アドリブログ 〜JAZZ/FUSION批評〜

ジャズ/フュージョン批評ブログ CD, DVD, ALBUM REVIEW, TRACK REVIEW and more

2010年09月

T−スクェア / ブラジール4

BRASIL-1 伊東たけしの復帰第1弾『FRIENDSHIP』が「フィーチャリング・伊東たけし」ならば,伊東たけしの復帰第2弾『BRASIL』(以下『ブラジール』)は「フィーチャリング・安藤まさひろ」。
 そう。『ブラジール』は,安藤まさひろの“ブラジルへの熱い想い”を形にした,安藤まさひろのソロCD。この位置づけは,聴けば分かる! もはや『ブラジール』に“王道のスクェア・サウンド”の毛色はない。

 バンド時代からユニット時代へ…。スクェア・サウンドの激変のキーワードは“脱バンド・サウンド”にある。
 松本時代の“最先端フュージョン”の追求は,アクセル全開で大技小技を繰り出しまくってやっとこそ辿り着くことのできる究極の完成度。この音の延長線は安藤まさひろ伊東たけしの選択肢にはない。
 安藤まさひろ伊東たけしがユニット結成時に目指した音は,5人では表現できない2人の“盟友”だからこそ奏でられるヒューマン・サウンド! 決め事の少ないフレキシブル感! 完全なる別次元サウンド! 

 『ブラジール』は“ほのぼの系”である。ヴォーカルフルートソプラノ・サックスアコースティック・ギターの艶やかな表情に「ええ〜」なのである。

 もっと『BRASIL』『BRASIL』しているかと思いきや,肩の力の抜けた爽やかリラックス。スクェアの伝統を保持しながらの完全リセット。ブラジル音楽特有の躍動的なリズムの上をメロディアスなフレーズがどこまでもさわやかに響いていく。
 軽快である。耳をさらさら流れていく。これが安藤まさひろの考える“ブラジル”なのであろう。この感覚が管理人にとって最高に興味深い。

 『ブラジール』は,常夏の空やそよ風の似合う80年代のLAフュージョンのような音。演奏している全ての人の息遣いが届いてきそうな人間味あふれる音。世知辛い生活の中でも,ホッ,と一息ついてゆったりとした時間を楽しめる。午後3時のコーヒー・タイムに流れていると自然と笑顔がこぼれてしまう。何のあざとさも感じない素朴な音。

 ヴォーカルフルートソプラノ・サックスアコースティック・ギターで始まる前半の『ブラジール』は,スクェア“らしくない”のが最高にいい〜。そして徐々にいつものスクェアへと戻っていく。『ブラジール』後半で炸裂する,ここぞという時のギターサックスのユニゾンはもはや伝統芸であろう。
 『ブラジール』を一枚通して聴き終えた頃には,前半で感じられた違和感は解消。「やっぱりスクェアはこうでなくっちゃ!」を感じてしまう。スクェア・ファンゆえの矛盾に悩んでしまいそう?

BRASIL-2 管理人が『ブラジール』=「フィーチャリング・安藤まさひろ」を唱えるには“裏”がある。

 裏1。特筆すべきは【A FARTHER PLACE】での珍事! 何とT−スクェア史上初,安藤まさひろが演奏していない。【A FARTHER PLACE】のギタリストトニーニョ・オルタ
 そう。『ブラジール』は“T−スクェアのアイデンティティ”である自身のギターを削ってまでもこだわった80年代のLAフュージョン。これぞ安藤マジック

 裏2。全10曲中8曲が安藤まさひろ作なのに『ブラジール』のハイライトは本田雅人作の【A DISTANCIA】。意外にも本田雅人作編曲に伊東たけしアルト・サックスがドンピシャリ。“T−スクェアのアイデンティティ”である自身の曲を削ってまでもこだわった80年代のLAフュージョン。これも安藤マジック

 以下,管理人の結論。『ブラジール批評

 『ブラジール』は“ブラジル音楽命”の安藤まさひろの“理想”のためなら,名ギタリスト安藤まさひろを,名作編曲者の安藤まさひろをも冷徹な耳で判断している。“こだわりのプロ・ミュージシャン”安藤まさひろが,初めてT−スクェアを“私物化”している。T−スクェアの大予算を注ぎ込んで自身の“理想”のソロCDを制作している。いいじゃないか,もっとやっちゃえ,安藤さん。

 『ブラジール』での“希薄な”スクェア・サウンドに逆に,安藤まさひろこそ「ミスター・スクェア」を強く実感する。でも星4つかな。やっぱり“濃厚な”スクェア・サウンドが聴きた〜い!

  01. A CAMINHO DE CASA -ON MY WAY HOME-
  02. DESPEDIDA
  03. SEM PARAR
  04. TOYS
  05. TEMPO DE SER FELIZ
  06. SOM SILENCIOSO
  07. A DISTANCIA
  08. AMANHECER
  09. SOFT MADNESS
  10. A FARTHER PLACE

(ヴィレッジ/VILLAGE 2001年発売/VRCL-3337)

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ザ・スクェア / MOMENT −MEMORIAL LIVE AT CHICKEN GEORGE−5

MOMENT -MEMORIAL LIVE AT CHICKEN GEORGE-1 『MOMENT −MEMORIAL AT CHICKEN GEORGE−』は,T−スクェアが“いつもお世話になっております”神戸のライブ・ハウス「CHICKEN GEORGE」20周年をお祝いしたスペシャル・ライブの全20曲完全収録盤。

 『FRIENDSHIP』で,安藤まさひろ伊東たけしのユニット体制となったT−スクェア
 『MOMENT −MEMORIAL AT CHICKEN GEORGE−』のメンバーは,ギター安藤まさひろアルト・サックス伊東たけしキーボード和泉宏隆ベース須藤満ドラム則竹裕之の「伝説の5人」。しかし和泉宏隆は独立後にジャズ・ピアニストへの専念宣言。サポートとしてシンセサイザー林良が加わっている。

 この人選は意図的なものではなく,単純に1楽器につき1人,スクェアへの在籍年数が長いメンバー順の集まりだとか。今回のバンド名も「CHICKEN GEORGE」20周年記念のスペシャル・ライブのため,T−スクェアではなく20年前のザ・スクェア名義としているが,ザ・スクェア名義+「伝説の5人」でのライブとなったのは『FRIENDSHIP』で復帰した,スクェア4代目の“出戻り”フロントマン=伊東たけしへの配慮ありありなのでは?

 そう。スクェア・ファンにとって『MOMENT −MEMORIAL AT CHICKEN GEORGE−』は,伊東後期の“お披露目”ライブ! 伊東たけしに気持ち良く演奏して欲しい!
 『MOMENT −MEMORIAL AT CHICKEN GEORGE−』の聴き所は,バンド形態解消後のバンド・サウンドの変化と本田時代の4曲の2点。本田雅人の“手垢のついた”【PIOGGIA DI CAPRI】【勇者(YUH−JA)】【明日への扉】【MEGALITH】を伊東たけしがどう料理するか?
 『MOMENT −MEMORIAL AT CHICKEN GEORGE−』は,本田雅人ビイキで伊東たけしビイキな管理人が,伊東たけしに“引き分けに持ち込んで欲しい”と願いながら心臓バックバクで聴き始めた,ある意味,思い出のCDなのである。

 ザ・スクェア時代=伊東前期の代表曲を,そして本田時代の代表曲を,伊東後期のアドリブで塗り替えていく! これが新しいザ・スクェアの音&新しいT−スクェアの音!

