
その「近い」の真意とは,板橋文夫は渡辺貞夫,日野皓正,森山威男のレギュラー・ピアニストの歴任者。エルヴィン・ジョーンズとも共演している“世界の板橋文夫”その人である。
事実,板橋文夫の演奏は,FM東京系「渡辺貞夫・マイ・ディア・ライフ」のスタジオ・ライブで良く耳にしていた。学生の頃,身近に感じたジャズ・ピアニストの一人であった。
その「遠い」の真意とは,板橋文夫のCDを何枚か聴いてみたが,どうにも良さが分からない。板橋文夫の場合,そのビッグなネーム・バリューで“聴かされている感じ”がする。
板橋文夫の演奏なのだから悪いはずがない。そう説得されている感じがする。何回聴いてもどうにも良さが分からない。
例えば『THE MIX DYNAMITE YU』(以下『ザ・ミックス・ダイナマイト 游』)なんかは,購入後すぐに聴かなくなって,時折,チャレンジして聴いてみたりしたのだが,やっぱり楽しいと思ったことはない。
『ザ・ミックス・ダイナマイト 游』を聴き始めると「あっ,この曲」と思い出すのだが,1カ月もすると「あのアルバムってどんな曲が入ってたっけ?」と思い出すことができない。印象に残る曲が1曲もない。

でも書いちゃう。『ザ・ミックス・ダイナマイト 游』は駄盤である。
またこの記事で,板橋文夫は遠い存在のままだろうなぁ。もっと遠いところへと管理人との距離が広がったかなぁ。板橋文夫の次のCDを購入することもないだろうなぁ。
全国の板橋文夫ファンの皆さん,こんなにも耳の貧しい管理人に板橋文夫の御指南を!
01. DAH DAH DAH
02. KAMINARIMON
03. GORI GORI '95
04. YOU!
05. TASOGARE
06. TUKI-NO-WA
07. KANPYOO
08. 21
09. GOSPEL '94
10. HOME AGAIN, ONCE AGAIN
(オーマガトキ/OMAGATOKI 1995年発売/SC-7110)
(ライナーノーツ/村上寛)
(ライナーノーツ/村上寛)