『FACE TO FACE』の2曲目は【THERMO】(以下【サーモ】)。
【サーモ】は聴き所満載であるが,ズバリ,フレディ・ハバードが最後に全部“おいしいところをもっていくさま”を聴いてほしい。
【サーモ】の最初の聴き所は,クロマチィックなライン・メロディを簡単に弾き倒した3人の名人が,名人の名にふさわしいアドリブを聴かせるソロ回し!
1番手はフレディ・ハバードのトランペット・ソロ。いつも通りのテクニカル・トランペットが鳴り続ける中,心惹かれるのは,純粋に音楽の本質=創造的なフレージングの妙である。フレディ・ハバードが作るメロディ・ラインは一流作曲家のそれである。
2番手はジョー・パスのギター・ソロ。絶対的な名演に違いないが,フレディ・ハバードとオスカー・ピーターソンの“超絶”にサンドされたジョー・パスが哀れ? ソロの順番がもたらした“不遇のアドリブ”だと思う。
3番手はオスカー・ピーターソンのピアノ・ソロ。まるでアート・テイタムばりのアドリブがお見事! 「あんたが大将」である。
上記を書き記した上での管理人の結論! 聴き所は5分56秒から6分37秒におけるトランペット・ソロと,それ以降のオスカー・ピーターソンとのソロ交換における,フレディ・ハバードの超絶フレーズにある!
フレディ・ハバードのこのアドリブだけで大満足である。そして最後の最後に伸び上がる〜!
FREDDIE HUBBARD : Trumpet
OSCAR PETERSON : Piano
JOE PASS : Guitar
NIELS-HENNING ORSTED PEDERSEN : Bass
MARTIN DREW : Drums
コメント
コメント一覧 (2)
真にフレディ・ハバードという人は「明るい&分かりやすい」で随分損してきていると思います。