ROAD-1 J−ジャズ界のサラブレットばかりが集まった,スーパー・ビッグ・バンドノー・ネーム・ホーセズは1stの録音時からすでに完璧に出来上がっていた。

 あの『NO NAME HORSES』から10年。2枚目『』以降は曲の良さとアレンジの良さで勝負するビッグ・バンドへとモデル・チェンジし,小曽根真の個性がノー・ネーム・ホーセズの個性に反映されるようになったと思う。

 そんなノー・ネーム・ホーセズが10周年記念として“ビッグ・バンド交響詩”なる新スタイルで演奏したのが『ROAD』である。

ROAD-2 『ROAD』の制作には,知らぬ間にクラシック界でも有名になってしまった小曽根真の音楽観が顕著に表現されている。メンバーのソロもふんだんにフィーチャーされて進行する「組曲」にはクラシックの響きが存分に感じられる。

 しかし,どこをどう切り取っても『ROAD』からは「クラシック風」しか飛び出して来ない。『ROAD』から飛び出してくるのは紛れもなくジャズビッグ・バンド

 ゆったりしたリズムで朗々としたメロディーが紡がれるかと思ったら,一転してスピーディーでスイング感あふれる展開にチェンジしたり,またその逆も。スリリングで先が読めないところは,その構成力の鋭さとツワモノたちの隙のない演奏力の成せる技なのだろう。

ROAD-1 【ROAD】も【RHAPSODY IN BLUE】も30分に及ぶ大曲ながら,創造豊かなアレンジと多彩なサウンドが聴く者の耳を惹き付けて離さない。何度聴いてもグッと来る。『ROAD』の評価が定まるには5年くらいは聴き込みに時間がかかる。

 そう。『ROAD』は小曽根真の全アルバムの中でも“屈指の名演”として指名されることであろう。
 『ROAD』にはビッグ・バンドの,そしてノー・ネーム・ホーセズの「無限の可能性」が宿っている。

  01. Big Band Symphonic Poem "ROAD"
    . Birth of a Band
    . A Miracle Fades Away
    . Embracement
    . Doubts
    . Endlwss Battle
    . "Road" to Freedom
  02. Rhapsody in Blue

(ヴァーヴ/VERVE 2014年発売/UCCJ-2118)
(☆SHM−CD仕様)
(ライナーノーツ/小曽根真,クインシー・ジョーンズ)

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