アドリブログ 〜JAZZ/FUSION批評〜

ジャズ/フュージョン批評ブログ CD, DVD, ALBUM REVIEW, TRACK REVIEW and more

2015年07月

チック・コリア/スティーヴ・ガッド/クリスチャン・マクブライド / スーパー・トリオ4

SUPER TRIO-1 ピアノチック・コリアドラムスティーヴ・ガッドベースクリスチャン・マクブライドからなる『SUPER TRIO』(以下『スーパー・トリオ』)。この超重量級のネーム・バリューを目にしただけで“買い”である。

 【HUMPTY DUMPTY】【THE ONE STEP】【WINDOWS】【MATRIX】【QUARTET #2 PT.1】【SICILY】【SPAIN】。このチック・コリアの代表曲がズラリと並んだ収録曲を目にしただけで“買い”である。

 名曲が最高の演奏で奏でられることが二重の意味で保証された『スーパー・トリオ』。こんな名盤が,なぜだか「日本限定発売」の曰くつき〜。
 聴いてみて,ハハーンである。『スーパー・トリオ』の真実とは,チック・コリアの“マニアックなコレクター盤”。正直,世界発売をする内容ではなかった。

 当然ながら,チック・コリアピアノスティーヴ・ガッドドラムクリスチャン・マクブライドベースうち,たった1人でも加わればマジックが起きてしまうのだから,そんな名手が3人揃ったライブ盤が悪いはずがない。

 『スーパー・トリオ』には,事実,チック・コリアの弾いた,オーソドックスなアプローチからのフリーな展開をフュージョンっぽく響かせる即興“マジック”演奏の瞬間が記録されている。
 事実,スティーヴ・ガッドが叩いた,4ビートと8ビートと16ビートのシャッフル即興“マジック”演奏の瞬間が記録されている。
 事実,クリスチャン・マクブライドが弾いた,野太いベースによる即興“マジック”演奏の瞬間が記録されている。

 ただし,この3人が同時に揃うのであれば「神レベル」のピアノ・トリオを身勝手ながら想像してしまう。未体験のピアノ・トリオを予想するだけで,涎が垂れてくる。
 リスナーが納得しない&満足しない理由は『スーパー・トリオ』が「神レベル」に達していないからであって,普通に聴けば“極上の”ピアノ・トリオライブ盤に違いない。その意味で名盤スーパー・トリオ』は“買い”で間違いない。

 管理人が『スーパー・トリオ』に,ハハーン,の不満を感じるのは演奏面でのことではない。
 ズバリ,ラストに【SPAIN】を入れた編集姿勢に対してである。人気の【SPAIN】を入れたのは「日本向け営業」の最たるものである。【SPAIN】の,特に引っ掛かりのない演奏を,ただアルバムを“売りたいがために”フェードアウトさせてまで入れている。

SUPER TRIO-2 ハズレの【SPAIN】だったから,純粋にファン・サービスの“おまけ”として入れたというよりも“客寄せパンダ”として入れたとしか思えない。
 チック・コリアスティーヴ・ガッドクリスチャン・マクブライドによる水準以上の名演が6曲続くも,最後の最後で落とされたようで毎回興醒めしてしまう。何なんだ〜,この営業至上主義のダメダメ編集〜。

 そんな“眉唾物”の『スーパー・トリオ』が「スイングジャーナル」誌主催2006年度のジャズ・ディスク大賞金賞】受賞って何なんだ〜,この営業至上主義のジャズ・ディスク大賞〜。

 日本だったら売れる。ネーム・バリューだけで売れる。収録曲だけで売れる。「スイングジャーナル」誌も売るのを手伝ってくれる…。そんな「日本限定発売」の『スーパー・トリオ』だが,管理人は出せば世界でも売れると思っている。
 だってチック・コリア・マニアなら,このメンバーにしてこの選曲,絶対に聴いてみたくなるんだもん!

  01. Humpty Dumpty
  02. The One Step
  03. Windows
  04. Matrix
  05. Quartet #2 Pt.1
  06. Sicily
  07. Spain

(ストレッチ・レコード/STRETCH RECORDS 2006年発売/UCCJ-3014)
(ライナーノーツ/小川隆夫)

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T-SQUARE / PARADISE5

PARADISE-1 2015年のT−スクェアの夏は企画盤の『DOLPHIN THROUGH』で“お茶を濁して”終わりだと思っていた。

 もっとも,それでいいと思っていた。『DOLPHIN THROUGH』は,管理人のこの夏最大のお気に入り。前作『NEXT』の完成度の高さを考えても,そう簡単にハイ・レベルな新曲なんて作れないのではなかろうか?
 それにニュー・アルバムのリリースが遅れると,もしや待望久しい“冬CD”の発売が期待できる? 『DOLPHIN THROUGH』に続く毎年恒例のオリジナル・アルバムが出ないとしてもプラス思考で受け入れていた。自分の中で消化できていた。
 だ・か・ら41枚目のオリジナル『PARADISE』のリリース情報を目にしても「ああ,やっぱり出るんだ」ぐらいのものだった…。

 しかし,その考えが甘かった。『PARADISE』を聴いてみて,自分の考えが浅はかであることを反省した。安藤正容は,管理人の“遥か上”を行っていた。
 ズバリ『PARADISE』は,2015年の夏に絶対発売すべき“夏CD”であった。『NEXT』とはまた違った感じで攻めてきた『PARADISE』のスクェア・サウンドが最高に気に入った!

