SOLAR-1 “ジャズ界の歌姫”と来れば,akikoであろうが(えっ,誰,最近ジャズ・ボーカリストへ転進した,元SPEEDのhiroとか元モー娘。の加護ちゃんだって言っているのは)管理人から“ジャズ界の歌姫”の称号を贈りたいもう一人のディーバがいる。アルト・サックス奏者の小林香織である。

 え〜っ,小林香織ってボーカリストじゃないじゃん。それに小林香織って“ジャズ界のアイドル”なのでは?(えっ,誰“ジャズ界のアイドル”の称号も元SPEEDのhiroとか元モー娘。の加護ちゃんだって言っているのは ← クドイ)

 鋭いツッコミその通り。小林香織は“ジャズ界のアイドル”にして“ジャズ界の歌姫”! 正統派アイドルとしても通用するバツグンのルックスは管理人のド・ストライク。しかしアイドル系の容姿以上に管理人の心を動かしたのは,マイク代わりに持つアルト・サックスである。

 小林香織はテクニシャンである。アルト・サックスの音色全てを鳴らしきり,妙に聴かせてくる。実にカッコよく聴かせるツボを心得ている。小林香織の“歌心溢れる”アルト・サックスは,本当に歌詞を歌いながら“メタルの吐息”を吹き込んでいるかのよう? 固めのサスで峠を越えてトンネル過ぎたらネパールに到着した感じがする。 ← この表現,分かるかなぁ。

 そう。小林香織アルト・サックスは表面が硬い。絶対に男性サックスの系譜にある。しびれるくらいに超カッコイイ。
 しかし一皮剥けば“純無垢”でハート・ウォーミング。内面は柔らかい。アルト・サックスに恋した,おセンチな乙女の理想郷なのだ。

 そんな小林香織の“表面男性内面女性の変形マーメイド・スタイル”は,デビューCDSOLAR』(以下『ソーラー』)に色濃い。

 『ソーラー』のベーシックは打ち込み系。バックに負けじと小林香織フュージョンサックスがパワフルに鳴り響いている。華やいだアルト・サックスの連発に世界が一気に明るくなる。

 “イケイケの”【バード・アイランド】【サンセット・オーシャン】【スモーキー】での強烈なアドリブは“和製キャンディ・ダルファー”の評判通りの存在感である。
 しか〜し『ソーラー』のハイライトは“歌心溢れる”乙女のバラード。【トゥモロウ】【変わらぬ想い】のカバーには拍手喝さいである。小林香織は素晴らしいジャズメンである。

SOLAR-2 『ソーラー』とは,突き抜けるような青い空の中で,どこまでも光り輝く太陽にちなんだ言葉。小林香織が届けてくれる“強さと優しさ”が『ソーラー』パワー! ジャズという音楽に付きまとう,重苦しさのかけらもない,とっても爽やかなフュージョンサックスである。シャイニー・サンサンサンである。

 『ソーラー』で,管理人は小林香織に瞬殺のKO負け。もう,かおりんにメロメロである。
 無邪気な笑顔で見る人を魅了し,原曲を絶妙にフェイクした心ときめくフレージングで聴く人をも魅了する。小林香織は,正真正銘「見てよし聴いてよし」の“ジャズ界のアイドル”にして“ジャズ界の歌姫”である。

PS 『ソーラー』のジャケット写真は,ジャズ界ではなく“クラシック界のアイドル”風なのでは? なぜに? やっぱり村治佳織なのでしょう。いやっ,AKBは大島優子の時代です。

  01. Solar
  02. I Love Your Smile
  03. Bird Island
  04. Tomorrow (Better You, Better Me)
  05. Another Way
  06. Sunset Ocean
  07. Nothing's Gonna Change My Love For You
  08. Smoky

(ビクター/JVC 2005年発売/VICJ-61267)

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