アドリブログ 〜JAZZ/FUSION批評〜

ジャズ/フュージョン批評ブログ CD, DVD, ALBUM REVIEW, TRACK REVIEW and more

2012年12月

ウィットネス / WITNESS LIVE!5

WITNESS LIVE!-1 ウィットネスのメンバーは,アルト・サックスソプラノ・サックスフルートEWI本田雅人ギター梶原順ドラム石川雅春の3人。
 そしてウィットネスリユニオンライブ盤=『WITNESS LIVE!』のサポート・メンバーとして,ベースグレッグ・リーキーボード小野塚晃

 このメンバー構成を見て「なぁ〜んだ,ウィットネスって,要するにいつもの本田バンドじゃん」。「ヴォイス・オブ・エレメンツニセスクェアなのだから,ウィットネスはニセ本田バンドじゃん」。
 実に鋭い! 鋭いのだがそう思った読者の皆さんは「ケツが青い!」。ウィットネスで奏でる本田雅人の楽曲は本田バンドのあれではない。もう最高にスリリングなジャズ・テイスト!

 (本田雅人渡辺貞夫してはいないが)考えてみれば梶原順石川雅春小野塚晃渡辺貞夫グループのレギュラー・メンバー。おぉ,ウィットネスの真実とは「ニセナベサダ」なのかっ?

 そう。ウィットネスの音造りはエレクトリック中心で“フュージョン・ど真ん中”なのだが,どうにもこうにもジャズっぽい。個人的に『WITNESS LIVE!』を聴いていると,本田雅人ポンタ・ボックスと共演した本田雅人の“最高傑作”『ILLUSION』のライブ盤に思える瞬間があるのだから。管理人がここまで書くことはそうめったにありません。管理人のこの大興奮が伝わりますか〜!

 おや? 中には“フュージョン・ど真ん中”の『WITNESS LIVE!』に『ILLUSION』は納得行かない様子? ええい,この紋所でどうですかっ! 『ILLUSION』の【みんなSWING】が『WITNESS LIVE!』の【IT DO MEAN A THING】! ねっ,これで納得できたでしょ!?

WITNESS LIVE!-2 ウィットネスの主役は本田バンドの延長線上に立つ本田雅人で間違いないが,梶原順石川雅春の演奏が,いつもの本田バンドのあれとは違う。

 時にギタードラムEWIをリードしている。そこが痛快『WITNESS LIVE!』! 本田雅人は“オレ様”だけではな〜い!

  01. Seasons
  02. Equation
  03. Livid Desert
  04. Stephanie His Love
  05. Woodie's Nap
  06. You Can Feel The Sun In The Summer
  07. It Do Mean A Thing
  08. Dear Old Avignon
  09. Your Smile

(ビクター/JVC 2005年発売/VICJ-61284)

人気ブログランキング − 音楽(ジャズ)

ビリー・コブハム / スペクトラム5

SPECTRUM-1 昔ロックで今はジャズな“ダブル・バスドラの手数王”ビリー・コブハムジャズ・ロックしまくっていた頃の“最高傑作”『SPECTRUM』(以下『スペクトラム』)。

 どうですか? この超豪華なメンツ。とにかく気合いのセッション・ナイト! ロン・カータージョー・ファレルレイ・パレットすらロックン・ロールに引きずり込まれる“プログレの洗礼−1”。ヤン・ハマートミー・ボーリンですらインプロヴィゼーションに引きずり込まれる“プログレの洗礼−2”。
 そう。『スペクトラム』は「早すぎた“真の”名盤」最右翼! ゆえに巷で語られているフュージョン黎明期の「クロスオーバー」の代表作であろう。

 これが管理人の『スペクトラム批評の結論になるのだが『スペクトラム』が語られるべきは,やれ,ビリー・コブハムドラミングがどうとか,やれヤン・ハマーだ,トミー・ボーリンだ,などとエキサイティングな演奏面で語られるべきではないと思う。
 そうではなくて,全ては曲である。メロディである。「ビリー・コブハムの資質」なのである。

 “ジャズ・ロックNO.1ドラマービリー・コブハムソロCDなのだから,ビリー・コブハムドラミングを追いかけていれば『スペクトラム』それでよい。それでよいはずである。
 しかし『スペクトラム』におけるビリー・コブハムドラミングジャズ・ロックしていない。であるにも関わらず『スペクトラム』の全曲が,王道・ジャズ・ロックしまくっている。
 そう。全てがコンフュージョンな「クロスオーバー」としか表現しようがない。ビリー・コブハムのマシンガンのようなドラミングがあればこその“理想的な”ジャズ・ロックがここにある。

 『スペクトラム』は,ジャズ・ロックがプログレへと昇華するための「実験作」のような音造りをしている。
 ビリー・コブハムドラムソロは起承転結があり,概ねフィナーレを迎える前に終演するのだが,その短編的なドラミングがメロディアスな後半との明確なコントラストを成している。
 この事実には驚いた。そう。ビリー・コブハムは超絶技巧のジャズ・ドラマーにして,超一流のソング・ライター。そして超一流のプロデューサーである。全てが計算された“狙った”ドラミングなのに超絶なハーモニー! この事実に気付いた瞬間,感動が遅れてやって来る! ビリー・コブハムは素晴らしいメロディー・メイカーであるミュージシャンなのである。

SPECTRUM-2 ビリー・コブハムが,冷静で真剣に“狂気すら感じさせる”タクトを振るった『スペクトラム』で,ロックとジャズのエレメンツが衝突し融合していく。現在の音世界と未来の音世界を交互に行き交っている。リズミックに跳ねながら階段を昇っている感じが伝わってくる。

 『スペクトラム』のヒントとなったは電化マイルス・デイビス? それともマハヴィシュヌ・オーケストラ? NO。管理人の答えはエウミール・デオダート
 『スペクトラム』で多用されるシーケンス・センス,エレクトロニクスのイカれた使用法。なのにその一方でロン・カーターに敢えてウッド・ベースを弾かせたり,ジョー・ファレルフルートジミー・オーエンスフリューゲル・ホーンをぶつかったアレンジ・センスがエウミール・デオダート

 アコースティック楽器メインで「ロックよりも激しいインスト」を表現した近未来のプログレが持つ“浮遊感”が最高である。『スペクトラム』はロック・ファンではなくジャズ・ファンに,もっともっと,聴いてほしいと思っていま〜す。

  01. QUADRANT 4
  02. a.SEARCHING FOR THE RIGHT DOOR
  03. b.SPECTRUM
  04. a.ANXIETY
  05. b.TAURIAN MATADOR
  06. STRATUS
  07. a.TO THE WOMEN IN MY LIFE
  08. b.LE LIS
  09. a.SNOOPY'S SEARCH
  10. b.RED BARON

(アトランティック・ジャズ/ATLANTIC JAZZ 1973年発売/WPCR-75375)
(ライナーノーツ/櫻井隆章)

人気ブログランキング − 音楽(ジャズ)

ベイビー・フェイス・ウィレット / ストップ・アンド・リッスン4

STOP AND LISTEN-1 ブルーノートの“大看板”ジミー・スミスの次を狙う「次世代エース」のオルガニストベイビー・フェイス・ウィレット
 ジミー・スミスの大量リリースがブルーノートの戦略であったならば,ベイビー・フェイス・ウィレットも大量リリースのはずである。しかし,そんな「期待の星」は2枚で終焉。これってなぜだろう?