 では『PARADISE』の何が最高なのか? それは「日本の夏の原風景」というメッセージ性である。
 『PARADISE』に集中すればするほど「日本の夏の原風景」が浮かび上がってくる。『PARADISE』という音楽を聴いていると「日本の夏」を描いた映画を見せられているような気分になる。

 昨年の夏もあれば,遠い記憶の子供の頃の夏もある。酷暑もあれば冷夏もある。昼にはセミが鳴いていれば夜には雷が鳴っている。ピンポイントでどの曲がどうとは言えないが『PARADISE』は“夏の日のBGM”として“さらりと”仕立て上がられている。

 これには『PARADISE』の曲順の流れとかも影響している。そう。1曲目から9曲目までで「初夏から晩夏」あるいは「夏の日の1日」を時系列で並べてきている。
 これから夏が始まるぞ,という【MYSTIC ISLAND】でスタートして,ラストの【夏の終わり】で別れを惜しむ。ここに1つの物語がある。

 少年の頃の“昔懐かしい夏休み”というよりも,大人になってからの“数日間の短い夏休み”の方がイメージとして近い。
 こんな感覚は過去のスクェアの“夏CD”にはなかった。例えば『LUCKY SUMMER LADY』『うち水にRAINBOW』『ADVENTURES』『R・E・S・O・R・T』『夏の惑星』などとは明らかに雰囲気の異なる「河野坂東時代」の“夏CD”!

 T−スクェアの“新・夏CD”『PARADISE』は「現在進行形」のT−スクェアらしさが詰まったアルバムだと思う。
 T−スクェア定番の王道と「変わらないために変わり続ける」変化のバランスが高いレベルで両立できている。徹底的に軽快なメロディにこだわりつつも,隠し味的にギミックで無機質なリズムで遊んでくる〜! 最高〜! 大好き〜!

 「Mr.T−SQUARE」こと坂東慧ドラムとシーケンサーによる打ち込みのコンビネーションが聴き込めば聴き込む程に面白い。メロディアスでファンキーで踊れる変拍子のドラミング
 そんな坂東慧作の全5曲が素晴らしい。そして安藤正容のタイトル・トラックも素晴らしい。しかし今ではスクェアメロディー・メーカーと言えば河野啓三のことである。
 『PARADISE』のハイライトは,河野啓三作曲の【THROUGH THE THUNDERHEAD】と【ETERNAL GLORY】である。とんでもない名曲の誕生だと思っている。

PARADISE-2 『DOLPHIN THROUGH』だけでも最高の夏を過ごせたと思う。そこへ“本命”の『PARADISE』を出してきた。
 加えて本田雅人から『SAXES STREET』』まで出た! 「本田期」そのまんまなスクェア・サウンドの『SAXES STREET』! こんな贅沢な「スクェアと過ごす夏」は久々である。

 ここで願わくは,上記「黄金のトライアングル!」に続く“大本命”の「河野坂東時代」の“冬CD”が発売されてこそ,安藤正容が練り上げた『DOLPHIN THROUGH』で“お茶を濁す”プランニングが結実する。
 そう。『PARADISE』は『DOLPHIN THROUGH』の“出涸らし”などではなかった〜!

 『STARS AND THE MOON』の録音前には『うち水にRAINBOW』と『ADVENTURES』の夏2枚か。よ〜し。『DOLPHIN THROUGH』と『PARADISE』が来たから,今度こそ冬だな。「日本の夏,妄想の夏〜」。
 2015年の「猛暑」は『DOLPHIN THROUGH』『SAXES STREET』『PARADISE』の3枚を聴いて妄想しま〜す。

PS1 本田雅人の『SAXES STREET』が48分36秒。T−スクェアの『PARADISE』が48分59秒。70分が標準時なご時世でこんな偶然ってあるんだなぁ。いいや,偶然ではなくご縁が続いているのです!
PS2 もしやと思いT−スクェアのファンの皆さんにご報告です。ブログを書き続けてきたからこそ気付くことがあります。『PARADISE』からはCDの帯にもどこにも「T−スクェア」という日本語表記がなくなっています。恐らくはオレンジレディの立ち上げに合わせて,バンドの表記を「T−SQUARE」のみに統一したと思われます。以後,アドリブログでもCD表記は今後「T−SQUARE」に改訂いたします。ただし,本文中は従来通りの「T−スクェア」です。こちらを書き直すと別バンドのようで遠い存在になりそうですので。どうぞよろしくお願いいたします。

  DISC 1
  01. Mystic Island
  02. Vivid
  03. Paradise
  04. Through The Thunderhead
  05. 彼女と麦わら帽子
  06. Eternal Glory
  07. Knock Me Out
  08. Night Cruise
  09. 夏の終わり

  DISC 2 DVD
  01. First Impression
  02. Surfin' On The Sky
  03. Special Digest @TOYOSU PIT 2015/5/26

