アドリブログ 〜JAZZ/FUSION批評〜

ジャズ/フュージョン批評ブログ CD, DVD, ALBUM REVIEW, TRACK REVIEW and more

2019年10月

上原 ひろみ / SPECTRUM4

SPECTRUM-1 上原ひろみの10年振りのピアノ・ソロSPECTRUM』をフラゲして購入後1カ月聴き続けた。
 正確にはこの1カ月間,ボーナスディスクの『LIVE AT BLUE NOTE NEW YORK 2010』ばかりを聴いていたし,途中からは『PLACE TO BE』を聴くようになった。

 『BRAIN』『SPIRAL』『VOICE』『MOVE』まで引っ張り出しては『SPECTRUM』と交互に聴き比べてみたりもした。遂には更に進んで山中千尋を聴いてみたりしちゃって…。

 少しでも『SPECTRUM』が,引っ掛かってくれれば,美味しい部分を聴き逃していたのでは,とファンとしては様々な角度から最大限の努力を払ってみたつもりです…。

SPECTRUM-2 管理人の結論。『SPECTRUM批評

 残念ながら『SPECTRUM』を2度と聴くことはないと思う。仮に時間が余って,上原ひろみピアノ・ソロを聴こうと思ったとしたら,断然『PLACE TO BE』を選ぶ。この2枚のクオリティには途方もなく大きな差がついている。一体どうした上原ひろみ

 『SPECTRUM』からは,いいメロディーが出て来ない。管理人が上原ひろみに惚れたのはピアニストとしてではない。名コンポーザーとしての“HIROMI”に惹かれている。なのに一体どうした上原ひろみ

SPECTRUM-3 この不調は環境の変化なのか? やはりアンソニー・ジャクソンのリタイアが痛い。もはや「トリオ・プロジェクト」の再始動は望めない。『SPECTRUM』は次の人選に入りながらの,間を埋めるためのピアノ・ソロ企画だったのだろう。

 『SPECTRUM』は内容が薄い。【KALEIDOSCOPE】と【SPECTRUM】には上原ひろみの“らしさ”があるが,正直,CDを聴き終えて頭の中でリフレインする曲が1曲もなかった。オリジナル曲の不作が今回のカヴァー曲の大量採用に向かわせたのだろう。

 いつのまにか管理人の視聴行動は,チャーリー・チャップリンに捧げたラグタイム風のテンポ・チェンジが面白い【MR.C.C.】と,これぞ!名バラードな【SEPIA EFFECT】の2曲だけを聴くアルバムと化している。
 『SPECTRUM批評は以上で終わり〜。

SPECTRUM-4 さて,ここからは『LIVE AT BLUE NOTE NEW YORK 2010批評
 実はボーナスディスクの『LIVE AT BLUE NOTE NEW YORK 2010』って,同タイトルで2011年にリリース済のDVDの音声部分のリマスタリング盤である。

 これが超いいライブ盤でして,特に【THE GAMBLER】における観客との“戯れ具合”に上原ひろみの陽性がハッキリと出ている。
 帰って来い! “エンターテイナー”の上原ひろみ! 戻って来い! 『PLACE TO BE』で聴かせてくれた“おセンチな”上原ひろみ

  01. Kaleidoscope
  02. Whiteout
  03. Yellow Wurlitzer Blues
  04. Spectrum
  05. Blackbird
  06. MR. C.C.
  07. Once in a Blue Moon
  08. Rhapsody in Various Shades of Blue
  09. Sepia Effect

    Bonus Disc〜Live at Blue Note New York 2010
  01. BQE
  02. Sicilian Blue
  03. Choux a la Creme
  04. Pachelbel's Canon
    Viva! Vegas
  05. Show City, Show Girl
  06. Daytime in Las Vegas
  07. The Gambler
  08. Place to Be

(テラーク/TELARC 2019年発売/UCCO-8031/2)
(☆直輸入盤仕様 ライナーノーツ/上原ひろみ,川口美穂)
★【初回限定盤】 SHM−CD2枚組
★豪華スリップ・ケース仕様
★8P別冊ブックレット

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アンソニー・ブラクストン / イン・ザ・トラディション VOL.25

IN THE TRADITION VOL.2-1 『IN THE TRADITION VOL.1』『IN THE TRADITION VOL.2』(以下『イン・ザ・トラディション VOL.2』)の発表はアンソニー・ブラクストンにとって,自身のこれまでのキャリアを自分で否定するような困難な作業だったことだろう。
 いいや,そうではなく,初めて経験するクリエイティブな作業であった。産みの苦しみを経験したと表現するのが適切か?

