『BEST』の7曲目は【FIRST LOVE】(以下【ファースト・ラヴ】)。

 宇多田ヒカルの名曲【ファースト・ラヴ】は,原曲も好きだったし,サンボーン・フリークとしては【FIRST LOVE(フィーチャリング・デヴィッド・サンボーン) 】まである。ウソ偽りなく【ファースト・ラヴ】は,管理人が一番聴いたJ−POPの1曲である。
 そこへもってきて寺井尚子の【ファースト・ラヴ】! これがハマッタ! 数あるツワモノの【ファースト・ラヴ】史上,文句なしのベスト・テイクである。

 【ファースト・ラヴ】を演奏している寺井尚子は一体誰を思い浮かべて弾いているのか? これをどんな表情で演奏しているのか?
 寺井尚子の人間性にまで惹かれてゆく。天にまで舞い上がろうかというヴァイオリンの調べに身も心も“トロトロに”溶けてしまいそう…。

 2分26秒からの寺井尚子アドリブが美旋律。3分32秒以降の高揚感が“もう堪らない”【ファースト・ラヴ】ハイライトである。3分53秒以降のヴァイオリンの“歌いっぷり”に意識が遠のいていく…。ああ…。

 加えてこれだけは書いておきたい。【ファースト・ラヴ】は,寺井尚子奥山勝によるデュエットだと思っている。
 寺井尚子の美しいヴァイオリンのロング・トーンのバックで,奥山勝ピアノが“コロコロ”と絶妙のハーモニーを付けていく。
 【ファースト・ラヴ】の“白眉の美しさ”の秘密は,太陽光である奥山勝に(ここは敢えて逆光ではなく)順光で照らされた,尚子様の「まっぱ」である。

 
NAOKO TERAI : Violin
MASARU OKUYAMA : Piano, Synthesizer
TATSUYA IKEDA : Bass
SETSU FUJII : Drums

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格言の書23章 富は飛び去ることがある
AZYMUTH 『ライト・アズ・ア・フェザー