アドリブログ 〜JAZZ/FUSION批評〜

ジャズ/フュージョン批評ブログ CD, DVD, ALBUM REVIEW, TRACK REVIEW and more

2010年04月

カシオペア / MADE IN MELBOURNE4

MADE IN MELBOURNE-1 『MADE IN MELBOURNE』は,同タイトルLD版(現DVD)の後発“いんちき”CDである。ただし現在ではLD廃盤ゆえ,幻の音源が入手しやすい,という意味においてはCD化された意義もあろう。
 しかしCDのインナー・ジャケットの写真が『ACTIVE』の残り物とあっては,パイオニア側の主張も空々しい。

 『MADE IN MELBOURNE』の姉妹盤=『WE WANT MORE批評の中でも書いたが,選曲としては『WE WANT MORE』の方がいい。
 『MADE IN MELBOURNE』の“売り”は,新リズム隊2人のソロが収録されていることである。(逆を言えば)ここしかない。

 それは貴重な日山正明“唯一の”ドラム・ソロがうれしい。
 日山正明ドラム・ソロの出来を神保彰熊谷徳明と比べてはいけない。テクニシャン2人と比べなければそれはそれで楽しめる。
 いや日山正明ドラム・ソロには【THE MARCH AT METRO】というタイトルが付けられている。これは曲なのだ。完全フリーで縛りのない神保彰熊谷徳明とは違うのだ。実際,日山正明ドラム・ソロのバックで,野呂一生向谷実が“合いの手”を入れているし(苦しい言い訳)。

 一方,鳴瀬喜博が“ナルチョしている”チョッパー・ベースは“掛け値なし”に素晴らしい。
 【AKAPPACHI−ISM】と連動する【THE BASS GREETINGS】は,タイトル通り,ナルチョ“名詞代わりの”チョッパー・ベース・ソロ。

 【THE BASS GREETINGS】の素晴らしさを伝えるこんなエピソードがある。

 友人との酒の席で好きなベーシストについての話題となった。その友人が「ダリル・ジョーンズ最高」と来たので(マイルス絡みで)マーカス・ミラーについて尋ねてみると「マーカス・ミラーは『ジャマイカ・ボーイズ』がクソだったから聴いていない」とのご回答。
 そこでスーパー・ベーシストマーカス・ミラーの「セラビー・セレクション・マーカス・ミラーベストCDをお渡しすることを約束した。

MADE IN MELBOURNE-2 『ザ・キング・イズ・ゴーン』を中心に選曲された「セラビー・セレクション・マーカス・ミラーベストCDには,ちょっとした仕掛けが…。
 “凄腕チョッパー・ベース・プレイヤー”としてのマーカス・ミラー名演の中に,それとは告げずに,桜井哲夫鳴瀬喜博ベース・ソロ・トラックを混ぜておいた。理由はその酒の席で発せられた「日本人ベーシストはどれも聞けたものではない」発言にカチンときたから…。

 後日,その友人に感想を聞いてみると,管理人の狙い通り「マーカス・ミラー最高! 特にあのベース・ソロが最高!」と来た! 来た〜!
 そのような訳でマーカス・ミラー最高,桜井哲夫最高,そしてナルチョも最高な『MADE IN MELBOURNE』をご一聴あれ。

  01. FIGHTMAN
  02. PASSIONATE VOLTAGE
  03. FINAL CHANCE
  04. NEW HISTORY
  05. ONCE IN A BLUE MOON
  06. TIME STREAM
  07. THE MARCH AT METRO (Drums Solo)
  08. AKAPPACHI-ISM
  09. THE BASS GREETINGS (Bass Solo)
  10. THE SKY
  11. TOP WIND
  12. MESSENGERS

(パイオニアLDC/PIONEER LDC 1994年発売/PICL-1070)

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カシオペア / WE WANT MORE4

WE WANT MORE-1 『WE WANT MORE』は,ブランニュー・カシオペア初のライブCDと思わせて,実際は『THE PARTY』もスタジオ・ライブ盤だったし(事情が複雑で長くなるので短めに記すが)LD版(現DVD)と,後発の“いんちき”CDでも併売された『MADE IN MELBOURNE』の“あまりもの”の感ありありなのだが…。

 これは狙ってのことなのか,結果たまたまそうなっただけか,選曲がいい(なぜライブのクライマックスで大盛り上がりの【TIME CAPSULE MEDLEY】と【ときめき】がLD(現DVD)未収録なのか意味が分からない)。