 ジャズスタンダードをかなり崩して吹いているとはいえ,定速ビートやコード進行,あるいは決まった小節数といった制限を守って演奏が進んでいく。
 いいや,そんな制限を課されたセッティングだったからこそ,新鮮味溢れるフレージングが創造されたと言えるだろう。アンソニー・ブラクストンの潜在能力,今までとは全く別の蛇口がひねられた形である。

 アンソニー・ブラクストンが伝統的なスタンダードに新たな命を吹き込んでいる。フリー育ちだから演奏できる4ビートが音空間に拡散されている。
 フリーに走りそうで走らない演奏というのは,得てして不完全燃焼で終わる,聴いていてつまらない演奏が多い。その点で『イン・ザ・トラディション VOL.2』でのアンソニー・ブラクストンは,ギリギリのところを攻める緊張感を失わない。
 成功の要であるテテ・モントリューピアノ・トリオも,時に寄り添い時に煽り続ける,超絶系のいい演奏だと思う。

 ゆえに『イン・ザ・トラディション VOL.2』のハイライトとして,管理人は異色の【DONNA LEE】を指名したい。
 ビ・バップを代表する急速調の【DONNA LEE】をアンソニー・ブラクストンアルトサックスではなくコントラバスクラリネットで料理する。

IN THE TRADITION VOL.2-2 一般的なクラリネットより2オクターヴ下の音程でウネウネ演るものだから,テーマならまだしもアドリブとなると,一体何を演奏しているのか聴き取り不能。

 この超低音域でブリブリ鳴ってる品のない地響き?に合わせて(と言うより無視するかのように?)テテ・モントリューピアノ・トリオがバッキングが実に見事なバップの演奏を繰り広げている。下手なフロントをめちゃくちゃ上手いリズム・セクションがバッキングしているような演奏になっている。アンソニー・ブラクストンを圧倒するテテ・モントリューピアノニールス・ペデルセンベースに萌えるのです。

 まるで「正義と悪のせめぎあい」のように聴こえる【DONNA LEE】の奇異なコントラストに接して「醜悪」と感じた人は正常な感覚の持ち主であろう。逆に美しいと感じた方は「こっちの世界」の方です。仲良くいたしましょう。

  01. WHAT'S NEW
  02. DUET
  03. BODY AND SOUL
  04. MARSHMALLOW
  05. DONNA LEE
  06. MY FUNNY VALENTINE
  06. HALF NELSON

(スティープルチェイス/STEEPLECHASE 1976年発売/VACE-1072)
(ライナーノーツ/小川隆夫)

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熱帯JAZZ楽団 / XII〜THE ORIGINALS〜4

XII〜THE ORIGINALS〜-1 「熱帯JAZZ楽団」は「カヴァーを超えるオリジナル」を楽しみとする管理人。

 オリジナルベスト集『将供 腺圍硲邸。錬劭稗韮稗裡腺味咫』だが,収録曲の三分の二はコレクション済だったので買わなくても良かったのだが,ちょうどセールのタイミングでGET。新緑の【ススーディオ】も入っているし,結果としては「やっぱり買ってよかった〜」。

 改めて『将供 腺圍硲邸。錬劭稗韮稗裡腺味咫』を聴いて感じた本物感。「熱帯JAZZ楽団」は本物である。
 そんなことは分かっている。「熱帯JAZZ楽団」が偽物なんて思っちゃいない。何が言いたいかというと「熱帯JAZZ楽団」には,どうしても「パフォーマンス集団」のイメージがつきまとうということ。

 比較して申し訳ないのだが,例えば小曽根真の「ノー・ネーム・ホーセズ」も「熱帯JAZZ楽団」と同じくエンターテインメントを意識して活動している。だが小曽根真から来るアーティスティックなイメージがつきまとう。どうしてもカルロス菅野と来れば松岡直也なんだよなぁ。

 だ・か・ら『将供 腺圍硲邸。錬劭稗韮稗裡腺味咫』を聴いて「熱帯JAZZ楽団」のクオリティの高さにグッときた。正しく難曲を難曲に聴こえさせないプロ集団である。
 「熱帯JAZZ楽団」とは素晴らしいコンポーザー集団にして素晴らしいアレンジャー集団である。ネタのアイディアが無限臓なのは大所帯ゆえの特権であろう。

 『将供 腺圍硲邸。錬劭稗韮稗裡腺味咫』での新発見は,神保彰の脱退によるバンド・サウンドのブレない部分とブレる部分の両輪であった。
 いつの頃からだろう。管理人は「熱帯JAZZ楽団」に解散した「JIMSAKU」の拡大版&後継バンドをイメージしながら聴いている。だから「熱帯JAZZ楽団」の中に存在する「JIMSAKU」の遺伝子,そして森村献の遺伝子を見つける楽しさがある。

XII〜THE ORIGINALS〜-2 幸いなことに神保彰が脱退しても「熱帯JAZZ楽団」のバンドの色に大きな変化は感じられない。これぞブレないバンド・サウンド確立の成果であるだろうし,カルロス菅野にとっては非常にラッキーな結果と言える。

 管理人は神保彰が抜けても「カシオペア」本体を聴き続けてきた。本田雅人が抜けても「スクェア」本体を聴き続けてきた。
 しかし .咼奪亜Ε丱鵐匹痢熱帯JAZZ楽団」の場合 ◆JIMSAKU」の後継バンドの場合は話は別である。
 バンド・サウンドに確実に刻まれている神保彰の機微。神保彰が“いるかいないか”は小さいようで今後大問題に発展するのかもしれません。 

