『EMERGENCY!』の6曲目は【SPECTRUM】(以下【スペクトラム】)。
【スペクトラム】も,曲としての構成はあるのだが,印象としては「ただ熱い演奏がある」のみである。トニー・ウィリアムスが凄い。ジョン・マクラフリンが凄い。ラリー・ヤングが凄いのだ。
【スペクトラム】の基本は8ビートであるが,途中変則的に4ビートと入り乱れる。このトニー・ウィリアムスのドラミングに呼応するギターとオルガンの過激なソロ! これが「トニー・ウィリアムス・ライフタイム」の提示するロックなのだろうが“どこまでもジャズ的なアドリブ”に(現代の若者が聴いても面喰うのだから)当時の若者たちは相当面喰ったのではなかろうか?
【スペクトラム】は,細かく細かく拾っていくべき「価値あるアドリブ集」であるが,聴き込めば聴き込む程,もうどうでもよくなってしまう。疾走する「トニー・ウィリアムス・ライフタイム」の“勢い”が感じられればそれで十分である。
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THE TONY WILLIAMS LIFETIME
TONY WILLIAMS : Drums, Vocal
JOHN MCLAUGHLIN : Guitar
LARRY YOUNG : Organ
コメント
コメント一覧 (2)
その通りです。トニーの音圧をただ浴びるべし。黙して受け止めるべし。