(オレンジレディ/ORANGE LADY 2015年発売/OLCH 10001〜2)
(☆SACDハイブリッド盤仕様)
★【初回生産限定盤】ボーナスDVD付 2枚組
★【初回生産限定盤】三方背BOX仕様
★音匠仕様レーベルコート

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チック・コリア / ランデヴー・イン・ニューヨーク5

RENDEZVOUS IN NEW YORK-1 『RENDEZVOUS IN NEW YORK』(以下『ランデヴー・イン・ニューヨーク』)は,チック・コリアの音楽生活40周年を記念して,2001年12月にニューヨークブルーノートで行なわれた3週間連続公演のハイライトを記録した「超豪華」2枚組みスペシャル・ライブ盤。

 プログラムは収録順に,ボビー・マクファーリンとのデュオミロスラフ・ヴィトウスロイ・ヘインズとによるナウ・ヒー・シングス・ナウ・ヒー・ソブストリオロイ・ヘインズクリスチャン・マクブライドジョシア・レッドマンテレンス・ブランチャードとによるリメンバリング・バド・パウエルバンドゲイリー・バートンとのデュオジョン・パティトゥッチデイブ・ウェックルとによるアコースティック・バンドアヴィシャイ・コーエンジェフ・バラードスティーヴ・ウィルソンスティーヴ・デイヴィスティム・ガーランドとによるオリジンゴンサロ・ルバルカバとのデュオアヴィシャイ・コーエンジェフ・バラードとによるニュー・トリオマイケル・ブレッカースティーヴ・ガッドエディ・ゴメスとによるスリー・カルテッツバンド。(日本盤ボーナス・トラックとしてチャカ・カーンをゲストに迎えたニュー・トリオの演奏も収録)。

 チック・コリアは,当初「過去を振り返るようなリユニオンはやりたくない」とこの企画を断った,とライナーノーツに書かれているが『ランデヴー・イン・ニューヨーク』を聴く限り,他の誰よりもチック・コリアが一番この演奏を楽しんでいる!
 全ての主演者,関係者,観客からの祝福を受けたチック・コリアさん,音楽生活40周年おめでとうございます!

 チック・コリアが『ランデヴー・イン・ニューヨーク』でのスペシャル・ライブを楽しんだ最大の理由は,それぞれの経験を糧にしたフレンズたちとの「新感覚のコミュニケーション」にあると思う。
 それぞれのユニット毎に,そのユニットでの代表曲を演奏しているのだが,単なる過去の焼き直しでは終わらない,斬新なアレンジで歌い上げるチック・コリアの極上のピアノが響いている。

 『ランデヴー・イン・ニューヨーク』は,スペシャル・ライブの性質上,チック・コリアの“音楽性の広さ”を堪能するためのプロジェクトであるが,どの演奏にもグッと来てしまう“音楽性の深いつながり”も感じられる。
 やっぱりチック・コリアこそが「ジャズフュージョン」界の“スーパー・スター”であった。

 『ランデヴー・イン・ニューヨーク』を聴いていると,何だか『ランデヴー・イン・ニューヨーク』がダイジェスト盤のように感じてくる。この後に発売される「本編プロモーションのための予告編」のように思えてくる。
 そう。『ランデヴー・イン・ニューヨーク』における「チック・コリア・オールスターズ」の“演り逃げ”を聴かされては,到底満足などできやしない。2枚組では足りないのだ。1ユニット1曲か2曲では欲求不満を覚えてしまう。あの3週間連続公演のコンプリート盤を渇望してしまう。

RENDEZVOUS IN NEW YORK-2 いいや,そもそも『ランデヴー・イン・ニューヨーク』は,チック・コリアの40年のキャリアを総括する,真のコンプリート盤には成り得ない。
 今回のプロジェクトから,リターン・トゥ・フォーエヴァーエレクトリック・バンドの「チック・コリアの2本柱」が抜け落ちている。

 そう。『ランデヴー・イン・ニューヨーク』は「超豪華」盤に違いないけれども『ランデヴー・イン・ニューヨーク』のCD帯にある「史上最強夢のアルバム!!」のキャッチ・コピーは早過ぎた。
 チック・コリアなら『ランデヴー・イン・ニューヨーク』より“もっと広く”『ランデヴー・イン・ニューヨーク』より“もっと深い”スペシャル・ライブが実現できる。

 「ジャズフュージョン」界で「史上最強夢のアルバム!!」を制作できる,有資格者はチック・コリアだけなのですから…。

  DISC 1
  <CHICK COREA & BOBBY McFERRIN DUET>
  01. ARMANDO'S RHUMBA
  02. BLUE MONK
  03. CONCIERTO DE ARANJUEZ / SPAIN
  <NOW HE SINGS, NOW HE SOBS TRIO (CHICK
  COREA, ROY HAYNES & MIROSLAV VITOUS)
>
  04. MATRIX
  <REMEMBERING BUD POWELL BAND (CHICK
  COREA, ROY HAYNES, JOSHUA REDMAN,
  TERENCE BLANCHARD & CHRISTIAN McBRIDE)
>
  05. GLASS ENCLOSURE / TEMPUS FUGIT
  <CHICK COREA & GARY BURTON DUET>
  06. CRYSTAL SILENCE
  <CHICK COREA AKOUSTIC BAND (CHICK COREA,
  DAVE WECKL & JOHN PATITUCCI)
>
  07. BESSIE'S BLUES