 『WE WANT MORE』の肝心の演奏については,カシオペア黄金期のライブと比べると明らかに“劣化”している。
 ジンサク時代のマイナス1.5倍の遅延スピードなので,かつてのキャッチ・フレーズ「スリル,スピード」は真逆の意味となり,このハラハラ,ドキドキは「頑張れ〜」と我が子を思う親のように“応援”したくなってしまう。

WE WANT MORE-2 『WE WANT MORE』の“売り”は『MADE IN MELBOURNE』とのセットで貴重な日山時代“唯一の”ライブ音源。
 【DOMINO LINE】【BLACK JOKE】でのドラミング日山正明“その人”を強く感じてしまう。

  01. NAVIGATORS
  02. TIME CAPSULE MEDLEY
     a CONJUNCTION
     b DAZZLING
     c MISTY LADY
     d GALACTIC FUNK
     e DOMINO LINE
     f TAKE ME
     g EYES OF THE MIND
     h BLACK JOKE
     i SPACE ROAD
     j ASAYAKE
  03. PRIVATE SUNDAY
  04. BACK TO THE NATURE
  05. ときめき

(パイオニアLDC/PIONEER LDC 1992年発売/PICL-1039)

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カシオペア / ACTIVE4

ACTIVE-1 リズム・セクションが新しくなったカシオペア
 メンバー・チェンジの成果を最も感じられるのが,3作目の『ACTIVE』である。

 『ACTIVE』では,ナント,新メンバーのリズム隊=ナルチョ日山正明野呂一生向谷実をリードしている!
 リードされる側は初体験のリーダー=野呂一生の,ヒキツッタ顔とニンマリ顔,の両面を想像して管理人も笑顔になった。

 管理人はナルチョは勿論,日山正明ドラミングも結構気に入っていた。日山正明カシオペアへ参加した最後のスタジオ盤である『ACTIVE』。
 『ACTIVE』を聴く度に「日山正明カシオペア」で,もう数枚CDリリースしてくれていたら…,と思わずにはいられない。

 思うに,ナルチョがダメだったのではなく,ナルチョ熊谷徳明ナルチョ神保彰の相性がイマイチだっただけ?

ACTIVE-2 管理人は日山時代のナルチョが大好きである。
 日山時代の『THE PARTY』『FULL COLORS』『ACTIVE』の“パイオニア三部作?”が,ブランニュー・カシオペアの頂点である!

  01. NEW HISTORY
  02. MESSENGERS
  03. CAMEL ROAD
  04. ECCENTRIC GAMES
  05. TIME STREAM
  06. MOMENTO MEMORIAL
  07. TOMOSHIBI
  08. POINT X
  09. DOOR OF TRUTH
  10. THROUGH THE HIGHWAY
  11. BACK TO THE NATURE

(パイオニアLDC/PIONEER LDC 1992年発売/PICL-1036)
(デジパック仕様)

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カシオペア / FULL COLORS5

FULL COLORS-1 『FULL COLORS』が,ナルチョ時代(ここを日山時代と書かないのがミソ)のカシオペアの最高傑作である。

 傑出した有名曲はないまでも全曲粒揃いでT−スクェアでいう所の『ヒューマン』のような存在。いつ聴いても,そして聴けば聴くほど味が出る。『FULL COLORS』には,ジンサク時代には決して作れなかった,リラックスした楽曲群の良さがある。

 『FULL COLORS』の成功の秘訣はリーダー=野呂一生の敏腕にある。
 どこかのインタビュー記事で「曲はメンバーを想定して書く。リズム隊が変われば当然作風も変わる」みたいなことを語っていたのだが,ナルチョ日山正明の個性を早くも“完全掌握”し「このメンバーだからこのサウンド」という,新しいカシオペア・サウンドを構築している。
 『FULL COLORS』というタイトルは実に的を得ている。このジャケットの“華やいだ爆発”がいい。(注:決して『FULL COLORS』なウニの模写ではありません)。

FULL COLORS-2 ブランニュー・カシオペアの真髄は,腰の重いリズムに似つかぬ「カラフルな音世界」にある。
 『FULL COLORS』なカシオペア・サウンドの万華鏡が桃源郷!

