『BALLADS』の3曲目は【TOO YOUNG TO GO STEADY】(以下【トゥー・ヤング・トゥ・ゴー・ステディ】)。

 【トゥー・ヤング・トゥ・ゴー・ステディ】でのジョン・コルトレーンの情感といったら…。間の取り方といい,フレーズの崩し方といい,もうたまらない。

 音色にしてもテナー・サックスというよりもアルト・サックスに近い。しかしほんの少しだけ聴こえる“テナーっぽさ”が,これまた,たまらない。
 ある意味【トゥー・ヤング・トゥ・ゴー・ステディ】一曲に『BALLADS』の魅力が全て凝縮されたとも言える,それ位の名演

 2分4秒からのマッコイ・タイナーピアノソロを挟んで,ジョン・コルトレーンソロを前半,後半に分けるとすれば,前半は“内に秘めた美しさ”で,後半はそのふつふつとした情感が“表に現われた美しさ”と言えるだろう。

 前半と後半では趣が大いに異なっているが,それがマッコイ・タイナーピアノで見事に一つに束ねられ『BALLADS』の“裏”ハイライトとなっている。実に素晴らしい。
 
 
JOHN COLTRANE : Tenor Saxophone
McCOY TYNER : Piano
JIMMY GARRISON : Bass
ELVIN JONES : Drums

BALLADS-1
Ballads
アドリグをログするブログ “アドリブログ”JAZZ/FUSION



サムエル記第一12章 サムエルの最後の講話
ケニー・ギャレット 『スタンダード・オブ・ランゲージ