 全体としては懐かしいのに,所々でアレっと思う。変化したのは10年間の武者修行を積んできた伊東たけしだけではない。(安藤まさひろも含めて)和泉宏隆須藤満則竹裕之も10年前とは変化している。「伝説の5人」が5人とも成長した後の再集結。ざっくり言えば,スクェアが「フュージョンからジャズに」寄っている。

 『MOMENT −MEMORIAL AT CHICKEN GEORGE−』は“ライブ・ハウス”「CHICKEN GEORGE」での演奏。観客の熱狂がステージにダイレクトに伝わっていく。いつも以上に盛り上がった「伝説の5人」が“地”を出していく。
 相変わらずキメキメも多いが,過去にはユニゾンで楽しくキメていたものを,ソロ活動が増えた今では自分1人でカッコ良くキメきれてしまう。こじゃれてしまう段階も卒業した。富と名声を手にした後での音楽活動が,熱気や興奮やパワーをアドリブで表現するジャズ的手法へと向かわせた? “王道のスクェア・サウンド”そのままに“フレージングのパワー”が増している。

 しか〜し,意識的にジャズに寄ろうと5人の“手癖”は変わらない。どうにも抑えられない衝動なのか? 安藤メロディに自然と反応してしまう“手癖”こそ“J−フュージョン・バンド”ザ・スクェアの出身者の証しである。

 『MOMENT −MEMORIAL AT CHICKEN GEORGE−』で注目の本田時代の伊東後期ヴァージョン批評

 【PIOGGIA DI CAPRI】では“久々の”フルート・ソロ。憂いのあるフレーズの中にも明るさを感じさせる。
 【勇者(YUH−JA)】でのEWIギターとのユニゾンありのアドリブあり。もともと伊東たけしEWI本田雅人以上。“味のあるEWI”が伊東色。
 【明日への扉】だけはどうにもご勘弁を。ソフトな曲調&ミディアム・テンポの難曲は本田雅人の懐に置いといてもらいたい。

 ついにきた! 「THIS IS HONDA」な【MEGALITH】に伊東たけしが真っ向勝負! 上記管理人の心配無用な名勝負が素晴らしい。伊東たけしが“吹けている”! 火の出るような演奏である。
 驚いたのは伊東節で“吹けている”! 本田時代の“象徴”である【MEGALITH】を伊東たけしが完全に消化。自分の演奏に仕上げている。ライブ演奏にしてこのスピード感は努力賞もの。伊東たけし版「メガリス・ショック」の称号を差し上げます。ただし,伊東たけしが全力で頑張ろうとも管理人にとっての【MEGALITH】は永遠に本田雅人お一人です。

 他の16曲も伊東たけしならではの力演続き。アップ・テンポのEWI伊東たけしにしか表現できない領域が存在していると思う。そして【FORGOTTEN SAGA】【TOMORROW’S AFFAIR】【HEARTS】のバラード3曲の味!
 この質感は本田雅人の澄みきったストレートなアルト・サックスでは表現できない伊東たけしの“くすみ味”。感動ものである。

MOMENT -MEMORIAL LIVE AT CHICKEN GEORGE-2 流動的なメンバー・チェンジ〜バンド形態の解消直後に行なわれた『MOMENT −MEMORIAL AT CHICKEN GEORGE−』での「伝説の5人」による再結成ライブ

 正直『MOMENT −MEMORIAL AT CHICKEN GEORGE−』を聴いて,スクェアの未来に“胸を撫で下ろした”スクェア・ファンも少なくないだろう。伊東たけしの演奏についての心配ではない。不透明なユニット体制への危機感である。

 この“スクェア最大の非常事態”に,和泉宏隆須藤満則竹裕之の“古参メンバー”が安藤まさひろ伊東たけしのもとに駆けつけたこと,そして素晴らしい“スクェア・サウンド”を聴かせてくれたことがスクェア・ファンとしてはたまらなくうれしくい。

 「CHICKEN GEORGE」20周年のお祝いと「スクェアOB」の一枚岩を再確認できた喜びを,最愛のファンたちと共有する。アンコールは計5回。よくぞCD2枚組で収まった。これぞスクェアライブの完全ドキュメント盤。濃密で楽しい“スクェア・サウンド”の決定盤であろう。
 
 「よくぞ帰ってきてくれました。伊東さん,お帰りなさい」。

  DISC1
  01. OPENING〜ADVENTURES〜OMENS OF LOVE
  02. IN THE GRID
  03. TRAVELERS
  04. PIOGGIA DI CAPRI
  05. FRIENDSHIP
  06. FORGOTTEN SAGA
  07. GIANT SIDE STEPS
  08. DOOBA WOOBA!!
  09. BREEZE AND YOU

  DISC2
  01. 脚線美の誘惑〜いとしのうなじ〜ALL ABOUT YOU
  02. 宝島
  03. 勇者 (YUH-JA)
  04. TRUTH
  05. CONTROL
  06. 明日への扉
  07. MEGALITH
  08. TOMORROW'S AFFAIR
  09. LITTLE MERMAID
  10. HEARTS
  11. IT'S MAGIC

(ヴィレッジ/VILLAGE 2001年発売/VRCL-3334-5)
(CD2枚組/DUOケース仕様)

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T−スクェア / フレンドシップ5

FRIENDSHIP-1 バンド形態の解消後,安藤まさひろが選んだ,新しいT−スクェアの形。それは“盟友”伊東たけし安藤まさひろ2人だけのユニット体制。
 ギターサックス以外はゲスト参加でまかなうゆえ“2人ならではのコンビネーション”を新しいT−スクェアの“カラー”として強く打ち出す音造り。

 ユニット体制第1弾『FRIENDSHIP』(以下『フレンドシップ』)を聴いて感じた,懐かしさ以上の安心感。安藤メロディを伊東たけしが演奏すると,厳しい演奏でも無関係に漂い始める“ほんわかムードの空気感”。この感じはこの2人でしか出せない,決して出てこないオリジナルな音世界。

 『GRAVITY』で宮崎隆睦が新フロントとして加入した時,T−スクェア伊東時代に引き戻されたように感じる瞬間があったが,それは間違いだった。
 『フレンドシップ』を聴いた時,キャッチコピーよろしく「おっ! 伊東たけしが帰ってきた!」と思ってしまった。そう。これこそ,T−スクェア伊東節。伊東たけし宮崎隆睦は,似ても似つかぬ別人でした。まっ,それ程本田雅人が凄かったということです。

 いや,待てよ。『フレンドシップ』での伊東たけしが何だか違う。宮崎隆睦と違うのはいいのだが,以前の伊東たけしのイメージとも何だか違うのだ。
 伊東たけしが素晴らしい。こんなに凄かったのか?

 ずっと伊東たけしのソロCDも追いかけていたので気付かなかったが,伊東たけしは10年間のソロ活動で“円熟味”を増している。伊東前期と伊東後期ではプレイ・スタイルが変化している。T−スクェアでのバンド活動から離れて,国内外の大物ジャズメンとのセッションで体感したテクニック以上の表現力! くぅ〜!

 この伊東フレンドシップ』。やはり伊東たけしを“知り抜いている”安藤まさひろのプロデュース力が凄いと思う。
 伊東たけしT−スクェアを離れてからも,安藤まさひろ伊東たけしフレンドシップは続いていた。例えば,伊東たけしソロの最高傑作『T.K.BREEZE』は安藤まさひろプロデュース。

 『フレンドシップ』の真実は,安藤メロディを奏でる伊東たけしのソロCD第12弾!?
 「余裕しゃくしゃく」に聴こえるのが,伊東たけし10年間のソロ活動の集大成! 伊東節の旨みが出まくっている!

