『PORTRAIT IN JAZZ』の8曲目は【SPRING IS HERE】(以下【スプリング・イズ・ヒア】)。
クラシックの名曲【ノクターン】が始まったかと思う,静かな静かなイントロで幕開ける【スプリング・イズ・ヒア】は,深〜く深〜く落ちていく“内省エヴァンス”の名演である。
管理人は18秒からの3フレーズ目で,ピアノの音程を下げた瞬間から,ビル・エヴァンス・トリオのオリジナル演奏が始まったと解釈している。
『ポートレイト・イン・ジャズ』は,強面=ホードボイルドな,真実のビル・エヴァンスを聴くためのCDであるが【スプリング・イズ・ヒア】の美しさは,そんな“強面色”をわずか1トラックで吹き飛ばす快演! ビル・エヴァンスは,正しく“耽美主義者”である!
何の前触れもなく訪れるハイライト,4分0秒から4分18秒までのフレーズが大好きである。
いやっ【スプリング・イズ・ヒア】では全く吠えないスコット・ラファロのベースが,最後の最後に繰り出した,4分54秒からの“必殺”フレーズが好き。永遠の美を封じ込めた“神業”であろう。
BILL EVANS : Piano
SCOTT LaFARO : Bass
PAUL MOTIAN : Drums
コメント
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同感です。私ももっと「エヴァンスの分かる男」になりたいものです。