『THIS IS THIS』の2曲目は【FACE THE FIRE】(以下【フェイス・ザ・ファイアー】)。

 ヴォイスの導入によって新境地を開拓しようと試みた,ジャコ・パストリアス脱退後のウェザー・リポート
 しかし,この最終作【フェイス・ザ・ファイアー】をもってしても,未だ“実験作”の域を脱していない。大胆なコーラスやスキャットによるヴォイスであるが,一向に目立っていない。

 【フェイス・ザ・ファイアー】は,ジョー・ザビヌルの“飛び跳ねた”ユニークなテーマとミノ・シネルの“躍動する”パーカッションとの“アフリカ民族音楽風”バトルが主軸である。
 そして,忘れてならないのが“ヴォイス隊”と同じく目立ちはしないのだが,こちらは名脇役=ミノ・シネルを援護する“レギュラー・ドラマーオマー・ハキムドラミング

 管理人はウェザー・リポートの歴代ドラマーの中ではオマー・ハキムが一番好きだ。何と言っても,音の抜けがいい。断然,歯切れがいい。
 【フェイス・ザ・ファイアー】では,完全なサポート役に徹しているが,それでも耳に残るドラミングはお見事である。
 2分30秒からラスト3秒間の「アタック」は,バンド・リーダー=ジョー・ザビヌルからオマー・ハキムへの“ハナムケ”である。

 
WEATHER REPORT
JOSEF ZAWINUL : Keyboards
WAYNE SHORTER : Saxophone
VICTOR BAILEY : Bass
MINO CINELU : Percussion, Vocals
OMAR HAKIM : Drums

GUEST MUSICIAN
MARVA BARNES : Vocal
COLLEEN COIL : Vocal
D.SIEDAH GARRETT : Vocal
DARRYL PHINNESSEE : Vocal

'THIS IS THIS-1
THIS IS THIS
アドリグをログするブログ “アドリブログ”JAZZ/FUSION



サムエル記第二11章 ダビデのバテ・シバとの姦淫
デヴィッド・サンボーン 『流麗なる誓い