アドリブログ 〜JAZZ/FUSION批評〜

ジャズ/フュージョン批評ブログ CD, DVD, ALBUM REVIEW, TRACK REVIEW and more

2020年07月

ボブ・ジェームス/アール・クルー / クール5

COOL-1 ボブ・ジェームス最大の「問題作」と書くと語弊があるよなぁ。言葉を選ぶと「衝撃作」と表現した方がピッタリくる。そんな「衝撃作」が『COOL』(以下『クール』)である。

 何が「衝撃」だったのか? ここは黙って『FOURPLAY』に続けて『クール』を聴いてみてください。これが今や「伝説」である『FOURPLAY』の次にボブ・ジェームスが作り上げた音楽なのか〜,とブッタマゲルはずである。

 『クール』のドラマーハービー・メイソンのままだから尚更「衝撃」を感じてしまう。ギターリー・リトナーからアール・クルーに変わっただけで,こんなにもボブ・ジェームスの音楽が変わるなんて〜。
 それも快心作の『FOURPLAY』をバッサリと捨て,アール・クルーとの「懐古趣味」に走るなんて〜。

 どう考えても『クール』のリリースの意味が理解できなかった。ボブ・ジェームスも好き。アール・クルーも好き。『クール』が悪いはずもない。
 しかし時代はバブルである。『FOURPLAY』はバブリーな音がする。一方の『クール』はチープな音が売りである。アール・クルーの「爪弾き+ナイロン・ストリングス」が素朴すぎて,バブルの時は正直,居心地が良くなかった。
 テンションが上げるどころか,聞けば聞くほどに“COOL DOWN”。だからタイトルが『クール』なのだろう。「時代の熱を冷ます」音楽が必要とされていたのだろう。

 そう。管理人は『クール』を購入した当時はほとんど聴かなかった。『クール』を聴くようになったのは30歳を過ぎてから,つまり若者ではなくなったという自覚を抱いた頃からである。30歳を過ぎてからジワジワと身体の深い部分に浸透してきた音楽の1枚である。

 実は『クール』は「COOL」ではない。妙にテンションの高い演奏が続いている。なのに聴いているリスナーは徐々に意識が遠のいていく…。
 そう。実はボブ・ジェームスが『クール』で演っていることは,基本的に『FOURPLAY』と同じ。『FOURPLAY』の続編としての『クール』に違和感はないのだった。

 ここまで来ると後は一気! リー・リトナーの個性とアール・クルーの個性の違いを,そしてその2人に合わせるボブ・ジェームスのメロディー・ラインと音楽構造の違いを楽しむだけ!

COOL-2 ボブ・ジェームス自身がリー・リトナーの個性とアール・クルーの個性の違いを楽しんでいる。両方どちらも優劣なしに楽しんでいる。間違いない。
 しか〜し『クール』でのアール・クルーの“味”を一番楽しんでいるのはハービー・メイソン! ハービー・メイソンがこんなにも前に出てドラムを叩いているのは『クール』以外に有りません。

 ははーん。ボブ・ジェームスさん。実は「懐古趣味」な『クール』での真の狙いは,リー・リトナーアール・クルーの個性の違いを表現することではなく,リー・リトナーアール・クルーと共演した時の「ハービー・メイソンの違い」を録音するのが目的だったりして…。

 ハービー・メイソンドラミングがとにかくカッコイイ! ハービー・メイソンの“味”を知ってしまったが最期,もう『クール』で寝落ちなど絶対にできなくなりますよっ。

 
01. Movin' On
02. As It hppens
03. So Much In Common
04. Fugitive Lite
05. The Night That Love Came Back
06. Secret Wishes
07. New York Samba
08. Handara
09. The Sponge
10. Terpsichore
11. San Diego Stomp
12. Miniature

 
EARL KLUGH : Guitars
BOB JAMES : Keyboards
HARVEY MASON : Drums
GARY KING : Bass
RON CARTER : Bass
LEONARD "DOC" GIBBS : Percussion
PAUL PESCO : Rhythm Guitar