  DISC 2
  <CHICK COREA AKOUSTIC BAND (CHICK COREA,
  DAVE WECKL & JOHN PATITUCCI)
>
  01. AUTUMN LEAVES
  <ORIGIN (CHICK COREA, AVISHAI COHEN, JEFF
  BALLARD, STEVE WILSON, STEVE DAVIS & TIM
  GARLAND)
>
  02. ARMANDO'S TANGO
  <CHICK COREA & GONZALO RUBALCABA DUET>
  03. CONCIERTO DE ARANJUEZ / SPAIN
  <CHICK COREA NEW TRIO (CHICK COREA, AVISHAI
  COHEN & JEFF BALLARD)
>
  04. LIFELINE
  <THREE QUARTETS BAND (CHICK COREA, MICHAEL
  BRECKER, EDDIE GOMEZ & STEVE GADD)
>
  05. QUARTE NO. 2, PART I
  <CHICK COREA NEW TRIO (CHICK COREA, AVISHAI
  COHEN & JEFF BALLARD WITH SPECIAL GUEST
  CHAKA KHAN)
>
  06. HIGH WIRE

(ストレッチ・レコード/STRETCH RECORDS 2003年発売/UCGU-7008/9)
(☆SACDハイブリッド盤仕様)
(CD2枚組)
(ライナーノーツ/チック・コリア,ドン・ヘックマン,小川隆夫)

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今田 勝 NOWIN / そよ風と私4

THE BREEZE AND I-1 「日本のジョー・サンプル今田勝が結成したフュージョン・バンドの「今田勝&ナウイン」。

 だ・か・ら“重厚なのに軽やかな”「ナウイン」サウンドは,明るくスイングしていた時代の「クルセイダーズ」に通じるものがある。
 『THE BREEZE AND I』(以下『そよ風と私』)における「ナウイン」と「クルセイダーズ」の類似点。それがタイム感!

 ジャズの間合いでフュージョンする瞬間の「何とも言えない音空間の絡み具合」が絶妙なのだ。その意味でジョー・サンプル今田勝こそ,真のキーボード・プレイヤーだと宣言できる。

 今田勝の強烈なタッチはジャズ・ピアノそのものなのに,これぞフェンダー・ローズそのものの音。チック・コリア系にはないジョー・サンプル系の独特の響きは格別。これぞ「ナウイン」の音であり「クルセイダーズ」の音なのだ。

 そして「クルセイダーズ」がジョー・サンプルのワンマン・バンドでないのと同じく「ナウイン」も今田勝のワンマン・バンドではない。
 管理人が『そよ風と私』の「ナウイン」に「クルセイダーズ」を感じてしまうのは『そよ風と私』が「ナウイン」史上最高に「フィーチャリング今田あきら」しているから!

THE BREEZE AND I-2 今田あきらのモダンなアレンジとシンセサイザーが,今田勝キーボードを“歌わされる”ために目まぐるしく動いている。

 同じ「ナウイン」であっても,他の「ナウイン」のアルバムはジョー・サンプルの初期のソロ・アルバムっぽいのだが『そよ風と私』だけは「クルセイダーズ」っぽいと思う。

 だから「クルセイダーズ」好きの管理人には「ナウイン」と来れば,まずは『そよ風と私』を連想する。そろそろジョー・サンプル今田勝松岡直也高中正義の季節がやってくる。

  01. THE BREEZE AND I
  02. SUBLIMINAL WIND
  03. SUNFLOWER SMILE
  04. JOYFUL TRIP
  05. AIR BALLOON
  06. AFTER THE RAIN
  07. HORSE RIDING
  08. HURRICANE
  09. THE SUMMER KNOWS

(ポリドール/POLYDOR 1989年発売/HOOP20341)

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チック・コリア・ニュー・トリオ / 過去,現在,未来4

PAST, PRESENT & FUTURES-1 「ジャズとは本来こうあるべきである。ピアノ・トリオとは本来こうあるべきである」。
 『PAST,PRESENT & FUTURES』(以下『過去,現在,未来』)の第一印象がこうであった。それ以来,何度も聴き返しているがその印象は未だに変わらない。

 『過去,現在,未来』は,伝統と現代,即興と編曲という永遠の命題に対するチック・コリアからの明確な解答である。チック・コリアの「アコースティックの追求の旅」は,ついに『過去,現在,未来』で,1つのゴールに到達したのだと思う。
 そう。『過去,現在,未来』は,よくある「実験作」の1枚ではない。「アコースティックの追求の旅」を終えるにあたり,チック・コリアが「こうすればこうなる」ことを事前に予想して録音された,精緻にして高集積,恐ろしく手が込んだピアノ・トリオの“集大成”なのである。

 複雑なビートに取り囲まれ,あれよあれよと言う間に有機的に絡み合った「音の洪水」に流されてしまうような感じ。不思議と典型的な4ビートが後ろに引っ込んでしまい,複雑に絡み合って進んで行くピアノ・トリオが「スライム状に」広がっていく。

