『BRAIN』の7曲目は【KEYTALK】(以下【キートーク】)。

 【キートーク】とは“楽器たちの会話”である。特に“上原家”の鍵盤たちの何と感情の豊かなこと! 時に笑い,時にブツブツ文句を言っている。
 さてさて(AVANTI風に)そんな楽器たちの会話に聞き耳を…。

 イントロのピアノで飛び出す,左指でのスイング感! さぁ【キートーク】を始めよう。「Are you ready?」
 すぐにベースドラムが相槌を打ち始め,36秒から「会話の主役」であるキーボードの「ずーずー弁」が聞こえ出す。「ずーずー,がーがー」のガマガエル・トーク炸裂である。

 1分46秒から「標準語」のピアノが話し始めるが,長くは続かず,すぐに「ずーずー弁」に会話を独占されてしまう。あれれ? 「ずーずー弁」だったキーボードの訛りが徐々に消え去り,5分30秒からはYMOを彷彿させる大都会のテクノ・サウンドへと大変身! カッコイイ!

 6分20秒からはピアノキーボードのクロストークはデュオっぽい。ベースドラムは,キーボードよりもピアノの会話に聞き入っているようだ。7分後半からラストまでは“ヴァリホラ家”のドラムが一人バックで大声出して踊っている!

 ラストは3人一斉に自分の部屋の扉を閉じた。今夜の【キートーク】はこれにて終了。明日はどんな“楽器たちの会話”が…。

 
HIROMI UEHARA : Piano, Keyboards
TONY GREY : Bass
MARTIN VALIHORA : Drums

BRAIN-1
ブレイン
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エゼキエル書27章 沈んでいく船のようなティルスに関する哀歌
ビル・エヴァンス 『サマータイム