アドリブログ 〜JAZZ/FUSION批評〜

ジャズ/フュージョン批評ブログ CD, DVD, ALBUM REVIEW, TRACK REVIEW and more

2011年04月

T−スクェア / ナイン・ストーリーズ5

NINE STORIES-1 T−スクェアは「フュージョン・バンド」ではなく「ポップ・インストゥルメンタル・バンド」。
 その真価が見事に発揮されたのが,37TH『NINE STORIES』(以下『ナイン・ストーリーズ』)。「想像の世界へ誘(いざな)う,9つの物語(ストーリー)」に,T−スクェアの“ポップな”音楽性が詰め込まれている。

 バカテクな演奏は完璧である。しかしそんなのモーマンタイ。『ナイン・ストーリーズ』から聴こえてくるのは,お決まりのフュージョンとは一線を画した「音絵巻」。音以上に映像が脳裏に浮かんでくる。随所に計算された構築美が散りばめられている。

 『ナイン・ストーリーズ』で感じる(T−スクェアとしての)「仕掛けの質と量」が半端ない。この感覚は過去のどの時代のスクェアとも異なる「河野坂東時代」特有の音。
 明るいメジャー調の“薄味”へと『時間旅行』にガッカリさせられた分まで『ナイン・ストーリーズ』で仕上げてきています。

 安藤正容のルーツがビートルズなら,河野啓三坂東慧のルーツは“ポップな”T−スクェア。そう。河野啓三坂東慧安藤メロディー和泉バラードを聞いて育ってきた。
 河野啓三坂東慧の身体には,根っからのスクェア・サウンドが流れている。バラエティに富んだ9曲の楽曲群なのに,誰がどう作曲しても“もろ”スクェアにしか聴こえない。でもこれがいい。これでいい。『ナイン・ストーリーズ』がいいのだ。

 『ナイン・ストーリーズ』の特徴は,スクェア初の全曲フルメンバー・アレンジにある。
 これまでT−スクェアのレコーディングはコンポーザー主導。コンポーザーがデモの時点でアレンジまで作り込んでおり,レコーディング本番でも他のメンバーに注文を出す。
 しかし『ナイン・ストーリーズ』では,コンポーザー主導は廃止。いっせーので全員でアイディアを出し合いアレンジした。老練の2人と若手の2人。しかし若手は老練による叩き上げ。共通の同じ土壌を持つからこそ,どんな花が咲き出ようとも「スクェア・カラー」に染まるのだ〜。

 …と,ここまで書いたが『ナイン・ストーリーズ』の発売日は明日。フラゲです。まだ3回聴いたにすぎません。これから評価が変化するかもしれません。ここまで書けたのはSONYの試聴サイトでのヘヴィ・ローテーションの賜物です?

 試聴時には,高速の【LITTLE MERMAID】っぽく聴こえた【A 〜FOR THE ROOKIES〜】ですが,フルで通して聴くと河野色が強い。【RONDO】っぽくて大好きです(なぜか伊東たけし作なのですが)。

NINE STORIES-2 そういうことで宇宙最速?『ナイン・ストーリーズ批評

 かなり良質なスクェア・サウンドが鳴っています。ポップ押しでは1,2を争う大名盤の誕生でしょう。スクェア伝統の「仕掛け」が随所に登場しますので,この面白さを堪能するためには,和泉時代,本田時代だけでなく松本時代にも耳を通されることをお奨めいたします。

 さて,最後に「購入者特典用応募ハガキ」について一言。
 『宝曲2(仮)』に収録して欲しい曲募集!!の【アンケート】。なにい〜。『宝曲2』今秋発売だと〜。これは絶対に外せない。
 読者の皆さんは,どの曲をリクエストしましたか? 管理人は,散々迷いましたが【いとしのうなじ】と書きました。書いてしまいました。理由はごまんとありますが突っ込まんといてや〜。

  01. A Little Big Life
  02. はやぶさ 〜The Great Journey:奇跡の帰還〜
  03. PRANKSTER
  04. ATLANTIS
  05. A・I・TA・KU・TE
  06. Night Games
  07. サンデー・キッチン
  08. For The Love Unborn
  09. A 〜for the rookies〜

(ヴィレッジ/VILLAGE 2011年発売/VRCL-10103)
(☆SACDハイブリッド盤仕様)
★【初回生産限定盤】三方背スリーブ仕様
★音匠仕様レーベルコート

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DIMENSION / 224

22-1 『22』のDIMENSIONが「若々しい」。パワーみなぎる&溢れ出る=ハイエナジーな構築美の「音の万華鏡」である。

 『22』のCD帯に「バンド史上最も激しく叙情的なマスターピース。バンド史上最も攻撃的でポジティブ」の文字が躍っている。そして『22』のジャケット写真がおっしゃっれ。3人共,組んだ足が異様に長〜い。下からのカメラ・ポジション? フォトショ大活躍?

