
管理人の中学時代の23時の日課。それはNHK−FMの「クロスオーバー・イレブン」のテーマ曲=アジムスの【フライ・オーヴァー・ザ・ホライズン】のオープニング終わりで,すぐにFM長崎の「ソニー・デジタル・サウンド」へチューニングすると,CM終わりのタイミングで連続で流れてくるテーマ曲=ザ・スクェアの【ハワイへ行きたい】。
このラジオ・ザッピングの儀式?が就寝へのルーティーン。津嘉山正種の「街も深い眠りに入り,今日もまた一日が終わろうとしています…」という渋いナレーションからの椎名誠の朴徳独り語り。
23時代なのに「街も深い眠りに入る」というフレーズに夜が長かった80年代を感じまくってしまう。まだセブンイレブンもなかったんだよなぁ。
このように書くと少なく見積もっても管理人の思いに共感してくれる人が1000人はいると思っている。「クロスオーバー・イレブン」は「ジェット・ストリーム」や「オールナイト・ニッポン」に並ぶ国民的深夜ラジオ番組であった。
幾つになっても【フライ・オーヴァー・ザ・ホライズン】が流れ出すと一日が終わった気がしてくる。後は寝るだけ。その前にちょこっといけないことをして…。
そんな【フライ・オーヴァー・ザ・ホライズン】収録の『LIGHT AS A FEATHER』(以下『ライト・アズ・ア・フェザー』)。
大ヒットした【ジャズ・カーニヴァル】は知っているが好みではない。【ジャズ・カーニヴァル】タイプではなく【フライ・オーヴァー・ザ・ホライズン】っぽい曲が聴きたい。タイトル・チューンに指名したリターン・トゥ・フォーエヴァーのカヴァー【ライト・アズ・ア・フェザー】への期待が高まってくる。…が,しかし…。
管理人は何度も何度もアジムスの音楽を,そして『ライト・アズ・ア・フェザー』の全10トラックを理解しようと努力した。
でもダメだ。アンテナにまるで引っ掛からない。【フライ・オーヴァー・ザ・ホライズン】を除く『ライト・アズ・ア・フェザー』の9トラックは「普通のジャズ・ファンク集」だった。
え〜っ? 頼みの綱の【フライ・オーヴァー・ザ・ホライズン】にまで粗が見えてきた。
イントロのシンセのボリュームが大きすぎないか? 「クロスオーバー・イレブン」のテーマ曲ヴァージョン?では,もう少し静かにフェードインしていたような気がするのだが…。
もう全てが台無しである。こんなお寒い内容であれば,いっそ聴かない方がよかった。

ブラジルの世界的なフュージョン・グループ,アジムスとは【フライ・オーヴァー・ザ・ホライズン】のみの「一発屋」であった。
01. PARTIDO ALTO
02. AVENIDA DAS MANGUEIRAS
03. LIGHT AS A FEATHER
04. FLY OVER THE HORIZON (VOO SOBRE O HORIZONTE)
05. AMAZONIA
06. JAZZ CARNIVAL
07. YOUNG EMBRACE (UM ABRACO DA MOCIDADE)
08. DONA OLIMPIA
09. THIS EXISTS(EXISTE ISTO)
10. MONTREUX
(ビクター/JVC 1980年発売/VICJ-60955)
(ライナーノーツ/中原仁,友田さとし)
(ライナーノーツ/中原仁,友田さとし)