PAST, PRESENT & FUTURES-2 チック・コリアの明確な意思の下にコントロールされたピアノ・トリオが,ベースアヴィシャイ・コーエンドラムジェフ・バラードと組んだ,その名も「チック・コリア・ニュー・トリオ」である。

 個人的には「ニュー・トリオ」のネーミングに,チック・コリアの“思いの強さ”が感じられる。
 『過去,現在,未来』は,チック・コリアの過去のキャリアを総括した“集大成”に違いない。つまりは『過去』である。
 その『過去』を『現在』の活動の母体である「オリジン」のリズム隊と組んだ,メインストリートなピアノ・トリオ。つまりは『現在』である。

 ではチック・コリア」が提示したピアノ・トリオの『未来』とは何のなのか? チック・コリアからの解答は「完全武装」であった。
 「チック・コリア・ニュー・トリオ」は,ジャズ本来の音楽,ピアノ・トリオ本来の音楽を具現化した“完全無欠”なジャズ・ピアノ

PAST, PRESENT & FUTURES-3 『過去,現在,未来』は,もはや一般のリスナーを寄せ付けない“横綱相撲”である。とにかく凄い。凄まじい。圧倒的なエネルギーで満ち満ちた「チック・コリア・ニュー・トリオ」。

 だから来る。「チック・コリア・ニュー・トリオ」はとにかく来る。お腹にズッシリと溜まって来る。
 管理人は『過去,現在,未来』のような硬派なピアノ・トリオが,ジャズ本来のピアノ・トリオと信じているが,中には『過去,現在,未来』を聴いて,これはジャズではない,と主張する人がいても不思議ではないとも想像する。

 『過去,現在,未来』には,一般的なジャズの楽しさを超えた厳しい演奏がみっちりと続いている。『過去,現在,未来』を聴く時の思いは「ニュー・トリオ」と対峙するような趣きを感じる。「スライム」が広がっていく様子を捉えられるかどうか,が勝負所なのである。
 つまり,軽い気持ちでBGM風に聞き流すわけにはいかない種類のジャズ・ピアノ。とても初心者には操ることができない“ジャズ・ピアノの怪物マシン”だと思う。“ピアノ・トリオのモンスター”なのである。

PAST, PRESENT & FUTURES-4 『過去,現在,未来』の圧倒的な演奏を前にして,ジャズ・ピアノに,これ以上の進歩を求めてもよいのだろう? お腹一杯である。満腹感に襲われて『過去,現在,未来』を聴いた日は他のジャズ・ピアノなど聴けなくなってしまう。

 だから『過去,現在,未来』を聴いていると『未来』への閉塞感を感じてしまって嫌になる。呆れるほどに完璧な演奏『過去,現在,未来』に“早過ぎた名盤”の称号を与えたい。

  01. Fingerprints
  02. Jitterbug Waltz
  03. Cloud Candy
  04. Dignity
  05. Rhumba Flamenco
  06. Anna's Tango
  07. The Chelsea Shuffle
  08. Nostalgia
  09. The Revolving Door
  10. Past, Present & Futures
  11. Life Line
  12. 500 Miles High

(ストレッチ・レコード/STRETCH RECORDS 2001年発売/UCCJ-3008)
(ライナーノーツ/チック・コリア,小川隆夫)
(☆スリップ・ケース仕様)

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チック・コリア / ソロ・ピアノ パート2〜スタンダード4

SOLO PIANO - STANDARDS-1 『SOLO PIANO−ORIGINALS』と同時購入した『SOLO PIANO−STANDARDS』(以下『ソロ・ピアノ パート2〜スタンダード』)。

 『EXPRESSION』で“つまずいた身”としては『ソロ・ピアノ パート2〜スタンダード』の方が敷居が高い。こちらとしても【SPAIN】【WHAT GAME SHALL WE PLAY TODAY】のように気楽に聴くわけにはいかない。
 だから批判の多かった『オリジナル』と『スタンダード』の「2枚組ではなく別売り」は個人的には望むところであった。

 『パート1〜オリジナル』以上に気合いを入れて向き合った『パート2〜スタンダード』の結論は,当たりであった。

 『EXPRESSION』と『スタンダード』の比較になるが『EXPRESSION』はチック・コリアの「アコースティックジャズへの回帰」を提示した“焼き直し”のアルバムであったが『ソロ・ピアノ パート2〜スタンダード』は「ジャズスタンダードの未来」を提示する“新解釈”のアルバムである。

 そう。『ソロ・ピアノ パート2〜スタンダード』は“新解釈”のビ・バップが目白押し。スタンダード・ナンバーからのインスピレーションをテーマとしたアドリブが中心であって「解体と再構築」風のアプローチは採っていない。原曲の精髄はそのままに自らの音楽に昇華すべく意を砕いている。
 バド・パウエルセロニアス・モンクからの影響を感じさせるセオリーに沿ったアドリブが,却って「THIS IS CHICK COREA」を強烈に感じさせる演奏に仕上がっている。