 ベイビー・フェイス・ウィレットの2枚目にして事実上の最終作=『STOP AND LISTEN』(以下『ストップ・アンド・リッスン』を聴いてライオンが下した「クビ宣告」の判断に同意してしまう非情な自分がいるのに気付く。
 そう。名盤フェイス・トゥ・フェイス』の再演を期待して聴いた『ストップ・アンド・リッスン』が外れ。『ストップ・アンド・リッスン』の印象は“こじんまり”&“地味”にまとまっている。
 スケールが小さくなった理由はフレッド・ジャクソンテナー・サックス抜きの,ギタードラムとによるオルガントリオ・フォーマットの採用にあろう。グラント・グリーン好きにとっては出番が多くてかえっていいと思うのですが…。

 『フェイス・トゥ・フェイス』に色濃かったベイビー・フェイス・ウィレット特有のR&Bやゴスペル・テイストは『ストップ・アンド・リッスン』でも健在。というか,R&Bやゴスペル・テイストがやけに耳につく。
 『ストップ・アンド・リッスン』の音作りは,ジミー・スミスが築き上げたオルガン・ジャズとは別物である。ハッキリ言えばジャズの鍵盤ものではない。ジャズ・ピアノの延長としてのオルガン・ジャズとは“似て非なるもの”である。

 「JAZZYでテクニシャン」なジミー・スミスと「ブルージーな情念」のベイビー・フェイス・ウィレット
 フレッド・ジャクソンアドリブが聴けない『ストップ・アンド・リッスン』が物足りない。ベイビー・フェイス・ウィレットアドリブは教会オルガン的であってジャズ的なアドリブに不慣れなのだろう。

STOP AND LISTEN-2 『フェイス・トゥ・フェイス批評でも書いたが,やはりベイビー・フェイス・ウィレットの持ち味は“細部の下支えの妙”にあるのであって自ら先陣を切ってリードするワンマン・タイプではない。『ストップ・アンド・リッスン』にもフレッド・ジャクソンが参加していたなら…。

 全体として悪くはないが『フェイス・トゥ・フェイス』に比べてソロの詰めが甘いというか燃焼しきれていない。あのトランペットのような甲高い“シャウト”が聴こえない。キラー・チューンもない。
 ただし洗練度が増しているのに“ソウルフルでアーシーな雰囲気”が損なわれていない。泥臭いとまではいかないバランス感覚が素晴らしい。ブルーノートの「次世代エース」のオルガニストの実力は伊達ではなかった。

 このアーシーなオルガン・ジャズを“好むか好まざるか”で評価が変わる『ストップ・アンド・リッスン』。管理人の評価はライオンと同じはずである。

  01. WILLOW WEEP FOR ME
  02. CHANCES ARE FEW
  03. JUMPIN' JUPITER
  04. STOP AND LISTEN
  05. AT LAST
  06. SOUL WALK
  07. WORK SONG

(ブルーノート/BLUE NOTE 1961年発売/TOCJ-6574)
(ライナーノーツ/佐藤英輔)

人気ブログランキング − 音楽(ジャズ)

NHK-FM / 今日は一日『サックス』三昧 〜ジャズ&ポピュラー編 / 本田雅人

今日は一日『サックス』三昧 〜ジャズ&ポピュラー編 昨日,NHK−FMにて「今日は一日『サックス』三昧 〜ジャズ&ポピュラー編」なる特別番組が放送されました。
 「衆議院議員・総選挙の日」に『サックス』三昧とは,国営放送として大丈夫? やはり日本は「世界一のジャズ大国!」を実感いたしました。

 本当はエア・チェックで済ませて天神のバーゲン・セールに出掛けるつもりでしたが,ラジオを聴き始めたら出かけられなくなりました。なぜって? それ聞くんですか?
 1年振りに聞く本田雅人の「ズーズー節」に決まっているじゃないですか〜! 今回な番組の出演はゲストMCということで「実演付」で,アルト・サックスソプラノ・サックステナー・サックスバリトン・サックスの順番で全4種類の楽器としてのサックスの解説&サックス・プレイヤーのバック・ボーンの情報担当。その甲斐あって?曲に色味や深みや厚みが加わって,本田雅人の個人的な余計な情報も加わって〜?

 そ・れ・か・ら・な・ん・と・本田雅人の相方=メインMCが高頭なおちゃん。うぉ〜,超久しぶり。毎週BAY−FMで聞いてたので懐かしすぎる。偶然再会した名(迷?)パーソナリティお2人に先導された放送時間6時間35分の長丁場。ジョン・コルトレーンの13分越えな【MY FAVORITE THINGS】もフル・オンエアー。ラジオの生放送なのにたっぷりと〜。

 選曲の妙と2人の掛け合い。本田さんの脱線になおちゃんの節度ある受け答えが素敵なコラボ。途中途中で流れる,恐らくは本田雅人作の“凝りまくった”番組ジングルがカッコイイ!
 もう聴き所,突っ込み所満載な放送でして,全てを拾ったら大変な事になりそうですので,この記事では本田雅人発信の「プチ情報」に絞って感想文を書いてみます。

1)サックスの解説コーナー

テナー・サックスの演奏は,懐が深くなり息も深くなる。普段はアルト・サックスを吹いている本田雅人にとってテナー・サックスは顔が赤らむ位にちょっと疲れるらしい。

バリトン・サックスアルト・サックスのオクターブ下なので倍より大きくなる「できるだけ持って行きたくない楽器」。「馴れと根性の楽器」だそうです。
バリトン・サックス本体はゴルフのハーフセットぐらいの重量でケースを含めるとゴルフ・バックぐらいはある。本田雅人は首に掛けても演奏できるが身体に悪い気がしてスタンドに置いて吹いているとの告白。バリトン・サックスには「色が変わった楽しさ」があるそうです。

本田雅人の肺活量は小3から管楽器を吹いているのに普通の人と同じ位らしい。許容量としてはあるといいのかもしれないが瞬間的に息が必要ではないので「ソプラノ・サックスでもバリトン・サックスでも演奏するのに必要な肺活量変わらのではないか」という見解有り。

