S・A・P・P・H・I・R・E-1 『S・A・P・P・H・I・R・E』(以下『サファイア』)こそがMALTAの“最高傑作”である。

 なぜなら『サファイア』には,MALTAの中の2人のMALTA,つまり『MALTA』〜『スウィート・マジック』〜『サマー・ドリーミン』のジャズサックス期のMALTAと『スパークリング』〜『ハイ・プレッシャー』〜『オブセッション』のフュージョンサックス期の2人のMALTAが4:6で登場している(4:6の割合なのが実にMALTAらしいのだ!)。

 そう。『サファイア』は,デビュー以来のMALTA自身による総括盤。『マイ・ヒット・アンド・ラン』で頂点を究めたMALTAが『マイ・バラッド』への回帰を思わせてくれる。

 このブレンド作業で産み落とされた3大ミディアム名曲=【サファイア】【シー・ウィンド】【フェイス・トゥ・フェイス】の存在に,管理人の持論=「ジャズフュージョンはミディアムが一番」を再確認できる。

S・A・P・P・H・I・R・E-2 『サファイア』から流れ出す,クールでホットな奥深さを伴う爽やかな風。これがMALTAの音楽である。

  01. SAPPHIRE
  02. LIPSTICK
  03. MOONLIGHT SAILING
  04. SEA WIND
  05. SILKY RAIN
  06. OCEAN VIEW
  07. FACE TO FACE
  08. IT'S COOL
  09. HIBISCUS
  10. LOVER COME BACK TO ME
  11. FIREBIRD
  12. FACE TO FACE II

(ビクター/JVC 1989年発売/VDJ-1205)

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