SOLO PIANO - STANDARDS-2 チック・コリアの“イマジネーションの広がり”が伝わってくる。チック・コリアの“独特なリズム感覚”が伝わってくる。
 既存の様式から解放されたペダルの使い方,音の切り方,そして音の残像と余韻,イマジネーション…。そのどれをとってもチック・コリアらしい創造性に溢れたジャズ・ピアノであり,ソロ・ピアノである。

 そう。『パート1〜オリジナル』以上に,チック・コリアオリジナリティを感じるのが『パート2〜スタンダード』。

 きっとチック・コリアは,ジャンルにこだわらない全方位型の“天才”ピアニストではないのだと思う。チック・コリアは“根っからの”ジャズの人なのだと思う。 ← 『SOLO PIANO−ORIGINALS批評との矛盾。

  01. Monk's Dream
  02. But Beautiful
  03. Blue Monk
  04. Ask Me Now
  05. Thinking Of You
  06. Yesterdays
  07. Dusk In Sandi
  08. It Could Happen To You
  09. 'Round Midnight
  10. So In Love
  11. How Deep Is The Ocean
  12. Oblivion
  13. Brazil
  14. Trinkle Tinkle

(ストレッチ・レコード/STRETCH RECORDS 2000年発売/MVCL-24024)
(ライナーノーツ/チック・コリア,小川隆夫)

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本田 雅人 / サクセス・ストリート5

SAXES STREET-1 本田雅人の実に6年振りとなるオリジナル・アルバム『SAXES STREET』(『サクセス・ストリート』)の「5つ星」を耳にして,本田雅人“完全復活”の言葉は似合わない。

 『サクセス・ストリート』は,年に1枚のペースで届けられた,良い意味で“いつも通りの”本田雅人のニュー・アルバム。本田雅人の中では『SOLID STATE FUNK』から1年振りであるかのような,続編を作った気分でいるのではなかろうか?

 それ位にブランクを感じさせない,これまでの延長線上に位置する“本田印”たっぷり注入の音造り。オンリーワンな本田雅人のポップなメロディーを超絶技巧と完璧なアンサンブルで奏でてくれている。
 『サクセス・ストリート』は,斬新でハイパーで難解なくせして,ダイレクトで耳馴染みの良いポップ・フュージョン。申し分ない。

 『サクセス・ストリート』に,6年間のブランクは感じないが6年間の変化は感じられる。本田さん,いつの間にか“GRPアーティスト”になっているし。
 音楽大学の教壇に立ってきたせいなのか? 教え手として音楽理論全体を学び直してアコースティックな音造りに目覚めてしまったように聴こえる。これはアコースティック楽器の出番が増えたという意味ではないのだが,曲造りをしていく過程で,自ずとエレクトリックではなくアコースティックな楽器での表現を選択してしまったかのように聴こえる。

 例えば,本田雅人自身もEWIを止めるつもりはないのだろうけど,結果としてEWIの使用はゼロ。塩谷哲ピアノ出演が多いし,あの松本圭司にもキーボード以上にピアノを多く弾かせている。井上陽介ウッドベースが超気持ちいい。
 まつ,結局は“エレアコなJAZZY”の【JURAKI】と【SEE YOU TOMORROW】の“懐メロ”にやられてしまっただけだったりして〜。

SAXES STREET-2 【PINOCCHIO】【BEYOND THE TIME】の高難度のアンサンブルこそが「THIS IS MASATO HONDA」。
 そしてアルバムに必ず1曲のチャーミングなフルート曲の【MEMORIES】。

 そんな中,超絶系でカッコイイ系の【SEVEN】【SAX STREET】を,聴いて感じて,クレジットを見てヤッパリ!
 この2トラックは本田雅人梶原順ギター松本圭司キーボード須藤満ベース則竹裕之ドラム。つまりは安定の本田バンド・サウンドにして本田雅人の王道!

 本田雅人とは本田バンド → 『SAXES STREET』とは『SUCCESS STREET』!

PS 本田雅人の『サクセス・ストリート』が48分36秒。T−スクェアの『PARADISE』が48分59秒。70分が標準時なご時世でこんな偶然ってあるんだなぁ。いいや,偶然ではなくご縁が続いているのです!

  01. Seven
  02. Memories
  03. 俺たちの太陽
  04. Pinocchio
  05. Beyond the Time
  06. JURAKI
  07. Sax Street
  08. See you tomorrow

(GRP/GRP 2015年発売/UCCJ-2126)
(☆SHM−CD仕様)

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チック・コリア / ソロ・ピアノ パート1〜オリジナル3

SOLO PIANO - ORIGINALS-1 『EXPRESSION』で“懲りてしまった”チック・コリアソロ・ピアノ
 しかし,もう一度だけチック・コリアを信じてみたくなった。

 その理由はいろいろあるが,一番の理由は小曽根真の『BREAKOUT』である。チック・コリア小曽根真って,テクニカルでクラシカルな共通点があるものでして,チック・コリアに『BREAKOUT』のようなアルバムを勝手に求めてしまった。

 さて,結論から言えば『SOLO PIANO−ORIGINALS』(以下『ソロ・ピアノ パート1〜オリジナル』)は,ハズレであった。
 正確には悪くはないのだが『BREAKOUT』を聴いて感動した時の“エモーション”が伝わってこないのでハズレとする。

