『THE GENIUS OF BUD POWELL』の3曲目は【TEA FOR TWO(ALTERNATE TAKE)】(以下【ティー・フォー・トゥー(別テイク)】)。

 こう立て続けに【ティー・フォー・トゥー】を聴かされると,たとえバド・パウエルの崇拝者であったとしても,さすがに“疲れ”を覚えるかもしれない。アドリブ好きにとっても,これは相当“厳しい音”だと思う。
 その辺はノーマン・グランツもよく分かっているのかな? 【ティー・フォー・トゥー】の3連発目は,3テイクの中でも一番音が“軽い”。軽快なピアノ・タッチが幾分音の厳しさを和らげている。

 この秘訣はバド・パウエルの持つ“ドライブ感”にある。ピアノの爆音が耳元近くで“うなっている”のは感じるのだが,体感上はパウエルの運指にワンテンポ遅れて音が迫ってくるような“一人時間差攻撃”。
 「アドリブログ」の品格を疑われるのを承知で例えるなら,HGの腰振りギャグ! 動きが速すぎて逆にゆっくり見えるという…。そう。アレである。

 【二人でお茶を】に関しては,何分何秒批評はやめました。この名演3連発を分析しながらは聴けません!

 
BUD POWELL : Piano
RAY BROWN : Bass
BUDDY RICH : Drums

THE GENIUS OF BUD POWELL-1
THE GENIUS OF BUD POWELL
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