  01. DESCARGA TROPICAL
  02. OBATALA
  03. MI TIERRA NATAL
  04. EPOCA DE ORO
  05. SNAKEMAN'S SHUFFLE
  06. AZUL
  07. DUENO DEL SOLAR
  08. EDDIE PAL MONTE
  09. ALMOST THERE
  10. RENDEZ-VOUS
  11. NEO BOOGALOGY
  12. SUSSUDIO

(ビクター/JVC 2008年発売/VICJ-61563)

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アンソニー・ブラクストン / イン・ザ・トラディション VOL.15

IN THE TRADITION VOL.1-1 『IN THE TRADITION VOL.1』(以下『イン・ザ・トラディション VOL.1』)の購入目的はアンソニー・ブラクストンではなかった。
 尤もアンソニー・ブラクストンの演奏を1度も聴いたことがなかったので,どんなものかという興味もあった。しかし管理人にとってアンソニー・ブラクストンは“おまけ”であって,主たる購入目的はテテ・モントリューピアノであり,ニールス・ペデルセンベースであり,アルバート・ヒースドラムである。要は超絶系のテテ・モントリューピアノ・トリオスタンダード集が聴きたかった。

 アンソニー・ブラクストンコントラバスクラリネットが強烈! 危ういノリのアルトサックスの表は好きだし裏はもっと大好き!
 そう思えるのも,正統派気取りでアヴァンギャルド丸だしなアンソニー・ブラクストンアルトサックステテ・モントリュートリオが見事にまとめ上げている。
 ズバリ,テテ・モントリューあってのアンソニー・ブラクストン名演集なのである。

 事実『イン・ザ・トラディション VOL.1』を聴いた後,アンソニー・ブラクストンの有名フリー・ジャズを幾枚か購入してみたのだが,どうにも気に入らずに中古CD屋送り。
 たまたま出会ったテテ・モントリューあっての『イン・ザ・トラディション VOL.1』が,管理人とアンソニー・ブラクストンの偶然にして幸運な出会いだったのだと,後から思い知らされた次第である。そういうことで『イン・ザ・トラディション VOL.2』には即・飛びついてしまった。

 そう。異端と正統派が組した“異種格闘技盤”『イン・ザ・トラディション VOL.1』の挑戦者とは,初めてスタンダードに取り組んだアンソニー・ブラクストンの方ではない。真の挑戦者とは暴れ馬の手綱を握ったテテ・モントリューの方なのである。

 『イン・ザ・トラディション VOL.1』におけるアンソニー・ブラクストンの何がそこまで管理人を魅了するのか? その答えはアート・ペッパーである。ストレート・アヘッドなハードバップを演奏するアンソニー・ブラクストンを聴いているとアート・ペッパーを感じるのだ。
 剃り込みアイパーのアンソニー・ブラクストンが七三分けに転じてスタンダードで押し込もうとすると「あら不思議」アート・ペッパーへと変身してしまう。「どうして,こういうことになったのか?」という意味で,このまさかの化学反応を面白いとは思いませんかっ!?

 尤もこれには秘密があってコントラバスクラリネットの【GOODBYE PORK PIE HAT】の後でアルトサックスの【JUST FRIENDS】。再びコントラバスクラリネットの【ORNITHOLOGY】の後でアルトサックスの【LUSH LIFE】。
 この硬軟織り交ぜた「バケモノとクソマジメ」の展開が,管理人の頭の中のアート・ペッパーを浮かび上がらせるのだ。特に後期のアート・ペッパーのあの凄み。

IN THE TRADITION VOL.1-2 いや〜,スティープルチェイスニルス・ウインターのマジックにやられてしまった。ライナーノーツを読むと,元々この企画はアンソニー・ブラクストンのためではなくデクスター・ゴードンのためのものだったそうだが,デクスター・ゴードンの代役としてアンソニー・ブラクストンを指名した企画力に恐れ入ってしまう。

 ジャズ・マニアの常識では想像できなかった極上の音がニルス・ウインターには想像できたのだ。アンソニー・ブラクストンの中の後期アート・ペッパーが吹き上げるスタンダードの音を…。そうしてテテ・モントリュートリオが見事にまとめ上げた,前人未到の化学反応の音を…。

 テテ・モントリューニールス・ペデルセンが組めば,アンソニー・ブラクストンが垂れ流す,音楽的とは呼べない,何とも表現し難い異次元のスタンダードが,ちゃんと音楽として聴こえてしまう。

 テテ・モントリューが好きで後期アート・ペッパーが好き。この条件に当てはまるジャズ・マニアであるならば,スタンダードの基本を押さえた上で,音楽的にアヴァンギャルドしてしまうアンソニー・ブラクストンに必らずや魅了されることをここに保証する。

  01. MARSHMALLOW
  02. GOODBYE PORK PIE HAT
  03. JUST FRIENDS
  04. ORNITHOLOGY
  05. LUSH LIFE
  06. TRANE'S BLUES

(スティープルチェイス/STEEPLECHASE 1974年発売/VACE-1011)
(ライナーノーツ/熊谷美広)