  01. FIGHTMAN
  02. THE SKY
  03. PASSIONATE VOLTAGE
  04. PURPLE HOURS
  05. FINAL CHANCE
  06. AKAPPACHI-ISM
  07. PRIVATE SUNDAY
  08. SEARCH MY HEART
  09. STREET OF DREAMS
  10. NAVIGATORS
  11. ONCE IN A BLUE MOON
  12. TOP WIND

(パイオニアLDC/PIONEER LDC 1991年発売/PICL-1016)

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カシオペア / THE PARTY - AUDIO STACK5

THE PARTY - AUDIO STACK-1 『鳴瀬Bass),日山Drums)を迎え,野呂向谷が燃えた! ブランニュー・カシオペア第一弾!』!
 このCD帯を見て初めて,カシオペアが2つ(野呂一生向谷実=新生カシオペア桜井哲夫神保彰ジンサク)に内部分裂したことを知った。

 正直,大ショックだった。メンバー・チェンジに馴れっこだったT−スクェアならまだしも,鉄壁のバンド・アンサンブルが“売り”だったはずのカシオペアが…。
 管理人の青春が終わった瞬間,一つの時代が終わった瞬間であった。…が,まだのりピーととろりんがいるではないか!っと思ったのもつかの間,管理人を癒してくれたのはのりピーでもとろりんでもなくブランニュー・カシオペアの音・音・音!

 『THE PARTY − AUDIO STACK』がいい! この燃え立つ熱気は,新バンドの船出だからか? それとも『THE PARTY − VISUAL STACK』のせい? 音と映像の一発録音でダンサー付が,タイトル=『THE PARTY』の所以であろう。
 CD帯,正しく『鳴瀬Bass),日山Drums)を迎え,野呂向谷が燃え』ているのだ。

 新生カシオペアは,後日,野呂一生よりも向谷実よりも“格上であり先輩でもある”ナルチョの“無法地帯”によって破壊されてしまうのだが,新生カシオペア加入当初のナルチョベースは,まだ野呂一生からの“抑えが効いていて”最高である!

 これは結果論であるが,野呂一生カシオペアの新ベーシストナルチョを指名したのは,カシオペアのバンド・カラーを熟慮しての人選ではなく,単純に脱退した桜井哲夫への当て付けとして“鼻を明かすがための”ビッグ・ネームの召集だったのではなかろうか? 野呂一生としては「桜井哲夫,ざまあみろ」の怨念だった?
 いや,決め手は鳴瀬喜博の音楽性だったと死ぬまで信じようと思っています。

 新加入のもうお一方,新ドラマー日山正明も,世間で騒がれるほど悪くはない。
 ナルチョの影に隠れがちであるが,日山正明特有のノリが,新生カシオペアの成功に貢献している。
 とにかく日山さんは“器がデカイ”! ジョーカーであるはずの“世界の神保”の後釜を引き受けたのだ。何という“太っ腹”! ドラミング自体も,どちらかと言えば「軽い」神保彰に対し日山正明は「重い」。ドスン,ズシンと下腹辺りに響いてくる。いわれのない低評価は見直されるべきだろう。

 さて『THE PARTY』。その『AUDIO STACK』と『VISUAL STACK』の製作は,世界の猛者たちをしても二の足を踏むであろう,実に凄い企画である。

 新生カシオペアの“お披露目”と来れば,それだけで十分インパクトがあるはずなのに,全曲新曲の暗譜及びノーダビングの音と映像の一発録り=スタジオ・ライブ作である。しかもメンバー各自に専用カメラが迫っている。

THE PARTY - AUDIO STACK-2 この“極限の緊張感”の中,一旦解散しての新バンドではなく,カシオペアの“名を名乗る”以上,単なるセッションで終わってはならない。互いの音を聴きながら“カシオペアのアンサンブル”を産み出すのが新生カシオペアの大命題! これは相当なプレッシャーがかかるはず〜。

 この難題を新生カシオペアが結束して乗り越えていく。メンバー4人の気力が伝わってくる。この新バンドに確かな手ごたえを感じ,自信を感じ,熱い思いがフツフツと込み上がっているような“歓喜の音”の表情で充満している。

 『THE PARTY − AUDIO STACK』は,新生カシオペアによる「カシオペア名義」の襲名盤!
 新生カシオペアこそ,野呂一生向谷実桜井哲夫神保彰の4人が築いた“世界のカシオペア”・ブランドを名乗るにふさわしい。バンドのカラーは変わっても“世界のカシオペア”は揺るがない!

