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 クリフォード・ブラウンとマックス・ローチの双頭コンボなのだから「クリフォード・ブラウン=マックス・ローチ」でもいいが「マックス・ローチ=クリフォード・ブラウン」でもいいじゃないか!  しかし,ジャズメンの“格”からしてクリフォード・ブラウンの名前がマッ ...

 TRIXの“最高傑作”が『PRESENT』である。  『PRESENT』の何がそんなにいいかと言えば,まず曲がいい。でもTRIXにはたくさんの名曲が他にもある。  次に演奏がいい。加入4作目となり佐々木秀尚が完璧にフィットしたからだろう。でもTRIXには ...

 フリー・ジャズの最大の成果とは集団即興演奏の絶対領域を拡大したことであろう。  フリー・ジャズ以前のモダン・ジャズとは,アメリカやアフリカ発祥のブルースであり黒人の音楽であったのだが「何でもあり」のフリー・ジャズの登場は後の「ワールド・ミュージック」の走 ...

 実に濃厚な音楽である。細部まで綿密に作り込まれたアルバムである。TRIXの「本気で本気な」アルバム,それが『ECCENTRIX』である。  管理人は知っている。TRIXはいつだって全力で音楽活動に取り組んできたことを…。  熊谷徳明はTRIXのために命を ...

 『FOR HAMP,RED,BAGS,AND CAL』(以下『グレイト・ヴァイブス〜ハンプ,レッド,バグス,カルに捧ぐ』)は,ゲイリー・バートンが4人のヴィブラフォン奏者へ捧げたトリビュート・アルバムであるが,そんな知識は抜きにしてテイストとしては有名 ...

 『FORTUNE』の次が何故に『FESTA』? 佐々木秀尚の次が何故にユッコ・ミラー?  この疑問が中々解決されずに『FESTA』を買いそびれていた。『FESTA』を買ったのはユッコ・ミラーの『KIND OF PINK』を聴いた後のことである。  だ〜っ ...

 純粋にゲイリー・バートンが好きだし,ECMも好きだし,パット・メセニーが大好き!  しかし『RING』(以下『リング』)については評価しない。ゲイリー・バートンの“らしさ”が感じられないし,パット・メセニーの“らしさ”が感じられない。唯一,ECMの“らし ...

 ギタリストが交代して,TRIXの第四期が始動した。  平井武士から菰口雄矢への交代を受け入れるには長い時間がかかったが,菰口雄矢から佐々木秀尚への交代はすんなり受け入れることができた。  とにかく佐々木秀尚と熊谷徳明との“天性の相性”がチリバツであって, ...

 ゲイリー・バートンが“ジャズ・ロックの旗手”として,R&B系の猛者たちとの「異種格闘技」セッションの記録が『GOOD VIBES』(以下『グッド・ヴァイブス』)である。  ゲイリー・バートンが『グッド・ヴァイブス』で対峙したR&B系の猛者たちとは,後の ...

 表向き「ロボット・フュージョン」として売り出し中の『EVOLUTION』。ここを素直に“ヴォーカル・フィーチャー・アルバム”と謳わない姿勢にTRIXの“迷い”があると思う。  TRIX・ファンの中には「TRIX“初のヴォーカル・フィーチャーリング”だけ ...

 多くの人にとってビル・エヴァンスと来れば,この辺のブラコン路線でクラブ・ジャズ路線でスムーズ・ジャズ路線のビル・エヴァンスをイメージするのではなかろうか?  セールス的にはビル・エヴァンスのアルバムで一番売れているのが『PUSH』(以下『プッシュ』)で ...

 本田竹曠のジャズ・アルバムにしてソロ・ピアノ・アルバム『SEE ALL KIND』(以下『シー・オール・カインド』)を聴いて,個人的に感じたことが2つある。  それは本田竹曠は,根っからのジャズメンではないということ。本田竹曠は,根っからのピアニストでは ...