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熱帯JAZZ楽団 / XI 〜LET'S GROOVE〜4

XI 〜LET'S GROOVE〜-1 『将機 腺味釘圈韮咫。韮劭錬錬孱邸』とは「熱帯JAZZ楽団」ではなく「熱帯POPS楽団」のような,誰もが知っているハッピー&グルーヴィンな「ラテン・ポップス・ビッグ・バンド」集。

 「熱帯JAZZ楽団」がここまでJAZZを捨てて来るとは? 正直『将機 腺味釘圈韮咫。韮劭錬錬孱邸』でのサウンド・メイキングに驚いてしまった。
 「熱帯JAZZ楽団」とは“エンターテインメント!”が結成当時からのキャッチコピーであったが,個人的には『将機 腺味釘圈韮咫。韮劭錬錬孱邸』をもって,カルロス菅野が公言してきた「熱帯JAZZ楽団」=“エンターテインメント!”が完成を迎えたように思っている。

 大ヒット・ディスコ・チューンがビッグ・バンド編成で演奏されるとこんなにも楽しい音楽になるなんて! 一度本物のディスコ・ホールに『将機 腺味釘圈韮咫。韮劭錬錬孱邸』を流してみてほしい。みんながどこまで踊り狂うのかを自分の目で見て見たい願望を抱いた。

 おっと,DJが『将機 腺味釘圈韮咫。韮劭錬錬孱邸』を選曲すれば実現する。某有名DJの皆さん。どなたか本気で『将機 腺味釘圈韮咫。韮劭錬錬孱邸』を聴いて&試してみませんか?

 「熱帯JAZZ楽団」が“JAZZの看板”を降ろしてことで,かえってテクニックが際立つ構図が聴こえてくる。
 JAZZの優位性である小難しい演奏から離れた「人を惹きつける」演奏こそが“エンターテインメント!”。すなわち「観客と一体になって歓べる音楽」こそが“エンターテインメント!”。

 だから『将機 腺味釘圈韮咫。韮劭錬錬孱邸』で“エンターテインメント!”が完成したと思う理由。それは【ヒップ・トゥ・ビー・スクエア】【セ・ラ・ヴィ】【愛がすべて】【フライ・ミー・ザ・ムーン】【レッツ・グルーヴ】【エレガント・ピープル】【ピック・アップ・ザ・ピーセズ】といった,キャッチーで踊れる有名POPチューンを演奏しているのが理由ではない。

XI 〜LET'S GROOVE〜-2 そうではなくて「人を惹きつける」演奏要因,それこそハイ・テクニックのバッグボーンから来る“余裕を持った演奏技術”がリスナーを魅了するのだと思う。
 ウケる曲をやること,ウケるネタをやることにどうしても目が行きがちであるが,それをやってもカッコ悪くなんないの「熱帯JAZZ楽団」の凄さなのだと思う。
 アーティスティックでストイックな方向に背を向けた,分かりやすい演奏なのに質の高い演奏の空気感。この空気感を出せるのが「熱帯JAZZ楽団」の凄さなのだと思う。

 今夜の『将機 腺味釘圈韮咫。韮劭錬錬孱邸批評は,くどくどと書きたくなどない気分…。
 音楽って理屈じゃなくて聴いて楽しければそれで十分…。ジャズにもラテンにも興味がなくてそれで十分…。「熱帯JAZZ楽団」とは“エンターテインメント!”なのだから…。

  01. HIP TO BE SQUARE
  02. SOMEBODY I KNOW
  03. C'EST LA VIE
  04. CAN'T GIVE YOU ANYTHING (BUT MY LOVE)
  05. FLY ME TO THE MOON
  06. LET'S GROOVE
  07. ENAMORADORA
  08. ELEGANT PEOPLE
  09. DESCARGA TROPICAL
  10. PICK UP THE PIECES
  11. CERVEZA

(ビクター/JVC 2007年発売/VICJ-61447)

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ゲイリー・バーツ〜ソニー・フォーチュン / アルト・メモリーズ4

ALTO MEMORIES-1 ゲイリー・バーツソニー・フォーチュンである。この2人の名前の並びを見ると,ゲイリー・バーツ個人でもソニー・フォーチュン個人でもなく,一気に電化マイルス・モードへトリップしてしまう。

 それぐらいにマイルス・デイビスの信者にとってはパワーのある名前である。ゲイリー・バーツソニー・フォーチュン在籍時のマイルスのバンドこそが“帝王”マイルス・デイビスのキャリアの頂点と重なっている。

 そう。キース・ジャレット在籍時のゲイリー・バーツと『アガパン』でのソニー・フォーチュン。そんな2人の共演盤が発売されると聞けばマイルスのファンなら買わずにはいられないというもの。

 ただし『ALTO MEMORIES』(以下『アルト・メモリーズ』)は,非・電化マイルスジャズスタンダード集である。
 ゲイリー・バーツソニー・フォーチュンが『アルト・メモリーズ』でトリビュートしたのは,マイルス・デイビスではなくアルトサックスの巨匠たちである。