(ワーナー・ブラザーズ/WARNER BROTHERS 1992年発売/WPCP-4853)
(ライナーノーツ/上田力)

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チック・コリア / サンダンス4

SUNDANCE-1 通称「ロスト・クインテット」への参加で,あのハービー・ハンコックを“出し抜いた”チック・コリアが,アコースティックピアノで綴った「電化チック“マイルス”コリア」が『SUNDANCE』(以下『サンダンス』)である。

 『サンダンス』には“電化マイルス”からの影響がクッキリ。特に「ロスト・クインテット」から,そのまんまデイヴ・ホランドベースジャック・デジョネットドラムを譲り受けた,ヒタヒタと迫りくるアコースティック・セットの4ビートが爆発している。

 そんなイケイケのリズム隊をメロディアスにリードするのが,チック・コリアアコースティックピアノウディ・ショウトランペットヒューバート・ロウズフルートという大物3人の揃い踏み!

 この3人の個性が絶妙に混ざり合い『サンダンス』独自の色が楽しめる。楽曲のクセはチック・コリアの「そのものズバリ」であるのだが「電化チック“マイルス”コリア」の“売り”は,やはり「集団即興演奏」である。
 100%チック・コリアのテイストの中に,ウディ・ショウの切れ味とヒューバート・ロウズの妖しさが同居している。「電化チック“マイルス”コリア」のエレクトリックな表現をアコースティックピアノで「やり切った」実験なのであった。

 【THE BRAIN】の異常なほどのテンションの高さは「ビ・バップ」の再来を狙っているようにも聴こえるし【SONG OF WIND】では「新主流派」の再来を狙ったようにも聴こえるし【SUNDANCE】はキャッチーなテーマをモードで押し切った,後の「RETRUN TO FOREVER」の原型とも捉えることのできる名演である。

 さて,ここで『サンダンス』の問題児である【CONVERGE】の扱いである。
 マイルス・デイビスジャズの全てを作り出してきたことは間違いない。マイルス・デイビスが演ったからこそ,クールがあるわけだしモードがあるわけだしフュージョンが存在するのだ。
 そんなマイルス・デイビスが唯一手を出さなかったジャズ・スタイルがフリーであった。

 ズバリ【CONVERGE】は「電化チック“マイルス”コリア」によるフリージャズである。
 何と!【CONVERGE】で,マイルス・デイビスが唯一手を出さなかったフリージャズが“疑似体験”できる。

 要するにチック・コリアが“電化マイルス”をアコースティックで表現した理由は「集団即興演奏」が当時の流行だったいう1点のみ。
 チック・コリアマイルス・デイビスのアイディアである「ロスト・クインテット」の可能性を探っていたわけではない。それはチック・コリアにとっての“褒め殺し”と同じである。

SUNDANCE-2 チック・コリアは,人一倍流行に敏感なジャズメンである。それでシーンを席巻していたフリージャズチック・コリアも手を染めた。

 「ロスト・クインテット」のリズム隊がフリージャズを奏でるためには,トランペットマイルス・デイビスではダメだ。前衛も行けるウディ・ショウだったからこそ「ロスト・クインテット」もフリージャズにチャレンジできた。ここが【CONVERGE】を視聴する際のポイントである。

 「サークル」のフロントにウディ・ショウが加わっていたなら「サークル」の未来もフリージャズの未来もまた違ったものになったことだろう…。

 
01. The Brain
02. Song Of Wind
03. Converge
04. Sundance

 
CHICK COREA : Piano
HUBERT LAWS : Flute Piccolo
JACK DE JOHNETTE : Drums
DAVE HOLLAND : Bass
WOODY SHAW : Trumpet
HORACE ARNOLD : Drums

(グルーヴ・マーチャント/GROOVE MERCHANT 1972年発売/CDSOL-45947)
(ライナーノーツ/杉田宏樹)

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ボビー・マクファーリン&チック・コリア・スーパー・コンサート / スペイン5

