNOWS THE TROUBLE I’VE SEEN】(以下【ノーバディ・ノウズ・ザ・トラブル・アイヴ・シーン】。


 なぜかソニー・ロリンズの【テネシー・ワルツ】をイメージしてしまう【ノーバディ・ノウズ・ザ・トラブル・アイヴ・シーン】は,しっとりと郷愁を誘う,もろ・グラント・グリーンの音世界に違いないのだが…。
 お叱り覚悟で,ぶっちゃけ,この成功は全てハービー・ハンコックの名演出の賜物である。

 例えば,3分11秒からのグラント・グリーンのリフもハービー・ハンコックピアノがなければ盛り上がらない。4分1秒からの2人のユニゾンもハービー・ハンコックの“音階の上がり具合”が肝である。
 ハービー・ハンコックの“爽やかなスロー・ブルース”は正しく「新主流派前夜の音」である。

CD視聴(試聴)・購入はジャケット写真から

GRANT GREEN : Guitar
HERBIE HANCOCK : Piano
BUTCH WARREN : Bass
BILLY HIGGINS : Drums
GARVIN MASSEAUX : Tambourine

ゲイリー・ピーコック,キース・ジャレット,ジャック・ディジョネット / テイルズ・オブ・アナザー / TRILOGY 5

 『TALES OF ANOTHER』の6曲目は【TRILOGY 掘曄憤焚次撻肇螢蹈検辞掘曄法


 【トリロジー】を朝一の“寝ボケ眼”で聴く。一時期,それが管理人の出勤前の習慣であった。あの脳を叩き起こす“ガツン”とかますインパクト! あのメガトン級の衝撃度は分かる人には分かるはず! 大体,毎朝聴いていると飽きがくるはずなのに,衝撃波が日増しに増大するとは何事か?

 大袈裟ではなく【トリロジー】を,モダン・ジャズ史上屈指の名演に上げる友人をなんと2人も知っている。いいですか,モダン・ジャズ史上でですよ? 管理人が語らずとも,もうこの事実だけで【トリロジー】の凄さが伝わるというものです。
 …が,やっぱりやりますよ(2人の友人にはないしょで)。以下は管理人の独善的【トリロジー批評で〜す。

 ゲイリー・ピーコックベースソロとシンクロする,41秒からのキース・ジャレットピアノが,実にポップでキャッチー! これぞキース・ジャレットの“地”であろう。

 54秒からの3人が前進する強烈なスイング感が【トリロジー】の聴き所である。キース・ジャレットを突進へと導くゲイリー・ピーコックと,キース・ジャレットの暴走を防ぐジャック・デジョネットの変幻自在のビートは世界一である。
 キース・ジャレットのあえぎ声が聞こえ出すと,そこにはフリー・ジャズスピリッツが宿っている。フリー・ジャズの演奏も偽らざるキース・ジャレットの“地”の一つに違いない。

 【トリロジー】のハイライトが,3分41秒からの狂気のピアノ! 執拗なピアノ連打の異常すぎるハイ・テンション! これは凄すぎる。恐すぎるくらいの“圧巻”の大熱演! 意識をしっかり保っていないと「もう毎日がどうなっても構わなくなる」危険をはらんだ演奏である。

 しかし【トリロジー】の本当のクライマックはまだ先である。5分36秒からの,波が一気に引いていくかのように“滑り込む”ジャック・デジョネットドラミングが肝! 場面を一気に打ち破る爽快感! あのポップでキャッチーなテーマが戻ってきた時の快感と言えば…。
 【トリロジー】の全ては,このラスト・テーマを演奏するためだけに存在する“産みの苦しみ”である。

GARY PEACOCK : Bass
KEITHJARRETT : Piano
JACK DeJOHNETTE : Drums

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