 そう。『22』のテーマは“イメチェン”である。DIMENSION伝統の“メロディー重視”が破られ,とにかく押しの一手。グルーヴ押しのメロディー後付け路線。DIMENSION円熟の演奏にメロディーが“遅れて乗っかってくる”感覚が残る。
 加えてDIMENSION初となるアルバム通してのバラードなし。美メロとバラードを封印した“イメチェン”の印象は「若さ」。とにかくエネルギッシュにグルーヴするアドリブがサビを奏でている。

 ただし,音の重心は低い。『22』でDIMENSIONと共にグルーヴを産み出すリズム隊は,ベース川崎哲平ドラム則竹裕之江口信夫吉田太郎の3人(そうは言っても江口信夫は1トラックのみ。吉田太郎は新顔だし,DIMENSIONのゲスト正ドラマーの座は則竹裕之シフト中です)。
 『22』の「サビ抜き&メロディー抜き」の楽曲群と相まって,リズム隊の2人がフロントの3人に追いつき,追い抜く瞬間がある。厚くシャープばボトムが刺激的である。

22-2 『22』を象徴する2トラック【GROOVE IT】【HIGH BROW】。【SILVER RASH】【MY STUPID IMAGINATION】【KIND OF DOUBT】はエッジの効いたフュージョン・スタイル。爽やか系の【INNOCENT HEART】【FINE】。緊迫系の【BLACK TRAIN】【BITTERSWEET DAYS】。ダンサブルな【WHY】。実にカラフルな「音の万華鏡」期。

 『22』が放つエネルギーを受け止めるには力が要る。増崎孝司小野塚晃勝田一樹の3人は若返った。
 『22』を正面から受け止められない管理人は只今筋トレ中。リスナーも若返る『22』は筋トレBGM?

  01. Groove It
  02. Silver Rash
  03. My Stupid Imagination
  04. Innocent Heart
  05. Black Train
  06. Kind Of Doubt
  07. Fine
  08. Why
  09. Bittersweet Days
  10. High Brow

(ザイン/ZAIN RECORDS 2009年発売/ZACL-9035)
(デジパック仕様)

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上原 ひろみ / アナザー・マインド5

ANOTHER MIND-1 『ANOTHER MIND』(以下『アナザー・マインド』)程,管理人の評価が激変したCDも珍しい。

 上原ひろみのデビューCDアナザー・マインド』を評して「これはジャズではない。前衛だ。プログレだ」とバッサリやっていたものだ。これは昔のお話。

ANOTHER MIND-2 「強烈なタッチと夢見るようなリリシズム。想像をはるかに超えた新しい感性が見事に開花した,鮮烈な全米デビュー・アルバム」。
 『アナザー・マインド』の真実は,このユニヴァーサルのキャッチ・コピー通りだと思っている。これが今のお話。
 大嫌いだったのに,今や大好き『アナザー・マインド』!

ANOTHER MIND-3 「ヒロミは音楽の景色を変えている。彼女の音楽,魅力,そしてスピリッツが我々には想像もつかなぬほどの高さへと昇華しているのだ。素晴らしいと言うほかない」とのアーマッド・ジャマルのコメントに100%同意する。

  01. XYZ
  02. Double Personality
  03. Summer Rain
  04. Joy
  05. 010101 (binary system)
  06. Truth and Lies
  07. Dancando No Paraiso
  08. Another Mind
  09. The Tom and Jerry Show

(テラーク/TELARC 2003年発売/UCCT-1077)
(☆直輸入盤仕様 ライナーノーツ/上原ひろみ,アーマッド・ジャマル)
(デジパック仕様)
★2003年度ゴールド・ディスク大賞【ジャズ・アルバム・オブ・ザ・イヤー】受賞

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カシオペア / フォトグラフス4

PHOTOGRAPHS-1 管理人とカシオペアが“恋へ落ちる”きっかけとなった『PHOTOGRAPHS』(以下『フォトグラフス』)。当然思い入れはある。
 しかし『フォトグラフス』は“今となっては時代遅れの当時の最先端”のようなCDと言い切ってしまおう。