 最先端フュージョン・サウンドをリードした『T−スクェア』からユニット体制の『フレンドシップ』へ。またしても振り幅の大きなサウンドの革新。
 『T−スクェア』以上に『フレンドシップ』に好意を持った。当初は単純に,安藤まさひろ伊東たけしの組み合わせが懐かしくて好きなのだろう,と自分でも誤解していた。誤解だった。演奏が純粋に素晴らしい。

FRIENDSHIP-2 『フレンドシップ』は,確かに安藤まさひろ伊東たけしの“鉄壁のコンビネーション”が最大の聴き所であるのだが,繰り返し聴き込むにつけ,バックの名演が耳に残りだす。

 ネーサン・イーストエイブラハム・ラボリエルヴィニー・カリウタを始めとするLAの名手たちによる“大人のフュージョン・サウンド”が素晴らしい。これぞLAフュージョンのオールスター・サウンド。この豪華メンバー。演奏の質が悪かろうはずがない。
 安藤メロディの名曲=【FRIENDSHIP】と【HEAVENLY DAYS】を「フィーチャリング・伊東たけし」でLAフュージョン

 そう。『フレンドシップ』の真の真実?は,安藤まさひろ伊東たけしフレンドシップに留まらず,T−スクェアの2人を支える“FRIENDS”たちとのフレンドシップの掛詞。

 ユニット体制の『FRIENDSHIP』『BRASIL』『NEW ROAD, OLD WAY』の3作は巷で言われるT−スクェアの暗黒時代。そうかもしれない。でもそんなに言うほど悪くはない。管理人は「T−スクェアのユニット時代」も評価しています。

  01. FRIENDSHIP
  02. SAFARI
  03. DAY DREAMS
  04. MAYBE TOMORROW
  05. SHERYL
  06. IN THIS TOGETHER
  07. PAIN IN MY HEART
  08. BELIEVE IN ME
  09. HEAVENLY DAYS

(ヴィレッジ/VILLAGE 2000年発売/VRCL-3333)
(ライナーノーツ/安藤まさひろ,伊東たけし,伊藤八十八,熊谷美広)

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T-SQUARE / T−スクェア4

T-SQUARE-1 バンドの解散が決まってから行なわれる「ラスト・レコーディング」の気持ちとはいかばかりか? しかもそのラストCDのタイトルに「自分たちのバンド名を冠する」気持ちとはいかばかりだろう? 恐らくこれで最後,これが自分たちの音楽,という気負いがあるのだと思う。

 煮詰まったゆえの解散とは全く異なる,自分たちの音楽への誇りが120%の力を引き出す「ラスト・レコーディング」。バンド形態の最終作にして初のセルフ・タイトル『T−SQUARE』(以下『T−スクェア』)はそのようなCDである。
 そう。『T−スクェア』には,T−スクェア自身が考えるT−スクェアの音楽性が詰まっている。

 以下は,管理人が『T−スクェア』を聴いて考えた「2000年のT−スクェア」の音楽性である。

 第一印象は“スクェアDIMENSION化”である。“キャッチーなバンド・サウンド”と言うよりは“メロディアスなセッション”っぽい感じ。またまたスクェア・サウンドが変化している。「2000年のT−スクェア」は“松本時代”に突入していた。

 『T−スクェア』では,前作『SWEET & GENTLE』で,サポート・メンバーなのに大物ゲスト並みにフィーチャリングされていた松本圭司が正式加入。演奏は相変わらず凄い。引き出しの多さがとめどない。サポートと正式メンバーの違いは楽曲提供。松本圭司が12曲中5曲を提供している。
 松本圭司の楽曲はエグイ。1回聴いただけではスーッと頭に入ってこない。でも2度3度と聴き込み松本圭司の手の内が明らかになるにつれ「スゲー,カッコイイ → 何このハイセンス → 松本圭司は天才だ」へと変化する。この感触がDIMENSIONに似ているのだ。

 しか〜し,ここからが『T−スクェア』の真骨頂。5回10回と聴き込むにつれ,要所要所で安藤まさひろギターを痛感する。そう。松本圭司が無意識のうちに安藤まさひろギターを逆フィーチャリング。恐るべし安藤マジック
 “天才”松本圭司の個性を取り入れつつ“王道のスクェア・サウンド”は崩さない。これこそ20年のバンド運営で培った“T−スクェアのアイデンティティ”なのであろう。

 スクェアというフュージョン・バンドは,インプットは新メンバーの個性や時代の波を積極的に取り入れるも,アウトプットは頑固なまでに安藤まさひろ一本やり。安藤まさひろだけが有するフィルターを通された音こそT−スクェアの音。“T−スクェアのアイデンティティ”=安藤まさひろその人なのである。

 事実『T−スクェア』の収録曲はバラエティに富んでいる。後日発売『WORDLESS ANTHOLOGY 』のライナーノーツを読んで合点がいった。「『T−スクェア』はビートルズの『ホワイトアルバム』みたいにしたかった」と書かれていた。

 ビートルズの『ホワイトアルバム』は,メンバー各自が好き勝手に作ったことで名を馳せる名盤。そう。『T−スクェア』もノーコンセプト。安藤まさひろが「自分が責任を取るから」と,メンバー各自に好き勝手に演らせている。
 このバラバラ加減が「2000年のT−スクェア」の音楽性であり“メロディアスなセッション”へと通じている。

T-SQUARE-2 安藤まさひろは大したものだ。「2000年のT−スクェア」の音楽性を更に推し進めるべく?『T−スクェア』を最後にバンド形態を解消する。
 そう。バラバラ加減MAX→バラバラのソロ活動へ。

 正直“松本時代”のT−スクェアをもっともっと聴きたかった。好きだったし期待していたし…。
 宮崎隆睦松本圭司は運が良いのか悪いのか? T−スクェアへの加入で名を売ったのはプラスだが在籍年数の少なさでマイナス評価。名を挙げるチャンスが途絶えたのが惜しまれる。

 “松本時代”の続きは「ニセスクェア」=『MASATO HONDA with VOICE of ELEMENTS』でどうぞ!

PS 『T−スクェア』を,そして松本圭司を“イマイチ”と思っているスクェア・ファンの読者の皆さん! 騙されたと思って,是非,ヘッドフォンで『T−スクェア』を聴き直してみてください。実に細かい音造りに驚き,松本時代のハイセンスに開眼できるかも? まっ,管理人も『T−スクェア』は「いいではなく凄い」と思う口ですが…。松本時代は『SWEET & GENTLE』を楽しむことにしましょうよっ。

  01. A DREAM IN A DAYDREAM
  02. MAN ON THE MOON
  03. ca et la
  04. OUR FORTRESS
  05. ALE-LEYAH-YAH
  06. AN EVENING GLOW
  07. A NITE WITHOUT MEMORY
  08. TAKING MOUNTAIN (TOPS)
  09. CALLING THROUGH THE AGE OF TIME
  10. (DON'T ASK ABOUT) MEANING OF KISS
  11. A DREAM IN A DAYDREAM (REPRISE)
  12. BELFAST SONG

(ソニー/SONY 2000年発売/SRCL4794)

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T-SQUARE / スウィート・アンド・ジェントル5

SWEET & GENTLE-1 『BLUE IN RED』で和泉宏隆本田雅人が脱退し『GRAVITY』でも難波正司が脱退した。
 主力メンバーが抜けても抜けても,安藤まさひろは次々に素晴らしい才能を見い出してくる。

 和泉宏隆の後任に難波正司本田雅人の後任に宮崎隆睦。そして『SWEET & GENTLE』(以下『スウィート・アンド・ジェントル』)で難波正司の後任に迎えたのが松本圭司である。

( もしかして安藤まさひろは「日本のアート・ブレイキー」なのか? NO。「日本のアート・ブレイキー」の称号はアート・ブレイキーと同じくドラマー則竹裕之。理由は『WORDLESS ANTHOLOGY 』のライナーノーツをご参照ください )

 新キーボード・プレイヤー=松本圭司の引き出しが凄い。後日,凄すぎるがゆえの賛否両論を巻き起こした,とにかく凄いパフォーマンス。古くからのスクェア・ファンに否定派が多かったように思うが,安藤まさひろ則竹裕之本田雅人,そしておまけに管理人も松本圭司の肯定派。松本圭司は真に“天才”だと思う。

 『スウィート・アンド・ジェントル』での暴れっぷり。サポート参加にも関わらず完全にT−スクェアのサウンド・カラーを塗り替えている。バンドを掌握し自由自在にコントロール感ありあり。っていうか「お前,前に出過ぎだろ」の存在感あるアドリブ。結果,T−スクェアをシーンの最先端へと押し上げる“実験作”仕様。

 松本圭司のフレージングは変幻自在。ジャズフュージョン,テクノ,ロック,ポップスをボーダーレスに行き巡る。さらには最先端のシンセサイザーサンプラーと組み合わせる生ピアノでの実験的なアプローチ。おお,これぞ日本版「E.S.T.」? T−スクェアが「ジャズを演奏するポップ・バンド」へと変貌した?

