『SILVER RAIN』の3曲目は【LA VILLETTE】(以下【ラ・ヴィレット】)。

 【ラ・ヴィレット】は,ロマンティックなラブ・ソング! アコースティック・ギターの音色に誘われる“軽い”タッチの静かな展開であるが,実際は情感ほとばしる“重い”演奏でもある。

 真意は分からない。これは管理人の想像に過ぎないが,短期間でも密度の濃い,激しい恋。一生に一度の恋がテーマなのでは? とにかく“重い”振幅の激しい演奏である。
 全体のトーンを決めたのがケン・ヒックスコーラスである。オペラ歌手であるケン・ヒックスが,本場ヨーロッパのラブ・ソングを手ほどきしてくれる。実にファンタスティック!

 そして主役はレイラ・ハサウェイ! マーカス・ミラー“お抱え”ボーカリストであるレイラこそ“天才”R&B+ジャズ・シンガー!
 そう。【ラ・ヴィレット】は,2人の完璧なコラボレーションから産み落とされた,R&B+ジャズ+オペラのフュージョン・サウンド。

 もう1人のソロイスト,ベースで歌うマーカス・ミラーも,マイナー調アドリブのオンパレード! 2分15秒からの早弾きにも必然性を感じてしまう,まず“曲ありき”のアドリブである。
 ロマンティックなラブ・ソングは,ついにエレクトリックへ持ち替えたディーン・ブラウンの登場でクライマックスを迎える! 4分27秒からの“泣き”のギターが“おいしい”役所である。

 
MARCUS MILLER : Bass Guitar, Beat Box, Piano, Synth Orchestra
LALAH HATHAWAY : Lead Vocals
KENN HICKS : Operatic Tenor
DEAN BROWN : Acoustic and Electric Guitars
POOGIE BELL : Brush Snare Drums
BERNARD WRIGHT : Additional Keyboards
CRAIG J "THE COUNT" : Percussion

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SILVER RAIN
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レビ記25章 ヨベルの年
THE SQUARE 『アドヴェンチャー