 チャーリー・パーカーオリヴァー・ネルソンキャノンボール・アダレイジジ・クライスジャッキー・マクリーンオーネット・コールマンベニー・カータージョニー・ホッジズの名曲を,はみ出すことなく渋目の演奏でまとめ上げたアルバムである。

 それにしてもたまたまなのかどうなのか? 「これぞ,ツインアルト」と思わせるような演奏が1曲もない。ゲイリー・バーツソニー・フォーチュンが同時に音を鳴らす場面が極端に少ない。アルト2本のバトルがほんとんどないのが個人的に不満である。

 ゲイリー・バーツソニー・フォーチュンが入れ替わりの交代形式でアルトソロを受け渡している。そこに2人の個性の違いを聴き分けることができるのは楽しいのだが,ゲイリー・バーツソニー・フォーチュンってこんなにも似ていたっけ?

 ズバリ『アルト・メモリーズ』は「これぞ,ツインアルト」というよりも「これぞ,ツインテナー」の音であり,2人ともジョン・コルトレーンっぽいし,ケニー・ジャレットっぽくもあるし…。

 ゲイリー・バーツソニー・フォーチュンソロ・アルバムは1枚も聴いたことがないせいなのだろうし,逆にマイルス・デイビスジョン・コルトレーンケニー・ジャレットの演奏を今でも聴き続けているせいなのだろうし…。

 『アルト・メモリーズ』のハイライトは【LONLY WOMAN】である。この1曲でそれまでの穏やかな雰囲気をガラリと変えるオーネット・コールマンの破壊力。
 本当はなれるものならジョン・コルトレーンではなくオーネット・コールマンを真似したかったのでは? ゲイリー・バーツソニー・フォーチュンの2人の手に届いたのがジョン・コルトレーンだったというだけで,制覇してきたチャーリー・パーカーオリヴァー・ネルソンキャノンボール・アダレイジジ・クライスジャッキー・マクリーンベニー・カータージョニー・ホッジズの発表会!?

ALTO MEMORIES-2 管理人の結論。『アルト・メモリーズ批評

 『アルト・メモリーズ』のリーダーはゲイリー・バーツでありソニー・フォーチュンはゲストである。
 『アルト・メモリーズ』のリーダーはソニー・フォーチュンでありゲイリー・バーツはゲストである。 

 『アルト・メモリーズ』のリーダーは常に2人ではなくどちらか1人。共同名義でケニー・バロンピアノを,バスター・ウィリアムスベースを,ジャック・デジョネットドラムをレンタルして乗り回している感じ。

 そう。『アルト・メモリーズ』とはゲイリー・バーツカルテットソニー・フォーチュンカルテットの「対バン」盤。
 似た者同士のアルトなのにテナーっぽい,ゲイリー・バーツソニー・フォーチュンの合同事務所においでやす。

  01. STOLEN MOMENTS
  02. U.F.O.
  03. JEANNINE
  04. MINORITY
  05. BILLIE'S BOUNCE
  06. EMBRACEABLE YOU
  07. CAPUCHIN SWING
  08. LONELY WOMAN
  09. WHEN LIGHTS ARE LOW
  10. WARM VALLEY

(ヴァーヴ/VERVE 1994年発売/POCJ-1212)
(ライナーノーツ/ロブ・クロッカー)

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熱帯JAZZ楽団 / X 〜SWIG CON CLAVE〜4

X 〜SWIG CON CLAVE〜-1 『勝 腺咤廝稗裡如。達錬痢。達味腺孱邸』は,ウディ・ハーマンカウント・ベイシーグレン・ミラースイング・ジャズの定番曲に焦点を当てた正統派ビッグ・バンドとしての演奏集。

 スイング・ジャズの特長とはソロアドリブというよりアレンジ命。個性溢れる名アレンジャー陣が多数在籍する「熱帯JAZZ楽団」が,どこまで「TROPICAL」できるか?が「名盤か否か」の分かれ目であろう。

 手垢のついた【フォー・ブラザーズ】【ナイト・アンド・デイ】【茶色の小瓶】【ムーンライト・セレナーデ】の定番曲が「TROPICAL」している。予想以上にラテンジャズしていて面白いアレンジである。

 ラテンのリズムの心地良さの上にジャズらしいインプロビゼーションがスパイスされた,でもアンサンブルの醍醐味を楽しめるビッグ・バンドでないと絶対に出せない“味”がある。
 書き譜で演奏しているはずなのに「熱帯JAZZ楽団」を聞いていて受ける印象とは基本「自由」。曲の流れに合わせてメンバーが思い思いに自由にアンサンブルを重ねている印象を受けた。

 『勝 腺咤廝稗裡如。達錬痢。達味腺孱邸』として,スイング・ジャズの定番曲を1枚のアルバムとして聴かせてくれると,今までは曲単位で楽しんでいた「熱帯JAZZ楽団」のバンドとしての「まとまり」を感じるようになった。
 どんな曲調を演奏するにしても,いつでも「TROPICAL」という個性が表に出てしまうように感じる。これまで以上にアルバムに「TROPICAL」な「統一感」が出るようになった。

