『MUSIC FROM MO’ BETTER BLUES』の6曲目は【POP TOP 40】(以下【ポップ・トップ40】)。


 【ポップ・トップ40】のメインは,デンゼル・ワシントンのラップであるが,次々とバックから繰り出されるジャズの名フレーズ。
 そう。【ポップ・トップ40】の実態は【ジャズ・トップ40】である。

 3分23秒と3分38秒からは,マンハッタン・トランスファーの【トワイライト・ゾーン】が流れてくるから【ポップ・トップ40】でもいいのかもしれない。
 でも“ジャズ風”に聴こえるのは“ハプニング”連続の構成にある。曲の造り込みが“ポップス”ではなく“ジャズ”している。突然舞い降りるメジャー・フレーズに“ニヤついて”しまう。

 しかし管理人の評価はNGである。聴き込んでいるうちに,例の“ハプニング”連続の構成が“あざとく”聴こえてきた。やっぱりジャズの魅力は“自然発生的な”アドリブでなくっちゃね!

 トラック批評からは外れるが,ここで一言! ブランフォード・マルサリスは広義には,コルトレーンショーター・ラインのテナー奏者である。
 しかし2分57秒からはソニー・ロリンズの【モリタート】! ブランフォード・マルサリスも“ロリンズ・フリーク”全開なのです。

BRANFORD MARSARIS : Tenor Saxophone, Soprano Saxophone
KENNY KIRKLAND : Piano
ROBERT HURST : Bass
JEFF 'TAIN' WATTS : Drums
TERENCE BLANCHARD : Trumpet
DENZEL WASHINGTON : Vocal
WESLEY SNIPES : Vocal