PIANORIUM-1 『PIANORIUM』(以下『ピアノリウム』)は「アキコ・グレース初の完全ピアノソロ・アルバム」ではない。
 アキコ・グレースピアノソロの形を取ったピアノとのデュオCDである。

 「次はどんな音色で? どんなパッションで?」。アキコ・グレースピアノと相談しながら音を放っている。ピアノと共に同じ景色を見,同じ空気を吸っている。
 そう。『ピアノリウム』は,アキコ・グレースの親友“ピアノとの語らい”の記録なのだ。

 『ピアノリウム』の真実は,アキコ・グレースデジタル配信ソロ・プロジェクトピアノモード」のCD化!
 2007年7月から2008年6月迄の12ヶ月連続録音で,時代の変化と季節の移り変わりに何を想うのか? アキコ・グレースの“心の窓”が透けて見えてくる。
 産みの苦しみはない。『ピアノリウム』は,自然体で指の動くがままに書かれたアキコ・グレースの“音の絵日記”である。無の境地でピアノデュエットしたアドリブの“心象画”なのである。

 真空の水が「生きた彫像」となった【SPACETIME WATER】。狭間に浮かぶ,美しくて荘厳な空中庭園AERIAL GARDEN】。夏の間に溜め込んだお祭り騒ぎの熱気の封印【IN REMINISCENCE WHEN SUMMER IS ENDING】。透き通った発泡水の噴水MUSICA SQUMANTE】。大輪のひまわりが天空に昇り,雲の上でワルツを踊る【WALTZ OF SUNFLOWER,THE FIRMAMENT RESONATES WITH】。おとぎの国の音使いの妖精【FAIRY OF SOUNDLAND】。

PIANORIUM-2 ピアノソロにしてピアノとのデュオ=『ピアノリウム』は最先端の“アート”ではない。昔懐かしい郷愁を誘う“創作アート”である。
 読者の皆さんもきっと『ピアノリウム』で表現されている「四季の移ろい」に“キュン”と胸が締め付けられることであろう。“クール”なピアノと音の“温もり”。
 “創作アーティスト”アキコ・グレースの“成熟ぶり”に圧倒されてしまう。

  01. Spacetime Water
  02. Aerial Garden
  03. In Reminiscence when Summer is Ending
  04. Musica Spumante
  05. Waltz of Sunflower, the Firmament Resonates with
  06. Hop, Hop, Raindrop
  07. Miyabiyaka
  08. Maple Leaf Travels
  09. Silver Moon
  10. Fairy of Soundland
  11. Quiet Snow  
  12. Evanescence of Sakura

(サヴォイ/SAVOY 2009年発売/COCB-53787)
(ライナーノーツ/立川直樹,辻口博啓,アキコ・グレース)

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