『11TH DIMENSION “KEY”』の8曲目は【I DON’T WANNA CRY】。


 【I DON’T WANNA CRY】は,全編「ビヨーン,ビヨーン」と鳴り続けるギターのアクセントが耳につくが,あとは“王道の”DIMENSION・サウンドである。

 【I DON’T WANNA CRY】の主役は勝田一樹に違いないが,勝田一樹アドリブは思った以上に少ない。
 勝田一樹アルト・サックスフィーチャリングしながらも,要所要所で,増崎孝司小野塚晃が飛び出してくる! ワントップのFWに勝田一樹を据えた裏で後ろで,トップ下の増崎孝司と司令塔の小野塚晃がユニゾン&カウンターで跳ねている! この3人の華麗なコンビネーションこそ,世界に誇る“フュージョン日本代表”DIMENSIONの聴き所である。

 ただし本音を述べると,DIMENSIONは,3人の完璧なコンビネーションに更なる進化をもたらす「ゲスト入りトラック」の方が出来が良い。
 【I DON’T WANNA CRY】でも“触媒ドラマー江口信夫をDFに従え,生ドラムの歯切れよいビートでフュージョンしている。

DIMENSION
TAKASHI MASUZAKI : Guitars
AKIRA ONOZUKA : Keyboards & Programming
KAZUKI KATSUTA : Alto Saxophone

GUEST MUSICIAN
NOBUO EGUCHI : Drums