 多分,管理人はチック・コリアとはシンクロできない。チック・コリアゲイリー・バートンのような関係性にはなれそうもない。
 大概のチック・コリアのアルバムを聴き続け,チック・コリアの音楽は,ウソ偽りなしに好みなのだけど,でも親友を前にして語りあう感じにはなれない。心のドコかで,自分とは違う人だ,と感じてしまう部分がある。その最大の原因がチック・コリアの一連のソロ・ピアノ集なのだと思う。

 対照的に小曽根真キース・ジャレットの場合は,ピアノトリオではそこまで感じないのに,これがソロ・ピアノとなると熱狂してしまう。全身全霊を傾けて聴いてしまう何かがある。
 「見えない壁を感じてしまう」チック・コリアと「ズブズブの」小曽根真キース・ジャレットとの差。

SOLO PIANO - ORIGINALS-2 要は『ソロ・ピアノ パート1〜オリジナル』にはのめり込めなかった。それだけのこと。1枚通して聴き通すのが辛く感じたということ。早く終わってくれと思ってしまったこと。

 きっとチック・コリアは“根っからの”ジャズの人ではないのだと思う。チック・コリアは,ジャンルにこだわらない全方位型の“天才”ピアニストなのだと思う。 ← 『SOLO PIANO−STANDARDS批評との矛盾。

  01. Brasilia
  02. Yellow Nimbus
  03. Prelude #4, Opus 11
  04. Prelude #2, Opus 11
  05. Children's Song #6
  06. Children's Song #10
  07. Armando's Rhumba
  08. April Snow
  09. The Chase
  10. The Falcon
  11. Swedish Landscape
  12. Spain
  13. What Game Shall We Play Today
  14. Children's Song #12

(ストレッチ・レコード/STRETCH RECORDS 2000年発売/MVCL-24023)
(ライナーノーツ/チック・コリア,小川隆夫)

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TOKYO FM / “GOODLUCK”LIVE / T-SQUARE

TOKYO FM / “GOODLUCK”LIVE / T-SQUARE 昨日,TOKYO−FM系「“GOODLUCK”LIVE」にT−SQUAREがゲスト出演しました。
 41枚目のオリジナル・アルバム『PARADISE』と「ライブハウスツアー2015〜ホールツアー2015」のプロモーションです。

 昨日は福岡も冷たい雨。午前中から出歩き,お昼は友人7人で集まって食事をし,放送時間ぎりぎりにびしょ濡れで帰宅。『PARADISE』の生演奏を聴いて元気を取り戻す予定でしたが…。
 新譜『PARADISE』が聴けるとあって,ワクワクしながらラジオをつけたのですが,諸事情のせいでほとんど演奏は聴けずじまい。う〜ん。残念。

 会話の後ろでうっすらと流れる『PARADISE』の印象は「夏アルバム」だということ。昨日のセットリストでは【PARADISE】以外は全てEWI曲だった気がすること。そして坂東慧の圧倒的なドラミング
 まっ,ラジオの無料の生ライブ・パーティーだったわけだし,上記の3つが聴き取れたのだからそれで十分? 『PARADISE』を聴く楽しみは3日後までおあずけです。

 紆余曲折を経て諸事情も徐々に収まり,後半の2曲が演奏される時間には,管理人も“我らが”T−SQUAREもエンジン全開! 神業が炸裂する「音の匡たちの会話」が聞こえ出してからは,自室の空気感もカラッと除湿!

 エンディングで流れた伊東たけしからのメッセージ。「まだまだスクェア,頑張っています。こういう音楽ってライブの方が更に盛り上がりますから,僕らがジタバタしているこの姿を見ながら。やっぱり音楽は生が一番です。是非,ライブで盛り上がりましょう」が心に届きました。

PS 後半の2曲【OMENS OF LOVE】と【TRUTH】を「歌い継がれるというより弾き継がれる曲」という紹介がなされていたが,このコメントいいなぁと思いました。

 以下,オンエア曲一覧です。

01: 【MYSTIC ISLAND】 / T−SQUARE
02: 【VIVID】 / T−SQUARE
03: 【PARADISE】 / T−SQUARE
04: 【THROUGH THE THUNDERHEAD】 / T−SQUARE
05: 【SURFIN’ ON THE SKY】 / T−SQUARE
06: 【OMENS OF LOVE】 / T−SQUARE
07: 【TRUTH】 / T−SQUARE

チック・コリア & オリジン / チェンジ4

CHANGE-1 「オリジン」の『CHICK COREA AND ORIGIN』は,あの時期のものとしては相当に好きで聴き込んだ思い出がある。

 チック・コリアアコースティックジャズ・コンボ=「チック・コリア & オリジン」は,ニュー・メインストリームの王道スタイルである。
 この手のジャズ・コンボの演奏は結構耳にしてきたつもりだったが「チック・コリア & オリジン」の美しいピアノと軽快な3管との掛け合いでクライマックスへと登りつめていく音楽の過程が大好物で「実はこういうのが聴きたかった」と思ってしまった。
 『CHICK COREA AND ORIGIN』から流れてくる“伝統とトレンドの両面ミックス”が大好きだった。