 『スウィート・アンド・ジェントル』の音の骨子は,正式メンバーではない松本圭司主導。T−スクェアの“松本化”を許すとは…。やはり安藤まさひろの心はおおらか&人選眼に狂いなし。
 さらに言えば,T−スクェアの“松本化”は「T−スクェア宮崎隆睦あり!」を知らしめる偶然の副産物を産んでいる。安藤さん,ここまでは狙っていませんよねっ。

SWEET & GENTLE-2 『スウィート・アンド・ジェントル』で宮崎隆睦T−スクェアにバッチリハマッタ。T−スクェア史上初,サックスギターキーボードと同等のバンドになった。

 これは悪口ではなく宮崎隆睦への褒め言葉である。これまでの伊東たけし本田雅人の個性が飛びぬけて強すぎていた。宮崎隆睦の“バンドの個性”にとろけるサックスエリック・マリエンサル然としている。
 表面は甘く優しい紳士の音。しかし内面は燃え盛るロック・サウンド。

 『スウィート・アンド・ジェントル』で,T−スクェアは「E.S.T.」を経由して「チック・コリア・エレクトリック・バンド」に近づいた。キーボード主導のサックスで奏でる安藤メロディ。これである。
 表面は甘く優しい紳士の音。しかし内面は沸き立つロック・サウンド。

 『スウィート・アンド・ジェントル』も全曲捨て曲なし。
 特に【MAKE IT STONED】【CAN YOU FEEL IT】での“ロックな安藤節”と【SCRAMBLING】での「王道フュージョン」+【SWEET & GENTLE】での「メロウなフュージョン」の4曲は,歴代のT−スクェア名曲群への“殿堂入り”であろう。他の5トラックも文句なしに素晴らしい。
 表面は甘く優しい紳士の音。しかし内面は肉欲のロック・サウンド。

 管理人の結論。『スウィート・アンド・ジェントル批評
 「名盤中の名盤」という評価を乱発している自覚はある。しかし,甘く優しい“オブラートに包まれた”欲望の音世界=『スウィート・アンド・ジェントル』にも「名盤中の名盤」の称号を贈ろう。『スウィート・アンド・ジェントル』が好き過ぎて,半額セールにつられて紙ジャケ盤にて買い直した一枚です。

  01. MAKE IT STONED
  02. DALI'S BOOGIE
  03. A DAY IN BLUE
  04. FROM TANJAVUR
  05. SCRAMBLING
  06. PARK AVE. SOUTH
  07. SCENE-000
  08. CAN YOU FEEL IT
  09. SWEET & GENTLE

(ソニー/SONY 1999年発売/VRCL2124)
★【初回生産限定盤】ミニLP紙ジャケット仕様

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ザ・スクェア/T−スクェア / WORDLESS ANTHOLOGY − MASAHIRO ANDOH SELECTION & REMIX + 14

WORDLESS ANTHOLOGY  − MASAHIRO ANDOH SELECTION & REMIX + 1-1 祝・ザ・スクェアT−スクェア・デビュー20周年!
 20年と言えば,赤ん坊〜成人式! バンドの歩みも人生同様,順調な時もあれば難しい時もある。人との出会い=メンバー・チェンジ。紆余曲折を経てスクェアの比類なき音楽性も発展した。

 ザ・スクェアT−スクェア20年の歴史を「ベーシストの交代」で整理するべくリリースされた記念盤が『WORDLESS ANTHOLOGY』シリーズ3部作! 
 『WORDLESS ANTHOLOGY』シリーズは,スクェアのリーダー=安藤まさひろ自らセレクト&リミックス&発掘別テイク(未発表曲)集。
 『WORDLESS ANTHOLOGY』シリーズの“売り”である「選曲の妙・音質向上・新アレンジ」の3拍子だけでも“買い”であろうが,ズバリ『WORDLESS ANTHOLOGY』シリーズの最大の魅力は,安藤まさひろ直伝のライナーノーツ
 曲目解説も凄いが,ザ・スクェアの裏話を初暴露!? 身内ネタというかあくまでも安藤さんの“個人的見解”と受け止めるべきものでしょうが,読んで納得。やっぱり音楽にはミュージシャンの人間性が表われるを再確信。『WORDLESS ANTHOLOGY』シリーズは単純に“読み物”としても面白い?

 「ザ・スクェアT−スクェアの3期」『WORDLESS ANTHOLOGY 掘 檗。唯腺咤腺硲稗劭蓮。腺裡庁錬函。咤釘味釘達圍稗錬痢  REMIX + 1』は『TRUTH』『YES, NO。』『WAVE』『NATURAL』『NEW−S』『IMPRESSIVE』『HUMAN』『夏の惑星』『WELCOME TO THE ROSE GARDEN』『B.C. A.D.(BEFORE CHRIST & ANNO DOMINI)』の10枚からのセレクション

WORDLESS ANTHOLOGY  − MASAHIRO ANDOH SELECTION & REMIX + 1-2 「ザ・スクェアT−スクェアの3期」は,須藤満でステップアップと“スクェアの救世主”本田雅人と夢実現の海外進出だったとか…。な・る・ほ・ど。

 『WORDLESS ANTHOLOGY 掘 檗。唯腺咤腺硲稗劭蓮。腺裡庁錬函。咤釘味釘達圍稗錬痢  REMIX + 1』の「+1」は【MISS YOU】の未発表ライブ和泉宏隆難波正司のツイン・キーボードが聴けますよっ。

PS 『WORDLESS ANTHOLOGY』シリーズ3部作は発売数ヶ月後に3枚同時購入しました。『WORDLESS ANTHOLOGY 』は初回限定盤をGETできたのに『WORDLESS ANTHOLOGY 』『WORDLESS ANTHOLOGY 』の初回限定盤は既に売り切れ。「スクェアの2期」「スクェアの3期」の人気の高さを実感した次第です。

  01. TRUTH
  02. TWILIGHT IN UPPER WEST
  03. MISS YOU
  04. DAISY FIELD
  05. WIND SONG
  06. MEGALITH
  07. ROMANTIC CITY
  08. 明日への扉
  09. COPACABANA
  10. 夏の蜃気楼
  11. CROWN AND ROSES
  12. PIOGGIA DI CAPRI

(ソニー/SONY 1999年発売/SRCL4473)
(ライナーノーツ/安藤まさひろ)

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ザ・スクェア/T−スクェア / WORDLESS ANTHOLOGY − MASAHIRO ANDOH SELECTION & REMIX + 14

WORDLESS ANTHOLOGY  − MASAHIRO ANDOH SELECTION & REMIX + 1-1 祝・ザ・スクェアT−スクェア・デビュー20周年!
 20年と言えば,赤ん坊〜成人式! バンドの歩みも人生同様,順調な時もあれば難しい時もある。人との出会い=メンバー・チェンジ。紆余曲折を経てスクェアの比類なき音楽性も発展した。

 ザ・スクェアT−スクェア20年の歴史を「ベーシストの交代」で整理するべくリリースされた記念盤が『WORDLESS ANTHOLOGY』シリーズ3部作! 
 『WORDLESS ANTHOLOGY』シリーズは,スクェアのリーダー=安藤まさひろ自らセレクト&リミックス&発掘別テイク(未発表曲)集。
 『WORDLESS ANTHOLOGY』シリーズの“売り”である「選曲の妙・音質向上・新アレンジ」の3拍子だけでも“買い”であろうが,ズバリ『WORDLESS ANTHOLOGY』シリーズの最大の魅力は,安藤まさひろ直伝のライナーノーツ
 曲目解説も凄いが,ザ・スクェアの裏話を初暴露!? 身内ネタというかあくまでも安藤さんの“個人的見解”と受け止めるべきものでしょうが,読んで納得。やっぱり音楽にはミュージシャンの人間性が表われるを再確信。『WORDLESS ANTHOLOGY』シリーズは単純に“読み物”としても面白い?