 おっと,誤解のありませんように! 『フォトグラフス』は名盤です。実際に『フォトグラフス』がカシオペアの全ディスコグラフィ中,最高の売り上げだそうです。 ← 噂です。本当なのか?
 (売り上げランキングはおいといて)『フォトグラフス』=カシオペアの代表作に異論はありません。『フォトグラフス』の“バカテク・ポップ”路線で,カシオペアは「楽器小僧のアイドル」から,シャカタクのように「オシャレなフュージョン・バンド」として広く一般に浸透できた。売り上げTOPもまんざらではない。

 ではなぜイマイチなのか? それこそ『フォトグラフス』は『PHOTOGRAPHS』! 『フォトグラフス』を聴き進めると“様々な風景写真”が見えてくるのです。
 ここが『フォトグラフス』の短所(ある人にとっては長所)! 『フォトグラフス』のバラエティに富んだ楽曲群。その一曲一曲はいいんですが,どうもアルバムとしての統一感に欠ける気が…。
 そう。管理人にとっての『フォトグラフス』とは,パット・メセニー・グループの『ファースト・サークル』と同じ立ち位置にいる。
 世間では大好評,いいアルバムだという評価にも同意できる。でも何かが違うんだよなぁ…。

 こうなりゃ全部ぶちまけちゃえ!? 『フォトグラフス』にはマイナス要因がもう一点ある。
 これは至極個人的な嗜好なのであるが,管理人は『フォトグラフス』収録の【ルッキング・アップ】が大好きである。【ルッキング・アップ】はカシオペアの全楽曲中,4人の力関係が見事に4等分されたアレンジが最高なのである。
 向谷実キーボードが“主役”としてトキメキの美メロ(テーマ)を奏で,桜井哲夫チョッパーを交えた特徴的なベース・ラインと,野呂一生アコギのコード・バッキングが絶妙に絡み合い,神保彰のタイトなドラミングが全体をまとめ上げていく。ジンサク時代のカシオペアにしか出せない“ザ・カシオペア”を代表する名曲である。ずっとそう思っていた。

PHOTOGRAPHS-2 【ルッキング・アップ】も名曲の宿命=カシオペア得意の“焼き直し”の洗礼を浴びていく。『カシオペア・ライヴ』『カシオペア・パーフェクト・ライヴ LIVE』と,次第に完成度とギターの比率が上がっていく。極めつけが『ASIAN DREAMER』で,キーボードギターのまさかの主役交代!
 しかしこのどれもがいい。結果『フォトグラフス』収録の【ルッキング・アップ】が“地盤沈下”で?まさかの最低ヴァージョンに…。ああ無情はアン・ルイスである。

( 上記が冒頭で述べた「『フォトグラフス』は“今となっては時代遅れの当時の最先端”」の理由です。単に『フォトグラフス』ヴァージョンを“聴き飽きただけ”という気もしないでもない? 禁句に絶句? )

 でもでも『フォトグラフス』には未だ“手垢のついていない”【ロング・ターム・メモリー】【ラヴ・ユー・デイ・バイ・デイ】【スパイス・ロード】【フルーツ・サラダ・サンディ】の名演が残されている。このまま封印された“永遠の輝き”をあなたの手に?

 …と言うのも『フォトグラフス』での“バカテク・ポップ”路線が復活するのは4作後の『ハレ』までおあずけ。次作『ジャイヴ・ジャイヴ』からは“ジャズ・ファンク”路線(シャカタク → レヴェル42)へと変容していくこととなる。

  01. LOOKING UP
  02. DAZZLING
  03. LONG TERM MEMORY
  04. STRASSE
  05. OUT DRIVE
  06. MISTY LADY
  07. LOVE YOU DAY BY DAY
  08. SPICE ROAD
  09. FRUIT SALAD SUNDAY
  10. FROM OVER THE SKY

(アルファ/ALFA 1983年発売/32XA-111)
(ライナーノーツ/土屋茶々丸)

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DIMENSION / 215

21-1 キター! キター! これぞDIMENSION・サウンド!
 煌びやかでメロディアスな『21』こそ「音の万華鏡」期の最高傑作であろう。素晴らしい。

 「テクニック(演奏)よし,曲(メロディ)よし,アレンジ(アンサンブル)よし」は,カシオペアの専売特許であったが“我らが”DIMENSIONは「演奏よし,ノリよし,聴かせ所よし」の新三拍子に,称賛の言葉は何もかもをも加えた新十拍子? 『21』で熱狂できないフュージョン・ファンはモグリである。

