
これはダメだ。なぜかまだ手元に残っていた。いつものパターンならとうの昔に中古CD屋へお嫁に出しているはずだろうに…。
あのフル・ムーンやラーセン=フェイトン・バンドにおける“ギター・ヒーロー”バジー・フェイトンは『バジー・フェイトン・ワーリーズ』の中にはいない。
『バジー・フェイトン・ワーリーズ』における“ロック・ギタリスト”バジー・フェイトンが一向に目立たない。終始バッキングとディストーション係。これがバジー・フェイトンの考えるロックなのか?
まっ,元来バジー・フェイトンはリード・ギタリストのタイプではない。フル・ムーンではニール・ラーセンのサブ・ギター,ラーセン=フェイトン・バンドではボーカルのサブ・ギター。そんなことは分かっていた。
でもせっかくのリーダー・バンド。それもロック・バンド。バリバリと前に出てギターを弾きまくるバジー・フェイトンを期待していたのにぃ。ジム・ヘンドリックスは無理でもスティーブ・ルカサー程度は期待していたのにぃ。
『バジー・フェイトン・ワーリーズ』におけるバジー・フェイトンの役所は“メロディーに絡みつく”ギタリスト。そう。ボーカルをフィーチャーしながらギターも歌う。
本当にこの公式が当てはまるのなら,フル・ムーンやラーセン=フェイトン・バンドにおける“ギター・ヒーロー”バジー・フェイトン“降臨”となるのだが,全然違うんだよなぁ。

リード・ギターを耳で追えないロック・バンドなんて…。「バジー・フェイトン & ザ・ワーリーズ」なんて…。
01. BREAK DOWN THESE WALLS
02. LOVE AIN'T NOTHIN' LIKE THIS
03. THIS AIN'T THE WORLD I KNOW
04. WAIT
05. MORE
06. FIRE IN THE HOUSE OF LOVE
07. FALSE HOPE
08. SINCE I MET YOU
09. DOWN REAL SLOW
10. HIGHWAY TO LOVE
(ドリ−ムズヴィル・レコード/DREAMSVILLE RCORDS 2000年発売/YDCD-0028)
(ライナーノーツ/中田利樹)
(ライナーノーツ/中田利樹)