 「ザ・スクェアT−スクェアの2期」『WORDLESS ANTHOLOGY 供 檗。唯腺咤腺硲稗劭蓮。腺裡庁錬函。咤釘味釘達圍稗錬痢  REMIX + 1』は『MAGIC』『脚線美の誘惑』『うち水にRAINBOW』『ADVENTURES』『STARS AND THE MOON』『R・E・S・O・R・T』『S・P・O・R・T・S』の7枚からのセレクション

WORDLESS ANTHOLOGY  − MASAHIRO ANDOH SELECTION & REMIX + 1-2 「ザ・スクェアT−スクェアの2期」は,田中豊雪のパフォーマンスと和泉宏隆のカラーリング。そして歌モノ指向への決別だったとか…。な・る・ほ・ど。

 『WORDLESS ANTHOLOGY 供 檗。唯腺咤腺硲稗劭蓮。腺裡庁錬函。咤釘味釘達圍稗錬痢  REMIX + 1』の「+1」の真実は【IT’S MAGIC】と【FORGOTTEN SAGA】の未発表ライブの「+2」。伊東たけしアドリブが冴え渡っていますよっ。

PS 『WORDLESS ANTHOLOGY』シリーズ3部作は発売数ヶ月後に3枚同時購入しました。『WORDLESS ANTHOLOGY 』は初回限定盤をGETできたのに『WORDLESS ANTHOLOGY 』『WORDLESS ANTHOLOGY 』の初回限定盤は既に売り切れ。「スクェアの2期」「スクェアの3期」の人気の高さを実感した次第です。

  01. CHOU CHOU
  02. IT'S MAGIC
  03. CHANGE YOUR MIND
  04. HEARTS
  05. SABANA HOTEL
  06. TRAVELERS
  07. CAPE LIGHT
  08. OMENS OF LOVE
  09. IN THE GRID
  10. FORGOTTEN SAGA
  11. TAKARAJIMA

(ソニー/SONY 1999年発売/SRCL4472)
(ライナーノーツ/安藤まさひろ)

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ザ・スクェア/T−スクェア / WORDLESS ANTHOLOGY − MASAHIRO ANDOH SELECTION & REMIX + 14

WORDLESS ANTHOLOGY  − MASAHIRO ANDOH SELECTION & REMIX + 1-1 祝・ザ・スクェアT−スクェア・デビュー20周年!
 20年と言えば,赤ん坊〜成人式! バンドの歩みも人生同様,順調な時もあれば難しい時もある。人との出会い=メンバー・チェンジ。紆余曲折を経てスクェアの比類なき音楽性も発展した。

 ザ・スクェアT−スクェア20年の歴史を「ベーシストの交代」で整理するべくリリースされた記念盤が『WORDLESS ANTHOLOGY』シリーズ3部作! 
 『WORDLESS ANTHOLOGY』シリーズは,スクェアのリーダー=安藤まさひろ自らセレクト&リミックス&発掘別テイク(未発表曲)集。
 『WORDLESS ANTHOLOGY』シリーズの“売り”である「選曲の妙・音質向上・新アレンジ」の3拍子だけでも“買い”であろうが,ズバリ『WORDLESS ANTHOLOGY』シリーズの最大の魅力は,安藤まさひろ直伝のライナーノーツ
 曲目解説も凄いが,ザ・スクェアの裏話を初暴露!? 身内ネタというかあくまでも安藤さんの“個人的見解”と受け止めるべきものでしょうが,読んで納得。やっぱり音楽にはミュージシャンの人間性が表われるを再確信。『WORDLESS ANTHOLOGY』シリーズは単純に“読み物”としても面白い?

 「ザ・スクェアT−スクェアの1期」『WORDLESS ANTHOLOGY 機 檗。唯腺咤腺硲稗劭蓮。腺裡庁錬函。咤釘味釘達圍稗錬痢  REMIX + 1』は『LUCKY SUMMER LADY』『MIDNIGHT LOVER』『MAKE ME A STAR』『ROCKOON』の4枚からのセレクション

WORDLESS ANTHOLOGY  − MASAHIRO ANDOH SELECTION & REMIX + 1-2 「ザ・スクェアT−スクェアの1期」は,スクェア20年の歴史の中でも特にメンバー・チェンジの激しい時期。おまけに非常に個性的なメンバー揃いと来た。人づてに出会った河合誠一マイケルを通じて仙波清彦宮城純子伊東たけしのデビュー・メンバーが集結。曲は安藤まさひろが書き,仙波清彦河合誠一マイケルがアレンジするのが「スクェア1期」の黄金パターンだったとか…。な・る・ほ・ど。

 『WORDLESS ANTHOLOGY 機 檗。唯腺咤腺硲稗劭蓮。腺裡庁錬函。咤釘味釘達圍稗錬痢  REMIX + 1』の「+1」は未発表曲=スティーヴィー・ワンダーの【BIRD OF BEAUTY】。伊東たけしには珍しいソプラノ・サックスが聴けますよっ。

  01. FUTURE FLY
  02. BIRD OF BEAUTY
  03. A FEEL DEEP INSIDE
  04. LUCKY SUMMER LADY
  05. TAKE THE LONG ROAD
  06. WRAPPED ARROUND YOUR SOUL
  07. STIFF NAILS
  08. TEXAS KID
  09. TOMORROW'S AFFAIR
  10. BANANA

(ソニー/SONY 1999年発売/SRCL4471)
(ライナーノーツ/安藤まさひろ)
★【初回生産限定盤】スクェア・ウィンドウ(四角い窓)ジャケット仕様

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T-SQUARE / グラヴィティ5

GRAVITY-1 T−スクェア7年ぶりのメンバー・チェンジ。「期待は半分。不安は2倍」の中で聴いた23TH『GRAVITY』(以下『グラヴィティ』)。

 『グラヴィティ』を「戦々恐々」聴き始める。聴き終える。和泉宏隆本田雅人の不在を微塵も感じない。あれれっ? 確かにキーボードサックスの響きは前作までと明らかに違う。しかし難波正司キーボード宮崎隆睦サックスの響きが,これはこれで非常に心地良い。
 “崖っぷち”だったT−スクェアが『グラヴィティ』で見事な“サクセス・ストーリー”を演じ切っている。

 言い切ってしまおう! 安藤まさひろ以上に貢献度の高かった“T−スクェアの両翼”が抜けたダメージなどない! 決して聴き劣りなどしない! NO! 逆にクオリティが上がっている? 和泉宏隆本田雅人“ビイキ”にも関わらず(うかつにも)このメンバー・チェンジは有りだと思ってしまう自分がいる。
 それくらい,大声で叫びたくなるくらいの『グラヴィティ』は「名盤中の名盤」なのである。

 『グラヴィティ』成功の秘密は2つ(3人のキーパーソン)ある。(在り来たりの?)第一の理由は,新加入の難波正司宮崎隆睦の見事なカバーリングであろう。それぞれ和泉宏隆本田雅人の“後釜”ということで相当ナーバスになっていたと思う。
 難波正司宮崎隆睦にとって和泉宏隆本田雅人が同時に脱退したのは逆にラッキーだった。難波正司だけ,宮崎隆睦だけが新加入した場合の注目度は,きっとどちらかの新メンバー1人に集中砲火したに違いない。偶然の“2人でワンセット”が,プレッシャーを幾分(半分?)和らげてくれたと思う。