 だからビッグ・バンドの円熟期のタイミングで,大好きなジンサク時代の【スネークマンズ・シャッフル】を再演してくれたのが宝物!
 『WIND LOVES US』収録の【スネークマンズ・シャッフル】も,ジンサクラテンフュージョン期の大名演であり,神保彰がノリノリでアフロ・キューバンしていた大名演が素晴らしかった。

 だが『勝 腺咤廝稗裡如。達錬痢。達味腺孱邸』収録の【スネークマンズ・シャッフル】はそれ以上の大名演である。その要因こそが,先に書いた「自由」であろう。

X 〜SWIG CON CLAVE〜-2 神保彰のイメージする音をメンバー全員が共有できていない感じがする。全員が自分の思い思いの【スネークマンズ・シャッフル】を演奏している。つまりは微妙な部分が神保彰ドラミングとズレている。

 でもこれだから聴いていて面白いのだ。白にしても真っ白があれば,オフホワイトもあるし,生成りもある。それと同じで【スネークマンズ・シャッフル】の曲としての面白さも,人によっては前半であったり,サビだったり,リズムであったりするものである。

 「熱帯JAZZ楽団」の全員が全員,楽団員の頭の中に興味津々である。どこをどんなテンポでどんな音色で強調してくるのかと,他のメンバーの発する音に耳を傾けながらも,自分なりの譲れない部分を表現している。

 そんな人それぞれの感性を1つの完成形としてまとめ上げるのではなく,みんなが思う【スネークマンズ・シャッフル】の曲としての面白さを全部取り上げ,アクセントとしてバラバラに登場している。それでいて大枠としては全員ズレていないのだから何の問題もない。うん。これってジャズの面白さだよなぁ。 

  01. DINNER WITH FRIENDS
  02. ALBA BLANCA
  03. SNAKEMAN'S SHUFFLE
  04. FOUR BROTHERS
  05. NIGHT AND DAY
  06. LAMENTACION
  07. LITTLE BROWN JUG
  08. LA RUMBA PARA DEBBY 〜Waltz for Debby〜
  09. MOONLIGHT SERENADE
  10. ARRIBA! para los fantasistas
  11. NIGHT AND DAY (Inst.)

(ビクター/JVC 2006年発売/VICJ-61355)

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フューズ・ワン / フューズ5

FUSE-1 「CTIオールスターズ」が「CTIジャズオールスターズ」であるならば「フューズ・ワン」は「CTIフュージョンオールスターズ」である。

 フュージョンの老舗であるCTIの企画盤「フューズ・ワン」の『FUSE』(以下『フューズ』)は,フュージョン・ブームの末期に発売された,フュージョン・ブーム再燃を狙った起死回生盤。
 ゆえに『フューズ』の収録曲【DOUBLE STEAL】がTDKTVCM曲として採用されたのにも理由があったのです。

 話のついでに脱線するが,俗に【DOUBLE STEAL】を「フュージョン・ブーム最後の名演」と呼ぶことに抵抗はないが,どうせだったら【GRAND PRIX】か【TAXI BLUES】のどちらかがTVCMで流されていたならフュージョン・ブームも延命していたと管理人は信じている。

 「フューズ・ワン」のメンバーは,テナーサックスソプラノサックスフルートジョー・ファレルギタージョン・マクラフリンギターラリー・コリエルキーボードロニー・フォスターキーボードドン・グルーシンキーボードジェレミー・ウォールキーボードホルヘ・ダルトピアノヴィクター・フェルドマンハーモニカヒュー・マクラッケンベーススタンリー・クラークベースウィル・リードラムトニー・ウィリアムスドラムレニー・ホワイトドラムレオン・チャンクラーパーカッションポウリーニョ・ダ・コスタパーカッションロジャー・スキーテロ ETC

 『フューズ』の最高は,上記クリード・テイラー人脈の超豪華スーパースター軍団の演奏の良さに秘密があるのか? それとも名曲ばかりの選曲の良さに秘密があるのか? いやいや,演奏とメロディーの相乗効果にある!でしょう。

 とにかく曲がいいのだが「フューズ・ワン」の名手たちが,美メロをこれ以上ないハーモニーで表現しきっている。凄いんだけど聴き馴染みが本当に良い。頭の中でいつまでもリフレインする名曲&名演集の決定版の1枚である。

FUSE-2 …が,しかしである。以上が表『フューズ批評であり,上記の文章にウソ偽りなど混じってはいないのだが「フューズ・ワン批評には表と裏の2種類がある。
 ズバリ,裏『フューズ批評の真実とは「フューズ・ワンフィーチャリングスタンリー・クラーク」のことである。

 とにかくスタンリー・クラークベースのバカテクこそが『フューズ』最大の聴き所である。曲調にしてもソロ・スペースにしても全てがスタンリー・クラークベースのために“お膳立てされている”で間違いない。

 ここまであからさまに贔屓されているスタンリー・クラークのどの部分にクリード・テイラーが魅了されたのかは今もって不明であるが,クリード・テイラーの心の声は明らかである。

