WALK ALONE-1 小曽根真の夢だったという“ウィズ・ストリングス”の『WALK ALONE』(以下『ウォーク・アローン』)。
 管理人の持論である「ウィズ・ストリングスものは,若くしてやるべきではない」に『ウォーク・アローン』も残念ながら該当する。

 『ウォーク・アローン』での小曽根真は,しっとりと落ち着いた正統派の演奏であるが,どうも“こじんまりと”上手にまとまった感が拭えない。ウィズ・ストリングスのせっかくの長所が短所になってしまっている。
 やはり制約の多いウィズ・ストリングスものは,人生の“酸いも甘いも”を味わって来た者でなければ難しいと思っている。← 若輩者が何言っているんだか。

 『ウォーク・アローン』でも,主役であるはずのピアノ・トリオの演奏がボブ・フリードマン編曲のストリングスと馴染みすぎている。
 このアレンジなら,せっかくのビッグ・ネーム=小曽根真マーク・ジョンソンピーター・アースキンでなくても良かったのでは?

WALK ALONE-2 ただし,小曽根真ウィズ・ストリングスで,映画音楽を“狙った”のだとしたら『ウォーク・アローン』はとんでもない秀作であろう。

  01. Big Apple Pie
  02. Autumn in New York
  03. Walk alone
  04. Lost in the Village
  05. How long has this been going on ?
  06. Prelude (for Elenor)
  07. The Beginning of Love
  08. Cross Town Traffic
  09. Thinking back
  10. Dreams will rise again

(ビクター/JVC 1992年発売/VICJ-61557)
(ライナーノーツ/小曽根真)

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