  01. CYBER ZONE
  02. 青い炎
  03. ILLUSION
  04. NOSTALGIA
  05. FLUSH UP
  06. STORMY HEARTS
  07. 目撃者
  08. ROMANCING
  09. ときめき
  10. GOLDEN ISLAND
  11. THE PARTY NIGHT
  12. 大世界

(パイオニアLDC/PIONEER LDC 1990年発売/PICL-1006)
(ライナーノーツ/久保剛常,野呂一生,向谷実,鳴瀬喜博,日山正明)

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カシオペア / ユーフォニー5

EUPHONY-1 誰が何と言おうが,管理人は『EUPHONY』(以下『ユーフォニー』)が大好きだ。

 『サン・サン』(【COAST TO COAST】【AFTER GLOW】は好き)『カシオペア・パーフェクト・ライヴ LIVE』(【GALACTIC FUNK】は好き)『プラティナム』(当時は迷盤,今では名盤!)と,旧来のカシオペア好きとしては,溜まりに溜まったフラストレーションを『ユーフォニー』が全て吐き出してくれた。好きな娘がやっとこちらを振り向いてくれたような…。
 しかしその好きな娘さんは『ユーフォニー』での「素敵な微笑」を最後に管理人の前から姿を消した。

 そう。『ユーフォニー』は,野呂一生向谷実の「BRANNEWカシオペア」と桜井哲夫神保彰の「ジンサク」分裂前のラストCD
 ウェザー・リポートの『ジス・イズ・ジズ』同様『ユーフォニー』に分裂前の空気はない。そこは“さらっと”ねっ。

EUPHONY-2 『ユーフォニー』を聴いて【HACKER】を聴くと,向谷実司会屋実DJ向谷だった頃の,FM東京のNTT『ビートカフェ』をどうあがいても思い出す。裏(TV)では「とんねるず」がブレイク中に,一人お部屋でエア・チェック。ああ青春のエア・チェック。

  01. 太陽風 (TAIYO-FU☆THE WIND FROM THE SUN)
  02. SHADOW MAN
  03. SUPER SONIC MOVEMENT
  04. いにしえ (INISHIE☆OLD TIMES)
  05. BAYSIDE EXPRESS
  06. SENTIMENTAL AVENUE
  07. SOLID SWING
  08. HACKER
  09. PURE GREEN
  10. RED ZONE
  11. 迷夢 (MEI-MU☆SHALLOW DREAMS)

(ポリドール/AURA RECORDS 1988年発売/H33P-20241)
(ライナーノーツ/三枝成章)

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カシオペア / プラティナム4

PLATINUM-1 『PLATINUM』(以下『プラティナム』)で,またカシオペアが“激変”した。
 『プラティナム』で,カシオペアは“長年連れ添った”アルファ・レコードからポリドールへとレコード会社移籍し,新たに自分たちのレーベル「AURA」を立ち上げた。そう。今回の大きな振り幅は確信犯! これで変わらばいつ変わる〜。

 カシオペアが求めた“激変”のキーワードは「マンネリ打破」! カシオペアは10年バンド。10年間でメンバー・チェンジが神保彰のみ。酸欠でプカプカ浮き上がる〜。

 しか〜し,この決意の“激変”は世間では不評。【MAGNETIC VIBRATION】【ME ESPERE】【PRINCESS MOON】といった超名曲もあるが『プラティナム』の顔である【ACCESS】と【DO−LOO−DOO?】が不調で沈没。

 『プラティナム』は,管理人にとっても「CDラックの肥やし」となった。いや,なっていた!
 きっかけは(話せば長くなるので短めに)ナルチョ時代に訪れる正真正銘のマンネリズム。『FRESHNESS』以降のカシオペアは“激変”さえもできない“雁字搦めの”深い暗黒の闇に覆われてしまっていた。その時,何の気なしに聴いた『プラティナム』が『プラティナム』!

