『THE COMPOSER OF DESAFINADO, PLAYS』の3曲目は【AGUA DE BEBER】(以下【おいしい水】)。


 【おいしい水】は,正真正銘「ボッサのリズム」が命である。このドラミングとリズム・ギターの演出があって,ジョビンの“美メロ”が際立つ仕掛けである。

 全てが計算通り,流れるようなナイスな展開である。レオ・ライトフルートがノン・ビブラートでバトンを渡すや,ジミー・クリーブランドトロンボーンが,28秒以降の“汽笛を鳴らす”かのような鈍い反応でジョビンへとつないでいく。

 1分17秒から始まるアントニオ・カルロス・ジョビンピアノ・ソロが優雅にダンスする。「ボッサのリズム」に乗せられて一瞬で“憧れのブラジル”へとトリップできる! ノスタルジックな“美メロ”が最高である。

ANTONIO CARLOS JOBIM : Piano, Guitar
CLAUS OGERMAN : Orchestra Arrangement, Conductor
JIMMY CLEAVELAND : Trombone
LEO WRIGHT : Flute