『TIMELESS』の3曲目は【PIANO SONATA OP.8 NO.2】(以下【悲愴】)。

 【悲愴】に聴き覚えあり。ビリー・ジョエルの【ディス・ナイト】と思い込み,ライナーノーツに目を落とす。するとこんな解説が…。
 「【悲愴】は,ベートーベン三大ソナタの一つであり,耳が聞こえなくなってきた頃の作品」。この年になって,恥ずかしながら初めて知りました。ベートーベンって“天才”だったんですね。

 しかし管理人にとって,原曲がベートーベンだろうが,ビリー・ジョエルがカバーしていようが,それは全く関係ない。
 【悲愴】はSaya! Sayaのこのトラックが大定番! Sayaの優しいピアノ・タッチが原曲の美しさを最高に昇華させている。

 58秒から始まるピアノ・ソロがいい。流れの中での1分29秒から34秒までのフレーズに涙する。2分9秒からのトーンの変化はバックと溶け合うピアノ・トリオの魅力に溢れている。
 後半の甘く切ないメロディーで,感情を抑えた静かなプレイ。これがたまらなくいい。あそこで甘さを爆発してしまっていたら,ここまで心に残ることはなかったのではないか? あくまでも,しっとりと,しっくりと…。

 
SAYA : Piano
JASON LEWIS : Drums
JOHN SHIFFLETT : Bass

TIMELESS-1
Timeless
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