『TIME IS OF THE ESSENCE』の2曲目は【SOUND OFF】(以下【サウンド・オフ】)。

 “オルガンジャズ”全開の【サウンド・オフ】。ラリー・ゴールディングスが超大物3人衆をまとめて1人で呑み込んでいる。これだから“オルガンジャズ”は,ヤ・メ・ラ・レ・ナ・イ。

 ラリー・ゴールディングスオルガンが,妖しげな“うねり”を作り出し,そこへマイケル・ブレッカーテナー・サックスが絡んでいく。
 イントロから適宜繰り出される,2人だけの“分断音”が実に小気味良い。特にオルガンの最後の一音の延び具合が,マイケル・ブレッカー独特のフレージングと相性チリバツである。

 1分14秒からのマイケル・ブレッカーアドリブの後ろで,3人がそれぞれバッキングをつけているが,真に自己主張しているのはラリー・ゴールディングスただ1人。
 “サイドメン通”の皆さんにとっては,このマイケル・ブレッカーの見せ場をラリー・ゴールディングス名演と受け取ることさえできるだろう。
 ラリー・ゴールディングスの存在感と比べたら,我らがパット・メセニーの名サポートも,ジェフ・ワッツさえも,バンドの一構成員的な扱いに聴こえてしまう。

 ラリー・ゴールディングスオルガンソロでの快感は,言わずもがな! 特に4分51秒からの“揺れ具合”が最高にJAZZY

 
MICHAEL BRECKER : Tenor Saxophone
PAT METHENY : Guitar
LARRY GOLDINGS : Organ
JEFF "TAIN" WATTS : Drums

TIME IS OF THE ESSENCE-1
TIME IS OF THE ESSENCE
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