 ポピュラーな人気など気にしない玄人志向の“ジャズの職人集団”な「チック・コリア & オリジン」。普通っぽく聴こえて実は普通には弾いていない“ひねくれた音楽”がツボにハマッタのだ。

 そんな「チック・コリア & オリジン」の2ndが『CHANGE』(以下『チェンジ』)である。
 1st『CHICK COREA AND ORIGIN』は,複雑ではあってもラフさの残る,そこはライブ盤ならではの即興演奏っぽい音。あれから1年経ち,バンドのコンセプトも固まったスタジオ盤の『チェンジ』では明快な“音のヒダ”が出来上がっている。

 「オリジン」の真髄とは,アヴィシャイ・コーエンが織り成す,音楽が複雑に絡み合ったテキスタイルに,チック・コリアがエッセンスを散りばめて完成したテクスチャーである。
 そう。「オリジン」の魅力とは,チック・コリアアヴィシャイ・コーエンの“夢の共演”なのである。

 2人の天才が1つのなるための空気感のようなものが「チック・コリア & オリジン」には確実に存在している。よくある“双頭バンド”のそれではない。
 チック・コリアアヴィシャイ・コーエンが有する,絶対的な自信とかプライドのような「人間としての悪の部分」での一体感と表現したら伝わるだろうか?

 『チェンジ』でも「チック・コリア & オリジン」は“ひねくれた音楽”を展開している。隠れた筋肉の塊りのような音のヒダが波打っている。
 「裏の裏が表」であるような仕掛けが『チェンジ』のコンセプトである。ジャズには,こんな新しい楽しみ方があることを教えてくれたと思っている。

CHANGE-2 ただし「裏の裏が表」ならいいのだが,チック・コリアアヴィシャイ・コーエンの“夢の共演”が「アヴィシャイ・コーエンアヴィシャイ・コーエンチック・コリア」になっている。

 『チェンジ』とは,アヴィシャイ・コーエンチック・コリアへの『チェンジ』の意味にも“裏読み”できる。
 『チェンジ』は,こねくり回しすぎたかなぁ。勢い余ってハミ出してしまったのかなぁ。面白さで1stを超えきれていないなぁ。

 『チェンジ』から受けた印象としては,パット・メセニーオーネット・コールマンの『SONG X』に通じるニュアンス。
 チック・コリアと共演できたアヴィシャイ・コーエンの“胸の高鳴り”が,チック・コリアらしくもなくアヴィシャイ・コーエンらしくもない“なんでこうなるの!”的な音楽の原動力なのだと思う。 

  01. Wigwam
  02. Armando's Tango
  03. Little Flamenco
  04. Early Afternoon Blues
  05. Before Your Eyes
  06. L.A. Scenes
  07. Home
  08. The Spinner
  09. Compassion (Ballad)
  10. Night (Lylah)
  11. Awakening
  12. Psalm

(ストレッチ・レコード/STRETCH RECORDS 1999年発売/MVCL-24014)
(ライナーノーツ/小川隆夫)

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スイングジャーナル読者が選ぶジャズ名盤ベスト100-18

 スイングジャーナル誌2001年1月号で実施された読者アンケート企画「21世紀に残したい読者が選ぶ名盤ベスト100」のスーパーカウントダウン。それが「スイングジャーナル読者が選ぶジャズ名盤ベスト100」。
 今回は11〜15位の発表です。

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フル・ハウス★15.フル・ハウス
ウェス・モンゴメリー


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エリック・ドルフィー・アット・ザ・ファイブ・スポットVol.1+1★14.エリック・ドルフィー・アット・ザ・ファイブ・
スポット VOL.1
エリック・ドルフィー


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クッキン★13.クッキン
マイルス・デイビス


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スタディ・イン・ブラウン★12.スタディ・イン・ブラウン
クリフォード・ブラウン



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ブルー・トレイン★11.ブルー・トレイン
ジョン・コルトレーン


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 ウェス・モンゴメリーの『フル・ハウス』がランクイン。15位のランクインにほっと胸を撫でおろす。
 なぜなら「スイングジャーナル読者が選ぶジャズ名盤ベスト100」におけるギタリストのアルバムは,56位の「ジム・ホールアンフェラス協奏曲」以来,久々だったのだから…。

 まぁ,ジャズにおいてギターという楽器は相対的に人気薄。やはりジャズとはトランペットサックスがメイン。
 でも,だからといってギタージャズ的でないとは思わない。理由はウェス・モンゴメリーであり『フル・ハウス』である。

 ウェス・モンゴメリーの「オクターブ奏法」のギターが,あのジョニー・グリフィンテナーサックス,あのウィントン・ケリーピアノ,あのポール・チェンバースベース,あのジミー・コブドラムを圧倒している。
 ウェス・モンゴメリーの「親指ピッキング」のギターが乗りに乗ってドライブしている。ホーン・ライクなギターが歌っている。

 『フル・ハウス』のようなライブ盤を聴かされたら,ジャズギターはマイナー,とは口が裂けても言えなくなる。ウェス・モンゴメリーランクインに喜び以上の安堵感を覚える。

 読者の皆さん。ギター界にもジャズ・ジャイアンツは結構多いんですよっ。早速,チェック&フォロー!

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