PLAY-1 デュエット・アルバムが数十枚も存在するチック・コリア。そんなチック・コリアデュエット・アルバムの中で,チック・コリアの名前が後から出ているのは,後にも先にもボビー・マクファーリンとのデュエット・アルバム『PLAY』(以下『スペイン』)以外には存在しない。

( ハービー・ハンコックチック・コリア名義の『IN CONCERT』はチック・コリアハービー・ハンコック名義『AN EVENING WITH CHICK COREA AND HERBIE HANCOCK』の裏。その他はサイドメンとして参加した『THE BENNIE WALLACE TRIO & CHICK COREA』の例があるくらい )

 この事実こそがチック・コリアボビー・マクファーリンに対する「最上級の尊敬の気持ち」の表われである。
 そう。ボビー・マクファーリンだけはチック・コリアにとって「別格中の別格」。ボビー・マクファーリンはミュージシャンというよりも“大道芸人”のそれである。

 『スペイン』でのボビー・マクファーリンが“七色の声”を使って“百色の声”を出している。もはやこの音は声でもない。楽器の音のそれである。
 とはいえ,これこそがチック・コリアの凄さである。ボビー・マクファーリンが自由自在に表現出来るように,ボビー・マクファーリンの声の調子に即座に反応する“天才”チック・コリアの凄業!
 
 チック・コリアボビー・マクファーリンに反応すれば,そのチック・コリアボビー・マクファーリンが更に反応する。そんな“丁々発止”のやり取りがレイコンマ何秒の世界で展開する“瞬間芸術”。一瞬の閃きのセンスの何という素晴らしさ。

 音楽的な会話だけはない。そこにはユニークな笑いの要素もある。実に“チャーミング”な会話であって,2人だけの会話のはずが,会場の中から1人が加わり,またそこに2人3人と加わり,何だか自分もその会話に加わっているような不思議な気分になる。

PLAY-2 表向きは,そんなリラックスした「大道芸大会」を進行させながらも,ボビー・マクファーリンチック・コリアは大真面目である。
 今後共演できるチャンスはそう滅多にない。2人でタッグを組みながらジャズヴォーカルジャズピアノの可能性を探っている。

 ボビー・マクファーリンヴォーカルは,よくあるスキャットの類を越えている。真に超絶なヴォイスの連続であって,チック・コリアが旋律を弾けば,ボビー・マクファーリンヴォイスベース・ラインを担当する。

 そんなボビー・マクファーリンだからこそ,チック・コリアが自ら退いて,後方の名義を名乗っている。
 そう。『スペイン』のテーマとは「チック・コリア・プレゼンツ・ボビー・マクファーリン」なのである。

 インスト好きのジャズ・マニアの読者の皆さん。インストしか聴かないと決心するのは何とも勿体ないですぞ。

 
01. SPAIN
02. EVEN FROM ME
03. AUTUMN LEAVES
04. BLUES CONNOTATION
05. 'ROUND MIDNIGHT
06. BLUE BOSSA

 
BOBBY McFERRIN : Vocal
CHICK COREA : Piano

(ブルーノート/BLUE NOTE 1992年発売/TOCJ-5690)
(ライナーノーツ/市川正二,ボビー・マクファーリン,チック・コリア)

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山中 千尋 / ランニング・ワイルド〜トリビュート・トゥ・ベニー・グッドマン4

RUNNIN' WILD-1 『RUNNIN’ WILD』(以下『ランニング・ワイルド〜トリビュート・トゥ・ベニー・グッドマン』)とは,山中千尋による“キング・オブ・スイングベニー・グッドマントリビュート集。

 山中千尋が『ランニング・ワイルド〜トリビュート・トゥ・ベニー・グッドマン』で「ククッタ」のはベニー・グッドマンのスモール・コンボ。
 ジャネル・ライヒマンクラリネットベニー・グッドマンに見立てて“本邦初公開”となる木管楽器との大共演。

 そう。『ランニング・ワイルド〜トリビュート・トゥ・ベニー・グッドマン』の聴き所は“変態”アレンジャー=山中千尋が,あのベニー・グッドマンを「どう料理するか,しないか」ではない。山中千尋と「管楽器との相性がどうか」の1点のみ!