・フラジオのコツ。普通の運指表には書いていないサックスの裏声。つい小っちゃく吹きたくなるがちゃんと息を入れて吹かないと高い感じが出ない。オーバートーンとか指使いが大変なので練習して〜。

2)サックス・プレイヤーの解説コーナー

ソニー・ロリンズ:巨人で王様。ポップでいて豪快というか,根っからの演奏家というか,理屈っぽいことよりも自分の中に自然に湧き出てきたものをとにかく音に出して聴かせてくれるイメージ。

ジョン・コルトレーン:どこか理論的であり,ちょっとクールなイメージもあり,その中に情熱がある感じ。シーツ・オブ・サウンドとモードの発明王。研究熱心。音を醸し出すムードからして独特の新しさが今聴いてもある。楽しんでいるうちに突き進んでいった人。こんなスタイルですと一言では言い表わせない。

デクスター・ゴードン:とにかく歌のバリエーションが異常に広く,特にリズムの出し方が多彩。凄いタンギングをする。ジャズ・サックスは音が2つあると2つに1つ位はタンギングするのだが,デクスター・ゴードンはほとんどをタンギングしている。そういう奏法をすると赤ちゃん言葉のようにぎこちなくなるはずなのにデクスター・ゴードンはそうならないので現在研究している。

スタン・ゲッツジャズからフュージョン・タッチのものまで聴けるがボサノヴァ・タッチのものが(本人が気に入っているからそういう風に聞こえるのかもしれないが)スタン・ゲッツに丁度合う。昔のジャズをやっても歌ものをやってもフュージョンをやっても全部がスタン・ゲッツしている。それがもの凄い聞こえてくるのが素晴らしい。どれもカッコイイ。アドリブが全部作曲した美しい曲のようになっている。音使いが笑っちゃう。太さとか深さだけでなく軽やかさ。ポーッとしたのんびりした感じがいい。

スコット・ハミルトン:男らしさ。音が現代的なサブトーン。「シャーッ」て音が常にしている。フュージョンがもてはやされている時代に敢えてオーソドックスなジャズをやったのが新鮮。なんだか音が低い。

トム・スコット:スタジオ・ミュージシャン的なスタンスでテナー・サックスアルト・サックスも同じように吹く。同じスタジオ・ミュジシャン系であるデヴィッド・サンボーンからはR&Bだとかブルースの匂いがするが,トム・スコットからは昔はジャズを普通にやっていた匂いを感じる。

マイケル・ブレッカー:大変な発明王。割と最近まで活躍していたのに常に新しい奏法,新しいプレイを聴かせていた。つい最近というと発明的にやることがないはずで,楽器は発明されていないのに新たな奏法を自分で作って確立するのが凄い。リズム感も今までにないもの。サックスではなくギターっぽい歌い回し。音色はブライトでトンガッタ特徴的な感じ。フラジオまでをも全く普通の音域のように操ってしまう。フレーズのハズレ具合のコントロールや倍音だけを使って演奏するとかテクニカルな面でもダントツに凄い。

グローヴァー・ワシントンJR.:簡単に言うとポップスのような激しくない歌をサックスで奏でてるようなフュージョンよりもメロディアスなスムーズ・ジャズの走り。アメリカで車内で聴くといいよなぁ。本田雅人は【JUST THE TWO OF US】の邦題が【クリスタルの恋人たち】ということを昨日の放送中に初めて知ったらしい。本田雅人さんはこの邦題に驚いていましたが「初めて知ったのかよ〜っ」て管理人の方が数倍驚きましたから〜。

ウィルトン・フェルダー:クロスオーバー世代のバンド=クルセイダーズのバンド・サウンドをある程度重んじながらも豪快で「ソニー・ロリンズがクロスオーバーした感じ。ここで話が脱線してウィルトン・フェルダーは「仕事が始まると最後までまっとうしなければいけない」ベーススとの二刀流話。「サックスって割と休んでもいい楽器。歌ものなんてほとんど休みじゃないですかぁ。実質休んでいる時間を「ためてる」という表現に大爆笑!

ジェリー・マリガンバリトン・サックスというとソリストよりも縁の下の力持ち的な「セクションの一部」の役割が多くなりがちなのに,一躍真ん中に持ってきたという感じ。とは言えジェリー・マリガンクールな感じでインテリジェンス溢れるムードがあってバリトン・サックス奏者らしい。

ペッパー・アダムスサド=メルにいたのに“華のある”バリトン・サックス。華がありすぎてテナーっぽい面白さがある。

ブランフォード・マルサリス:油の乗り切りまくった絶好調なプレイヤー。歴史を重んじたスタイルの中に全ての音楽性を吸収して一つにしたような演奏。

渡辺貞夫本田雅人が一番最初に「これかぁ」と思ったサックス・プレイヤー。小3からサックスを吹いていたのにビッグ・バンドの楽器ぐらいの認識しかなかった時に渡辺貞夫のドキュメンタリーTVを見て「なんかおかしいぞ。今まで知ってるサックスと違ってこれがいい。サックスで僕がやりたいとしたらこういうことかもしれない。そこからサックス人生が始まったと言っても過言ではない」とのこと。音を聞いて一発で貞夫さんと分かる。ジャズでもフュージョンでも全く違和感なく行ったり来たりしながらも当たり前のように上手く融合されているのが凄い。

3)本田雅人の解説コーナー

本田雅人ライブでの「吹き語り」のネタ=ビリー・ジョエルの【素顔のままで】が「吹いてパッと歌う」のにちょうどいいらしい。

・他の楽器の練習はしていない。最近は学校で教える機会があるのでピアノを伴奏で触れる機会はある。サックスの訓練的な練習としては長い時間を耐久練習的にやることと,心の中で作曲をするというか瞬間瞬間に歌を作るようなつもりで演奏しないと色々出て来ない。

・【メガリス】にまつわるエピソード。新しいバンドに入って1枚目の1曲目。本田雅人を分かりやすく示す用の曲で「こんにちは」の意味合いの曲。気合い入っていたので1ヶ月ぐらいレコーディングした。

・【サックスのためのソナタ第18番「おはこ」】にまつわるエピソード。『サックス』三昧の最高峰。要は「サックスにとってかなり簡単にでも凄い速く指が動くフレーズだけを集めてみました」という曲。「まぁまぁできていない。見ていただければできるわけないでしょ」というライブでのお笑い風の曲。