GRAVITY-2 『グラヴィティ』で,T−スクェアの新フロントマンとなる宮崎隆睦アルト・サックスを初めて聴いた。印象は「めちゃめちゃきれいな音色&ソフトで温かな音色」「ノンビブラートで伸びるフレージング」であった。悪く言えば「灰汁がない→個性が薄い」となるのかもしれないが,いえいえどうして,T−スクェアの新フロントマンに“必要十分な”実力者である。
 何よりも宮崎隆睦特有の雰囲気が“スクェア・サウンド”と溶け合う“相性の良さ”を持っている。こんなフィーリングは他のサックス奏者では感じない。

 管理人は『グラヴィティ』一作で,T−スクェアの新フロントマンは宮崎隆睦以外にいない,を確信した。宮崎隆睦にとって惜しむべきは,バンド加入3作でT−スクェア自体が“バンド形態の解消”を迎えたこと。もう少し長く,仮に本田雅人同様,T−スクェアに7年間在籍していたなら,本田雅人並みの“大物”になっていたかも? まあ,前記,難波正司との同時入団で運を全て使い果たしたのかも?

 T−スクェアの新音楽監督へ就任したキーボード・プレイヤーの難波正司。実は難波正司T−スクェアの関係は深い。
 難波正司T−スクェアの初共演は「アイルトン・セナ・トリビュート」の『SOLITUDE』までさかのぼる。【HEAVEN KNOWS】のリプライズでのピアニストと言えば,熱心なスクェア・ファンには通りがよいはず。

 しかし,キーボード・プレイヤーの役割以上に,難波正司の重責はT−スクェアの音楽監督にある。なんと!難波正司こそ『グラヴィティ』のプロデューサーなのである。

 T−スクェアのプロデューサーの通例は,伊藤八十八青木幹夫の名義を借りたセルフ・プロデュース。唯一の例外は『NATURAL』におけるラス・フリーマン。そう。T−スクェアの外部プロデュースは,長いバンドの歴史上『グラヴィティ』における難波正司が2組目のことである。

GRAVITY-3 ここは詳しく語らねば…。
 安藤まさひろと“旧知の仲”の難波正司。なんと!難波正司T−スクェア加入の順番は「プロデューサーが先のキーボード・プレイヤーが後」であった。やはり和泉宏隆T−スクェア脱退は“降って湧いた話”だったのだろう(プライドを傷つけられた和泉宏隆の胸中を察します?)。

 ここはプロデューサー=難波正司の実績=“歌もの”スクェアにベスト・マッチなJ−POP畑のミリオン・ヒットメイカー&安藤まさひろと同稼業のゲーム音楽家の安心感。
 難波正司の実力は『グラヴィティ』の新鮮なのに成熟した音。奥行きのあるメロディとリズムとシンセサイザーの完璧なバランス。現代的な音のうねり,打ち込みと生音の融合に顕著。
 案外,パット・メセニー大好きの安藤まさひろが『IMAGINARY DAY』を意識した結果の難波正司の起用だったりして? 難波正司プロデューサーは大当たり!

 さて『グラヴィティ』第二の成功の秘密は“T−スクェアのアイデンティティ”安藤まさひろの存在感にある。

 T−スクェアというバンドは,どんなにメンバーが変わろうともサウンドと曲調は変わらない。勿論,実際には一作ごとに変化している。『B.C. A.D.(BEFORE CHRIST & ANNO DOMINI)』〜『BLUE IN RED』〜『GRAVITY』の3作はT−スクェアの歴史の中でも指折りの激変期である。
 でもでも変な違和感は残らない。聴いて「あっ,スクェアだ」と感じさせる何かがある。これを“T−スクェアのアイデンティティ”と呼ばずにいられようか!
 【SAILING THE OCEAN】【PRAISE】の絶対神曲の存在感! 安藤まさひろがいる限り“王道のスクェア・サウンド”は不変なのである。

 さて,そんな“T−スクェアのアイデンティティ”安藤まさひろが率いるJ−フュージョン・バンド=スクェアもデビュー20周年。活動20周年をファンと共に喜ぶべく『グラヴィティ』の初回生産限定盤には,ボーナス・トラック【JAPANESE SOUL BROTHERS】初のスタジオ録音収録の特別ボーナスCD付属の2枚組。これが実に“豪華絢爛”で涙モノの大作なのだ。

GRAVITY-4 【JAPANESE SOUL BROTHERS】の“売り”は歴代メンバー総勢15人(鷺巣詩郎中村裕二青山純清水永二を除く。現メンバー=安藤まさひろ難波正司則竹裕之須藤満宮崎隆睦の5人+伊東たけし本田雅人久米大作宮城純子和泉宏隆河合誠一マイケル長谷部徹田中豊雪御厨裕二仙波清彦のOB10人)によるセッションとソロ廻し!

 誰がどのパートを演奏しているかのクレジット封入で“夢の聴き比べ”が楽しめます。でもでもやっぱり【JAPANESE SOUL BROTHERS】はライブで聴きたい! 譜割を無視した“大爆発”のベース・ソロあっての【JAPANESE SOUL BROTHERS】! スタジオ録音版はきれいなのですが少々迫力に欠けてしまいました。まっ,記念盤のファン・サービスとしてはありですが,次回はボツでお願いします?

 「名盤中の名盤」を産んだ難波正司主導のトロイカ体制も『グラヴィティ』一作で終了。

 しかし何の心配も無用です。『SWEET & GENTLE』『T−SQUARE』では,管理人が(安藤まさひろも)本田雅人に次ぐ“天才”と公言するキーボード松本圭司が新加入。
 “松本時代”(宮崎時代とは称しません。宮崎さん,ごめんなさい)のT−スクェアからも目と耳が離せません。あの出来事でT−スクェアが強制終了を果たすまで,まだまだ激動の時代は続いていく〜。

PS 難波正司の脱退は“キーボード・プレイヤー”難波正司としても好きだっただけに残念に思います。和泉サウンドから難波サウンドへの変化をもう少し楽しみたかったなぁ。

  DISC-01
  01. The Seven Wonders
  02. Sailing The Ocean
  03. Ms. Bracing
  04. Tokyo Sound Machine
  05. Praise
  06. Down To Earth
  07. One Step Beyond
  08. Explorer
  09. The Forest House
  10. Away From Home

  DISC-02
  01. Japanese Soul Brothers

(ソニー/SONY 1998年発売/SRCL4260-1)
(ライナーノーツ/伊藤八十八)
★【初回生産限定盤】三方背スリーブ仕様 特別ボーナスCD付 CD2枚組

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T−スクェア / ブルー・イン・レッド5

BLUE IN RED-1 “オーケストレーション”和泉宏隆と“ハイパー・サックス・プレイヤー”本田雅人を擁した,T−スクェアの最終作=『BLUE IN RED』(以下『ブルー・イン・レッド』)。

 『ブルー・イン・レッド』をこのように紹介すると“感慨深げ”に思えるかもしれないが,しかし結果,最終作となっただけで「リアル・タイムな追っかけ」ファンとしては,単純に“T−スクェアの最新作”と受け止めたに過ぎない。

 『ブルー・イン・レッド』の“ファースト・インプレッション”は「またスクェアが変わったな」だった。リバーブの少ないデッドな音。サンプリング,シーケンサー,ループの多用。もしかしてヒップホップ? 『ブルー・イン・レッド』には“危うい香り”が漂っていた。

 『ブルー・イン・レッド』の真髄は“不良なスクェア”である。でも完全には不良になれない,なりきれていない。隠そうにも隠しきれない“T−スクェアらしさ”がサウンドの節々に表われている。
 そう。『ブルー・イン・レッド』は,スクェア流の“新しくて古い音”! 流行の音を取り入れながらも最終的に“王道のスクェア・サウンド”に仕立て上げるバランス感覚は流石である。 

 そんな“流行と伝統”な『ブルー・イン・レッド』は,1曲1曲の中にも“流行と伝統”なドラマがある。
 まずは何と言っても『ブルー・イン・レッド』と来れば,良くも悪くも【BAD BOYS & GOOD GIRLS】の“衝撃”! 【BAD BOYS & GOOD GIRLS】=第2の「メガリス・ショック」! 実際は安藤まさひろ作なのだが,イメージとしては「本田雅人がまたしてもやってくれています」な“本田色”の名演
 ヒップホップ〜ファンキー路線で始まるが,中盤からは,いつも通りのメロディアス(テレビ朝日系「やじうまワイド」の芸能コーナーBGMのノリノリ曲)。エンディングでの“LRの頭ガーン”は【MEGALITH】のエンディングを完全に意識している?