 ECMマンフレート・アイヒャーRTFチック・コリアよ,スタンリー・クラークを横取りしやがって〜。 

  01. GRAND PRIX
  02. WATERSIDE
  03. SUNSHINE LADY
  04. TO WHOM ALL THINGS CONCERN
  05. DOUBLE STEAL
  06. FRIENDSHIP
  07. TAXI BLUES

(CTI/CTI 1980年発売/KICJ 2169)
(ライナーノーツ/中原仁)

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熱帯JAZZ楽団 / IX 〜MAS TROPICAL!〜4

IX〜MAS TROPICAL!〜-1 『宗 腺唯腺咫。圍劭錬丕稗達腺漫〜』に渡辺貞夫がゲスト参加すると聞きつけた時,もしや「熱帯JAZZ楽団」が渡辺貞夫を喰ってしまうのでは?と期待したのだが,やっぱり渡辺貞夫渡辺貞夫
 ズバリ『宗 腺唯腺咫。圍劭錬丕稗達腺漫〜』の真実とは「渡辺貞夫 WITH 熱帯JAZZ楽団」であった。

 そう。『宗 腺唯腺咫。圍劭錬丕稗達腺漫〜』で渡辺貞夫と共演していた「熱帯JAZZ楽団」の立ち位置は「ビッグ・バンドならぬバック・バンド」!
 これを渡辺貞夫の凄さと取ったあなたは「熱帯JAZZ楽団」の真のファンである。同時に“善良の塊り”渡辺貞夫の大ファンでもある。間違っても「熱帯JAZZ楽団」の演奏が,イマイチだ,と取ってはなりません。

 そもそもビッグ・バンドソロ・オーダーは短いものです。だから全編渡辺貞夫が前面に出る【オレンジ・エクスプレス】と【ベサメ・ムーチョ】がバック・バンド風に聴こえるのも当然のこと?

 それと渡辺貞夫が「熱帯JAZZ楽団」の実力を高く評価しているからこその大熱演。『宗 腺唯腺咫。圍劭錬丕稗達腺漫〜』での渡辺貞夫の演奏がいつも以上に気合いが入っている。
 “百戦錬磨”のナベサダ自身【オレンジ・エクスプレス】も【ベサメ・ムーチョ】も,久しぶりに演奏したことだろう。だから新鮮味があったのだろう。
 でもそれ以上に,こんなにも深いアンサンブルで演奏されたら,フロントとして燃えなければウソだろうし,ジャズメンとしても名乗れないであろう。

 『宗 腺唯腺咫。圍劭錬丕稗達腺漫〜』における渡辺貞夫の“突出”は,裏を返せば「熱帯JAZZ楽団」の爆演のおかげである。
 渡辺貞夫抜きの「熱帯JAZZ楽団」のオリジナルでは,いつものノリとハーモニー満載でリラックスした演奏集。かなり小難しいこともやってきている。

IX〜MAS TROPICAL!〜-2 「熱帯JAZZ楽団」の10周年記念盤『宗 腺唯腺咫。圍劭錬丕稗達腺漫〜』は,カルロス菅野にとって初めての「挑戦作」であり「冒険作」である。

 敢えて猛者たちの自我を封印し,全員がパーツの一部として意識的に演奏してきた,安定とか落ち着きといった言葉は10周年を迎えた「熱帯JAZZ楽団」には似合わなくなってしまった。

 ボーナス・トラックの【コーヒー・ルンバ】が軽やかでウキウキで大好きです。抑制された美しさと自由奔放な表現手法に大物たちの「自己表現」が表われたように感じます。 

  01. Machete
  02. Orange Express
  03. El Futuro
  04. Casa Verde
  05. Cosa Latina
  06. Besame Mucho
  07. Mambeo Mareo
  08. Quien Sera
  09. Tu Pintura
  10. Almost There
  11. Moliendo Cafe

(ビクター/JVC 2005年発売/VICJ-61277)

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クリス・ポッター / サーキッツ5

CIRCUITS-1 あのパット・メセニーが「30年振りに指名した木管奏者」なのだから,クリス・ポッターが「世界一」の称号で呼ばれたとしても,別段気に留めることはなかった。
 ただし自分自身の中で,お奨めのサックス奏者は?と尋ねられてもクリス・ポッターと答えたことは一度もなかった。クリス・ポッターの存在が頭の中に入っていないという事実。

 事実,クリス・ポッターの演奏は“新・帝王”ポール・モチアンの「TRIO2000」「ジ・エレクトリック・ビバップ・バンド」で数枚シンドメンとして耳にしてきた程度。
 クリス・ポッターをメインとして聴き出したのは『UNITY BAND』『KIN(←→)』『THE SIRENS』の3枚しかなかったので“1枚聴いたら追加でもう1枚”という反応も起こらなかった。
 思うに,クリス・ポッターにはコレと言った“味”がないのだろう。ノブが言うところの「クセが強い!」の反対なのだろう。