 現代アコースティック・ジャズの名盤『SUMMERTIME』から数カ月もしないうちに録音&発売された,サックスのビル・エヴァンスの“最高傑作”が『LET THE JUICE LOOSE〜BILL EVANS GROUP LIVE AT BLUE NOTE ...

 カシオペアとスクェアの「2強」だけではJ−FUSIONはここまで盛り上がらなかったと思っている。  ここにキレイ目でもPOPでもない,松岡直也やMALTAやプリズムが絡んでいたからこそ,J−FUSIONがブームとなったと思っている。  でもなんだかんだ言 ...

 ジャズ界にはビル・エヴァンスが2人いる。  このように書くと“ジャズの巨人”ピアノのビル・エヴァンスと比較される,もう1人のビル・エヴァンスがかわいそうと思うなかれ!  確かにピアノのビル・エヴァンスと比較すると「じゃない方」には小者感が出るのであるが, ...

 「ザ・スクェア・アンド・フレンズ」名義の『COLOR PALETTE』(以下『カラー・パレット』)について語るとすれば「選曲」についてだけである。  『カラー・パレット』とは1984年から1986年にかけて発売した,ザ・スクェアの『R・E・S・O・R・ ...

 ブリジット・フォンテーヌの『COMME A LA RADIO』(以下『ラジオのように』)は,バックを務めるアート・アンサンブル・オブ・シカゴ目当てで買ったのだが,このアルバムは,ブリジット・フォンテーヌがどうとか,アート・アンサンブル・オブ・シカゴがど ...

 廃盤になった『WOMAN』(以下『ウーマン』)をずっと探していた。正確には【MAKE UP IN THE MORNING】を探していた。  なぜなら【MAKE UP IN THE MORNING】こそが「菊池ひみこの音楽」そのものであり,管理人の「青春時 ...

 アーマッド・ジャマルの“最高傑作”が『BUT NOT FOR ME』(以下『バット・ノット・フォー・ミー』)である。  “ジャズの帝王”マイルス・デイビスが演奏を聴くためにクラブに通い詰めた唯一のピアニストであり,マイルス・デイビスが自分のバンドにどう ...

 「菊池ひみこ,海を渡る」。それが『ALL RIGHT』(以下『オーライ』)失速の最大要因である。  『ドント・ビー・ステューピッド』でホップして『フラッシング』でステップして『オーライ』でジャンプを決める。  そんなシナリオが立てられた中?菊池ひみこが向 ...

 管理人はビル・エヴァンスが大好き。でもそれ以上にキース・ジャレットが大好き。  ゆえにキース・ジャレット・トリオのベーシスト=ゲイリー・ピーコックがビル・エヴァンスと共演した『TRIO ’64』(以下『トリオ ’64』)のお目当てはビル・エヴァンスではな ...

 1991年の「ライブ・アンダー・ザ・スカイ」の大トリは「ザ・マーカス・ミラー・プロジェクト」。フィーチャリングはレイラ・ハサウェイのヴォーカルであったが,とにかくメンバーが凄い!  ベースのマーカス・ミラー,ドラムのプージー・ベル,ピアノのジョー・サンプ ...

 『JOHN COLTRANE’S MEDITATIONS』(以下『コルトレーンズ・メディテーションズ』)とは,デイヴ・リーブマンによるジョン・コルトレーンの『MEDITATIONS』の完コピ・アルバムである。  ジョン・コルトレーンの曲をデディケイショ ...

 『GENTLE NOVEMBER』(以下『ジェントル・ノヴェンバー』)からは,武田和命の“魂のテナー・サックス”がフォーマットを超えてこぼれ落ちている。内から内から漏れ出している。武田和命の“生命の音”が聴こえてくる。  『ジェントル・ノヴェンバー』の ...

 管理人はCDコレクターの1人である。確かに所有CD3000枚越えは,普通のジャズ・ファンとしては立派な数字だと思っている。  しかしこの世界は「CD1000枚,2000枚は当たり前」とされる世界である。「上には上」がいる。しかも相当の人数がいる。決して軽 ...