4)本田雅人の生演奏コーナー

・セラビーさんの生演奏のリクエストで【パラレルグラム】に「忘れましたねぇ」の言葉を置き去りに,吹いてくださいました。演奏終了後は「みたいな。大体そうだったと思います。フフフッ。キーも違うかもしれないです」の弁。やった〜! 超うれしい! 念願かないました!! 都合5曲の生演奏。【放課後は日曜日】【春うらら】【スマック・アウト】【ダスキー・レィディ】も吹いてくれましたが【パラレルグラム】が今日一番の生演奏っ感じで最高でした〜。

 最後に本田さんとなおちゃんへお詫びいたします。実は「今日は一日『サックス』三昧 〜ジャズ&ポピュラー編」の後半は【パラレルグラム】の生演奏をやらないかをチェックしながらも「THE MANZAI」を見て爆笑していました。いや〜,我ながら本田さん並の芸達者? いや〜,贅沢な【放課後は日曜日】からの【パラレルグラム】。完。

ベイビー・フェイス・ウィレット / フェイス・トゥ・フェイス4

FACE TO FACE-1 「かわいい顔してなかなかやるなぁ」。これが世の“凄腕な童顔(ベイビー・フェイス)”を称賛する際の常套句であろう。
 しかし,ブルーノートが誇るオルガニスト“凄腕な童顔(ベイビー・フェイス)”ベイビー・フェイス・ウィレットを絶賛しようものなら「なかなかやるなぁ」では怒られる。ここは是非とも「師匠,御見それしました」と深々と頭を下げていただきたい。

 そう。ベイビー・フェイス・ウィレットデビューCDFACE TO FACE』(以下『フェイス・トゥ・フェイス』)は,童顔の幼子に“魂をえぐられたかのような”気分になる。
 やってることは童顔のそれではなく,悪戯っ子がそのまんま大人になった「とっつぁん坊や」のあれである。

 ここで確認しておくが,ベイビー・フェイス・ウィレットは確かに童顔である。しかしベイビー・フェイス・ウィレットが童顔なのは彼の容姿を指してではない。
 オルガンという「黒くエグイ」楽器を,キンキンに華やかな音色へとフラッグシップした,その音楽性が“若い”のだ。ベイビー・フェイス・ウィレットオルガンが,時にけたたましく時に不意打ちをかけて“GROOVYに”鳴りまくる。まるでオルガンではなくトランペットのように甲高く〜!

 『フェイス・トゥ・フェイス』は,ベイビー・フェイス・ウィレットのリーダー作にして,ギターグラント・グリーンテナー・サックスフレッド・ジャクソンを大フィーチャリングした,アーシーな雰囲気の大ソウル大会にして,ギターテナー・サックスがテーマを歌いオルガンソロを取る構図(勿論,オルガンはバックでも常時鳴り続けている)。

 “一歩下がった”ベイビー・フェイス・ウィレットオルガン・プレイに“童顔”を感じさせる展開でありながらも,ベイビー・フェイス・ウィレットオルガンの存在感たるやもう…。
 オルガンがバックでお遊戯を踊っている。アチョー,アチョー,と鍵盤が押されていく。う〜ん。これは「黒くエグイ」楽器=オルガンの音使いではない。
 そして,ベイビー・フェイス・ウィレットがなにより凄いと思うのが“絶対王者”ジミー・スミスのように「オメメパッチリなメリハリ・メイク」で弾いていないのだから面喰う〜。

 要はベイビー・フェイス・ウィレットオルガンは,ギターテナー・サックスのための“化粧下地”!
 ベイビー・フェイス・ウィレットオルガンがソウルな雰囲気を醸し出し,グラント・グリーンのブルージーなギターフレッド・ジャクソンの野太いテナーの“厚塗り”を許している。

 そう。ベイビー・フェイス・ウィレットの仕事ぶりが最高のポイント! ソウルフルでブルージにして,そうした言葉だけでは表現しきれない引っ掛かりがビンビン。一種のソフィストケイトされた“ぶっきらぼうな”語り口が“凄腕な童顔(ベイビー・フェイス)”にして「とっつぁん坊や」の二面性がベイビー・フェイス・ウィレットの個性である。
 ベイビー・フェイス・ウィレットに感じるオルガン・ジャズの源流=R&Bやゴスペル・テイスト。オルガン・ジャズであるとともに,黒人のソウル・ミュージックであることを追いかけ続ける肌触りやノリが“若さ”なのだ。

 『フェイス・トゥ・フェイス』でのオルガン・ジャズ・フォーマットを無視して,時に“下地役”のベイビー・フェイス・ウィレットが,ちゃぶ台をひっくり返し,果てには畳までひっくり返す大どんでん返しの大振る舞い! やっぱりオルガンなんだけどトランペット炸裂時のようなアドレナリン!
 それ位に『フェイス・トゥ・フェイス』でのベイビー・フェイス・ウィレットオルガン・ジャズは異質である。簡単に言えば“全包囲網仕掛けではなく単音のシングル・トーン仕掛け”!

FACE TO FACE-2 恐らく,一度ベイビー・フェイス・ウィレットオルガン・ジャズを聴けば病み付きになる。脳裏からトランペットのようなオルガンの音像が消えなくなる。
 流石はブルーノートでありアルフレッド・ライオンである。ジミー・スミスの次を狙う「次世代エース」はベイビー・フェイス・ウィレット以外に考えられなかったように思う。

 ゆえに冒頭で書いたが,ベイビー・フェイス・ウィレットは「師匠」なのだ。「師匠,御見それしました」なのだ。ジミー・スミスとはブルーノートという同じ政党に属しつつも“亜流”な派閥に属するオルガニスト
 しかし,こんな天才,他の派閥の長老たちが放ってはおかない。ベイビー・フェイス・ウィレットは次作『STOP AND LISTEN』を最後にブルーノートを去る。そのまま引退→消息不明? もっともっとライオンの下で働ければ良かったのに…。

 そんなこんなで,もしや管理人を「ベイビー・フェイス・ウィレット通」だと思われたかもしれません。最後にぶっちゃけ書きます。
 管理人がベイビー・フェイス・ウィレットを聴いたのはグラント・グリーン目当てでした。グラント・グリーンからのベイビー・フェイス・ウィレットであり,フレッド・ジャクソンなのでした〜。
 このようにして「ブルーノートジャズメンの輪」が繋がっていくのでございます!

