『MINGUS AH UM』(以下『ミンガス・アー・アム』)を聴いていると,チャールス・ミンガスの“人間”を意識せずにはいられなくなる。 『ミンガス・アー・アム』でチャールス・ミンガスがやったことは,ジャズという音楽を武器にしたプロパガンダであった ...
2015年10月
チャールス・ミンガス / 直立猿人
『PITHECANTHROPUS ERECTUS』(以下『直立猿人』)は,チャールス・ミンガスの「ショーケース」である。 『直立猿人』を繰り返し聴けば,チャールス・ミンガスの「類まれなる音楽性」,すなわち作曲家として,編曲家として,ベーシストとして, ...
チック・コリア / ポートレイト
『SOLO PIANO:PORTRAITS』(以下『ポートレイト』)は,チック・コリアのユニークな性格そのもののソロ・ピアノで描かれた『ポートレイト』=「音楽の肖像画」で間違いない。 ジャズ・スタンダード,クラシック,チック・コリアのオリジナルを, ...
DIMENSION / 28
『28』は,何度聴いてもピンと来ない困ったちゃん。でも心配などしていない。なぜなら『26』も『27』も,一聴した際は同じようなものだった。『28』もそのうち耳に馴染んでくるだろう。 あれから1週間。まだ『28』は,ピンと来ていない。最大の欠陥はサビ ...
チック・コリア・トリオ / トリロジー
ピアノのチック・コリア,ベースのクリスチャン・マクブライド,ドラムのブライアン・ブレイドによる,チック・コリアの何代目かの新ピアノ・トリオによるライブ盤『TRILOGY』(以下『トリロジー』)が真に素晴らしい。 リスナーのすぐ目の前でチック・コリア ...
渡辺 貞夫 / アイム・ウィズ・ユー
『I’M WITH YOU』(以下『アイム・ウィズ・ユー』)を聴いて感じることは,みんなが渡辺貞夫のことを大好きだということだ。 ステージの共演者だけではなく,裏方さんにしても,オーチャードホールに足を運んだ観客にしても『アイム・ウィズ・ユー』のレ ...
チック・コリア / ザ・ヴィジル
チック・コリアの新プロジェクトとして“鳴り物入りで”発売された「チック・コリア & ザ・ヴィジル」による『THE VIGIL』(以下『ザ・ヴィジル』)。 確かに意欲的で挑戦的でチック・コリアのフュージョンの王道で素晴らしいのだけれど,管理人としては ...
松居 慶子 / コンポジションズ
「スムーズ・ジャズ NO.1 アーティスト」松居慶子がアメリカで大ヒットした理由は,スムーズ・ジャズ専門ラジオ局でのパワープレイにあると言われている。 アメリカとラジオ。カーステレオから流れる音楽と窓から流れる風景。ドライブにロックを大音量で流すのは今 ...
松居 慶子 / フルムーン・アンド・ザ・シュライン
松居慶子こそがスムーズ・ジャズ界の「スーパースター」である。『FULL MOON AND THE SHRINE』(以下『フルムーン・アンド・ザ・シュライン』)を聴く度に,その完璧な出来栄えに唸らされてしまう。 そう。『フルムーン・アンド・ザ・シュライ ...
リターン・トゥ・フォーエヴァー / ザ・マザーシップ・リターンズ
『THE MOTHERSHIP RETURNS』(以下『ザ・マザーシップ・リターンズ』)について,どうしても語らなければならないのは『ザ・マザーシップ・リターンズ』は「RETURN TO FOREVER Ⅳ」名義であるという1点に尽きる。 2008 ...
チャノ・ドミンゲス・トリオ / コン・アルマ
今や,スパニッシュ・ジャズと来れば,必らず名前が挙がるであろうチャノ・ドミンゲスが「フラメンコとの融合」なしで作った「正統派」ピアノ・トリオの佳作が『CON ALMA』(以下『コン・アルマ』)である。 『コン・アルマ』を一聴してチャノ・ドミンゲスの ...
スイングジャーナル主催 ジャズ・ディスク大賞 1967年度(第1回)
「スイングジャーナル」誌が,レコード会社各社の自薦ノミネート作品を基にして,国内で該当年度中に発売されたCD/LP/ビデオを対象に同誌委託の「ジャズ・ディスク大賞選考委員」によって選出される,日本ジャズ界に最も貢献した作品に贈られる「ジャズ・ディスク大 ...