 フルート奏者の「世界的権威」である中川昌三は2種類の「アーティスト表記」を持っている。  中川昌三とはジャズ・フルート奏者としての名前であり,それ以外のクラシックや現代音楽のフルート奏者の場合は中川昌巳表記となる。活動内容によって「アーティスト表記」を変 ...

 現代のジャズ界を代表する“ジャズ・ピアニスト”であるブラッド・メルドーのグラミー初受賞作は“非ジャズ・ピアニスト”なブラッド・メルドーであった。  この事実が何とも悔しい。それが管理人にとっては『FINDING GABRIEL』(以下『ファインディング・ ...

 『BIRD OF PASSAGE』(以下『バード・オブ・パッセージ』)は超・名盤である。渡辺貞夫のこの辺の音楽はそのどれもが最高レベル。渡辺貞夫の絶頂期の名盤群については,とやかく語るのはヤボだと思っている。  だから管理人が『バード・オブ・パッセージ ...

 新たな音楽メディアとしてCDが発売され始めた時代のこと,CDとレコードが併売される時代があった。その場合の値段はCDの方が高くて,最初の頃はずっとCDが1枚一律3800円だった。  音楽業界はCDが「夢のメディア」であることは認めつつも,一斉にCD優先に ...

 『CREME DE LA CREME』(以下『クレム・デュ・ラ・クレム』)をもって,16年間続いた「河野/坂東」時代が終わった。大団円のフィナーレである。  メンバー・チェンジの激しいバンド史上“最長不倒”となった「河野/坂東」時代の終焉に,今でも頭が ...

 1970年代のフュージョン・シーンの台頭を切り開いた3グループがある。それが“電化”マイルス,ウェザー・リポート,リターン・トゥ・フォーエヴァーである。  この3グループは「マイルス・スクール」のメンバーが重なり合い,互いに刺激し合い,それぞれが異なる ...

 アーニー・ワッツと来ればリー・リトナーの「ジェントル・ソウツ」や菊池ひみことのコラボレーションで活躍した「フュージョン・サックスの巨人」のイメージが強かったのだが,実はアーニー・ワッツというテナー奏者は“ゴリゴリのジャズの人”である。  アーニー・ワッツ ...

 出発が他社に対抗するためのワーナー・グループによる「高音質盤」の作成のためにあった『KALEIDOSCOPE』(以下『カレイドスコープ』)だが,当の松岡直也にとって「高音質盤」なんて眼中なし。目指したのは,ただただお盛り上がりのセッション大会!  『カ ...

 ボビー・ハッチャーソンが37年振りにブルーノートへ復帰したことが話題となった『ENJOY THE VIEW』(以下『エンジョイ・ザ・ビュー』)であるが,管理人にはボビー・ハッチャーソンではなく“デヴィッド・サンボーン買い”であった。  『TIMEAGA ...

 スガダイローという人は,単なる“ジャズ・ピアニスト”ではない。「新しい音楽の発明家」だと思う。  『スガダイローの肖像・弐』の斬新な音楽性は,フリー・ジャズからはみ出ただけでなく,ジャズというカテゴリーをも超えてしまっている。  『スガダイローの肖像・弐 ...

 管理人がサイラス・チェスナットを知ったのはマンハッタン・トリニティ以後のことである。  マンハッタン・トリニティにおけるサイラス・チェスナットのピアノが素晴らしい。繊細なピアノ・タッチで美メロのツボを確実に突いていく。カクテルっぽい部分が前面に出てはいる ...

 『スガダイローの肖像』を買ったのは『スガダイローの肖像・弐』の後だった。『スガダイローの肖像・弐』が超。お気に入りで,これはと“一匹目のドジョウ?”を狙って買った。  結果は「…が,しかし」。でも『スガダイローの肖像』を買って良かった。なぜなら『スガダ ...

 ベースのラリー・グレナディアとドラムのジェフ・バラードの組み合わせが,現在考えられる最良のリズム隊の1つに違いない。  現にブラッド・メルドー,チック・コリア,パット・メセニー,そして山中千尋までもが,ラリー・グレナディアとジェフ・バラードが創造するリズ ...

