『FEELIN’ THE SPIRIT』の2曲目は【JOSHUA FIT DE BATTLE OB JERICO】(以下【ジェリコの戦い】。

 “アーシー”なムードに【コンドルは飛んでいく】のメロディが融合した【ジェリコの戦い】のテーマ弾きがグラント・グリーンの真骨頂! 朴訥なメロディをひたすら繰り返しながらエクスタシーの瞬間へと登り詰めていく!

 管理人の好みは【ジェリコの戦い】のテーマ弾きであるが,聴き所は別物。テーマに挟まれた中盤にこそある。
 2分31秒から3分3秒までの早弾きフレーズを聴けば,3分7秒から3分43秒までが“同じモチーフ上のアドリブ”であることが良くわかる。この展開,変形メロディーの思考パターンにグラント・グリーンの個性が現れている。ここが好きなんだよなぁ。

 そしてハービー・ハンコック! 3分47秒からのハービー・ハンコックピアノ連弾は,グラント・グリーンの流れを受けた“ご愛嬌”だろうと思っていたが,4分9秒から4分14秒まではモロそうだし,完全にハービー・ハンコックジャズピアノが“グラント・グリーン化”してしまっている。

 どうしたハービー・ハンコック? いいえ,これこそグラント・グリーンの底力!
 ハービー・ハンコックに感化を与え得たジャズメンは「マイルス・デイビスか? グラント・グリーンか?」という大袈裟な話?
 いいんです。グラント・グリーンは“小粒”でいいんです。管理人さえそう信じていれば,いいんですっ!

 5分51秒から6分0秒の“泣きのギター”。6分22秒から6分33秒でまたまた繰り出すリフレイン! シングル・トーンに“じんわり”やられてしまう。歌心あるよなぁ。
 グラント・グリーンの“魂のジャズ・ギター”を耳にすれば,あのサンタナでも“泣き”が入ったことと思います。

 
GRANT GREEN : Guitar
HERBIE HANCOCK : Piano
BUTCH WARREN : Bass
BILLY HIGGINS : Drums
GARVIN MASSEAUX : Tambourine

FEELIN' THE SPIRIT-1
フィーリン・ザ・スピリット
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ヨハネ11章 イエスを殺すたくらみ
NANIWA EXP 『THIS IS IT!