『DEXTER CALLING...』の2曲目は【MODAL MOOD】(以下【モーダル・ムード】)。

 【モーダル・ムード】のタイトル通り,モード・イディオムを用いてはいるが,その中身はムードだけが“モード風”のハード・バップである。

 デクスター・ゴードンテナー・サックスは“モード風”などお構いなし? ハードなハードなバップ・テナー
 音色はいつも通りのアルト寄りの高音であるが,この音の厚みは「バップ・テナーの開祖」の名に相応しい。エモーショナルなフレーズが音に優しさを添えており,そこが一服の清涼剤! 聴き手をいつも飽きさせない。

 特筆すべきはフィリー・ジョー・ジョーンズドラムである。ハイテンションなドラミングが終始続いていたはずなに,4分13秒からの大盛り上がりで「まだこんな演出が用意されていたのか?」と驚嘆させてくれる。

 
DEXTER GORDON : Tenor Sax
KENNY DREW : Piano
PAUL CHAMBERS : Bass
PHILLY JOE JONES : Drums

DEXTER CALLING...-1
DEXTER CALLING...
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列王記第一3章 神が夢の中でソロモンに現れる
チック・コリア & ステファノ・ボラーニ 『オルヴィエート