 イケイケでキメキメなユニゾンとエモーショナルなメロディ。『21』には「歌詞では絶対に表現できないインストの強み」がある。
 増崎孝司小野塚晃勝田一樹の3人組ユニット=DIMENSIONが主役である。伝統の近未来サウンドでは3人の個性がせめぎ合い,バラードでは3人の個性が繊細に折り重なり一つになる。
 そう。『21』でのDIMENSIONは正三角形。3人のバランスが絶妙なトライアングル。ここに変化をつけるのが3人のゲスト・ドラマー石川雅春則竹裕之田中栄二

 やっぱりDIMENSIONはバンドだよなぁ。なぜって? 小野塚晃のソロのバックで石川雅春が叩くと渡辺貞夫・グループっぽい。勝田一樹のソロのバックで田中栄二が叩くとJAFROSAXっぽい。そして『21』最大の驚き。則竹裕之が叩くとDIMENSIONスクェアっぽく聴こえる〜。

 このゲスト・ドラマー3人の人選。そしてトラック別の人選は考えられたものなのでしょう。でも根っからのDIMENSIONマニアとしては,重量級の石川雅春にハードなキメキメを叩いてほしかった〜。

 「音の万華鏡」期の“最高傑作”『21』を語り出したら止まらない。そこで一言。つべこべ言わずに「『21』を聴け!」(「マイルスを聴け!」の中山康樹風)。絶対絶対いいんだから…。グスン。

21-2 【SEPTEMBER WINDS】【BUD MAN】【THRILL】【THAT DAY】の頭4トラックの流れは神!
 そしてハイライトは壮大系の大バラードBEYOND THE SKY】が一日中頭の中を回り続ける。もしかしてディメの全バラード曲の中で【BEYOND THE SKY】が一番好きかも?

 煌びやかでメロディアスな『21』の個性は,他のフュージョン・バンドを置き去りにする。いいや,過去のどのDIMENSIONをも置き去りにする。

 『21』で,DIMENSIONは●回目かの黄金期を迎えている。『21』をDIMENSIONの,そしてJ−フュージョンの代表作として推薦いたします。

  01. September Winds
  02. Bud Man
  03. Thrill
  04. That Day
  05. The Last Word
  06. They Are Back
  07. Let Me Hear
  08. Recollections
  09. Beyond The Sky
  10. Silverly Snow

(ザイン/ZAIN RECORDS 2008年発売/ZACL-9028)
(デジパック仕様)

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テレビ朝日 / 報道ステーション / マナミ・モリタ

報道ステーション / マナミ・モリタ 春。4月。TVラジオの改編期。
 管理人が定期的に視聴する数少ないTV番組=テレビ朝日系「報道ステーション」も4月4日からリニューアルされた。

 目玉である市川寛子から小川彩佳への交代の陰に隠れてしまったが,地味に,オープニングテーマも差し替えられた。
 超・大好きな松永貴志矢野沙織の【OPEN MIND − ORIGINAL TV VERSION】からマナミ・モリタの【I AM】へ。

 初めて【I AM】を聴いた時「あっ,上原ひろみだ」と思ってしまった。マナミ・モリタ? 上原ひろみ命な管理人がHIROMIピアノを聴き違えるはずがないのに…。
 そう。女性ジャズ・ピアニストマナミ・モリタのキャッチ・フレーズは“ポスト上原ひろみ”。なるほどね〜。

 マナミ・モリタは,幼少の頃からクラシック音楽に触れつつ,ミシェル・ペトルチアーニ小曽根真は勿論,パット・メセニーからの影響を公言するジャズ・ピアニストパット・メセニーの名を挙げるところがいい。
 独学でジャズを学び,名門バークリー音楽大学へ留学。在学中から欧米の有名コンペで数々の賞を獲得コースは“ポスト上原ひろみ”の王道コース。
 しかし経歴ではなく【I AM】で聴こえる上原ひろみ似のピアノ・タッチが“ポスト上原ひろみ”。こりゃ〜,大化けが楽しみである。【I AM】もフル・ヴァージョンをじっくり聴き込んでみようっと。