  01. SWINGIN' AT SUGAR RAY'S
  02. GOIN' DOWN
  03. WHATEVER LOLA WANTS
  04. FACE TO FACE
  05. SOMETHING STRANGE
  06. HIGH 'N LOW

(ブルーノート/BLUE NOTE 1961年発売/TOCJ-9055)
(ライナーノーツ/原田和典)
(紙ジャケット仕様)

人気ブログランキング − 音楽(ジャズ)

アジムス / ライト・アズ・ア・フェザー3

LIGHT AS A FEATHER-1 【フライ・オーヴァー・ザ・ホライズン】は管理人の人生において特別な位置を占めている。

 管理人の中学時代の23時の日課。それはNHK−FMの「クロスオーバー・イレブン」のテーマ曲=アジムスの【フライ・オーヴァー・ザ・ホライズン】のオープニング終わりで,すぐにFM長崎の「ソニー・デジタル・サウンド」へチューニングすると,CM終わりのタイミングで連続で流れてくるテーマ曲=ザ・スクェアの【ハワイへ行きたい】。

 このラジオ・ザッピングの儀式?が就寝へのルーティーン。津嘉山正種の「街も深い眠りに入り,今日もまた一日が終わろうとしています…」という渋いナレーションからの椎名誠の朴徳独り語り。
 23時代なのに「街も深い眠りに入る」というフレーズに夜が長かった80年代を感じまくってしまう。まだセブンイレブンもなかったんだよなぁ。

 このように書くと少なく見積もっても管理人の思いに共感してくれる人が1000人はいると思っている。「クロスオーバー・イレブン」は「ジェット・ストリーム」や「オールナイト・ニッポン」に並ぶ国民的深夜ラジオ番組であった。
 幾つになっても【フライ・オーヴァー・ザ・ホライズン】が流れ出すと一日が終わった気がしてくる。後は寝るだけ。その前にちょこっといけないことをして…。

 そんな【フライ・オーヴァー・ザ・ホライズン】収録の『LIGHT AS A FEATHER』(以下『ライト・アズ・ア・フェザー』)。
 大ヒットした【ジャズ・カーニヴァル】は知っているが好みではない。【ジャズ・カーニヴァル】タイプではなく【フライ・オーヴァー・ザ・ホライズン】っぽい曲が聴きたい。タイトル・チューンに指名したリターン・トゥ・フォーエヴァーカヴァーライト・アズ・ア・フェザー】への期待が高まってくる。…が,しかし…。

 管理人は何度も何度もアジムスの音楽を,そして『ライト・アズ・ア・フェザー』の全10トラックを理解しようと努力した。
 でもダメだ。アンテナにまるで引っ掛からない。【フライ・オーヴァー・ザ・ホライズン】を除く『ライト・アズ・ア・フェザー』の9トラックは「普通のジャズファンク集」だった。

 え〜っ? 頼みの綱の【フライ・オーヴァー・ザ・ホライズン】にまで粗が見えてきた。
 イントロのシンセのボリュームが大きすぎないか? 「クロスオーバー・イレブン」のテーマ曲ヴァージョン?では,もう少し静かにフェードインしていたような気がするのだが…。
 もう全てが台無しである。こんなお寒い内容であれば,いっそ聴かない方がよかった。

LIGHT AS A FEATHER-2 管理人の結論。『ライト・アズ・ア・フェザー批評改め,今回はアジムス批評

 ブラジルの世界的なフュージョン・グループ,アジムスとは【フライ・オーヴァー・ザ・ホライズン】のみの「一発屋」であった。

  01. PARTIDO ALTO
  02. AVENIDA DAS MANGUEIRAS
  03. LIGHT AS A FEATHER
  04. FLY OVER THE HORIZON (VOO SOBRE O HORIZONTE)
  05. AMAZONIA
  06. JAZZ CARNIVAL
  07. YOUNG EMBRACE (UM ABRACO DA MOCIDADE)
  08. DONA OLIMPIA
  09. THIS EXISTS(EXISTE ISTO)
  10. MONTREUX

(ビクター/JVC 1980年発売/VICJ-60955)
(ライナーノーツ/中原仁,友田さとし)

人気ブログランキング − 音楽(ジャズ)

和泉 宏隆 / アムシー4

AMOSHE-1 当時はまだザ・スクェア在籍中でバリバリの中心メンバーであった“キーボードの”和泉宏隆ファーストソロCDが『AMOSHE』(以下『アムシー』)。

 青春の思い出は知らず知らずのうちに美化されるもので?『アムシー』での和泉宏隆は“キーボードの”和泉宏隆だったと記憶していましたが,今聴き直せば『アムシー』では“ピアノの”和泉宏隆だった。
 今思えば,和泉さんは「初めからアコースティックな人」だったんだなぁ。まぁ,それ位にギャップを感じてしまった。
 ここ数カ月間聴き直すまでは『アムシー』での和泉宏隆の演奏に“ピアニスト”としての印象は持ち合わせていなかった。

 この「虚像のリアリズム」という事実が『アムシー』の立ち位置を明確に表わしているように感じるようになった。
 そう。和泉宏隆ピアノはほとんど目立っていない。しかし“ピアノを弾かずして”王道の和泉サウンドを鳴らしている。これこそが「和泉サウンド」の真骨頂なのであろう。

 そう。「和泉サウンド」の真骨頂を感じさせる『アムシー』は,ギター鳥山雄司ドラム神保彰と組んだピラミッドに近いメンバー構成でザ・スクェアに近いフュージョンの“バンド・サウンド”を聴かせる,フュージョン人間=和泉宏隆の代表作である。

 だ・か・ら&や・っ・ぱ・り和泉さんってばぁ。和泉さんはソロ活動ではなくバンドなんだってばぁ。和泉さんの書く名曲を和泉さんの音楽を理解している仲間内で演奏する。これが超カッコエエんだってばぁ。
 だ・か・ら&や・っ・ぱ・り和泉さんってばぁ。和泉さんはジャズの人ではなくてフュージョンの人なんだってばぁ。

AMOSHE-2 管理人の結論。『アムシー批評

 大名盤みたいに書いてきた『アムシー批評であるのだが,今の耳で冷静に聴き込んでみると,冒頭の青春の思い出が実像の3割増しだったのかなぁ。イマイチ,オオゥ,と叫べませんでした。勝手にガッカリ→勝手に失望。

 読者の皆さ〜ん。『アムシー』に過剰な大名盤を期待してはなりません。『アムシー』は星4つ半レベルな名盤です。耳馴染みの良いメロディをカッチリしたハイ・テクニックで見事にパッケージングされています。

  01. DOUBLE RAINBOW
  02. BLUE FOREST
  03. RESOLUTE
  04. EXPLORER
  05. RIVER
  06. PIER 7
  07. BLOW WIND BLOW
  08. SOUL TRIP
  09. IN THE ARMS OF MORPHEUS

(CBSソニー/CBS/SONY 1988年発売/CSCL1689)

人気ブログランキング − 音楽(ジャズ)