 管理人の評価はイマイチである。せっかくクラリネットヴィブラフォンを従えたのに,基本的にはピアノ・トリオの延長のまんま。
 流石にベニー・グッドマンは題材としては手強かった。なんてったってスイングジャズなのです。楽曲もアレンジも完成してしまっているし,編曲やビートのアイディアも大抵出尽くしている。

 山中千尋が,ベニー・グッドマンを演奏するには,地に足のついたピアノ・トリオが一番だったのだろう。クラリネットヴィブラフォンはセオリー通りに演奏させといて,ガンガン勝負するのはピアノ・トリオという図式が見える。

 うん。別所哲也が「ハムの人」であるように,山中千尋は「ピアノ・トリオの人」だった。
 山中千尋名義にて,幾枚ものコンパイル盤をリリースしているから,勝手に山中千尋=“雑食系”と勘違いしていただけのことである。

 とにかく個人的に『ランニング・ワイルド〜トリビュート・トゥ・ベニー・グッドマン』に対する期待値が高かったので,見事に裏切られてしまった? 『ランニング・ワイルド〜トリビュート・トゥ・ベニー・グッドマン』が個人的に好みでないのは,単純にベニー・グッドマンが,そしてスイングジャズが好きではないことが影響しているのかも?
 ジャズを聴き始めた頃はベニー・グッドマンをよく聴いていたというのに,ある時期から全く聴かなくなったんだもんなぁ。

RUNNIN' WILD-2 もしや『ランニング・ワイルド〜トリビュート・トゥ・ベニー・グッドマン』は今後の「しこり」として残る。山中千尋本人はダメージ受けていないのかなぁ。
 今後は山中千尋の非ピアノ・トリオ作,例えばトランペットサックスとの共演盤も期待薄? もしや待望のソロ・ピアノ集も期待薄?

 『ランニング・ワイルド〜トリビュート・トゥ・ベニー・グッドマン』を聴いて決心しました。管理人はジャズメンとしてではなく“ジャズ・ピアニスト山中千尋を全力で応援していきます。

 『ランニング・ワイルド〜トリビュート・トゥ・ベニー・グッドマン』のジャケット写真は超超クールビューティー!

 
01. If I Had You
02. Airmail Special
03. B.G.(Bad Girl)
04. G.B.(Good Boy)
05. Slipped Disc
06. Medley: Stompin' At The Savoy/Last Call
07. Get Happy
08. Smoke Gets In Your Eyes
09. Tico Tico No Fuba
10. Rose Room
11. Rachel's Dream
12. These Foolish Things
13. Rnnin' Wild
14. If I Had You

 
CHIHIRO YAMANAKA : Piano
JANELLE REICHMAN : Clarinet
TIM COLLINS : Vibraphone
AVI ROTHBARD : Guitar
YOSHI WAKI : Bass
LUCA SANTANIELLO : Drums

(ヴァーヴ/VERVE 2009年発売/UCCJ-2077)

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ドン・グルーシン / ゼファー4

ZEPHYR-1 普通なら「お兄ちゃんが習っているから僕も〜」と弟がお兄ちゃんの真似をしそうに思えるが,殊更,ジャズメンにおいては,肉の兄弟で同じ楽器を演奏するパターンは少ない。
 ランディー・ブレッカートランペットマイケル・ブレッカーテナーサックスブランフォード・マルサリステナーサックスウイントン・マルサリストランペットキャノンボール・アダレイアルトサックスナット・アダレイトランペット日野皓正トランペット日野元彦ドラム…。

 そう。兄弟ジャズメンはみんな揃って仲がいい。それって同じ楽器を演奏していないことが理由として寄与している? だって肉の兄弟がライバルになってしまうわけだし,一家に一台の楽器を兄弟ゲンカで「我先に!」と奪い合うこともなくなるから?