 松永貴志矢野沙織と(ついでに)上原ひろみをも実力で押し出したマナミ・モリタ。市川寛子は残念だったが宇賀なつみが押し出されなかったのはうれしい。

PS1 「報道ステーション」の公式HPに 「オープニングテーマを作ったのは…」 の制作秘話がUPされていました。
PS2 美人揃いのテレ朝のエースは竹内由恵! 最近は竹内アナとAKBなら高橋みなみ似の女性がタイプです。

ザ・スクェア / アドヴェンチャー4

ADVENTURES-1 オリコンの総合チャートでフュージョンとしては異例のTOP10入り。同時期にカシオペアもTOP10入りしていたが『ADVENTURES』(以下『アドヴェンチャー』)を境に,順位としてはザ・スクェアカシオペアの上を行くようになった。
 「自分を白紙にもどす」サントリー・ホワイトのTVCMに【ALL ABOUT YOU】【TRAVELERS】が使用され,東南アジアの岩場?でリリコンを吹き上げる「僕はネシロ」な伊東たけしの活躍で,ザ・スクェアの一般への認知度も上昇した。

 そんなタイミングでついにブレイクを果たしたザ・スクェアの人気盤『アドヴェンチャー』であるが,管理人は絶賛できない。
 管理人のリアルなザ・スクェアは『アドヴェンチャー』なのだが『アドヴェンチャー』の時代に『アドヴェンチャー』そっちのけで夢中になっていたのは『マジック』『脚線美の誘惑』『うち水にRAINBOW』の3枚。
 今でもこれは強く思うのだが,個人的には『アドヴェンチャー』よりも『うち水にRAINBOW』でブレイクしてほしかった。

 安藤まさひろが『WORDLESS ANTHOLOGY』シリーズで「スクェアの2期」と分類した「きちっと設計図を引いて,シリアスに音楽を作っていく方向性」の芽が出始めたのが『アドヴェンチャー』からだと思う。

 そう。結局の所『アドヴェンチャー』は「冒険」をテーマにしたコンセプト・アルバムである。
 前作『うち水にRAINBOW』の【HELLO GOODBYE】で手に入れた【ADVENTURES】のプロローグエピローグが決まっている。壮大でドラマティックJAZZYな雰囲気で見事にまとまっている。いい。

 はて? 結局の所『アドヴェンチャー』以降のスクェアCDって,全てコンセプト・アルバムなのか? ドキッ,そうかも? 認めたくない?
 いえいえ。良くも悪くも『アドヴェンチャー』は「きちっと設計図を引いて,シリアスに音楽を作っていく方向性」が“不慣れなゆえに症状が表われすぎた”唯一のコンセプト・アルバム。フュージョン・ファンは大好きでもジャズ・ファンは物足りない。破綻しない。

 要するに『アドヴェンチャー』は聴き飽きるんだよなぁ。実際に過去に聴き飽きたのだと思う。
 事実『アドヴェンチャー』は,当初ミュージック・カセット・テープ版(最高音質のメタル・テープだった!)を購入したのだが,本当に本当で「テープが延び切るまで」聴き漁って,再度CD版を買い直した。お小遣いの少ない中学生に1枚3000円OVERを2枚も買わせた『アドヴェンチャー』って凄くない?

ADVENTURES-2 でもなんだかなぁ。中学時代には名盤と思っていたはずなのに,今聴き直してみるとスクェア得意の名曲も【ADVENTURES】【ALL ABOUT YOU】【TRAVELERS】の3曲にとどまっているんだよなぁ。管理人の大好きなスクェア特有の“混沌の個性派セッション”が薄れてしまっているんだよなぁ。
 そう。お腹周りと耳の肥えた40歳OVERのオヤジには『アドヴェンチャー』は,もうリピートできないんだよなぁ。

 管理人の結論。『アドヴェンチャー』は名盤の多いザ・スクェアのディスコ・グラフィーの中でも,人気投票を行なえばオリコン同様TOP10に入る“安定した評価の”名盤なのでしょう。
 しかし,上位までは狙えない。一流だが超一流ではない。「岡=安藤まさひろ,エースをねらえ!」。なんのこっちゃ〜。

  01. Adventures (Prologue)
  02. All About You
  03. Night Dreamer
  04. Sister Marian
  05. Rodan
  06. Jubilee
  07. Cape Light
  08. Travelers
  09. Adventures (Eplogue)

(CBSソニー/CBS/SONY 1984年発売/38DH79)

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