山中 千尋 / アフター・アワーズ24

AFTER HOURS 2-1 オスカー・ピーターソンへのオマージュとして制作され,日本ゴールドディスク大賞【ジャズ・アルバム・オブ・ザ・イヤー】受賞盤である,山中千尋の「佳作」『アフター・アワーズ〜オスカー・ピーターソンへのオマージュ』の続編が『AFTER HOURS 2』(以下『アフター・アワーズ2』)である。

 山中千尋の全ディスコグラフィの中で,実は一番よく聴いているのが『アフター・アワーズ〜オスカー・ピーターソンへのオマージュ』だったりする。
 管理人は“サイケな”山中千尋が大好きである。新作のニュースを聴く度に,奇人変人で趣味丸出しな『MADRIGAL』や『ABYSS』のような快演を期待してしまう。

 しかし,その一方で,いつでも自分の懐に入れておきたいと思うのは『AFTER HOURS』や『BRAVOGUE』である。しっとり感のある大人の上品さ。奇をてらわずともオリジナリティ溢れるピアノ・トリオにちーたんと管理人の未来を考えてしまう。

 さて『AFTER HOURS 2』である。聴いてビックリ。これは完璧なる『AFTER HOURS 1』の続編である。ジャズ・ピアノの難解さを見事に“骨抜きにした”リラックス&軽軽系の形容詞が見事に当てはまる,実にHAPPYな名演である。

 「ピアノベースギター」のドラムレス・トリオのオールド・スクール編成を採用し,ジャズスタンダードをその場のフィーリングで思い思いに弾きこなす。思いっきり楽しんでしまいましょうよ,なサラサラなアレンジに準じたアドリブが秀逸である。

 『アフター・アワーズ2』は全ての演奏が高水準。気をてらったもののない,自然に淀みなく心から沸き上げる溢れ出す品の良いアドリブエディ・ヒギンズ譲りの「しっとりと,でもしっかりと」スタンダードを“弾き上げる”山中千尋ピアノにウットリ。もっと聴いていたい,と思う間に1枚聞き終えてしまうの繰り返し。

AFTER HOURS 2-2 管理人の結論。『アフター・アワーズ2批評

 上記『アフター・アワーズ2批評については『アフター・アワーズ〜オスカー・ピーターソンへのオマージュ』を基に執筆しました。えっ,誰ですか? 手抜きだろうって言っているのは?
 まぁ,半分は手抜きだとしても半分は管理人の正直な気持ちです。そう。『アフター・アワーズ2』は『アフター・アワーズ〜オスカー・ピーターソンへのオマージュ』の続編にして同コンセプト。
 『アフター・アワーズ〜オスカー・ピーターソンへのオマージュ』が好きだった人は『アフター・アワーズ2』も好きでしょうし,苦手だった人は苦手でしょうし…。ちーたんの再犯率は結構高め?

 今週火曜日にフラゲでCD購入後,管理人は『アフター・アワーズ2』を毎日ヘビロ。特にお気に入りは【我が心のジョージア】【モーニン】【スケーティング・イン・セントラルパーク】の3トラック。またしてもアート・ブレイキー
 1回,2回,3回と徐々に良くなっていく〜。ただし現時点では星4つ。これが1年後には星5つ半に成長する予感が…。

 これは『アフター・アワーズ〜オスカー・ピーターソンへのオマージュ』に続き『アフター・アワーズ2』もセラビーのツボに入ってしまうのか? すでに裏ジャケット&内ジャケットでの“和服美人な千尋嬢”にメロメロだったりしています。

  DISC 1 CD
  01. Fly Me To The Moon
  02. Wakey, Wakey
  03. Drift Apart
  04. Just One Of Those Things
  05. Georgia On My Mind
  06. I'll Close My Eyes
  07. Moanin'
  08. Beautiful Love
  09. Skating In Central Park
  10. Autumn Leaves
  11. かつて..。

  DISC 2 DVD
  01. Living Without Friday
  02. Take Five

(ヴァーヴ/VERVE 2012年発売/UCCJ-9127)
★【初回限定盤】 SHM−CD+DVD

人気ブログランキング − 音楽(ジャズ)

アンディ・スニッツァー / アルフィーのテーマ4

ALFIE'S THEME-1 管理人とアンディ・スニッツァーとの幸福な出会いは木住野佳子の「世紀の名曲」【MANHATTAN DAYLIGHT】であった。
 ただし,その事実は後日知るようになった。自分でもなぜだか分からないが【MANHATTAN DAYLIGHT】のテナー・サックスアンディ・スニッツァーではなくマイケル・ブレッカーだと思い込んでいた。多分『FAIRY TALE』での共演があったから『RENDEZ−VOUS』もマイケル・ブレッカーだと思い込んだか?

 いいや,違う。【MANHATTAN DAYLIGHT】での,あんなにも最高なテナー・サックスを聴かされては,思い浮かべるはマイケル・ブレッカー以外には考えられない? まっ,言い訳ですけども…。
 それ位【MANHATTAN DAYLIGHT】での,完璧なテナー・サックスに酔いつぶれた後で,それがマイケル・ブレッカーではなかった,しかも名前さえ知らないテナー奏者だと分かった瞬間の衝撃たるやもう…。

 この経験以降,俄然,管理人の「アンディ・スニッツァーびいき」が始まったのも想像いただけると思うが,実は管理人の「アンディ・スニッツァー・キャンペーン」は短命に終わってしまう。
 理由はアンディ・スニッツァーソロCDALFIE’S THEME』(以下『アルフィーのテーマ』)を聴いてしまったから。

 お〜っと,このように書き出すと『アルフィーのテーマ』が駄盤のように伝わったかもしれないが,そうではない。『アルフィーのテーマ』は名盤である。
 『アルフィーのテーマ』はアンディ・スニッツァーのワン・ホーン・カルテットストレート・アヘッドアドリブは【MANHATTAN DAYLIGHT】での名演に肩を並べるとまではいかないが,あの名演を彷彿させるに十分である。

 ただ管理人がアンディ・スニッツァーに“マイケル・ブレッカーの後継者”を勝手に求めていただけなのである。
 そう。(至極当然であるのだが)アンディ・スニッツァーアンディ・スニッツァーであって“マイケル・ブレッカー2世”では有り得ない。『アルフィーのテーマ』にアンディ・スニッツァーの“個性”を聴いたのである。

 ソニー・ロリンズジョン・コルトレーンデヴィッド・サンボーンをアイドルとするアンディ・スニッツァーの“個性”。
 それは“マイケル・ブレッカー2世”ではない。“マイケル・ブレッカー2世”を名乗るのであれば“デヴィッド・サンボーン2世”の方が近いようにも思えるが,そのどちらでもなく現代版“スタンリー・タレンタイン2世”の雰囲気が漂っている。

 アンディ・スニッツァーの体内にはマイケル・ブレッカーのような“変態フレーズ”は宿っていなかった。アンディ・スニッツァーは基本ソウル・ジャズの人。
 テナー・サックスのダークな音色はジャズの王道を狙っている。アドリブにはバップが入っている。しかしノリとかブロウがジャズファンクである。スタンリー・タレンタイン・スタイル!