 『RE−BOP』(以下『リバップ』)の聴き所は,渡辺貞夫とブライアン・ブレイドの共演にある。  これって則ち,ブライアン・ブレイドの躍動するドラミングが,あの渡辺貞夫と音を交えてどう反応するかを楽しむアルバムである。  そう。『リバップ』の主役は渡辺貞夫 ...

 『ザ・スパニッシュ・ハート・バンド』の原題は『ANTIDOTE』である。  日本盤のタイトルが『ザ・スパニッシュ・ハート・バンド』なので,1976年リリースの「ファンタジー三部作」の第二弾『マイ・スパニッシュ・ハート』のリメイク盤と捉えられがちであるがそ ...

 『RENDEZVOUS』(以下『ランデブー』)は,プロデューサー兼パーカッションのラルフ・マクドナルド,ドラムのスティーヴ・ガット,ドラムのスティーヴ・ガット,ベースのマーカス・ミラー,キーボードのリチャード・ティー,ギターのエリック・ゲイル,そこへア ...

 「チック・コリア・エレクトリック・バンド」の再結成から遅れること14年。ついに「チック・コリア・アコースティック・バンド」が再始動した。  「アコースティック・バンド」名義としては実に27年振りのライブ・レコーディングとなったのが『LIVE』である。   ...

 “衝撃”の『JAM KA』から6年。続編となる『JAM KA DEUX』(以下『ジャム・カ・ドゥ』)は,従来の小沼ようすけのギター・サウンドだけではなく,あの『JAM KA』からも遠く離れてしまっている。  小沼ようすけは,一体どこまで走り続けるつもり ...

 ECMのソロ・ピアノと来れば,キース・ジャレット一連のソロ・ピアノが有名であるが,キース・ジャレットに先立つこと半年,レーベル・オーナー兼プロデューサーのマンフレート・アイヒャーが最初に白羽の矢を当てたのは,キース・ジャレットではなくチック・コリアの方 ...

 ECMのソロ・ピアノと来れば,キース・ジャレット一連のソロ・ピアノが有名であるが,キース・ジャレットに先立つこと半年,レーベル・オーナー兼プロデューサーのマンフレート・アイヒャーが最初に白羽の矢を当てたのは,キース・ジャレットではなくチック・コリアの方 ...

 変な質問とお思いでしょうが,読者の皆さんは,どのデイヴ・リーブマンがお好きですか?  マイルス・デイビスのバンドにいた頃の「元気印」のデイヴ・リーブマンですか? それとも今ではこちらが「定番」として定着した感のある「内省的で叙情的な」デイヴ・リーブマンで ...

 林栄一のジャズ・スタンダード集である『MONA LISA』(以下『モナ・リザ』)は,大多数のジャズ・ファンにとって極上のアルバムである。  余計な装飾を排除したストレートなアレンジと相まって,林栄一が丁寧にのジャズ・スタンダードを吹き上げている。林栄一 ...

 ブラッド・メルドーを聴かなくなったのは,一体いつ頃のことだろう。  あっ,正確には聴かなくなったのではなく,パタリとニュー・アルバムを買わなくなってしまった。  理由は単純である。ブラッド・メルドーがジャズを演奏しなくなってしまった。  2010年代に入 ...

 うわぁ。多田誠司がいいよなぁ。スガダイローがいいよなぁ。素晴らしいデュオ・アルバムだよなぁ。  『WE SEE!!』というアルバムは,多田誠司についての薀蓄やスガダイローについての含蓄など抜きにして,音を追いかけているだけで楽しくなる。うれしくなる。手 ...

 ボブ・ジェームス最大の「問題作」と書くと語弊があるよなぁ。言葉を選ぶと「衝撃作」と表現した方がピッタリくる。そんな「衝撃作」が『COOL』(以下『クール』)である。  何が「衝撃」だったのか? ここは黙って『FOURPLAY』に続けて『クール』を聴いて ...

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