 2曲目の【KNIGHT’S SONG】も“静と動”が混在した壮大なロック・チューン。TVゲ−ムはスルーの管理人は未聴でしたが,原曲は『GRAN TURISMO』のテーマ曲【MOON OVER THE CASTLE】であり,安藤まさひろのソロ『ANDY’S』では曲名が【MOON LIGHT CASTLE】となり,今回の『ブルー・イン・レッド』での曲名【KNIGHT’S SONG】が3パターン目。
 【KNIGHT’S SONG】も,これまた安藤まさひろ作なのに,本田雅人EWIがうなりを上げている。ねっ,温故知新な“流行と伝統”でしょ?

 3曲目以降も“不良なスクェア”が奏でる,安定した“王道のスクェア・サウンド”の名演集。
 管理人的には【MAZE】【TRELA ALEGRE】【FROM THE BOTTOM OF MY HEART】が大のお気に入りです。

 しかし『ブルー・イン・レッド』路線のT−スクェアはもう聴けない。両翼(和泉宏隆本田雅人)がバンドを去り,もはや別の方向に向かうしかなくなった(せめてもう1作。できれば今回が最終作のアナウンス付で録音してくれたなら,きっともっと…)。

 『ブルー・イン・レッド』を聴く限り,和泉宏隆本田雅人の脱退は突然決まったように思う。本田時代のT−スクェアは,7年間メンバー不動の長期政権(和泉宏隆は16年在団!)。この7年間煮詰まることは一度もなかった。まだまだバンドは成長していた。やりたいことも山程あった。やり残し。

BLUE IN RED-2 しかしT−スクェアの活動以上に,2人がソロとしてやりたいことへの興味が上回った。

 和泉宏隆のきっかけは,97年のソロCDFORGOTTEN SAGA』。このピアノ・ソロ・アルバムを転機としてアコースティック・ピアノの世界にドップリ。溢れ出る思い。

 本田雅人も自身のルーツである97年のビッグ・バンドB.B.STATION」を経由してのマルチ活動。ソロ&「FOUR OF A KIND」&「VOICE OF ELEMENTS」。【SAMURAI METROPOLIS】を聴いていると「もう本田雅人にはT−スクェアという籠は小さ過ぎる」を実感しました。有り余る才能。

 和泉さん,本田さん,ご卒業おめでとうございます。本当にありがとうございました。

PS 和泉宏隆本田雅人の脱退発表後に聴き直した『ブルー・イン・レッド』は,初めての『ブルー・イン・レッド』とは違う音がしたことを思い出します( ← 我ながら詩的? )。

  01. BAD BOYS & GOOD GIRLS
  02. KNIGHT'S SONG
  03. ANCHOR'S SHUFFLE
  04. MAZE
  05. TOOI TAIKO
  06. SAMURAI METROPOLIS
  07. カスバの少年
  08. TRELA ALEGRE
  09. FROM THE BOTTOM OF MY HEART

(ソニー/SONY 1997年発売/SRCL3943)

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T−スクェア / B.C. A.D.(BEFORE CHRIST & ANNO DOMINI)5

B.C. A.D.(BEFORE CHRIST & ANNO DOMINI)-1 『B.C. A.D.(BEFORE CHRIST & ANNO DOMINI)』は,T−スクェア随一の“こだわりの”快作である。

 見てよし&聴いてよし。まるで採寸して仕立て上げられたスーツのような完成度。イタリアはカプリ島録音〜アメリカはLAミックスで“ピカピカ”の音〜ジャケット写真はエジプト撮影と3重の“ドレスアップ”を施された『B.C. A.D.(BEFORE CHRIST & ANNO DOMINI)』こそ“音のオートクチュール”である。

 『B.C. A.D.(BEFORE CHRIST & ANNO DOMINI)』も,T−スクェアの定番=夏CDであるが『B.C. A.D.(BEFORE CHRIST & ANNO DOMINI)』の夏は,T−スクェアの定番=爽やかな風が止んでいる。

 イタリア録音のはずなのにエジプトの強烈な陽射しが照りつけている。灼熱の恋に身を焦がされる。そう。メンバー全員の作曲のバランス素晴らしく,緩急を織り交ぜながら真昼の太陽と化していく。

 前半は【勇者(YUH−JA)】でのスティール・ドラムや【PIOGGIA DE CAPRI】でのフルートの“新機軸”を打ち出し,リスナーの注意を引きつけたところで,シングル・カットの【VICTORY】で逝ってしまう。
 中盤に,涙のソプラノ・ミディアム・バラードLATELY】と“ギミック本田”な【CIAO!!!】の大名曲の2連発で逝ってしまう。
 締めは,結婚式ソングな【TERRA DI VERDE】で逝ってしまう。

B.C. A.D.(BEFORE CHRIST & ANNO DOMINI)-2 『B.C. A.D.(BEFORE CHRIST & ANNO DOMINI)』は,T−スクェア・ファンなら確実に3回は絶頂に達するであろう名盤
 バラエティに富んだ楽曲群での構成力と細かいディテールまで計算された“音のシルエット”が最高である。

  01. 勇者 (YUH-JA)
  02. PIOGGIA DI CAPRI
  03. VICTORY
  04. NAUGHTY BOY
  05. LATELY
  06. CIAO!!!
  07. BOSSA GRIGIA
  08. SUNSHINE SHOWER
  09. TERRA DI VERDE

(ソニー/SONY 1996年発売/SRCL3550)

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T−スクェア & フレンズ / ミス・ユー・イン・ニューヨーク5

MISS YOU IN NEW YORK-1 『MISS YOU IN NEW YORK』(以下『ミス・ユー・イン・ニューヨーク』)は『リフレッシェスト』に続く,伊東時代の名曲を本田仕様にリアレンジした企画盤。
 ただし『リフレッシェスト』と『ミス・ユー・イン・ニューヨーク』の間にはかなりの隔たりがあって,単純な第2弾とはなっていない。

 「T−スクェア & フレンズ」名義なので,多数のゲストが参加しているのだが(選曲が先なのかメンバーが先なのか)『ミス・ユー・イン・ニューヨーク』の“JAZZY”な選曲とNYのフュージョン界の“大御所(フレンズ)”の超一流の演奏がベスト・マッチ。
 相性も含めて“適材適所”についてよく考えられていると思う。

 またアレンジ同様,曲名も一ひねりされており「なるほど」と思う瞬間が捉えられている。
 “T−スクェア本田雅人”が確立された後でのリアレンジは,T−スクェアの狙い,方向性,安藤まさひろの頭の中が透けて見えてくる。なかなかやるじゃん。カッコイイじゃん。

MISS YOU IN NEW YORK-2 『ミス・ユー・イン・ニューヨーク』は,オリジナルCDと同列に肩を並べる大名盤である。
 こんな企画ものならオールOK! 企画ものはこうでなくっちゃ!