ALFIE'S THEME-2 『アルフィーのテーマ』におけるアンディ・スニッツァーテナー・サックスは,メロディアドリブの絶妙なバランスをエモーション一発で取っていく。いたずらにテクニックに走ることなく直球でグイグイと押してくる正攻法の快演。結局,ジャズとはソウル・ミュージックなのである。

 そう言えばアンディ・スニッツァーファーストソロCDのタイトルが『SUGAR』だった。
 ねっ“スタンリー・タレンタイン2世”に納得でしょ? ← 後付にしては上出来です。この意味?な読者の皆さんはスタンリー・タレンタインのディスコグラフィを調べてみてください。

  01. ALFIE'S THEME
  02. MERCY MERCY MERCY
  03. EASY STREET
  04. TENOR MADNESS
  05. THE DREAM
  06. STAN'S SHUFFLE
  07. TOO YOUNG TO GO STEADY
  08. SOFTLY AS IN A MORNING SUNRISE
  09. SUPERSTAR

(ビデオアーツ/VIDEOARTS 2002年発売/VACM-1218)
(ライナーノーツ/ルーシー・ケント)

人気ブログランキング − 音楽(ジャズ)

CDリッピング(FLAC+EAC編) その2

 先日のエントリーで書きましたが,9月に「Windows7」の新品PCを購入しました。そして10月には「Windows8」へアップグレード。
 OSのアップグレードに併せて幾つかのアプリケーションもバージョンアップ。音楽系アプリのチューニング作業もほぼ終了。「Windows8」は軽快ですよっ。

 そんなこんなでFLAC命の「FOOBAR2000」は「V1.1.18」へ「EXACT AUDIO COPYEAC)」も「0.99」から「1.03」へとバージョンアップ。
 この記事はEAC設定事項の管理人用の備忘録です。

※インストールの注意点。「GD3 Metadata Plugin」「CDRDAO」のチェックは外す。Win8の不具合のようです。

 ■□■□■ Exact Audio Copy 1.0 beta3の設定 ■□■□■

EAC − EACオプション
1)取り込みにチェック4箇所
   ・欠落したオフセットサンプルを無音で補完する
   ・トラック間を同期させる
   ・読み込みエラー,または同期エラーが出た場合はトラック
    の取り込みをスキップする
   ・取り込み中はドライブのトレイをロックする
  取り込みとエンコードの優先度 「高」
  エラー回復品質 「高」
2)全般にチェック7箇所
   ・デジタルCD再生ルーチンを使用する
   ・EAC起動中はデータCD,音楽CDの自動再生を無効
   ・時間表示にフレーム数を使用する
   ・ファイルを上書きする前に尋ねる
   ・複数ファイル選択ダイアログで間違ったファイル名順が指
    定されるバグを修正する
   ・取り込み終了後にステータスダイアログを表示する
   ・取り込み終了後にビープ音を鳴らす
  PCをシャットダウンする際の動作 → 外部エンコーダの処
  理を待つにチェック → PCの電源を切る
  EAC言語選択  使用言語「Japanese」
3)ツールにチェック4箇所
   ・CUEシート作成時にUPC/ISRCコードを読み込み,
    CUEシートに加える
   ・CUEシート作成時にCD−TEXT情報を使用する
   ・取り込み後自動的にステータスのログをファイルに保存
   ・外部エンコーダのウインドウを表示しない
4)ノーマライズ  チェックなし
5)ファイル名  ファイル名設定 → 「%artist% - %year% -
    %albumtitle% - %tracknr2%. %title%」
6)文字置換 デフォルトのまま
7)カタログ  45,0,5,5
8)ディレクトリ  毎回尋ねる
9)書き込み  チェックなし
10)インターフェイス  XP/Vista/Win7のWin32標準インターフェイス
11)オーディプラグイン デフォルトのまま

EAC − ドライブオプション
1)取り込み方法  セキュアモードのみ → 次のドライブ特性
      に従ったセキュア取り込み(推奨)にチェック2箇所
   ・ドライブが正確なデータ転送能力を持つ
   ・ドライブがオーディオデータをキャッシュできる
2)ドライブ  読み出しコマンド 「Read command MMC 1」
   ・取り込み前にドライブをスピンアップする
3)オフセット/速度にチェック2箇所
   ・速度選択 → 変更しない
   ・取り込み中の減速を許可
4)ギャック検出
   ・ギャップ/インデックス検出方法 → 検出方法A
   ・検出精度 → 精密
5)書き込み デフォルトのまま

人気ブログランキング − 音楽(ジャズ)

2013/01/26 追記しました。続きもご覧ください。

続きを読む

エイブラハム・ラボリエル / ディア・フレンズ5

DEAR FRIENDS-1 LAセッションベーシスト界の“ファースト・コール”=エイブラハム・ラボリエルファーストソロCDが『DEAR FRIENDS』(以下『ディア・フレンズ』)。

 内容は最高である。『ディア・フレンズ』のタイトル通り,参加ジャズメンも超豪華である。第一,待望視されたいた“重鎮”エイブラハム・ラボリエルファーストソロCDである。でもリリース当時,なぜだか話題にならなかった記憶がある。

 「コイノニア」が解散したから? 渡辺貞夫のサポートを辞めちゃったから? まだバリバリ活躍中なのに日本のニュース・ソースに乗らないだけで「過去の人扱い」は許し難い。クタバレ,ジャズ・ジャーナリズム。

 そういうことで『ディア・フレンズ』を購入したのは昔からのエイブラハム・ラボリエル・ファンのみ!? ということで購入者は大絶賛という図式にあるので『ディア・フレンズ批評では「ディア・フレンズ」のメンバー紹介を。

 エイブラハム・ラボリエルの「ディア・フレンズ」・セッション! キーボードグレッグ・マティソンドラムスティーブ・ガッドパーカッションルイス・コンテサックスアーニー・ワッツドラムエイブラハム・ラボリエル,JR.ギターディーン・パークスボーカルフィリップ・ベイリーボーカルビル・チャップリンギターポール・ジャクソン,JR.サックスフスト・アルマリオピアノデイブ・グルーシンキーボードドン・グルーシンドラムアレックス・アクーニャボーカルアル・ジャロウピアノジョー・サンプルギターラリー・カールトン and more。

