
本当は『ゴールデン☆ベスト 難波弘之 WORKS』を欲しかったわけではなかったのだが,唯一「EXHIVISION」の未発表曲を聴きたかったので購入した。
お目当ての【NEVERMORE】は期待通りの名演であった。雰囲気としては【DIMENSION TRAVELLER】に似ているかなぁ。
“超絶技巧”の難波弘之,和田アキラ,永井敏己,長谷川浩二がメロディアス。譜面通りなのに譜面以上の快演である。素晴らしい。
でもでも,そんな「EXHIVISION」としての難波弘之は『ゴールデン☆ベスト 難波弘之 WORKS』の名曲群を前にしたら,多彩な活動のほんの一面に過ぎないことがよ〜く理解できた。
個人的に難波弘之と来れば“プログレ・フュージョンの人”であって,これまで「SENSE OF WONDER」の難波弘之と「野獣王国」の難波弘之と「EXHIVISION」の難波弘之としか接してこなかった。
( あっ,難波弘之との一番の思い出は,NHK教育で見ていた「ベストサウンド」であって,ドラムのそうる透の講義が好きだった! )
ゆえに『ゴールデン☆ベスト 難波弘之 WORKS』で,初めて「MARI & BUX BUNNY」の難波弘之に「NUOVO IMMIGRATO」の難波弘之に「A.P.J.」の難波弘之に「VIBES」の難波弘之に接して,氏のロック志向を理解できた気分である。

どんなに演奏で熱くなったとしても“歌もの”の意識が離れないからアドリブが破たんすることはない。曲作りの段階から事前にそういうガードを張っていることが,年代順に編集された『ゴールデン☆ベスト 難波弘之 WORKS』から伝わってくる。
ただし,難波弘之の“ロックの人”が理解できたからといって,深町純のように過去作を掘り続けようとは思いません。
管理人の大好きな難波弘之とは“ロックの人”ではなく“プログレ・フュージョンの人”難波弘之なのです。
01. 化石の街
02. 空中の音楽
03. 碧い星で
04. DIMENSION TRAVELER
05. Fly Away
06. SKELETON CREW
07. Labyrinthos
08. いつか,青空のように…
09. Voice
10. Little mermaid 〜星に願いを〜
11. Metal Snow
12. Nevermore
(ユニバーサル・ミュージック/UNIVERSAL MUSIC 2008年発売/UPCY-6485)
(ライナーノーツ/難波弘之)
(ライナーノーツ/難波弘之)