  01. MIDNIGHT DREAMER
  02. 'CAUSE
  03. PAPILLON -Cajan Style-
  04. MISS YOU, 88
  05. WHO'S LICKIN' IT
  06. BREEZE AND YOU '95
  07. FINAL DROP GOAL
  08. UNEXPECTED LOVER IN N.Y.

(ソニー/SONY 1995年発売/SRCL3330)

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T−スクェア / ウェルカム・トゥ・ザ・ローズ・ガーデン4

WELCOME TO THE ROSE GARDEN-1 『WELCOME TO THE ROSE GARDEN』(以下『ウェルカム・トゥ・ザ・ローズ・ガーデン』)でついに“EWI本田雅人”解禁!

 英国貴族(ローズ・ガーデン)の王子様はEWIの“ここぞ!”という使い所を知り尽くしていたはずなのに…。
 本田雅人の“EWIを凌駕したテクニカル・サックス”を愛した管理人は“EWI過剰な”英国王室(ローズ・ガーデン)への足が自然と遠のいてしまいました。ごめんなさい。

 特にトドメの【PRIME TIME】は何なのか〜。出来が良ければまだ許せるが,この倍速モードの“チープな音”はおちゃらけているようで,8曲目までいい感じで来ていた“メルヘンチックな王子の世界”が最後に全てぶち壊し&台無し。

 「秘密の花園(バラ園)」ライクな『ウェルカム・トゥ・ザ・ローズ・ガーデン』での“EWI推し”の音造りは「王道のスクェア・サウンド」から離れた新たなチャレンジであろう。

 メロディは相変わらずいい。ほころびの原因はEWIのせいでもロンドン・レコーディングのせいでもない。
 ズバリ“大量の企画盤作り”の弊害であろう。

WELCOME TO THE ROSE GARDEN-2 本田雅人という“天才”を手に入れ,録音すれば必ず名盤が出来上がった。リアレンジだけでなくクラシックにも手を染める。
 そんな振り幅の激しい1991−1995の5年間で6枚の企画盤リリースが『ウェルカム・トゥ・ザ・ローズ・ガーデン』での“散漫な音”につながったのでは?

  01. TRIUMPH
  02. CROWN AND ROSES
  03. HISTORY
  04. SUNNYSIDE CRUISE
  05. SPLASH!
  06. LANDSCAPE
  07. PARTHENIA Rd.
  08. THE AUTUMN OF '75
  09. PRIME TIME

(ソニー/SONY 1995年発売/SRCL3236)

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T−スクェア ウィズ ミュンヘン・シンフォニー・オーケストラ アンド シティ・オブ・ロンドン・ウインド・アンサンブル / 宝島4

TAKARAJIMA-1 『TAKARAJIMA』(以下『宝島』)は,T−スクェア3枚目のシンフォニックCD

 ロンドン・レコーディングによる「ミュンヘン・シンフォニー・オーケストラ」と「シティ・オブ・ロンドン・ウィンド・アンサンブル」との豪華競演アレンジに大ショック。もはや原曲の面影がない。

 特に一番のお目当てであった【宝島】は,かろうじて本田雅人の素直なサックス・ソロでメロディが判別できるくらいの激変ぶり。
 読者の皆さん,お願いですから,生まれて初めての【宝島】は『S・P・O・R・T・Sヴァージョンを聴いてください。さもなくば【宝島】で「スター・ウォーズ」のクローン大戦がおっぱじまる瞬間を目撃するハメになりますぞ〜。

TAKARAJIMA-2 『宝島』は,シンフォニックだからダメではなく,リズム感なしのアレンジがNG。
 事実,バラード系の【TWILIGHT IN UPPER WEST】と【SWEET SORROW】は秀逸です。

 『宝島批評の結論! やっぱりスクェアは“バンド形態”が最高でした。

  01. HEAVEN KNOWS
  02. 宝島
  03. UNEXPECTED LOVER
  04. カタロニアの砦
  05. TRUTH
  06. ハワイへ行きたい
  07. TOMORROW'S AFFAIR (Re-Mix Version)
  08. SWEET SORROW

(ソニー/SONY 1995年発売/SRCL3117)

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T−スクェア & フレンズ / ソリチュード4

SOLITUDE-1 【TRURH】が先かアイルトン・セナが先か? あの時代の日本はF−1と言えば【TRURH】でありアイルトン・セナであった。
 T−スクェアのメンバー5人も,実際にサーキットへ足を運ぶにつれ,F−1の魅力に,そしてセナの魅力に惹きつけられていった。

 CDジャケットに刻まれた「DEDICATED TO SENNA」の文字。
 そう。『SOLITUDE』(以下『ソリチュード』)は,セナを愛した「T−スクェア & フレンズ」が“哀悼の意”を込めて作り上げた「アイルトン・セナ・トリビュート」。

 企画CDと来れば,既発のトラックを集めたコンピレーション盤が多いが『ソリチュード』は【FACES】を除く7曲もの書き下ろし収録。この事実にT−スクェアのセナへの熱い思いが表われている。
 全曲マイナー調の『ソリチュード』は湿度が高く“祭りの後の静けさ”が漂っている。

 【SOLITUDE】での“英雄の死”の賛歌が美しい。【QUIET MOMENT】は“文句なし”のフレットレス・ベース。【GOOD−BYE HERO】での“空元気”に慰められる。ハイライトはコンポーザー=則竹裕之の“最高傑作”【HEAVEN KNOWS】のリプライズ。『GRAVITY』4年前の難波正司ピアノを聴くと沈痛な思いがする。

SOLITUDE-2 最後に個人的なフジTV&F−1のテーマの感想について。

 【FACES】がプロストのテーマで【明日への扉】がセナのテーマだったなら,曲調と人柄が“しっくり”きたのにと思っています。

  01. HEAVEN KNOWS
  02. SOLITUDE
  03. NO END RUN
  04. SALAMANDER
  05. QUIET MOMENT
  06. GOOD-BYE HERO
  07. FACES (1994 Re-Mix Version)
  08. HEAVEN KNOWS (Reprise)

(ソニー/SONY 1994年発売/SRCL3001)

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T−スクェア / 夏の惑星4

NATSUNOWAKUSEI-1 『夏の惑星』のテーマは「大人の夏休み」である。
 朝早起きして夜も早く寝る。日中は野山に海に昆虫にスイカ。甲子園を何試合も見る。そんな「子供の夏休み」ではない。

 これって,ジャケット写真の男前(則竹さんっぽい?)のせい? サメの写真がシュノーケリングではなくダイビングを連想させるせい?
 いえいえ,このイメージは『夏の惑星』特有の音=ミディアム・グルーヴの名曲群。もう太陽とばかり遊び回ったりはしない。避暑地で木陰で静かに読書するのに最高な音楽イメージ(『夏の惑星』が流れ出すと読書などできるはずもないですが)。

 本田時代になってT−スクェアのバンド・サウンドもタイトなものに様変わりした。T−スクェアもひと夏過ぎて成長したな〜。

 ガチで名演な【夜明けのビーナス】【COPACABANA】【夏の蜃気楼】がディープ・ブルー。【SEASON】【SWEET SORROW】は,海から上げってお家へ帰ろうソング。

NATSUNOWAKUSEI-2 そう。『夏の惑星』も本田時代の大名盤ですが,管理人的には星4つ。なぜなら管理人が大好きなスクェアの“夏CD”は,大人で本田な『夏の惑星』よりも,やんちゃで伊東な『R・E・S・O・R・T』だから。
 はっきりいって『R・E・S・O・R・T』ビイキです( ←文化放送・ライオンズナイター風? いまも放送しているのかなぁ )。

  01. 夜明けのビーナス
  02. COPACABANA
  03. 夏の蜃気楼
  04. NO MORE TEARS
  05. SEASON
  06. BAD MOON
  07. SENTIMENTAL REASON
  08. SWEET SORROW

(ソニー/SONY 1994年発売/SRCL2869)

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