『FINE』の5曲目は【DRIVING】(以下【ドライヴィング】)。

 【ドライヴィング】は,ロング・トーンを多用した,小林香織の“歌うアルト・サックス”が聴き所。(55秒から1分3秒などで)一人オーヴァー・ダビング?を駆使し,見事に歌う&歌い上げる!

 聞けば【ドライヴィング】は,エヴリシング・バット・ザ・ガールのヒット・ナンバーとのこと。原曲はよく知らないのだが,友人に「きっと聞いたことがあるはず」と言われたので,どこかで耳にしたことがあるらしい。
 【ドライヴィング】に,何となく“懐かしさ”を感じてしまったのはそのせい? いや,これぞ香織嬢のテクニックと言い切ってしまおう! どうですか,この“グローヴァー・ワシントンJr似”の甘〜いロング・トーン!

 …と,しばらくは小林香織一人に気を取られてしまうが,繰り返し聴き込むと,バックの名演あっての“グローヴァー・ワシントンJr似”であることに気付かされる。思えば『ワインライト』の成功の陰にも,マーカス・ミラースティーブ・ガッドがいたものなぁ。

 【ドライヴィング】での笹路サウンドに,いつものようなカラフルさはない。【ドライヴィング】は“ファンク”である。笹路正徳キーボードが“揺れている”。

 土方隆行ポンタカルロス菅野も素晴らしいが,特筆すべきは日野“JINO”賢二ベース! 波打つグルーヴ小林香織の“息遣い”と調和&連動している。グレート!

 
KAORI KOBAYASHI : Alto Sax, Flute
MASANORI SASAJI : Keyboards
TAKAYUKI HIJIKATA : Guitar
KENJI HINO : Bass
SHUICHI "PONTA" MURAKAMI : Drums
CARLOS KANNO : Percussion 

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エズラ記10章 外国人の妻を去らせる契約
THAD JONES=MEL LEWIS JAZZ ORCHESTRA 『セントラル・パーク・ノース