JINO-1 日野賢二を「日野皓正の次男」と称していたのは昔の事。今では日野皓正の方が「日野賢二の父」と称されることも多くなった。
 もはや親父以上の売れっ子が「日野皓正の次男」として“NYのGROOVE”を身にまとったジャズファンクベーシストこそ日野“JINO”賢二である。

 日野賢二ベースを聴いていつでも感じるのは,この日本人離れした“GROOVE”であり“ジャズファンク”である。
 ゆえに暴言を放てば日野賢二のアルバムはどれも「海外のジャズメンのアルバム」のような仕上りである。マーカス・ミラーのアルバムっぽいかも?

 日野賢二のセカンドCDJINO』もそうである。『JINO』の基本がジャズにあるのは確かであるが,ジャズフュージョンというよりもロックやR&Bとかソウル系の香りがする。

 この真意は日野賢二ベースが超カッコイイからだ。これは以前に熊本で見たライブの残像のせいであろうが,日野賢二ベースが完全にギターに変身していた。
 ギター→ロック→ベース→『JINO』を感じ『JINOベース→ロック→ギターを感じ取る。

 だからどうしても管理人のイメージの中で日野賢二ギタリストなのだ。チョッパーベースを弾きまくっている姿がギタリストに最も近いベーシストなのだ。日野賢二ベースが超カッコイイ。

 『JINO』の聴き所は日野賢二の“ザ・ベースギター”! その意味で出来ればラップやボーカルは味付け程度にベースギターっぽく弾きまくってほしかった。
 この辺の欲求不満もマーカス・ミラーに感じる欲求不満と通じている。もっとジャズファンクベーシストに専念してくれよ…。

JINO-2 管理人の結論。『JINO批評

 『JINO』は【PORTRAIT OF TRACY】でジャコ・パストリアスの顔を覗かせ【COME TOGETHER】でマーカス・ミラーの顔を覗かせ【MINUANO】でパット・メセニースティーブ・ロドビーの顔を覗かせた以外はジャズフュージョンの面影は皆無。

 『JINO』の真髄はGROOVY。「日野皓正の次男」と称するよりも「菊地雅章の養子」と称したい。

  01. LIVE MUSIC GOTTA HAVE IT!
  02. SHAKE/ feat. Char
  03. MY BABY
  04. FACE DA FUNK
  05. RAIN - Portrait of Tracy
  06. COME TOGETHER/ feat. Char
  07. LET ME BE THE ONE (Interlude I)
  08. L.E.S.
  09. PORKIE (GOODBYE PORK PIE HAT)
  10. MY LUV 4U
  11. DEEP
  12. MINUANO (SIX EIGHT)
  13. LET ME BE THE ONE (Interlude II)
  14. GO FOR DA GOLD/ feat. ZEEBRA

(ユニバーサル・ジャズ/UNIVERSAL JAZZ 2005年発売/UCCJ-2036)

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