 そんな中,デイヴ・グルーシンドン・グルーシングルーシン兄弟は仲がいい。同じ楽器で同じジャンル。兄弟揃って同じ音楽性を追い求めている。趣味が一致した兄弟は最強なのである。

 デイヴ・グルーシンドン・グルーシンの違いを書けば,デイヴ・グルーシンが一般に受けているのに対しドン・グルーシンは玄人に受けている。ドン・グルーシンはスーパーなスタジオ・ミュージシャンが主戦場である。

 そんな「裏方稼業」の仕事が多いドン・グルーシンが,自ら前に出たソロ・アルバムが『ZEPHYR』(以下『ゼファー』)である。
 『ゼファー』の主役はドン・グルーシンピアノであるが,何となく主役のピアノが控え目に響いている。ハイライトとなるアドリブは共演者に任せきりでピアノはとにかくメロディー・ラインを弾き上げている。その部分が実にドン・グルーシンらしい!

 それどころか『ゼファー』では共演していないはずのデイヴ・グルーシンの演奏のようにも聴こえてしまう。自然とではなく“敢えて”ドン・グルーシンデイヴ・グルーシンに“寄せて”いるように聴こえてしまう。

 ここが最強の兄を持つ弟のサガなのか? ドン・グルーシンはいつの時代でもシーンの1.5列目に位置している。デイヴ・グルーシンリー・リトナー渡辺貞夫と,いい位置で目立っている人なのです。

ZEPHYR-2 管理人の結論。『ゼファー批評

 『ゼファー』とはドン・グルーシンがスーパー・サポートの傍らでコツコツと書き上げてきた作品の佳作集。
 演奏同様,上品で地味な『ゼファー』の中にあって【アニョランザ】だけは名曲中の名曲です。そしていつか詳しく書きますが【アニョランザ】は,後のデイヴ・グルーシンのスムーズ・ジャズ路線につながる名曲。弟が偉大な兄をリードすることもあるのです。

 最後にぶっちゃけ。管理人の中で『ゼファー』と来ればドン・グルーシンではなくラッセル・モカシン社のブーツのことです。

 
01. ZEPHYR
02. TONIGHT, PURE LOVE
03. STILL GOOD LOOKIN'
04. ANORANZA
05. HARDWOOD
06. STORYTELLER
07. CHICO
08. TRIBE
09. THE LAST TRAIN
10. HATTIE-MAE (DANCE ALL DAY)

 
DON GRUSIN : Synthesizers, Acoustic Piano, Electric Piano, Background Vocal, Vocal Chant
ABRAHAM LABORIEL : Bass
MARCUS MILLER : Bass
TOM BRECHTLEIN : Drums
ALEX ACUNIA : Drums, Percussion, Cymbals, Hi-Hat, Congas
CARLOS RIOS : Guitar
DORI CAYMMI : Voice, Acoustic Guitar
ERNIE WATTS : Alto Saxophone, Tenor Saxophone
ERIC MARIENTHAL : Soprano Saxophone
GARY HERBING : Tenor Saxophone
GARY GRANT : Trumpet
JERRY HEY : Trumpet
JERRY GOODMAN : Violin, Electric Violin
CARL ANDERSON : Lead Vocal, Background Vocal, Vocal Chant
LOU PARDINI : Lead Vocal, Background Vocal, Vocal Chant
KATE MARKOWITZ : Background Vocal, Vocal Chant
MARILYN SCOTT : Background Vocal, Vocal Chant

(ビクター/JVC 1991年発売/VICJ-73)
(ライナーノーツ/ドン・グルーシン)

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山中 千尋 / ローザ4

ROSA-1 山中千尋に(ビジュアル面を含めて)入れ込んでいる管理人。山中千尋のアルバムは全部持っている。だから『ROSA』(以下『ローザ』)も買うのは当然の儀式。でも本音を書くと今回ばかりは「ためらい」があった。

 『ローザ』の“売り”は「ピアノベースギター」のドラムレス・トリオの「アフター・アワーズ」の第3弾という触れ込みなのに,実際にはドラム入りのカルテット編成である。

 加えて『ローザ』の並びが?である。「ベートーヴェン生誕250周年,チャーリー・パーカー生誕100周年,さらに山中千尋デビュー15周年のトリプル記念盤」と来ている。
 1枚のアルバムの中に“極右と極左の代表のような”ベートーヴェンチャーリー・パーカーを同列でアレンジしてよいものなのか? その2人と同格扱いで自分を紹介してよいものか?」 ← いいんです。山中千尋ならそれが許されてしまうんです。

 ただし,すでに企画が破綻しております。もはや企画段階から年1ペースのお約束でしょ? お願いだから何でもいいからリリースして!の匂いがプンプン。ねっ,あなたも買うのを「ためらった」でしょ?