 クリス・ポッターサックスが強力だ。他の誰もが立ち向かえないほど強力だ。しかし,どの曲においてもサックスが主役のはずなのに嫌味なく曲の雰囲気に溶け込んでしまっている。サックスがどうのこうのというよりは“メロディーが鳴っている”と感じてしまう。

 そう。クリス・ポッターの無機質でテクニカルなサックスには,曲全体を聴かせてしまう稀有な魅力があると同時に,人間=クリス・ポッターのメカニカルな演奏スタイルには感情移入がし難いのだ。

 元来・常識人なクリス・ポッターには,ECM的なCOOLで理知的な演奏など似合わない。超絶系で絶唱系でグルーヴ路線で攻めて初めて,クリス・ポッターの持ち味が自然と中和されていい塩梅に仕上がるタイプ。
 クリス・ポッター瞬発力と即興の力強さは,あのマイケル・ブレッカーについに肉薄したように思う。

 『サーキッツ』とは「回路」の意味。PCボードでエレクトリックな基盤のことを連想するが「サイバーで無機質もの」と捉えるのは短絡的かもしれない。
 各曲をよく観察すると,この「回路」とは人間の神経や循環器であり,また都市や交通といった人々の営みでもあり,ひいてはクリス・ポッターが奏でる“空気を送り込む楽器”の比喩でもある。

CIRCUITS-2 『サーキッツ』でのクリス・ポッターの演奏は,マルチ・リードだけではなくサンプラー等を用いたオーバーダブが施されており,もはやテナー云々を語るレベルにはとどまらない,高度なテクニックを駆使したエネルギッシュなプレイに満ちている。
 そう。やっぱりクリス・ポッターサックス奏者というよりも「音楽家」として『サーキッツ』に参加している。

 だから『サーキッツ』の聴き所は“メロディー”である。イケイケなのに複雑な構造を持つクリス・ポッターオリジナルがしっかりと耳に残る。クリス・ポッターの作る美メロは,変拍子の上に乗せると“キャッチー”に鳴ってしまうのだから,クリス・ポッターのハイセンスに舌を巻くばかり。

 だから管理人の潜在意識の中に,お奨めのサックス奏者=クリス・ポッターのイメージがないんだろうなぁ。
 その意味でマイルス・デイビスパット・メセニージャコ・パストリアスマーカス・ミラーマイケル・ブレッカーと同じ種類の存在である。

 そう。クリス・ポッターとはサックス奏者を超えたところで語られるべき存在である。クリス・ポッターとは稀代の「音楽家」なのである。 

  01. Invocation
  02. Hold It
  03. The Nerve
  04. Koutome
  05. Circuits
  06. Green Pastures
  07. Queens of Brooklyn
  08. Exclamation
  09. Pressed For Time

(エディション・レコーズ/EDITION RECORDS 2019年発売/AMIP-0148)
(☆直輸入盤仕様)

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21世紀に残したいジャズBEST&BEST100 ジャズ・フュージョン名盤篇-6

 「スイングジャーナル」誌,2000年10月号掲載,岩波洋三,大村幸則,小川隆夫,小西啓一,杉田宏樹,高井信成,中条省平,成田正,藤本史昭,村井康司,田中伊佐資,淡谷幸次の12名のジャズ評論家が選んだ「21世紀に残したいジャズBEST&BEST100ジャズ・フュージョン名盤篇 名盤ベスト100」。
 今回は1〜5位の発表です。

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スタッフ★5.スタッフ
スタッフ


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ネイティブ・ダンサー★4.ネイティブ・ダンサー
ウエイン・ショーター


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ヘビー・ウェザー★3.ヘビー・ウェザー
ウェザー・リポート


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ヘッド・ハンターズ★2.ヘッド・ハンターズ
ハービー・ハンコック


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リターン・トゥ・フォーエヴァー★1.リターン・トゥ・フォーエヴァー
チック・コリア


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 チック・コリアの『リターン・トゥ・フォーエヴァー』が20世紀最高のフュージョン・ミュージックである。
 『リターン・トゥ・フォーエヴァー』については,70年代ジャズフュージョンの“最高傑作”という評価が確定しているが,ここへ持ってきて20世紀の“最高傑作”という称号も受賞したが,これについても特に異論はない。

 4曲全てがフュージョンの代表曲,20世紀の名曲として現在もチック・コリアのレパートリーの一部を成している。
 オリジナル盤のアレンジについても,あの時代だからこそ感じるインパクトが底辺に流れているし,ジョー・ファレルスタンリー・クラークアイアート・モレイラフローラ・プリムのあのメンバーがいて,エレクトリックへ流れつつもアコースティックも捨てきれない楽器の流行があって,そしてフュージョン直前のフリージャズの興隆があっての大名盤

 でもでも『リターン・トゥ・フォーエヴァー』が仮に明日発売されたとしたら,21世紀を代表する“カモメ”になるに違いない! 全ての成功は,時代を超えるチック・コリアの“天才”にある!

 チック・コリアが最高である! 『リターン・トゥ・フォーエヴァー』が最高である! フュージョンが最高である!

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