 どうですか? これぞエイブラハム・ラボリエルセッションベーシストとしての歴史であり“人徳”の証しですし『ディア・フレンズ』はエイブラハム・ラボリエルにとっての「宝物」でありエイブ・ファンの「宝物」だと思っていますから…。
 このメンバーからして連想するのは,同じくセッションベーシストの“ファースト・コール”=青木智仁ファーストソロCDDOUBLE FACE』と被る被る〜。

DEAR FRIENDS-2 テイストとしてはベーシストソロCDらしく?「バリバリに引き倒す」楽曲などございません(青木さんに限らずジャコパスにしてもマーカスにしても櫻井さんにしても。なぜなんですか?)美メロを聴かせるベース・ラインの職人技が真骨頂な裏方稼業。

 エイブラハム・ラボリエルその線で来るのであれば,自作曲を期待もするが,単独オリジナルは3曲で残りはプロデューサーのグレッグ・マティソンの提供曲か共作。
 うん。これでいいんです。エイブ・ファンにとって,エイブラハム・ラボリエルがバックで楽しそうに(巨体を揺すりながら)ベースを弾いている。ただそれだけで“ニンマリ”ものなのです。

 上記豪華「ディア・フレンズ」陣が,フュージョンラテンサンバありなボーカルものを「入れ代わり立ち代わり」盛り上げつつ『ディア・フレンズ』のサウンドはコンパイルではないトータルCD仕上げ。

 この振り幅が「最も幅広く活躍するセッションベーシスト」の称号を受けたエイブラハム・ラボリエルならなんだよなぁ。やっぱりエイブラハム・ラボリエルの支えるボトムが“濃厚”なんだよなぁ。

  01. QUOTE,UNQUOTE
  02. AND I DO
  03. HOLIDAYS
  04. LOOK AT ME
  05. GOYO
  06. DEAR FRIENDS
  07. SAMBA 7
  08. MY JOY IS YOU
  09. SIMPLE SELF
  10. ARROYO

(徳間ジャパンコミュニケーションズ/MOO RECORDS 1993年発売/TKCB-70073)
(ライナーノーツ/熊谷美広)

人気ブログランキング − 音楽(ジャズ)
livedoor プロフィール

セラビー

記事検索
Categories      日本人は五十音順:外国人はアルファベット順
Keith Jarrett Gallery

キース・ジャレット(真田馨子) おんがく日めくり(c) keiko sanada
Pat Metheny Gallery

パット・メセニー(野々口和仁)
(c) Kazuhito Nonoguchi
ジャズ・アフィリエイト
セラビー厳選CD

パリ・コンサートパリ・コンサート
キース・ジャレット

THE WAY UPTHE WAY UP
パット・メセニー・グループ

イン・ア・サイレント・ウェイイン・ア・サイレント・ウェイ
マイルス・デイビス

HEAVY WEATHERHEAVY WEATHER
ウェザー・リポート

BRAINCOOL STRUTTIN'
ソニー・クラーク

MINT JAMSMINT JAMS
カシオペア

HUMANHUMAN
T-スクェア

LEFT ALONELEFT ALONE
マル・ウォルドロン

フル・ハウスフル・ハウス
ウェス・モンゴメリー

ザ・シーン・チェンジズザ・シーン・チェンジズ
バド・パウエル

セロニアス・モンク・トリオセロニアス・モンク・トリオ
セロニアス・モンク

枯葉枯葉
チェット・ベイカー

MOANIN'MOANIN'
アート・ブレイキー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズ

BLOWIN' THE BLUES AWAYBLOWIN' THE BLUES AWAY
ホレス・シルヴァー

ウィントン・マルサリスの肖像ウイントン・マルサリスの肖像
ウイントン・マルサリス

メイティング・コールMATING CALL
タッド・ダメロン

Blu-spec CD ジャコ・パストリアスの肖像ジャコ・パストリアスの肖像
ジャコ・パストリアス

ザ・キング・イズ・ゴーンザ・キング・イズ・ゴーン
マーカス・ミラー

FIRST MEETINGファースト・ミーティング
テザード・ムーン

スペシャル・エディションSPECIAL EDITION
ジャック・デジョネット

ユー・マスト・ビリーヴ・イン・スプリングYOU MUST BELIEVE IN SPRING
ビル・エヴァンス

ヴァイアティカムVIATICUM
e.s.t.(エスビョルン・スヴェンソン・トリオ)

STEP BY STEPSTEP BY STEP
ステップス

2424
DIMENSION

GANAESIAガネシア
渡辺香津美
カズミ・バンド

FOURPLAYFOURPLAY
フォープレイ

コンプリート・ピック・ヒッツ・ライヴPICK HITS
ジョン・スコフィールド

ニューポートの追想V.S.O.P.
ハービー・ハンコック

アス・スリーUS THREE
ホレス・パーラン

Manhattan StoryBLUE'S MOODS
ブルー・ミッチェル

AFRICAN PIANOOFF TO THE RACES
ドナルド・バード

AFRICAN PIANOAFRICAN PIANO
ダラー・ブランド

Manhattan StoryMANHATTAN STORY
アキコ・グレース

SPELLBOUNDSPELLBOUND
ジョー・サンプル

ランデヴーRENDEZ-VOUS
木住野佳子

RETURN TO FOREVERRETURN TO FOREVER
チック・コリア

BRAINBRAIN
上原ひろみ

イン・ラインIN LINE
ビル・フリゼール

ザ・サウンド・オブ・サマー・ランニングザ・サウンド・オブ・サマー・ランニング
マーク・ジョンソン

スインギン・マケドニアスインギン・マケドニア
ダスコ・ゴイコビッチ

タイム・スレッドTME THREAD
小曽根真 & ゲイリー・バートン

フルーツケーキFRUITCAKE
フルーツケーキ

THE DROPPERTHE DROPPER
メデスキ,マーチン&ウッド

Doin' SomethingDOIN' SOMETHING
ソウライヴ

SALT IISALT II
塩谷哲

Dance Your HeartDANCE YOUR HEART
Saya

地球は愛で浮かんでいる地球は愛で浮かんでいる
松永貴志
アンケートボードA

★当ブログについて望むことは?
アルバム単位で批評してほしい
同じ曲をテイク別に批評してほしい
多くのジャズメンを幅広く批評してほしい
一人のジャズメンを掘り下げて批評してほしい
超有名曲をもらさず批評してほしい
発売直後の新作を批評してほしい
初心者を意識したほんわかサイトにしてほしい
マニアを意識したニッチなサイトにしてほしい
オーディオについて批評してほしい



-Mini Vote-
アンケートボードB
How Much Is Your Blog Worth?

My blog is worth
$38,953.26

How much is your
blog worth?

最新コメント
Copyright (C) 2005-2019 アドリブログ All Rights Reserved.