『SWEET HONEY BEE』の7曲目は【READY RUDY?】(以下【レディ・ルディ?】)。

 【レディ・ルディ?】が最高である。こんな曲を目の前で演奏してもらえるのは,ルディ・ヴァン・ゲルダーの人徳であろう。

 そう。【レディ・ルディ?】とは,かの有名な録音エンジニアのルディ・ヴァン・ゲルダーへ捧げられた1曲ということで,録音調整用の構成を有していて,バンド全員でのテーマ部でのユニゾンやアンサンブルが大迫力に響き渡り,続くメンバー4人のソロ・パートは,エンディングでテーマ部の同じフレーズをワンコーラス吹き上げるという約束のパターンの繰り返し。

 こんなにも1曲の中に強弱があり,楽器バランスを整えるための楽曲もそうない。しかもノリがファンキー・ブルースなハード・バップときている。

 音の職人たちが一定のルールの中で,自由に高低差を付けアクセントを変えながら,録音技師とコミュニケーションを取る様子が,レコードを聴いているジャズ・ファンをこんなにも大熱狂させるとは! 大大大好き!

 
FREDDIE HUBBARD : Trumpet
JAMES SPAULDING : Alto Sax, Flute
JOE HENDERSON : Tenor Sax
DUKE PEARSON : Piano
RON CARTER : Bass
MICKY ROKER : Drums

SWEET HONEY BEE-1
SWEET HONEY BEE
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