『CHET BAKER & CREW』の2曲目は【SLIGHTLY ABOVE MODERATE】(以下【スライトリー・アバヴ・モデラート】)。

 【スライトリー・アバヴ・モデラート】は,クール・ビューティな「氷の世界」! そこへ5人の“メロウな息吹”が吹き込まれてくるものだから,もうたまらない!

 トランペットテナーサックスデュエットで進む,オープニングとエンディングの何と美しいことであろう。
 中盤,5分54秒から6分22秒までに入る,ユニゾンとカウンター混じりのデュエットは“恍惚もの”である。チェット・ベイカーの“陰り”のトランペットが,いつ消えてなくなるか分からない「氷の世界」と見事にマッチしている。

 ただし一つだけ難点がある。1分12秒から約1分間のテナーソロだけが笑っている。
 「KYな」フィル・アーソが,もっと歯を食いしばってくれたなら…。

 
CHET BAKER : Trumpet
PHIL URSO : Tenor Sax
BOBBY TIMMONS : Piano
JIMMY BOND : Bass
PETER LITTMAN : Drums

CHET BAKER & CREW-1
チェット・ベイカー&クルー
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