PLATINUM-2 『プラティナム』発売後,10年遅れでやって来た「マンネリ打破」!
 『プラティナム』は,ジンサク時代にもナルチョ時代にも有効な“時空を越えてやって来た”「マンネリ打破」作である。

  01. ACCESS
  02. AKASHA
  03. MAGNETIC VIBRATION
  04. ME ESPERE
  05. DO-LOO-DOO?
  06. GET BACK TO THAT GOOD THING
  07. PRINCESS MOON
  08. SUNSET RHAPSODY
  09. BELIEVE IN YOURSELF
  10. 賛歌 'SUNCA'
  11. BRIDGE OVER TROUBLED WATER

(ポリドール/AURA RECORDS 1987年発売/H33P-20176)
(ライナーノーツ/小貫信昭)

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カシオペア / カシオペア・パーフェクト・ライヴ LIVEII4

CASIOPEA PERFECT LIVE LIVEII-1 『カシオペア・ライヴ』までは「カシオペアライヴだ!」を「耳タコ」でしか証しできなかったが『CASIOPEA PERFECT LIVE・LIVE』(以下『カシオペア・パーフェクト・ライヴ LIVE』)で「見て聴いて」目撃証人の一人となった。

 そう。管理人の生カシオペア・ライヴ初体験がCDになるなんて…。
 (正確には「習志野文化ホール」でしたが)何と素敵なメモリー。しかしちょっぴり向谷実が嫌いになった甘酸っぱいメモリー。

 『カシオペア・パーフェクト・ライヴ LIVE』は「THE 10TH ANNIVERSARY TOUR」と題されていますが,実質『サン・サン』のツアーなのがイマイチ。
 でもでも「THE 10TH ANNIVERSARY TOUR」の,しかも「FINAL」公演の録音だけあって,サービス精神に溢れた“いつもより多目のアドリブ”が楽しめます。

CASIOPEA PERFECT LIVE LIVEII-2 ライナーノーツ野呂一生が「この10年で自分なりに理解できた事は,音楽に限らず,アート全体が「好き」か「嫌い」で成り立っていて「好き」の方向に人間は向かっているということ」と書いている。
 管理人がこの至言を理解できたのはその10年後。オソマツ。

  SIDE 1
  01. CONJUNCTION
  02. LOOKING UP
  03. STREET PERFORMER
  04. ZOOM
  05. DEPARTURE
  06. KEEPERS
  07. SAMBA MANIA
  08. GALACTIC FUNK
  09. SOMETHING'S WRONG (CHANGE IT)
  10. CHOOSE ME (by YUKOH KUSUNOKI)
  11. MI SENORA
  12. SUN

  SIDE 2
  01. MOTHER EARTH
  02. Drums Solo
  03. Bass Solo
  04. MISTY LADY
  05. HALLE
  06. SWEARE
  07. ASAYAKE
  08. DAZZLING
  09. COAST TO COAST

(アルファ/ALFA 1987年発売/48XA-167/8)
(CD2枚組)
(ライナーノーツ/宮住俊介,青木誠,松下佳男)

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カシオペア / ハレ5

HALLE-1 『HALLE』(以下『ハレ』)は,カシオペアが一番“カシオペアしていた”時代の最高傑作である。
 「テクニック(演奏)よし,曲(メロディ)よし,アレンジ(アンサンブル)よし」の三拍子揃った,典型的なカシオペア・サウンドの「ホームラン王」である。

 『ハレ』のコンセプトは,一言で言えば“売れ線”である。『フォトグラフス』以来の“バカテク・ポップ”路線への回帰である。
 『ハレ』発売当時にメディアへの露出が一気に増えた。『フォトグラフス』で“プチ・ブレイク”を果たした時も,NHK「レッツゴー・ヤング」へ出演したが『ハレ』発売時にはCX「夜のヒット・スタジオ」に出演していた。目指すは,もろメジャー指向の成り上がりであった。

 しかしそこは“世界のカシオペア”。単純な“売れ線”ではない。
 『ハレ』の“バカテク・ポップ”は,カシオペアにしか作れない“仕掛け”満載の快心作! 「明るく爽やか」なメロディ・ラインを,キメキメキメ,の大嵐で,超難度のギミックが次々と登場する。この全てがHAPPY,かつ,カッコイイのだ。

 『フォトグラフス』を上回る「王者の領域」にまで登頂できたのは『ジャイヴ・ジャイヴ』『ダウン・アップビート』での「重くダークな音世界」を“完全消化”してきた結果であろう。

 そう。『ハレ』は,カシオペア・サウンドの集大成! デビュー当時のカシオペア・サウンドとも1年前のカシオペア・サウンドとも「近くて遠い」高次元のミックス・ブレンド・フュージョン

