“音楽の祭典”2007年度のグラミー賞は,エイミー・ワインハウスが,最優秀レコード,最優秀楽曲,最優秀新人の主要3部門を含む5部門を受賞。カニエ・ウェストも4部門を受賞。
 …と,アメリカ全土はこの両雄の話題で持ちきりかと思いきや,メディアの関心事は民主党の大統領選挙一色。そこへ来てグラミー賞最大のニュースが,バラク・オバマ氏の最優秀朗読アルバム受賞! いや〜,恐るべし英米二重世界強国。

 ん? ジャズフュージョン以外はどうでもよかったですね。
 早速「アドリブログ」の本丸『FIELD 10 − JAZZ』の受賞作の発表で〜す。
 


Category 45 - Best Contemporary Jazz Album

River: The Joni Letters★ River: The Joni Letters
Herbie Hancock
 
 
 
 


Category 46 - Best Jazz Vocal Album

Avant Gershwin (Dig)★ Avant Gershwin
Patti Austin
 
 
 
 


Category 47 - Best Jazz Instrumental Solo

Pilgrimage★ Anagram
Michael Brecker, soloist /
Track from : Pilgrimage
 
 
 


Category 48 - Best Jazz Instrumental Album, Individual or Group

Pilgrimage★ Pilgrimage
Michael Brecker
 
 
 
 


Category 49 - Best Large Jazz Ensemble Album

A Tale Of God's Will (A Requiem For Katrina)★ A Tale Of God's Will (A Requiem For Katrina)
Terence Blanchard
 
 
 
 


Category 50 - Best Latin Jazz Album

Funk Tango★ Funk Tango
Paquito D'Rivera Quintet
 
 
 
 


 管理人の1年前の予想通り,グラミー賞の“常連”マイケル・ブレッカーが貫禄の2冠達成!
 でもでも自分でもビックリ。マイケル・ブレッカー・ファンとしては受賞の知らせをうれしく思うはずなのに,うれしくなかった。複雑な気持ちがした。どうもデキレースっぽくて“しっくり”こなかったのだ。

 超ド級豪華メンバー・フルサポートの「Category 48」は当然として「Category 47」=2007年最高のインプロヴィゼーションの称号は違うのではないか?
 あっ,いや,これはマイケル・ブレッカーを世界一のインプロヴァイザーと認めた上での感想です。要するに,絶好調ではないマイケル・ブレッカーの“ネーム・バリュー”だけで受賞を選出するのは,当のマイケル本人に失礼に思えたものでして…。

 仮に今日もマイケル・ブレッカーが生きていて,受賞の知らせを聞いたとしたら,盟友たちと共に勝ち得た「Category 48」の栄冠については大喜びするであろうが,自分の演奏に納得できていないのに「Category 47」受賞と聞かされても,ただ戸惑うだけではなかろうか…。
 すみません。マイケル・ブレッカーには特別な思い入れがあるものでして…。

 さらに管理人に追い打ちをかけたのが,ハービー・ハンコックの『リヴァー〜ジョニ・ミッチェルへのオマージュ』の「最優秀アルバム受賞」のビッグ・ニュース!

 ジャズのアルバムが「最優秀アルバム賞」を受賞するのは43年振りの快挙だそうで,全くのノーマークで驚き惑ったのだが,そのこと以上に『リヴァー〜ジョニ・ミッチェルへのオマージュ』が,世界一のジャズ・アルバムの評価を通し越して「降って湧いた」世界一のポピュラー音楽の名盤扱いに戸惑うばかり…。

 明後日にはハービー・ハンコックグラミー受賞履歴を緊急UPいたします。

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マルコ3章 12使徒
カーティス・フラー 『ブルースエット