『CHET BAKER & CREW』の5曲目は【SOMETHING FOR LIZA】(以下【サムシング・フォー・ライザ】)。

 【サムシング・フォー・ライザ】は,ウエスト・コースト・ジャズの地を行く,イケイケなのにスマート? 実に楽しげな演奏である。

 フィル・アーソが“田舎臭い”のはご愛嬌。このスイング・サックスが目立たないのは,白人ドラマーピーター・リットマンの大爆発するドラミングにある!
 キメとタメを織り成すドラミングフィル・アーソテナーサックスとシンクロするは,都合4回のバースで聴かせるドラムソロでは前面に出てフロントの2人をぐいぐい締め付けていく!

 例えば,1分35秒からと2分50秒からのチェット・ベイカーアドリブを聴き比べてみてほしい。単調だったトランペットが,人が変わったように一気に鳴り出している。
 これぞピーター・リットマンの“触媒効果”! これだからジャズ・ファンはやめられない!

 
CHET BAKER : Trumpet
PHIL URSO : Tenor Sax
BOBBY TIMMONS : Piano
JIMMY BOND : Bass
PETER LITTMAN : Drums

CHET BAKER & CREW-1
チェット・ベイカー&クルー
アドリグをログするブログ “アドリブログ”JAZZ/FUSION



マタイ27章 イエスの死
FULL MOON (LARSEN-FEITEN BAND) 『フルムーン・フィーチャリング・ニール・ラーセン&バジー・フェイトン