HALLE-2 『ハレ』は,J−POPとも洋楽ロックとも,そしてT−SQUAREとも決定的に違う,野呂一生が名付けた「ポップクリエイティヴサウンド」!
 カシオペアの新境地は『ハレ』で開花した。

PS 管理人はLPには未収録の【MATSURI BAYASHI】が聴きたくてCD盤を購入しました。【MATSURI BAYASHI】を聴くと,時代がLPからCDへとシフトしていたことを思い出します。

  01. HALLE
  02. HOSHI-ZORA
  03. STREET PERFORMER
  04. THE TURNING BELL
  05. NORTH SEA
  06. MATSURI-BAYASHI
  07. TOUCH THE RAINBOW
  08. AFTER SCHOOL
  09. FREESIA
  10. MARINE BLUE
  11. PARADOX MARCH

(アルファ/ALFA 1985年発売/32XA-38)
(ライナーノーツ/高橋理)

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カシオペア / ダウン・アップビート5

DOWN UPBEAT-1 “手に汗握る演奏”とは『DOWN UPBEAT』(以下『ダウン・アップビート』)のためにある! 『ダウン・アップビート』の放つ“殺るか殺られるか”のごとき緊張感,凄まじい熱気は,カシオペア史上最高である!

 重くダークに「ダウン・アップするビート」が実に“生々しい”! 『ダウン・アップビート』が流れると,そこはいつでもライブ会場の最前列! カシオペアが自分の目の前で演奏している。しかしこのド迫力は最前列では聴いていられない。後ずさりして3列目まで逃げ出してしまいたくなる位の“生々しさ”!
 『ダウン・アップビート』を数ヶ月の間隔を空けて聴く場合は,大抵ヘッドホンのボリュームを下げてしまう。

 『ダウン・アップビート』の“生々しさ”は,オーバー・ダビングなしの“一発録り”から来ている。普段からカシオペアの演奏は凄すぎるのだが“一発録り”となると更に凄い! ライブ盤でも感じる“桁外れの”集中力の確かさは,さすがにスタジオ・ライブの精密描写!
 『ダウン・アップビート』と『THE PARTY』は“前のめりの後ノリ”が理路整然と炸裂している。

 神業級のアクロバティックな演奏力が図抜けている! 「どうだ,まいったか」と,口では言わないが4人が演奏で口走っている! 「できるものなら完コピしてみろ」とも言わないが“泣く子も黙らす”超絶技巧でライバルたちを叩きのめす! 野呂一生ギタリストとしての,向谷実キーボード・プレイヤーとしての,桜井哲夫ベーシストとしての,神保彰ドラマーとしての“プレイヤー気質”が頂点に達したような貫禄の演奏!
 こんな演奏,世界中を見渡してもウェザー・リポートカシオペアにしかできやしない!? ← ちょっと買いかぶり過ぎでしょうか?

 『ダウン・アップビート』で,カシオペアは新たなステージに突入した。それこそ“世界”である。

DOWN UPBEAT-2 前作『ジャイヴ・ジャイヴ』から『ダウン・アップビート』のレコーディングの間,カシオペアは世界のジャズフェスを“はしご”してきた。スイスのモントルーではマイルス・デイビスの前座を務めマイルス・デイビス以上に観客を沸かせ,オランダのノースシーでは8000人の観客を総立ちにさせてきた。
 そのままの勢いで乗り込んだ最後のライブ・ステージ=ニューヨーク録音の『ダウン・アップビート』には“世界のカシオペア”の余韻が香り立っている。

 折りしも『ダウン・アップビート』発売時はロサンゼルス・オリンピックの真っ最中! 日本も森末や山下が金メダルを獲得したが“アクロバット一発録り”競技があったなら『ダウン・アップビート』が金メダル! “世界のカシオペア”は,フュージョン競技の金メダリストである。

  01. ZOOM
  02. DOWN UPBEAT
  03. THE CONTINENTAL WAY
  04. ROAD RHYTHM
  05. FROUFROU
  06. HOMESTRETCH
  07. NIGHT STORM
  08. COOKIN' UP
  09. TWILIGHT SOLITUDE
  10. AIR FANTASY

(アルファ/ALFA 1984年発売/VRCL-2232)
(ライナーノーツ/野呂一生,宮住俊介)

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