『PORTRAIT IN JAZZ』の1曲目は【COME RAIN OR COME SHINE】(以下【降っても晴れても】)。

 【降っても晴れても】のビル・エヴァンスピアノ・タッチが実に硬い。超・硬質の音! ハードボイルド!

 普段は音色うんぬんより,アドリブの出来に自然と注意が集中するのだが【降っても晴れても】に関しては,どうしても“硬質なタッチ”に耳が奪われてしまう。
 ベースドラムの“よりダークな”音色も加わって,この辺りをどう評価するかで,好き嫌いが分かれるかもしれない。

 【降っても晴れても】の「音色偏重説?」にはもう一つ,確たる理由がある。それこそビル・エヴァンス流のアドリブである。
 『PORTRAIT IN JAZZ』を全ジャズ・アルバムの「入り口」に指名した管理人からすると,一抹の不安が背中につきまとう。原曲の崩し方が“過ぎている”。

 ビル・エヴァンスとしては【降っても晴れても】を演奏しているつもりだろうが,聴き手はほとんど「この曲何だっけ?」状態。何事も“やり過ぎ”はよろしくない。

 さて,管理人の評価であるが,なんだかんだケチをつけてみたが【降っても晴れても】は,本音の部分でチョー好み。“強面”のビル・エヴァンスも案外悪くない。

 
BILL EVANS : Piano
SCOTT LaFARO : Bass
PAUL MOTIAN : Drums
 
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