『PERFECT RELEASE DISC 1』の4曲目は【CITY】。

 【CITY】の圧倒的な“グルーヴの渦”に今夜も呑み込まれてしまった。まただ。
 【シティ】はフュージョンの枠を完全に越えてしまっている。ではビル・ブラフォードジェフ・バーリンの畑=プログレかと言うとそうでもない。前衛的ではあるが難解ではない。
 う〜む。やっぱり“グルーヴ”と呼ぶのが一番ふさわしいと思う。

 イントロとアウトロでの“決め”以外は,渡辺香津美がシャープなカッティングなのにプログレ・フレーズで豪快にアドリブを決めていく!
 レビューに書き起こすとすれば膨大な量に膨れ上がるであろう細かな表情の変化が複合的に進展するのだが,この全てがメロディアス! 印象としては“スッキリ”とした一本の有機的なギター・ラインがお見事である。 

 そしてこのギター・ラインに輪をかけて絡みつくベース・ライン! これは16ビートのアンサンブルである。8ビートを叩き出しているはずのドラムでさえ16ビートに感じてしまう。
 そう。【CITY】は,ギター・トリオの完璧なる16ビートのアンサンブル! イッツ“グルーヴ”!

 
KAZUMI WATANABE : Guitar, Guitar-Synthesizer
JEFF BERLIN : Electric Bass
BILL BRUFORD : Electric Drums, Drums, Percussion

PERFECT RELEASE-1
Perfect Release
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