 そんな『ローザ』だったから,山中千尋お得意の“エグすぎる”アレンジは【交響曲 第5番】=【運命】での「カッコウの輪唱風」だけだったかなぁ。
 でも「カッコウの輪唱風」の【運命】が凄い! こんな【運命】は山中千尋の頭の中でないと絶対に成立しない! 超エグイ!

ROSA-2 「ザ・山中千尋」の代名詞である「異端のアレンジ」が爆発していない分,オリジナルに力が入っている。特に“跳ねに跳ね回っている”【ローザ】が超お気に入り!

 『ローザ』の発売日以降,管理人の2020年7月は【ローザ】と共にあります。新型コロナ=【ローザ】が記憶に刻まれそうで恐いです。パンデミックで暗いニュースのイメージだったのに【ローザ】の底抜けの明るさに励まされる毎日です。家の外では戦争が起こっているのに家の中だけは能天気な平和ボケなのが恐いです。こんな思い出を口にしようものなら全員から袋叩きで恐いのです。

 だから管理人は【ローザ】を5回聴きたいことろを4回に我慢して,その1回で【サムディ・サムウェア】を聴くようにしています。このローテーションがウルウル来ます。1人でド感傷に浸ってしまいます。
 山中千尋のメロディー・ラインと管理人の心がシンクロし始めています。こんな体験は初めてです。これがかの有名な「パーカー・ショック」なのか? いいや,これこそ「ちーたん・ショック」なのでしょう!?

 いえいえ,理由は分かっております。【ローザ】のサビの部分でピアノギターがユニゾンしているせいなのです。アヴィ・ロスバードギターがとっても気持ちよい。【ローザ】の名脇役改め影の主役はアヴィ・ロスバード“この人”なのでした。

ROSA-3 「アフター・アワーズ」の第3弾である『ローザ』を聴き終えて,アヴィ・ロスバードギターを主役と認めることができて,初めて「アフター・アワーズ」シリーズの真の面白さに接することができた気がしている。
 こうなったら勢いで『アフター・アワーズ〜オスカー・ピーターソンへのオマージュ』と『アフター・アワーズ2』を聴き直すモードかと思いきやそれはまだまだ。

 本日,管理人は「アフター・アワーズ」シリーズの第1弾と第2弾ではなくDVDリーニング・フォワード』を見ております。
 なぜって? それこそ【サムディ・サムウェア】! 恐らく【サムディ・サムウェア】がCDで音源化されたのは今回が初めてのことなのでは? そう言えば【サムディ・サムウェア】目当てで『リーニング・フォワード』を何回も見ていたよなぁ。
 『リーニング・フォワード』を見ていると,こちらもCD未収録の【MELO】と【SEJO】の存在が気になってきた〜。

PS 「ROSA-3」は販促用のクリアファイルです。

 
CD
01. My Favorite Things
02. Falling Grace
03. Sonata No.8 Third movement
04. Donna Lee
05. Old Folks
06. Rosa
07. Take Love Easy
08. Symphony No. 5
09. Yardbird Suite
10. Someday Somewhere

DVD
01. My Favorite Things
02. So Long
03. Take Love Easy

 
CHIHIRO YAMANAKA : Piano, Fender Rhodes
AVI ROTHBARD : Guitar
YOSHI WAKI : Bass
JOHN DAVIS : Drums

(ブルーノート/BLUE NOTE 2020年発売/UCCJ-9223)
★【初回限定盤】 UHQCD+DVD

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