『SWEET HONEY BEE』の6曲目は【EMPATHY】(以下【エンパシー】)。

 【エンパシー】は,新主流派のトップ・ランナーであるフレディ・ハバードトランペットジョー・ヘンダーソンテナーサックスの魅力を推し出しつつも,そこにミュートトランペットという異物とフルートという異物を混ぜ込んだ,新・新主流派的なトラック。

 【エンパシー】を初めて聴いた時の印象は,ミュートトランペットフルートのユニゾンで作った“クール・ビューティー”だったのだが,繰り返し【エンパシー】を聴き込んでいると,ペダルを踏みっぱなしなデューク・ピアソンピアノの暴れっぷりとミッキー・ローカーがシンバルで叩き出すアフロ・キューバンなリズム!

 3管フトントの中の2つが,ストレート・トランペットテナーサックスミュートフルートに持ち替わると,俄然優勢になるのはリズム・セクション。

 しかも後ノリ気味なのでタメが効いていて,上物は新・新主流派的なのに,中身はファンキーという未完成な?チャレンジング・トラック。

 
FREDDIE HUBBARD : Trumpet
JAMES SPAULDING : Alto Sax, Flute
JOE HENDERSON : Tenor Sax
DUKE PEARSON : Piano
RON CARTER : Bass
MICKY ROKER : Drums

SWEET HONEY BEE-1
SWEET HONEY BEE
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