『THIS IS THIS』の7曲目は【UPDATE】(以下【アップデイト】)。

 【アップデイト】は,ジョー・ザビヌルのワンマンショーもどき! 【アップデイト】における他のメンバーのパートはジョー・ザビヌルの「欲求」を埋めるだけの意味しかない! ここに“個性”など必要ない!

 このド・フリーシンセサイザーの圧力は好みではないが,ただただスゴイとは思う。息をするのも忘れてしまいそうな,そんな演奏である。

 2分28秒からのシンセの音色を合図として,ウェザー・リポートが“戦闘モード”に突入する。ジョー・ザビヌルが低空飛行を繰り返し,ピーター・アースキンが「爆弾」を落とし,ミノ・シネルが「大砲」を発射する。凄いぞ!

 この繰り返しが,前衛的であり,狂気であり,ウェザー・アップデイトが目指した,ジャズフュージョンの革新なのであろう。
 実質,新ザビヌル・グループのお披露目であろう【アップデイト】での「時代錯誤なフリー・ジャズ」がウェザー・アップデイト“早期解散”の要因なのかもしれない。

 
WEATHER REPORT
JOSEF ZAWINUL : Keyboards
WAYNE SHORTER : Saxophone
VICTOR BAILEY : Bass
MINO CINELU : Percussion, Vocals
PETER ERSKIN : Drums

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THIS IS THIS
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